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デジタルやAI、ロボットに関する技術用語集

インピーダンス制御

近年話題となっている協働ロボットの活用ですが、お悩みとして多く挙げられるのがワークへと及ぼす力が強すぎる・弱すぎるという力覚面での設定方法です。
今回はその制御方法である「インピーダンス制御」についてご説明いたします。

~目次~
1.インピーダンス制御とは
2.対を成すアドミッタンス
3.インピーダンス制御のメリット・デメリット

1.インピーダンス制御とは

インピーダンス制御とは、
「ある製品をA地点からB地点へ移動させるには○○N(ニュートン:力の単位)の力が必要である。したがって、○○Nの力を検出すればある製品はA地点からB地点へ移動されたはずである」
というように、あらかじめ必要な力を計算しておくことでロボットの動きをコントロールする制御方法となります。

2.対を成すアドミッタンス

制御アドミッタンス制御は、
「ある製品へ○○Nの力を加えたら△m動いた(作用した)。したがって△m動かした場合は〇〇N作用した。」
というように入力と出力が反対の考え方であると言えます。
いわば「位置ベースで考えているインピーダンス制御」とも受け取ることができます。
また、力が加わった際に姿勢を維持しようと逆らう「インピーダンス制御」に対し、力に流され姿勢を維持しない制御方法が「アドミッタンス制御」と言えます。

3.インピーダンス制御のメリット・デメリット

剛体(堅いワーク)への接触に対して比較的安定して作用させることが可能となっております。
ただし、摩擦力の影響を受けやすいというデメリットもあります。
アドミッタンス制御は逆で剛体への接触において振動的になってしまう為、剛体への対応は苦手な一方、摩擦の影響を受けにくいというメリットがございます。
面白い取り組みとして、「インピーダンス制御」と「アドミッタンス制御」を組み合わせて使うことで両者のメリット部分のいいとこどりが可能な機構へ挑戦するという取り組みがございます。
少し難しい機構であった為、お伝えできていない面もあるかと存じます。

今回ご紹介いたしました「インピーダンス制御」について簡単にまとめるとするならば「職人さんの絶妙な力加減をいちいちパラメータ調整を行わずに再現する」といったものとなっております。
ロボットをご検討される際には機械屋さんや商社さんが要約してくださると思いますが、このような機構もロボットには組み込まれているのだと頭の片隅に留めていただければ幸いです。

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