QCD
製造業の生産管理において耳にすることが多い「QCD」。QCDのバランスを正しく管理することで、生産をスムーズに行うことができます。今回はQCDの大切さ、優先順位、QCDの派生について説明していきます。
- ~目次~
- 1. QCDとは?
- 2. QCDにおける優先順位
- 3. これからのQCD
1.QCDとは?
QCDとは、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の頭文字をとったものです。
生産管理においてこの三要素は大変重要で、どれか一つがよければいいというものではありません。
また、この三要素はトレードオフの関係にあるため、どれかを改善しようとするとほかのどれかを犠牲にしなければなりません。
そのためバランスがとても重要であり、正しく管理できないと生産効率を大きく損ねてしまいかねません。
2.QCDにおける優先順位
では、QCDのバランスをとるためにどの要素から着手すればよいのでしょうか。
一般的に最優先すべきなのは「品質」であるとされています。
いくら安く、早く届いても使えないようだと本末転倒です。
ただ、品質にこだわりすぎると「コスト」や「納期」にも影響するため、顧客のニーズを満たしたうえでほかの要素を改善していく必要があります。
「コスト」と「納期」に明確な優先順位はなく、顧客のニーズに合わせ対応します。
納期が決まっている場合はコストをかけてでも納期を優先し、予算が決まっている場合には納期よりもコストを優先します。
これらを改善する際には、定期的なヒアリングによる課題選定、明確に数値化された目標が必要になります。
3.これからのQCD
これまでQCDの三要素について説明してきましたが、ここではさらなる派生について説明していきます。
・QCDS:Safety(安全性)。
製造業でのミスは大きな事故につながることも少なくありません。
QCDにとらわれ、安全性をおろそかにしてはいけません。
・QCDF:Flexibility(柔軟性)。
柔軟性が高いと顧客からの変更にも対応できます。
・QCDE:Environment(環境)。
環境がいいと、生産過程における負荷を軽減できます。
以上、QCDについて説明しました。
これらはトレードオフの関係にあるためすべてを最大値に引き上げることは不可能で、バランスをとり最適化することが重要です。
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