売り上げも収益も上げる営業変革のポイントとは
2024.07.01
1.はじめに
いつも大変お世話になっております。船井総合研究所の高階と申します。
今回のコラムでは、様々なお客様からご要望があった“業績向上に繋がる“営業改革の取り組みについてご紹介したいと思います。
私は基幹システムを中心にした業務改革の支援を中心に活動しているのですが、実は営業に関する改善支援も多く行っています。
規模は中小、中堅、大手と様々なお客様とお話をしていますが、実は悩みは似通っていることが多いです。
支援先の営業管理者・担当者の皆様の悩みを聞くたびに、私も営業出身だったという事もあり首が取れそうなほど頷いてしまいます。
少し、例を挙げてみようと思います。
皆様の会社ではどうでしょうか。
営業は事務処理に追われている。管理者側はもっと営業活動に時間を使ってほしいと要望を出しているが、現場は無茶な要求だと感じているようで動きが悪い
営業日報や週報を書いてもらっているが、担当者によって記載される内容粒度に差がある。まとめ書き・まとめて提出なども横行しており、意味を為していない
営業所や事業部によって使用している営業管理システムが違うため、統括する部署からすると参照先が複数あるなど管理が煩雑
営業管理システムを入れてはみたが、業績が上がらなかった。現在はちゃんと使われているか不明
案件の進捗は属人的な管理になっている。エクセルで一覧管理するなどしてはいるが、更新が随時行われているわけではないため、詳しくは直接聞くしかない
既存のお客様との関係構築が最重要課題だが、顧客情報や商談履歴、見積もり履歴などは担当者別に管理している状況の為、ブラックボックス化している
営業指標の確認をもっと簡単に行いたい。時間もかかる上に、複雑すぎるように感じる
…etc.
DXというワードが飛び交っている現在でも、企業規模や悩みの大きさこそ違えど、どの企業も似たような悩みを持っているのだな、というのが私の感想です。
2.「Excel依存」「属人化」のリスク回避に成功した製造業の事例
上記のような課題を少しマクロな目線でまとめてみます。
オープンにするべき情報のブラックボックス化(営業活動の属人化)
既存業務をスクラップ&ビルドできていない(業務負荷・分担)
営業情報や重要指標が簡単に確認できないため、マネジメント不全が起きている(情報共有)
部分的なデジタル化の弊害による二重・三重入力(業務効率)
などが挙げられると考えています。
こういった課題は、特に複数事業部や複数営業所(営業部)を持つ企業では深刻になりがちです。
そもそも日本では事業部制を取る企業が多く、縦割りが強い企業が多いです。
部門によって導入しているツールが違う、案件のまとめ方も案件のステージ定義も営業の進め方も標準化されていない、目標指標の立て方も管理方法も報告内容も統一されていない、といったケースは珍しくありません。
同じ会社にもかかわらず中小企業がいくつも集まっているような状況になってしまい、前述の課題を加速させてしまっているわけです。
また、こういった問題を解決すべく、営業管理システム(SFA,CRM,MA)を導入されている会社様も近年は非常に多いのですが、正直中々上手くいっていない、というのが現状です。
営業管理システムの導入というのは、営業活動を1つのデータベースにまとめ、営業活動や顧客情報をオープンに管理しようという事です。これ自体は非常に素晴らしい判断だと言えます。
しかし、実際は中々定着せずに徐々に使われなくなっていき、結局業績向上に繋がっていないケースが非常に多いのです。
先ほど挙げた4つの課題と照らし合わせれば理由は明白なのですが、既存業務の整理が終わっていないことで、新しい業務が受け入れづらい(現場の負担が純粋に増える)こと、そして、そもそもこの独立色の強い縦割りの社内環境を変革できていないことが成功していない要因だと私は考えています。
では、どうすれば業績に繋がる活動になるのでしょうか?
