ROBOT CONSULTING COLUMN 自動化・ロボットコンサルティングコラム

専門コンサルタントが執筆するAI・ロボットコラム
最新のAI・ロボット技術に精通したコンサルタントによる定期コラム

ロボット導入で人材不足を解決!製造業の生産性向上

2024.12.03

こんにちは。製造業の皆様、日々の業務お疲れ様です。 今日は、多くの企業が抱える課題を解決し、 未来への成長を加速させる、 ロボット・IoTシステム導入についてお話したいと思います。 ご存知の通り、製造業を取り巻く環境は、 グローバル化や顧客ニーズの多様化など、 目まぐるしく変化していますよね。 特に、中堅・大手製造業の皆様は、 人手不足や生産性向上、コスト削減といった課題に加え、 マスカスタマイゼーションへの対応やサプライチェーンの複雑化など、 より高度な課題に直面されているのではないでしょうか? このような状況下で、 多くの企業が注目しているのが、 ロボット・IoTシステムを活用した生産現場の自動化です。 「自動化って、本当に効果があるの?」 「どこから手をつければいいのかわからない…」 そう思われている方もいらっしゃるかもしれません。 そこで、今日は、自動化による課題解決、 生産性向上、そして持続的な成長を実現するための 具体的なステップと重要ポイントを、 皆様と一緒に考えていきたいと思います。 1. まずは現状把握から!課題を明確化し、自動化の目的を定めましょう。 自動化を成功させるためには、 まず、現状を正確に把握し、 どのような課題を解決すべきなのかを明確にすることが重要です。 ・御社の課題は何ですか?長年培ってきた経験やノウハウは、 まさに御社の強みです。 しかし、既存設備の老朽化や属人的な業務プロセス、 部門間の連携不足など、 企業規模が大きくなるほど課題も複雑化していく傾向があります。 まずは、これらの課題を一つひとつ丁寧に洗い出してみましょう。   ・生産性のボトルネックはどこにあるのでしょうか?生産ラインの各工程における作業時間、稼働率、不良率などを分析し、 生産性を阻害する要因を特定することが重要です。 IoTセンサーなどを活用すれば、より詳細なデータを取得し、客観的な分析が可能になります。 「データは宝の山」と言われるように、 データ分析は、改善のヒントを与えてくれるでしょう。   ・自動化で解決したい課題は何ですか?人手不足の解消、品質の安定化、リードタイムの短縮など、 自動化によって解決したい課題を具体的に設定しましょう。 優先順位をつけ、段階的に取り組むことで、より効果的に自動化を進めることができます。   ・KPI設定とロードマップ作成自動化による効果を測定するためのKPIを設定し、 目標達成に向けた具体的なロードマップを作成しましょう。 導入スケジュール、担当者、予算などを明確にすることで、 プロジェクトをスムーズに進めることができます。 「千里の道も一歩から」 しっかりと計画を立て、着実に実行していくことが重要です。 2. 最新技術を導入!ロボット・IoTシステム導入のポイント 自動化を実現するための技術は、 日々進化しています。 最新の技術動向を把握し、 自社に最適なシステムを導入することが重要です。 ・最新ロボット技術を知っていますか?AIを搭載した自律型ロボット、 人と協働作業を行う協働ロボットなど、 様々な種類のロボットが登場しています。 それぞれの特性を理解し、導入事例を参考にしながら、御社の生産ラインに適したロボットを選定しましょう。   ・IoTシステムでデータ活用!センサー、ネットワーク、クラウドなどを活用したIoTシステムにより、 生産現場の様々なデータをリアルタイムに収集・分析することができます。 これらのデータを活用することで、生産効率の向上、品質管理の強化、設備の予知保全などが可能になります。 まさに、「見える化」による改善ですね。   ・最適なシステムを選定するために導入コスト、操作性、メンテナンス性、拡張性など、 様々な観点から総合的に判断する必要があります。 既存システムとの連携やセキュリティ対策も重要な要素となります。 御社のニーズに合ったシステムを、 じっくりと検討しましょう。   ・段階的な導入でリスク軽減最初から大規模な導入を行うのではなく、 まずは一部の工程で試験的に導入し、 効果を検証しながら徐々に範囲を拡大していく方法が有効です。 「小さく始めて大きく育てる」という考え方ですね。 