研磨・バリ取り工程をFAIRINOで低コスト自動化

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執筆者徳竹 勇兵
コラムテーマ自動化・ロボット
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属人化と3Kの極み。金属・樹脂加工における「仕上げ工程」の深刻な課題

部品加工の最終品質を決定づける「研磨・バリ取り」工程。しかし、現場の工場長や経営者にとって、これほど頭の痛い工程はありません。

粉塵・騒音・振動若手が定着せず離職が相次ぐ過酷な労働環境

グラインダーやヤスリを使って金属や樹脂を削る作業は、大量の粉塵が舞い、強烈な騒音と振動を伴う、典型的な「3K(きつい、汚い、危険)」職場です。防塵マスクや保護メガネをしていても身体的な負担は大きく、せっかく採用した若手社員をこの工程に配属すると、数ヶ月で辞めてしまうというケースが後を絶ちません。

熟練工の「手の感覚(力加減)」に依存する品質のバラツキ

さらに厄介なのが、バリ取りや研磨は「どこまで削れば正解か」という基準が極めて曖昧であり、職人の微妙な「力加減」や「手の感覚」に依存している点です。熟練工であれば綺麗なR(曲面)を出せても、経験の浅い作業者では削りすぎ(寸法不良)や削り残しが発生します。疲労が蓄積する夕方になると、同じ人間でも仕上がりにバラツキが生じるのが現実です。

従来の産業用ロボットが苦手としていた「ワークの個体差(バラツキ)」という壁

「人が定着しないならロボットに」と考えても、ここには技術的な壁が存在しました。金属の鋳造品や樹脂の成形品には、必ずわずかな「個体差(寸法のバラツキ)」があります。従来のガチガチに位置決めされた産業用ロボットでは、決まった軌道しか動けないため、ワークが少しでも大きいと削りすぎ、少しでも小さいと刃が届かず削り残してしまうのです。

職人の「力加減」をロボットで再現。研磨・バリ取り自動化の仕組み

この「ワークのバラツキ」と「力加減」という難題をクリアし、仕上げ工程の自動化を一気に現実的なものにしたのが、最新のセンシング技術と協働ロボットの組み合わせです。

ロボットに人間の感覚を与える「力覚センサー(フォースセンサー)」の役割

ロボットの先端(手首にあたる部分)に「力覚センサー(フォースセンサー)」と呼ばれる精密な機器を取り付けます。このセンサーは、ロボットがワークに触れた際の反発力を6軸(縦・横・高さ・それぞれの回転)の方向でミリ秒単位で検知します。これにより、ロボットは「今、どれくらいの力で対象物に触れているか」という、人間と同じ「触覚」を持つことになります。

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対象物のズレや研磨ツールの摩耗を吸収する、柔軟な「押し当て制御」

力覚センサーを活用することで、「常に20ニュートンの力で押し当てながら進む」といった柔軟な制御(フォースコントロール)が可能になります。ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、ロボット自らが力の強さを検知して瞬時に軌道を補正し、一定の力で削り続けます。また、研磨パッドや砥石が摩耗して削れにくくなった場合でも、ロボットが自動で押し込む力を強めて調整するため、常に安定した研磨が可能です。

一定の力と速度がもたらす、手作業を凌駕する均一な仕上がり

人間は疲労によって押し当てる力が変動しますが、ロボットは朝から晩まで全く同じ力加減と移動速度で削り続けることができます。結果として、属人的なバラツキが完全に排除され、手作業を凌駕する均一で美しい仕上がり(面粗度)を実現します。

研磨ロボット=高額、の常識を覆す「FAIRINO」の圧倒的コスパ

力覚センサーを用いた研磨ロボットの性能は素晴らしいですが、大きな問題がありました。それは「センサーもロボットも非常に高額である」ということです。ここで、協働ロボット「FAIRINO(フェリーノ)」が強力なゲームチェンジャーとなります。

高性能な力覚センサーを追加しても、他社ロボット本体のみの価格を下回る衝撃

一般的な大手メーカー製の協働ロボットに力覚センサーを追加すると、それだけでシステム価格は跳ね上がり、1,000万円を優に超えることも珍しくありません。

しかしFAIRINOは、ロボット本体の価格が他社の半額〜2/3程度に抑えられています。そのため、オプションの高性能な外付け力覚センサーや、ロボット用のエアグラインダーを購入しても、他社製ロボットの「本体だけ」の価格を下回るほどの驚異的なコストダウンを実現できます。

安全柵不要。既存の集塵ブースや作業台の空きスペースにそのまま後付け

FAIRINOは人との接触を検知して停止する協働ロボットであるため、安全柵なしで運用できます。新たに巨大な専用スペースを設ける必要はなく、現在職人が使用している集塵ブースの中や、作業台の上の空きスペースにそのまま「後付け」で設置し、明日からすぐに稼働させることができます。

