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SQC(統計的品質管理)

SQCとは、Statistical Quality Controlの略です。日本語では統計的品質管理といいます。
製品の品質を管理し、改善するために、統計的手法を用いてデータを分析することを意味します。
また、SQCは、設計段階や品質改善、生産中の異常検知など、幅広い場面で活用されています。

~目次~
1.SQCの手法
2.SQCを行うメリット
3.SQCを行うにあたっての課題

1.SQCの手法

SQCには様々な手法があります。ここでは3つ紹介します。

  • 実験計画法:効率的に実験を行い、データから正確な結論を導き出すための手法です。どの因子をどのように変化させれば目的とする結果が得られるのかを明らかにするために、実験の計画を立て、データの収集と分析を行います。 製品開発や品質改善などに用いられます。
    例:製品の強度を向上させるために、材料の配合や温度などの複数の因子を変化させて実験を行い、最適な条件を効率的に見つけることができます。
  • 回帰分析: 1つまたは複数の変数(説明変数)から、別の変数(目的変数)を予測する式を作成します。
    例:ある工程における加工時間と製品の寸法の関係を回帰分析でモデル化し、加工時間から寸法を予測することができます。
  • 散布図: 2つの変数間の関係を調べるために使用されます。これにより、変数間の相関関係を特定するのに役立ちます。
    例:散布図から、他のデータ点から大きく外れた異常値を容易に発見することができます。異常値は、測定ミスや工程の異常などを示唆している可能性があり、品質管理において重要な情報となります。

2.SQCを行うメリット

統計的品質管理のメリットは、データ分析によって生産工程の実態を細かく把握し、その結果に基づいて工程を改善することで、製品のばらつきを抑え、均一な品質の製品を効率的に大量生産できるようになる点です。このように、統計的品質管理は、データに基づいた科学的なアプローチで品質向上を実現する手法と言えます。

3.SQCを行うにあたっての課題

課題として2つ挙げられます。
1つ目は専門知識の必要性です。
製造業のデータ分析には、統計学、機械学習、ドメイン知識など、専門的な知識が必要です。このような人材は不足しており、育成にも時間がかかります。
2つ目はIT人材の確保です。
データ分析のためのシステム構築や運用にはIT人材が不可欠ですが、製造業ではIT人材の確保が難しい状況です。

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