3. 人材育成と組織改革も重要!自動化を成功させるための基盤づくり 自動化は、単に機械を導入すればよいというものではありません。 人材育成と組織改革を並行して進めることで、 自動化の効果を最大限に引き出すことができます。 ・人材の役割変化と必要なスキルロボットの操作・メンテナンス、データ分析、システム管理など、 自動化に伴い、新たなスキルが必要となります。 従業員のスキルアップを支援し、 変化に対応できる人材を育成することが重要です。 人材こそ、企業の宝です。   ・効果的な人材育成プログラム社内研修、外部研修、OJTなど、 様々な方法を組み合わせた人材育成プログラムを設計・運用しましょう。 従業員のモチベーションを高め、 積極的にスキルを習得できる環境を作る必要があります。   ・部門間連携強化と情報共有自動化によって、 生産部門、技術部門、管理部門など、 様々な部門が関わるようになります。 部門間連携を強化し、情報共有を促進することで、 スムーズな意思決定と効率的な業務遂行が可能になります。 「One Team」として、 目標達成に向けて協力していくことが重要です。   ・変化に対応できる柔軟な組織体制自動化によって、 従来の組織構造や業務プロセスを見直す必要が生じる可能性があります。 変化に対応できる柔軟な組織体制を構築することで、 新たなビジネスチャンスを捉えることができます。 4. 未来を見据えた生産体制!持続的な成長を支える自動化戦略 自動化は、単なるコスト削減や効率化のための手段ではありません。 企業の競争力強化、新たな価値創造、持続的な成長を支えるための 重要な戦略となります。 ・生産性向上で競争力強化!自動化によって、人材不足を解消し、 生産性を向上させることで、 コスト競争力を強化することができます。 また、品質の安定化やリードタイムの短縮により、 顧客満足度向上にも貢献することができます。   ・マスカスタマイゼーションへの対応顧客一人ひとりのニーズに対応した製品を 効率的に生産することが求められています。 ロボット・IoTシステムを活用することで、多品種少量生産や個別受注生産にも柔軟に対応することができます。   ・データドリブンな生産管理生産現場で収集したデータを分析し、 生産計画の立案、在庫管理、品質管理などに活用することで、 より効率的で精度の高い生産管理システムを構築することができます。 データに基づいた意思決定は、企業の成長を加速させるでしょう。   ・スマートファクトリー化で未来へAI、IoT、ロボットなどの技術を統合し、 自律的に最適化された生産システムを構築することで、 さらなる生産性向上、品質向上、コスト削減を実現することができます。 スマートファクトリー化は、 製造業の未来を拓く鍵となるでしょう。 いかがでしたでしょうか? ロボット・IoTシステムを活用した生産現場の自動化は、 製造業にとって大きな可能性を秘めています。 現状を正確に把握し、 自社に最適なシステムを導入することで、 企業の競争力強化、新たな価値創造、 そして持続的な成長を実現することができます。 ぜひ、この機会に自動化について 真剣に検討してみてはいかがでしょうか?   ▼セミナー詳細・申込はこちらから▼ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 ・お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 こんにちは。製造業の皆様、日々の業務お疲れ様です。 今日は、多くの企業が抱える課題を解決し、 未来への成長を加速させる、 ロボット・IoTシステム導入についてお話したいと思います。 ご存知の通り、製造業を取り巻く環境は、 グローバル化や顧客ニーズの多様化など、 目まぐるしく変化していますよね。 特に、中堅・大手製造業の皆様は、 人手不足や生産性向上、コスト削減といった課題に加え、 マスカスタマイゼーションへの対応やサプライチェーンの複雑化など、 より高度な課題に直面されているのではないでしょうか? このような状況下で、 多くの企業が注目しているのが、 ロボット・IoTシステムを活用した生産現場の自動化です。 「自動化って、本当に効果があるの?」 「どこから手をつければいいのかわからない…」 そう思われている方もいらっしゃるかもしれません。 