3.どうすれば業績に繋がる活動になるのか
SalesForce社のTheModelというのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。定量的に営業活動を管理し、マネジメントするポイントを明確にすることで業績向上、顧客満足度の向上に繋げましょう、という考え方です。
この考え方はシンプルながら、いままで感覚的に行われてきた営業マネジメントに一石を投じる考え方でした。
これを行うには定量的なデータが必要ですから、営業活動を一つのデータベースにまとめよう、という営業管理システムは売れに売れました。
この営業を定量的に管理する手法には私も賛成なのですが、様々な支援をする中でこれだけでは不十分であると感じています。
前述の通り、営業管理システムを単独で通常の業務にプラスオンする形で導入してしまうとほぼ上手くいきません。
導入はともかく、活用するまでに至らず、業績に繋がらないばかりかむしろ生産性を下げてしまいかねないというわけです。
私としては、現状業務の非効率性や、他で導入しているシステムとの連携といった業務効率改善(ツールを使えるような土壌整理)を基本としたうえで、しっかりと“活用”と“改善活動”に焦点を当てたツールの選定と導入をおススメします。
こういった準備を進めるなかで、是非重要視していただきたいのが“生産効率”についてです。
TheModelは売り上げを上げるために必要な要素をちゃんとマネジメントしよう、という考え方ですが、同じ売り上げを上げるのにどれだけの労力を割いているのか、という点に注目していただきたいという事です。
繰り返し作業(定型業務)
二重三重入力
戻り作業と修正業務
無駄な待ち時間
習慣的な業務(昔は重要だったが、今はさほど重要性が高くない)
恐らくこういった事が工数を最適化するにあたっての課題として思い浮かぶのではないでしょうか。
今はRPAやAIといった自動化に繋がる技術や、生成AIのようなツールも多く出てきています。
こういったものも検討しつつ、無駄のない、あるべき業務フローを検討することが営業を効率化させるために絶対的に必要な要素だと私は考えています。
4.どうすれば業績に繋がる活動になるのか
さて、今回はどうすれば“業績向上”につながる営業変革ができるのか、という事をお話してきました。
7月の9,10、18日の3日間、今回のコラムのように、営業変革をテーマにセミナーを開催予定です。
もう少し詳細な現在のトレンドの紹介、成功されている企業様の具体的な取り組み事例などをご紹介させていただきます。
今回のセミナーには無料の相談ミーティングも付いてきますので、その場では皆様個別に抱えている課題などに対してもアドバイスが出来るかと思います。
また、最後に少し触れたAI技術の営業活用についても多くご紹介させていただきますので、ご興味のある方は是非ご参加いただければと思います。
■関連するセミナーのご案内
複数事業部&複数営業所を持つ製造業・商社のためのDX
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いつも大変お世話になっております。船井総合研究所の高階と申します。
今回のコラムでは、様々なお客様からご要望があった“業績向上に繋がる“営業改革の取り組みについてご紹介したいと思います。
私は基幹システムを中心にした業務改革の支援を中心に活動しているのですが、実は営業に関する改善支援も多く行っています。
規模は中小、中堅、大手と様々なお客様とお話をしていますが、実は悩みは似通っていることが多いです。
支援先の営業管理者・担当者の皆様の悩みを聞くたびに、私も営業出身だったという事もあり首が取れそうなほど頷いてしまいます。
少し、例を挙げてみようと思います。
皆様の会社ではどうでしょうか。
営業は事務処理に追われている。管理者側はもっと営業活動に時間を使ってほしいと要望を出しているが、現場は無茶な要求だと感じているようで動きが悪い
営業日報や週報を書いてもらっているが、担当者によって記載される内容粒度に差がある。まとめ書き・まとめて提出なども横行しており、意味を為していない
営業所や事業部によって使用している営業管理システムが違うため、統括する部署からすると参照先が複数あるなど管理が煩雑
営業管理システムを入れてはみたが、業績が上がらなかった。現在はちゃんと使われているか不明
案件の進捗は属人的な管理になっている。エクセルで一覧管理するなどしてはいるが、更新が随時行われているわけではないため、詳しくは直接聞くしかない
既存のお客様との関係構築が最重要課題だが、顧客情報や商談履歴、見積もり履歴などは担当者別に管理している状況の為、ブラックボックス化している
営業指標の確認をもっと簡単に行いたい。時間もかかる上に、複雑すぎるように感じる
…etc.
