記事公開日:2019.09.12
最終更新日:2022.12.14
オフラインティーチングソフトで溶接ロボットの工数を削減!!
この事例におけるロボット化によるメリット
□ 熟練作業者の代替
課題
この会社では、熱間鍛造で耕うん爪(2000品種)を製造しています。
生産で使用する金型は数万種に上り、以前までは金型職人による手作りでした。
今後こうした熟練技能者が希少となるため、金型の3Dデータ化とマシニングによる加工を導入する事で、再現性ある金型へ順次置き換えています。
金型を新規に製作する時や、摩耗を補修する時には表面を硬化肉盛りする必要がありますが、これには特に高度な熟練技能が必要でした。
ロボットを導入した工程
硬化肉盛り
ポイント
レーザクラッティング工法(金属の粉体を利用した肉盛り溶接工法)とロボットの導入により、溶接を自動化しました。
金型製作及び保守工程の熟練技能者の置き換えを図り、2名の削減を目指しました。
技術的なポイントとしては、溶接欠陥が無く金型への入熱が少ない溶接条件だしと溶接歪みが発生しにくい加工パス(熟練技能者の経験値)を正確に再現する事でした。
ロボット軌跡制御と、ロボットティーチング作業の簡略化を実現するため、オフラインティーチングソフトを導入しました。
結果、工数を大幅に短縮することに成功し、従業員を過酷な環境から解放することも可能となった。
コンサルタントの視点
以前ご紹介した、富士ロボット製のオフラインティーチングソフト“RobotWorks”の事例がありました。
金型の世界は非常に職人芸の側面があるとお聞きします。
その人が持つセンスがかかわってくる為、新人の教育には適さないという社長様もいらっしゃいました。
本事例では工数削減を実現しています。数万種という金型を持たれている会社様ですので、
実際にロボットでティーチングとなると、膨大な工数が想定されます。
オフラインティーチングソフトには最適な現場です。
実際に富士ロボットの製品紹介を受けてことがありますが、直感的に操作でき、なおかつ素早くできます。
ロボットを使用したことない人でも簡単に実施できますし、現場での再現性が高いです。
ただ、事例には載っていませんが、ロボット導入には色々な葛藤があったと思います。
「本当にロボットでできるのか?」
工業に長くいる熟練工の方々は必ずイメージしますし、品種点数が多いとなおさらです。
また、各員のスキルが高い上、職人気質から変化を嫌う傾向もあります。
特に本事例では、熟練工の技能を反映しない行けない場面が多かったようです。
私自身も現場の方々との調整に苦労することが非常に多いです。
「ロボットの導入をすれば現場が変わる!」「こういう工場を作りたい!」
協力が得られるように、現場の方々との同意がないとうまく自動化は進みません。
経営者目線でロボット導入を進めるには、ビジョンの共有が必要だと考えます。
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板金・溶接加工業様向け 多品種少量溶接ロボット導入事例解説レポート
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②多品種少量溶接ロボットにおける具体的事例
③補助金を活用した溶接ロボット導入成功事例
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https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext05-dl.html
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