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デジタルやAI、ロボットに関する技術用語集

ロボットビジョン技術用語集

産業用ロボットには、3K業務の自動化・省人化・生産性向上など多くのメリットがあります。しかし、産業用ロボット単体での導入になると、ティーチングに時間がかかったり、多品種対応が難しかったりと様々な問題が発生することが多くあります。

  • ワークの外形が不定
  • ワークの位置が不定
  • ワークの加工部の寸法が不定
  • ワークの位置決めに高精度が要求される

このような制約条件がある場合、通常のロボットプログラムでは対応出来ません。いくらロボットプログラムを作りこんでも、ワークの位置・姿勢が変わってしまえば、ティーチングの修正が必要になります。
そういった問題を解決してくれるのがロボットビジョンです。

1.ロボットビジョンとは

ロボットビジョンとは、産業用のロボットに取り付ける位置検出や画層測定システムのことです。人間の目のように状況を捉える「センサ(カメラ)」、撮像した対象物を認識して判断する「画像処理システム」などで構成され、物の形や特徴をロボットに伝達する役割があります。
産業用ロボットは基本的に同じ動作を繰り返すことしかできませんが、ロボットビジョンがあれば人間のように判断しながら作業を行うことができます。そのため、より高度な作業が実現可能となります。

具体的にロボットビジョンが担っている作業は、以下の①~③の通りです。

①ワークの形状・大きさ等をカメラで記憶し、位置座標と角度を認識
②事前に登録しておいた情報と、カメラからの情報をもとにワークの場所とつかむ位置を特定
③アームを指示された位置に移動させ、ワークのピッキングや搬送・溶接等を行う

2.ロボットビジョンのメリット

これまで産業用ロボットは教えたことを繰り返すだけであったために、単純作業しかできず、ティーチングにも大変手間がかかっていました。そういった背景から今まで産業用ロボットは用途が限定的で、多品種対応が大変困難でした。
そんな産業用ロボットの課題を解決してくれるのが、ロボットビジョンです。ロボットビジョンは、カメラで状況を捉え、画像処理システムによってカメラで捉えた対象物を認識して判断し、ロボットに命令することができます。そのため、従来難しかった多品種対応や誤差の大きいワークやばら積み状態でのワークをピッキングすることができるようになります。

ロボットビジョン

3.活用例

実際に、どう活用されているのか、活用例をいくつか紹介します。

  • ばら積みされたワークのピッキング
  • サイズや形状など、誤差の大きいワークにロボットで対応
  • 多種類の製品に1つのラインで対応
  • 複数作業をロボット一台で対応
  • キャリブレーションを自動で
  • ネジ締めなどの位置補正

本記事では、ロボットビジョンについて解説しました。
他の用語集やコラムでは、ロボットに関する情報提供から中小企業がロボット化を実現している事例なども紹介しておりますので、ロボット化をお考えの方のきっとお役に立つことと思います。
是非一度、ご覧になって下さい。

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