そこで、今日は、自動化による課題解決、 生産性向上、そして持続的な成長を実現するための 具体的なステップと重要ポイントを、 皆様と一緒に考えていきたいと思います。 1. まずは現状把握から!課題を明確化し、自動化の目的を定めましょう。 自動化を成功させるためには、 まず、現状を正確に把握し、 どのような課題を解決すべきなのかを明確にすることが重要です。 ・御社の課題は何ですか?長年培ってきた経験やノウハウは、 まさに御社の強みです。 しかし、既存設備の老朽化や属人的な業務プロセス、 部門間の連携不足など、 企業規模が大きくなるほど課題も複雑化していく傾向があります。 まずは、これらの課題を一つひとつ丁寧に洗い出してみましょう。   ・生産性のボトルネックはどこにあるのでしょうか?生産ラインの各工程における作業時間、稼働率、不良率などを分析し、 生産性を阻害する要因を特定することが重要です。 IoTセンサーなどを活用すれば、より詳細なデータを取得し、客観的な分析が可能になります。 「データは宝の山」と言われるように、 データ分析は、改善のヒントを与えてくれるでしょう。   ・自動化で解決したい課題は何ですか?人手不足の解消、品質の安定化、リードタイムの短縮など、 自動化によって解決したい課題を具体的に設定しましょう。 優先順位をつけ、段階的に取り組むことで、より効果的に自動化を進めることができます。   ・KPI設定とロードマップ作成自動化による効果を測定するためのKPIを設定し、 目標達成に向けた具体的なロードマップを作成しましょう。 導入スケジュール、担当者、予算などを明確にすることで、 プロジェクトをスムーズに進めることができます。 「千里の道も一歩から」 しっかりと計画を立て、着実に実行していくことが重要です。 2. 最新技術を導入!ロボット・IoTシステム導入のポイント 自動化を実現するための技術は、 日々進化しています。 最新の技術動向を把握し、 自社に最適なシステムを導入することが重要です。 ・最新ロボット技術を知っていますか?AIを搭載した自律型ロボット、 人と協働作業を行う協働ロボットなど、 様々な種類のロボットが登場しています。 それぞれの特性を理解し、導入事例を参考にしながら、御社の生産ラインに適したロボットを選定しましょう。   ・IoTシステムでデータ活用!センサー、ネットワーク、クラウドなどを活用したIoTシステムにより、 生産現場の様々なデータをリアルタイムに収集・分析することができます。 これらのデータを活用することで、生産効率の向上、品質管理の強化、設備の予知保全などが可能になります。 まさに、「見える化」による改善ですね。   ・最適なシステムを選定するために導入コスト、操作性、メンテナンス性、拡張性など、 様々な観点から総合的に判断する必要があります。 既存システムとの連携やセキュリティ対策も重要な要素となります。 御社のニーズに合ったシステムを、 じっくりと検討しましょう。   ・段階的な導入でリスク軽減最初から大規模な導入を行うのではなく、 まずは一部の工程で試験的に導入し、 効果を検証しながら徐々に範囲を拡大していく方法が有効です。 「小さく始めて大きく育てる」という考え方ですね。 3. 人材育成と組織改革も重要!自動化を成功させるための基盤づくり 自動化は、単に機械を導入すればよいというものではありません。 人材育成と組織改革を並行して進めることで、 自動化の効果を最大限に引き出すことができます。 ・人材の役割変化と必要なスキルロボットの操作・メンテナンス、データ分析、システム管理など、 自動化に伴い、新たなスキルが必要となります。 従業員のスキルアップを支援し、 変化に対応できる人材を育成することが重要です。 人材こそ、企業の宝です。   ・効果的な人材育成プログラム社内研修、外部研修、OJTなど、 様々な方法を組み合わせた人材育成プログラムを設計・運用しましょう。 従業員のモチベーションを高め、 積極的にスキルを習得できる環境を作る必要があります。   ・部門間連携強化と情報共有自動化によって、 生産部門、技術部門、管理部門など、 様々な部門が関わるようになります。 部門間連携を強化し、情報共有を促進することで、 スムーズな意思決定と効率的な業務遂行が可能になります。 「One Team」として、 目標達成に向けて協力していくことが重要です。   ・変化に対応できる柔軟な組織体制自動化によって、 従来の組織構造や業務プロセスを見直す必要が生じる可能性があります。 