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デジタルやAI、ロボットに関する技術用語集

ロボットハンド

近年注目されている協働ロボットなどでより自由に取り回しが可能になるように付け替えるアタッチメントを「ロボットハンド」と言います。
主にものを掴むことを目的としており、ワークの形状・材質・重量によって適したロボットハンドに付け替えます。

~目次~
1.ロボットハンドとは
2.ロボットハンドの種類とメリット・デメリット

1.ロボットハンドとは

ロボットハンドとはロボットアームの先端に取り付ける、物をつかむ・持ち上げるなどの人間の手のような役割を果たすアタッチメントのことです。
ものを把持・吸着した後に角度を変えたり持ち直したりすることが可能で協働ロボットでは人間を使うにはもったいない単純作業のワークセットなどの代用として注目されています。

2.ロボットハンドの種類とメリット・デメリット

ロボットハンドの種類は「把持」と「吸着」の2種類になります

把持:
ものを挟む・掴むことができるロボットハンドで、人間の手のような5本指による掴みやクランプのように2点で挟むような動きに適したハンドです。
人間の手のような形である為、指の1本1本の圧力を調整することで複雑な形状のワークを掴むことを得意としているほか、しっかり掴んで固定することができる特徴を活かしてそのままワークを加工してしまうことも可能です。
力感(圧力)センサーを搭載すれば薄いものでも力加減を調節しながら持つことができ、まさに人間の手のような繊細さがあります。
また、ワークを直接つかむ以外にも容器に入った液体などを持ち運ぶことも可能です。
ただし、上記のように複雑・繊細な作業を可能とする為、コスト面が高くなりやすいことがデメリットと言えます。
吸着:
吸着の中でも「空気による吸引」・「磁力による吸着」・「電位差(クーロン力)」による分類があります。
すべてに言えるメリットとしては吸着から離すまでの時間が短く、流れ作業に向いているという点です。デメリットとしては定期的なメンテナンスやパット(ハンド)交換が必要という点です。次にそれぞれの特徴についてご紹介します。
「空気による吸引」はワークとハンドの間を真空にすることで吸着する機構です。
単純な機構ながら大きい銅板などを持ち運ぶことができ、傷がつきにくいという特徴があります。
ただし、吸着痕がついてしまう材質があることやワークの表面に汚れや凹凸がある場合は吸着できないというデメリットがあります。
「磁力による吸着」は金属であれば凹凸があろうとも持ち上げることができます。
ただし、重量によっては磁力で持ち上げることができないほか、非金属は吸着できません。
「電位差での吸着」は電圧をかけて電位差を生じさせることでプラスチックフィルムや通気性のある繊維などを吸着できます。
また、半導体基板などを持ち運ぶことにも使われています。

ワークの材質やロボットに何をさせたいかなど、様々な要望に応える為に作られたロボットハンド。もしハンドを選ぶ際には上記の特徴に気を使ってみてはいかがでしょう。

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