「気合を入れろ!」を禁止したら、工場の生産性が120%になった話

  • 工場DX
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執筆者船井総研 製造業・工場DX経営コンサルグループ
コラムテーマ業績アップ
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「また目標未達か…」

月末の工場に漂う、重く、よどんだ空気。
機械の油の匂いに、ため息が混じります。
生産目標まで、あと500個足りない。
ベテランは「最近の若い奴は根性がない」とぼやき、若手は黙々と手を動かしながらも、その目には疲労の色が浮かんでいました。

このままではまずい。しかし、これ以上「もっと頑張れ」「気合を入れろ」と叫んでも、現場の心が離れていくだけだ。追い詰められた社長は、ある”賭け”に出ることにしました。

■ 「頑張れ」禁止令と、休憩室のホワイトボード

翌日の朝礼で、社長は全社員にこう宣言しました。

「今日から、この工場では『頑張れ』『気合』という言葉を禁止します。代わりに、皆で一つのゲームをしないか?」

社員たちの間に、戸惑いの空気が流れます。

社長が休憩室に設置したのは、ごく普通のホワイトボードでした。そこに手書きでグラフのマス目を書き、横軸に「時間」、縦軸に「生産個数」とだけ記しました。

「ルールは簡単だ。1時間ごとに、その時間で作れた数を記録していく。そして、昨日の自分たちの記録を超えることだけを目指す。ただそれだけだ」

プレッシャーを与えるノルマではありません。
過去の自分たちとの競争、いわば”タイムアタック”です。

■ 現場で起こった、驚くべき変化

最初は半信半疑だった職人たちですが、変化はすぐに現れました。
まず、1時間ごとに生産数が書き込まれるたびに、自然とボードの周りに人が集まるようになったのです。

「お、午前中のペースいいじゃないか!」
「午後は〇〇の工程で少しロスが出たな。明日はこうしてみよう」
「去年の今頃の記録、超えられそうじゃないか?」

これまで個人商店の集まりのようだった彼らが、同じグラフを見ながら、自然とチームになっていきました。

若手社員が新しい工具の使い方をベテランに聞きに行ったり、ベテランが若手のアイデアを「それも面白そうだな」と採用したり。部署を越えた連携まで生まれ始めたのです。

■ なぜ「ゲーム化」は、根性論に勝るのか

月末、社長たちは目標を大幅に超える生産数を達成しました。生産性は、前月比で120%以上。何より、工場の空気が、あのため息が充満していた場所から、活気と笑い声のある場所に変わっていました。

今回の経験で学んだ、重要な洞察があります。
それは、職人は「ノルマ」に追われると疲弊するが、「記録」に挑戦するときに最も輝くということです。

人は「やらされる」のではなく「攻略したい」生き物なのです。目標達成をゲーム化し、自分たちの成長を”見える化”すること。
それが、どんな叱咤激励よりも強い、最強の起爆剤になるのです。

あなたの工場は、ため息で満ちていませんか? もしかしたら、必要なのは新しい機械ではなく、たった1枚のホワイトボードかもしれません。
明日から、あなたの工場で実践するために

https://www.funaisoken.co.jp/form/consulting?siteno=S045

この記事を読んで、「うちでも試してみたい」そう思われたかもしれません。しかし同時に、「具体的に何から始めればいいのか?」「うちの現場の事情に、どう合わせれば良いだろう?」といった、新たな疑問も湧いてきているのではないでしょうか。
一つとして同じ現場はありません。変革の第一歩は、あなたの工場の現状を正しく理解することから始まります。
もし、本気で現場を変えたいと願うなら、一度私たちにあなたの課題を聞かせていただけませんか?今回の事例だけでなく、様々な現場で成果を上げてきた知見をもとに、あなたの工場に合った「ゲーム化」の具体的なプランを一緒に考えます。

▼まずはお気軽にご相談ください。あなたの工場が変わる第一歩を、ここから始めましょう。

執筆者 : 船井総研 製造業・工場DX経営コンサルグループ

船井総研の製造業・工場DX経営コンサルグループは、中堅・中小製造業に特化した工場DXコンサルティングを提供しています。現場で培った「利益を生む自動化」の成功モデルを軸に、IoT活用、ロボット導入、基幹システム刷新など、生産性向上から人手不足解消まで幅広く対応。工場経営の課題をトータルに解決します。