利益を圧迫する仕上げ工程で「投資回収12年」を狙う現実的なロードマップ

FAIRINOの圧倒的な低コストにより、これまで「費用対効果が合わない」と諦めていた仕上げ工程の自動化が、一気に現実的な投資対象に変わります。日中の作業者を他の付加価値の高い工程へ配置転換し、夕方から夜間にかけてFAIRINOを無人稼働させることで、システム総額を12年で回収する現実的なロードマップを描くことができます。

 

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失敗しない!バリ取り・研磨ロボット導入の3ステップ

いくらロボットが優秀でも、研磨やバリ取りは「削る道具(ツール)」と「力の入れ具合」の設定が命です。導入を成功させるための3つのステップを解説します。

STEP1 先端ツールの選定】ワークの材質に合わせたエアグラインダーやヤスリの選択

ロボットはあくまで「腕」であり、実際に削るのは先端に取り付けたツールです。対象物がアルミなのか、鉄なのか、樹脂なのかによって、最適なエアグラインダー、ロータリーバー、ワイヤーブラシなどのツールを選定する必要があります。ここを間違えると、ロボットがいくら力加減を調整しても綺麗に削れません。

STEP2 力覚パラメーターの設定】職人の「感覚」を数値化し、ロボットにティーチング

熟練工が「このくらい」と感じている押し当ての強さを、ニュートン(N)という数値に変換してロボットに入力します。FAIRINOのソフトウェアは、力覚センサーからのフィードバックを見ながら直感的にパラメーターを調整できるため、職人自身がロボットの削り具合を見ながら微調整を繰り返すことが可能です。

STEP3 プロによるPoC(実証テスト)】導入前に必ず自社のワークで「削り具合」を検証する

バリ取りや研磨は、図面上の計算だけでは絶対に成功しません。「本当にこのツールとロボットの組み合わせで、自社の製品が綺麗になるのか」を、購入前に実機を使って削ってみるテスト(PoC:概念実証)が不可欠です。

導入ステップ

実施内容

失敗を防ぐためのポイント

1. ツール選定

材質と削り量に応じたグラインダーや砥石の選定

ロボット専用の「フローティング機構(バネで衝撃を逃がす仕組み)」を持ったツールの併用も検討する。

2. パラメーター設定

押し当て力(N)と移動速度(mm/s)の調整

職人の手作業を動画で撮影し、力加減と速度の目安を数値化しておく。

3. PoC(実証テスト)

実際のワークを用いた削りテストとサイクルタイムの計測

摩耗したツールでも安定して削れるか、複数パターンの条件でテストを行う。

まとめ:職人を「削る作業」から解放し、品質を安定させる。まずは無料削りテストから

「粉塵まみれの作業環境で、人が定着しない」

「職人の体調や経験によって、仕上がりの品質がバラバラだ」

もし貴社が、このような仕上げ工程の過酷な課題を抱えながらも、「高額なセンサー付きロボットは買えない」と諦めていたなら、FAIRINOと力覚センサーの組み合わせは現状を打破する最高のソリューションです。FAIRINOの圧倒的な低コストが、職人を3K作業から解放し、品質を極限まで安定させる「研磨・バリ取りの自動化」を、中小企業にも手の届くものに変えました。

しかし、記事の中でも触れたように、研磨やバリ取りは「実際に削ってみなければ分からない」という職人技の世界です。

「自社のこの複雑な曲面のバリを、ロボットは綺麗に取れるのか?」

「力覚センサーと専用ツールを含めて、システム総額はいくらになるのか?」

そうお考えの経営者様、工場長様。まずは、その疑問を「実際の削りテスト」で白黒はっきりさせてみませんか?

当社では、貴社の実際の製品(ワーク)をお預かりし、FAIRINOと力覚センサーを用いた最適な削り条件の検証、および省人化効果・コスト削減効果を無料で試算するオンライン相談・PoCテスト支援を実施しております。

職人の「手の感覚」をロボットに継承し、安定した利益を生み出す工場への第一歩として、ぜひお気軽にご活用ください。

[ >> 過酷なバリ取り作業を自動化!「研磨・バリ取りロボット導入」無料テスト相談はこちら ]

 

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通常、コンサルティングには費用がかかりますが、無料オンライン相談ではその前に無料で体験していただくことができますので、 ぜひご活用いただければ幸いでございます。

執筆者 : 徳竹 勇兵

大学卒業後、製造メーカーの生産技術関連部署にて12年間従事。生産設備導入を中心に、ロボットシステムの導人を手掛ける。 船井総合研究所へ入社後は全国各地の中小製造業向けのロポット活用、DX推進コンサルティングを実施。中小製造業向けのロポット活用及びDX診断を行っておりその数は100社を超える。 また、自治体主催のDX人材育成セミナーや大学での中小企業経営論講義などを行う。