危険な「プレス加工」から人を解放する。FAIRINOで実現する、低コストなワーク脱着の自動化

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執筆者徳竹 勇兵
コラムテーマ自動化・ロボット
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プレス加工現場が抱える深刻な「労災リスク」と「人手不足」

金属プレス加工は、あらゆる工業製品の基盤を支える重要な工程です。しかし、その現場の最前線では、経営者や工場長を常に悩ませる重い課題が存在します。

常に伴う「指詰め」の恐怖と、3K職場による若手採用の絶望的状況

プレス機に金属板(ワーク)を手でセットし、ペダルを踏んでプレスし、また手で取り出す。この単純な繰り返し作業には、一歩間違えれば指や手首を失う「指詰め」という重大な労災事故のリスクが常に伴います。安全装置があるとはいえ、作業者の疲労や一瞬の気の緩みが大事故に直結する恐怖は拭えません。さらに、騒音と油にまみれた危険な3K職場であるため、若手人材の採用は極めて困難であり、現場の高齢化と人手不足は限界に達しています。

トランスファープレスや専用ラインの壁:多品種少量の現場には高額すぎる投資

「危険な作業から人を解放し、自動化したい」と考えるのは当然です。しかし、コイル材から連続して自動プレスを行う「順送プレス」や、複数のプレス機の間を専用の搬送装置で繋ぐ「トランスファープレスライン」は、数千万円から億円単位の巨大な設備投資となります。特定の部品を大量に生産し続ける大企業ならまだしも、毎日金型を変えて様々な部品を作る「多品種少量生産」がメインの中小企業にとって、このような硬直化した専用ラインは投資回収の観点から現実的ではありません。

既存の「単発プレス機」における、安全対策と生産性向上のジレンマ

結果として、多くの中小現場では独立した「単発プレス機」を何台も並べ、人が一つひとつ作業する体制を維持せざるを得ません。光電管などの安全装置を強化すればするほど、作業のスピード(生産性)は落ちてしまいます。「安全を確保したいが、そうすると生産数が落ちる」「自動化したいが、専用機は高すぎる」。このジレンマが、プレス加工現場の成長を長らく阻んできました。

既存の単発プレス機をそのまま自動化する「協働ロボット」の衝撃

この深いジレンマを打ち破る「第3の選択肢」として、現在急速に導入が進んでいるのが「協働ロボット」を活用したワーク脱着の自動化です。

安全柵不要。狭いプレス機の前にも「後付け」でコンパクトに設置可能

従来の産業用ロボットは高速で動くため、周囲を頑丈な「安全柵」で囲う義務がありました。単発機が密集している工場に、そのような広大なスペースはありません。一方、人と一緒に働くことを前提に設計された協働ロボットは、適切なリスクアセスメントのもと、安全柵なしで設置可能です 。これまで人間が立って作業していたプレス機の前のわずかなスペースに、そのまま「後付け」でロボットを配置できるため、工場の大掛かりなレイアウト変更は一切不要です 。

 

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危険なワーク脱着作業をロボットが代替し、人は安全なエリアで管理・検査へ

プレス機の金型へのワークの「投入」と、プレス後の「取り出し」という最も危険な作業を、ロボットが完全に代替します。これにより、人間がプレス機の可動部に手を入れる必要が一切なくなります。職人は、ロボットから少し離れた安全なエリアで、仕上がった製品の品質検査や、次の金型の準備、ロボットの動作管理といった「付加価値の高い安全な業務」に専念できるようになります。

金型交換(段取り替え)にも柔軟に対応できるダイレクトティーチング

多品種少量の現場では、一日のうちに何度も金型を交換します。協働ロボットの多くは、専門的なプログラミング知識がなくても、ロボットを直接手で動かして動きを記憶させる「ダイレクトティーチング」で簡単に設定できます 。金型が変わっても、現場の作業員自身がすぐにロボットの新しい軌道を教え込むことができるため、頻繁な段取り替えにも柔軟に対応可能です 。

 

FAIRINOの圧倒的コスパで実現する「安全×低コスト」のプレス現場

協働ロボットのメリットは絶大ですが、複数台のプレス機を自動化するとなると、やはり導入費用がネックになります。ここで、圧倒的なコストパフォーマンスを誇る協働ロボット「FAIRINO」が、経営者の決断を後押しします。

大手メーカーの約半額。システム総額を劇的に圧縮するFAIRINOの価格競争力

FAIRINOは、一般的な協働ロボットの半額〜2/3程度の価格帯で導入可能です 。ロボット本体の初期コストを他社の約半額に抑えることができるため 、吸着ハンドやプレス機との通信連携工事といった周辺費用を含めても、システム総額を劇的に圧縮できます。

 

複数の単発プレス機を1台で繋ぐ「多台持ち(ロボット間搬送)」による稼働率最大化

単発プレス機1台に対してFAIRINO1台置くだけでなく、2台の単発プレスの間にFAIRINO1台配置し、「第1工程のプレス機から取り出し、そのまま第2工程のプレス機へ投入する」といった「多台持ち(工程間搬送)」も可能です。安価なFAIRINOを複数台連携させ、簡易的なトランスファーラインを自作することで、大型専用機の数分の一のコストで一貫生産ラインを構築できます。

