ディープラーニング
ディープラーニングとは、ニューラルネットワークを基本とした機械学習の手法です。ニューラルネットワークは機械学習の一つで、人間の神経回路を真似することで学習を実現するモデルを指します。多層のニューラルネットワークで構成されるディープラーニングは、コンピュータが従来解けなかった「ルールがわからない問題」にも対応できるようになりました。そのため、従来の機械学習よりもより高い精度を出すことが可能なモデルとして知られています。
Ⅰ.ディープラーニングの背景
第一次AIブームの時は、コンピュータによる「推論」や「探索」の研究によって、特定の問題に対して解を提示できるようなAI技術レベルでした。しかし、複雑な現実の問題は解けなかったためブームが終焉しています。第二次AIブームの時は、「コンピュータに知識を詰め込めば賢くなるのではないか?」という仮定によって研究がされていましたが、取り込んだ知識を蓄積する方法が確立されず、第二次ブームも去る形となりました。
(AIブームに関する詳細はこちらの記事をご参照ください。↓)
「AIブームは終わるのか」https://smart-factory.funaisoken.co.jp/210625-2/
Ⅱ.ディープラーニングが得意とする分野
ディープラーニングが活用されている分野は大きく4パターンに分けることが出来ます。
- ①画像認識
- 画像認識にディープラーニングの技術を用いることで、画像から特徴や法則性を見つけ出し、分類することができます。Iphoneの写真アプリで対象人物別に検索をすることができるのはディープラーニングによるものです。
- ②音声処理
- 音声認識は、音響分析・音響モデル・発音辞書・言語モデルの順に認識をしていきます。この順番で行うことにより、音声を認識してテキスト化したり、声を出した人を特定することが出来ます。身近な例では、AlexaやGoogleHomeなどのスマートスピーカーが該当します。
- ③レコメンデーション
- レコメンデーションでは、利用者に合わせて対象となりそうな候補を提示することが可能となります。スマホの文字変換候補の生成や、Word等の校閲機能、YouTubeでのおすすめ表示などでもディープラーニングが使われています。
- ④ロボットによる異常検知
- 正常品を学習し、「それ以外」を異常品と判定する異常検知技術でディープラーニングは使われています。具体的には製造業の不良品の外観検査などで使用されています。
Ⅲ.ディープラーニングが苦手とする分野
万能に見えるディープラーニングですが、前例のない分析は得意ではありません。過去の情報を基にした推測をすることで、近しいことを算出することは出来ますが、新たに生成することはできないからです。出力したいデータの理想形に合わせて、ディープラーニングの手法が適切か否かを検討する必要があります。
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