DXというワードが飛び交っている現在でも、企業規模や悩みの大きさこそ違えど、どの企業も似たような悩みを持っているのだな、というのが私の感想です。
2.「Excel依存」「属人化」のリスク回避に成功した製造業の事例
上記のような課題を少しマクロな目線でまとめてみます。
オープンにするべき情報のブラックボックス化(営業活動の属人化)
既存業務をスクラップ&ビルドできていない(業務負荷・分担)
営業情報や重要指標が簡単に確認できないため、マネジメント不全が起きている(情報共有)
部分的なデジタル化の弊害による二重・三重入力(業務効率)
などが挙げられると考えています。
こういった課題は、特に複数事業部や複数営業所(営業部)を持つ企業では深刻になりがちです。
そもそも日本では事業部制を取る企業が多く、縦割りが強い企業が多いです。
部門によって導入しているツールが違う、案件のまとめ方も案件のステージ定義も営業の進め方も標準化されていない、目標指標の立て方も管理方法も報告内容も統一されていない、といったケースは珍しくありません。
同じ会社にもかかわらず中小企業がいくつも集まっているような状況になってしまい、前述の課題を加速させてしまっているわけです。
また、こういった問題を解決すべく、営業管理システム(SFA,CRM,MA)を導入されている会社様も近年は非常に多いのですが、正直中々上手くいっていない、というのが現状です。
営業管理システムの導入というのは、営業活動を1つのデータベースにまとめ、営業活動や顧客情報をオープンに管理しようという事です。これ自体は非常に素晴らしい判断だと言えます。
しかし、実際は中々定着せずに徐々に使われなくなっていき、結局業績向上に繋がっていないケースが非常に多いのです。
先ほど挙げた4つの課題と照らし合わせれば理由は明白なのですが、既存業務の整理が終わっていないことで、新しい業務が受け入れづらい(現場の負担が純粋に増える)こと、そして、そもそもこの独立色の強い縦割りの社内環境を変革できていないことが成功していない要因だと私は考えています。
では、どうすれば業績に繋がる活動になるのでしょうか?
3.どうすれば業績に繋がる活動になるのか
SalesForce社のTheModelというのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。定量的に営業活動を管理し、マネジメントするポイントを明確にすることで業績向上、顧客満足度の向上に繋げましょう、という考え方です。
この考え方はシンプルながら、いままで感覚的に行われてきた営業マネジメントに一石を投じる考え方でした。
これを行うには定量的なデータが必要ですから、営業活動を一つのデータベースにまとめよう、という営業管理システムは売れに売れました。
この営業を定量的に管理する手法には私も賛成なのですが、様々な支援をする中でこれだけでは不十分であると感じています。
前述の通り、営業管理システムを単独で通常の業務にプラスオンする形で導入してしまうとほぼ上手くいきません。
導入はともかく、活用するまでに至らず、業績に繋がらないばかりかむしろ生産性を下げてしまいかねないというわけです。
私としては、現状業務の非効率性や、他で導入しているシステムとの連携といった業務効率改善(ツールを使えるような土壌整理)を基本としたうえで、しっかりと“活用”と“改善活動”に焦点を当てたツールの選定と導入をおススメします。
こういった準備を進めるなかで、是非重要視していただきたいのが“生産効率”についてです。
TheModelは売り上げを上げるために必要な要素をちゃんとマネジメントしよう、という考え方ですが、同じ売り上げを上げるのにどれだけの労力を割いているのか、という点に注目していただきたいという事です。
繰り返し作業(定型業務)
二重三重入力
戻り作業と修正業務
無駄な待ち時間
習慣的な業務(昔は重要だったが、今はさほど重要性が高くない)
恐らくこういった事が工数を最適化するにあたっての課題として思い浮かぶのではないでしょうか。
今はRPAやAIといった自動化に繋がる技術や、生成AIのようなツールも多く出てきています。
こういったものも検討しつつ、無駄のない、あるべき業務フローを検討することが営業を効率化させるために絶対的に必要な要素だと私は考えています。
4.どうすれば業績に繋がる活動になるのか
さて、今回はどうすれば“業績向上”につながる営業変革ができるのか、という事をお話してきました。
7月の9,10、18日の3日間、今回のコラムのように、営業変革をテーマにセミナーを開催予定です。
もう少し詳細な現在のトレンドの紹介、成功されている企業様の具体的な取り組み事例などをご紹介させていただきます。
今回のセミナーには無料の相談ミーティングも付いてきますので、その場では皆様個別に抱えている課題などに対してもアドバイスが出来るかと思います。
また、最後に少し触れたAI技術の営業活用についても多くご紹介させていただきますので、ご興味のある方は是非ご参加いただければと思います。
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複数事業部&複数営業所を持つ製造業・商社のためのDX
営業マン20人以上、異なる3事業部以上、営業所3拠点以上を展開する製造業・商社のDXとは?
セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/115062
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