CBMとは
CBM(Condition Based Maintenance)は、必要と判断されたときのみにメンテナンスを行う「状態基準保全」のことです。
工場では、生産活動の基盤となる機械や設備の点検、修理が日々行われています。この保全活動には、故障が発生してから対処する「事後保全」と、故障が発生する前に故障を防ぐ「予防保全」の2種類があります。さらに分けて考えてみると、「予知保全」には、「CBM(状態基準保全)」と「TBM(時間基準保全)」という考え方があります。
私たちの身近な食料品で例えると、「消費期限が来てしまったから破棄しよう」というような考え方がTBM(時間基準保全)です。TBM(時間基準保全)は基準が明確である反面、まだ使用できる可能性がある場合でも一定期間が過ぎれば更新の扱いになることから、コストやメンテナンスの負担が割高になると言われています。
一方、CBM(状態基準保全)を身近な食料品で例えると、「賞味期限内だけど状態が悪くて食べられないから破棄しよう」というような考え方で、現在の状況によってその後の扱いを変えるものとなります。TBM(時間基準保全)と違い、基準が明確ではないからこそ使用できる可能性を曖昧な基準であっても反映させることができますが、裏腹に、その曖昧さを見落とすリスクもあります。その点では、予知保全の段階で気付けずに故障や不具合に繋がってしまうことがTBM(時間基準保全)と比べると多いことが想定されます。
CBM(状態基準保全)は古くからあった考え方だと言われていますが、近年のAI化やIoT化に伴い、その「曖昧さ」の精度が上がっているため、最近は“次世代メンテナンス”とも呼ばれています。また、「状態を把握する」という作業そのものが、従来より圧倒的に容易になっていることも、現在CBM(状態基準保全)が注目されている理由です。
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