事故リスクをゼロにしつつ、「投資回収12年」を狙う現実的なロードマップ

FAIRINOの圧倒的な低価格は、これまで「安全対策にはなるが、費用対効果が合わない」と却下されていた稟議書の数字を劇的に改善します。人件費の削減効果に加え、昼休みの稼働や夜間の無人運転を追加することで、投資回収1年半を実現することも十分に視野に入る現実的なシナリオとなります 。

 

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失敗しない!プレス自動化(ワーク脱着)導入の3ステップ

安価で柔軟なFAIRINOとはいえ、プレス機との連携には命に関わる「安全性」と「確実性」が求められます。導入を成功させるための重要な3ステップを解説します。

STEP1 ワークとハンドの選定】油まみれの金属板を確実に掴む吸着パッド・マグネットの選定

プレス前の金属板(ブランク材)には防錆油やプレス油が付着していることが多く、一般的な真空吸着パッドでは滑ってワークを落としてしまう危険があります。油に強い特殊なゴムパッド(耐油性ベルカップ)や、電磁石を利用したマグネットハンドなど、対象物の材質と表面状態に合わせた確実なロボットハンド(エンドエフェクタ)の選定が第一歩です。

STEP2 プレス機との信号連携(I/O)】「金型が開いた」「手が入っていない」を確実にやり取りする安全設計

ロボットがプレス機の中に手を入れている最中に、誤ってスライドが下降すれば大事故になり、ロボットも破壊されます。「スライドが確実に上死点にあるか」「ロボットのアームが完全に外に出たか」という信号(I/O)を、プレス機とロボット間で二重・三重にやり取りする確実なインターロック(安全回路)の構築が絶対に欠かせません。

STEP3 プロによる安全リスクアセスメント】協働ロボットとはいえ必須となる挟まれ対策

協働ロボット自体は人にぶつかっても安全に停止しますが、ロボットが掴んでいる「鋭利な金属板」が人に当たれば怪我をします。また、プレス機とロボットの間に人が挟まれるリスクも考慮しなければなりません。安全柵が不要な場合でも、エリアセンサーやマットスイッチなどを適切に組み合わせ、法令に基づいたプロによる「リスクアセスメント」を実施することが必須です。

導入ステップ

実施内容

失敗を防ぐためのポイント

1. ハンド選定

ワークの形状・重量・油の有無に合わせた吸着・マグネットの選定

プレス時の油による滑りや、複数枚の同時吸着(二枚取り)を防ぐ対策を行う。

2. 信号連携設計

プレス機とロボット間の安全インターロック回路の構築

万が一の断線やシステムダウン時でも、安全側に働く(フェールセーフ)設計にする。

3. リスクアセスメント

現場の動線確認と、付加的な安全装置(エリアセンサー等)の配置

協働ロボットの安全規格(ISO/TS 15066等)に則り、挟み込みや衝突のリスクを排除する。

まとめ:安全をお金で買い、生産性を高める。まずは無料シミュレーションから

「指詰め事故の恐怖から従業員を守りたい」

「人手不足で単発プレス機が稼働できず、機会損失が生じている」

もし貴社がこのような切実な課題を抱えながらも、「専用のプレスラインは高すぎて買えない」と諦めていたなら、FAIRINOによる単発プレス機への後付け自動化は、まさに救世主となるソリューションです。FAIRINOの圧倒的な低コストは、「安全をお金で買う」という経営の最優先事項と、「投資回収」という厳しい財務基準を、同時にクリアすることを可能にしました。

しかし、プレス機の自動化は一歩間違えれば重大事故に繋がるため、自社単独での見切り発車は非常に危険です。

「うちの古い単発機でも、ロボットと安全な信号連携ができるのか?」

「専用ハンドや安全センサーを含めて、システム総額は本当に安く収まるのか?」

そうお考えの経営者様、工場長様。まずは、その疑問をプレス自動化のプロにぶつけてみませんか?

当社では、貴社のプレス機の仕様や対象ワークをお伺いし、FAIRINOを活用した安全なシステム構成案や、投資回収期間のシミュレーションを無料で実施するオンライン相談を受け付けております。

重大な労災リスクをゼロにし、安心・安全・高稼働なプレス現場を築き上げるための第一歩として、ぜひお気軽にご活用ください。

「無料個別相談」

無料オンライン相談とは、当社の専門コンサルタントがオンラインで貴社のDX活用(ロボット・AIERP活用)について無料でご相談を お受けすることです。

無料オンライン相談は専門コンサルタントが担当させていただきますので、どのようなテーマでもご相談いただけます。

通常、コンサルティングには費用がかかりますが、無料オンライン相談ではその前に無料で体験していただくことができますので、 ぜひご活用いただければ幸いでございます。

 

 

執筆者 : 徳竹 勇兵

大学卒業後、製造メーカーの生産技術関連部署にて12年間従事。生産設備導入を中心に、ロボットシステムの導人を手掛ける。 船井総合研究所へ入社後は全国各地の中小製造業向けのロポット活用、DX推進コンサルティングを実施。中小製造業向けのロポット活用及びDX診断を行っておりその数は100社を超える。 また、自治体主催のDX人材育成セミナーや大学での中小企業経営論講義などを行う。