変化に対応できる柔軟な組織体制を構築することで、 新たなビジネスチャンスを捉えることができます。 4. 未来を見据えた生産体制!持続的な成長を支える自動化戦略 自動化は、単なるコスト削減や効率化のための手段ではありません。 企業の競争力強化、新たな価値創造、持続的な成長を支えるための 重要な戦略となります。 ・生産性向上で競争力強化!自動化によって、人材不足を解消し、 生産性を向上させることで、 コスト競争力を強化することができます。 また、品質の安定化やリードタイムの短縮により、 顧客満足度向上にも貢献することができます。   ・マスカスタマイゼーションへの対応顧客一人ひとりのニーズに対応した製品を 効率的に生産することが求められています。 ロボット・IoTシステムを活用することで、多品種少量生産や個別受注生産にも柔軟に対応することができます。   ・データドリブンな生産管理生産現場で収集したデータを分析し、 生産計画の立案、在庫管理、品質管理などに活用することで、 より効率的で精度の高い生産管理システムを構築することができます。 データに基づいた意思決定は、企業の成長を加速させるでしょう。   ・スマートファクトリー化で未来へAI、IoT、ロボットなどの技術を統合し、 自律的に最適化された生産システムを構築することで、 さらなる生産性向上、品質向上、コスト削減を実現することができます。 スマートファクトリー化は、 製造業の未来を拓く鍵となるでしょう。 いかがでしたでしょうか? ロボット・IoTシステムを活用した生産現場の自動化は、 製造業にとって大きな可能性を秘めています。 現状を正確に把握し、 自社に最適なシステムを導入することで、 企業の競争力強化、新たな価値創造、 そして持続的な成長を実現することができます。 ぜひ、この機会に自動化について 真剣に検討してみてはいかがでしょうか?   ▼セミナー詳細・申込はこちらから▼ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 ・お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813

多品種少量生産の生産性向上|デンソーウェーブが実践する自動化事例を紹介

2024.12.03

製造業の生産技術・製造部門の幹部のみなさま、こんにちは。 船井総合研究所の徳竹です。 日頃より、生産性向上、人材不足解消、コスト削減など、様々な課題に立ち向かわれていることと思います。 特に、多品種少量生産体制をとっている企業様では、これらの課題解決がより困難になっているのではないでしょうか? 「多品種少量生産だから、ロボット化は難しい…」 「AIやIoTって、大規模な工場でないと効果がないのでは?」 「最新技術を導入したくても、コストや人材が…」 そう感じて、自動化やデジタル化を諦めてしまっていませんか? 1.多品種少量生産だから…と諦めていませんか? 多品種少量生産では、特有の課題によって、生産性向上が阻害されがちです。 1.工程の標準化の難しさ 製品の種類や工程が多岐にわたるため、標準化が難しく、属人的な作業に頼らざるを得ない状況に陥りがちです。 これにより、人材育成に時間がかかったり、品質にばらつきが生じたり、ノウハウの共有が難しくなるなどの問題が発生します。 2.人材不足による負担増加 人材不足が深刻化する中、限られた人員で多様な業務に対応しなければならず、従業員一人ひとりの負担が増加しています。 長時間労働や人材の流出、さらなる人材不足に繋がりかねません。 3.頻繁な段取り替えによる生産性の低下 多品種少量生産では、製品の切り替えに伴い、頻繁な段取り替えが発生します。 段取り替えには時間と手間がかかり、その間は生産が止まってしまうため、生産性が低下するだけでなく、納期の遅延や機会損失にも繋がります。 2.ロボット・AI・IoTこそ、解決の鍵! これらの課題を解決し、生産性向上を実現するためには、ロボット・AI・IoT技術の活用が不可欠です。 ロボット・AI・IoT技術を導入することで、以下のような効果が期待できます。 ・人材不足の解消と人材の有効活用 ロボットによる自動化によって、人材不足を解消し、従業員をより付加価値の高い業務に配置することができます。 単純作業や危険な作業をロボットに任せることで、従業員の負担を軽減し、労働環境の改善にも繋がります。 ・品質向上と検査コストの削減 AIによる画像認識技術を活用した外観検査の自動化により、人為的なミスを削減し、品質の安定化を実現します。 また、検査にかかる時間とコストを削減することができます。 ・生産工程の見える化とムダの削減 IoTによって、生産ラインの稼働状況や設備の稼働状況、在庫状況などのデータをリアルタイムに収集・分析することで、生産工程の可視化を実現します。 これにより、ボトルネックの発見やムダの削減、生産計画の精度向上に繋げることが可能となります。 ・データ分析による継続的な改善 蓄積されたデータを分析することで、生産効率の向上や品質の改善、設備の故障予知など、様々な課題解決に役立てることができます。 データに基づいた客観的な意思決定が可能となり、継続的な改善サイクルを構築することができます。 ・標準化によるノウハウの共有と人材育成の効率化 ロボットやAIを導入することで、作業の標準化を促進することができます。 標準化によって、属人的な作業を減らし、ノウハウを共有することで、人材育成の効率化や品質の安定化に繋がります。 続いて、ロボット・IoTを活用した「なんと3000品目!デンソーウェーブが実現した驚きの自動化」事例をご紹介します。 3.なんと3000品目!デンソーウェーブが実現した驚きの自動化 業株式会社デンソーウェーブ様は、QRコードの開発で知られる、産業用ロボットや自動認識システムのリーディングカンパニーです。 そのデンソーウェーブ様が、なんと3000品目にも及ぶ自社製品の組み立て工程を自動化することに成功しました。 多品種少量生産における自動化の難しさを克服し、大幅な生産性向上を実現したデンソーウェーブ様の取り組みは、多くの製造業にとって大きなヒントになるはずです。 今回は、多品種少量生産における生産性向上を実現するための、ロボット・AI・IoT活用法について、株式会社デンソーウェーブ様をゲスト講師にお招きし、具体的な事例を交えながらお伝えいたします。 【セミナーでは、デンソーウェーブの担当者から直接話を聞ける!】 今回のセミナーでは、デンソーウェーブ様からゲスト講師をお招きし、3000品目の自社製品組み立て工程を自動化した事例について、詳しくお話いただきます。 具体的には、 多品種少量生産におけるロボット導入のポイント ロボット導入による効果(生産性向上、品質向上、コスト削減など) 導入時の課題と解決策 今後の展望 などについて、お話いただく予定です。 デンソーウェーブ様の担当者から直接話を聞ける貴重な機会です。ぜひ、この機会をお見逃しなく! 【セミナーでさらに詳しく解説】 多品種少量生産におけるロボット・AI・IoT活用法について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ船井総合研究所が開催するセミナーにご参加ください。 セミナーでは、多品種少量生産に特化した自動化・生産性向上の方程式や、製造現場の4Mを定量化し可視化する手法などについても解説いたします。 セミナーの詳細はこちら https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 多品種少量生産の課題を克服し、生産性向上を実現する道筋を、一緒に見つけましょう。 皆様のエントリーを心よりお待ちしております。 追伸 セミナーでは、個別相談会も実施しております。 お悩みの内容を具体的にお伺いし、最適な解決策をご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。 ■関連するセミナーのご案内 製造業向け 自動化・生産性向上セミナー 幹部社員が知っておくべきロボット・AI・IoT活用手法と成功事例 セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 製造業の生産技術・製造部門の幹部のみなさま、こんにちは。 船井総合研究所の徳竹です。 日頃より、生産性向上、人材不足解消、コスト削減など、様々な課題に立ち向かわれていることと思います。 特に、多品種少量生産体制をとっている企業様では、これらの課題解決がより困難になっているのではないでしょうか? 「多品種少量生産だから、ロボット化は難しい…」 「AIやIoTって、大規模な工場でないと効果がないのでは?」 「最新技術を導入したくても、コストや人材が…」 そう感じて、自動化やデジタル化を諦めてしまっていませんか? 1.多品種少量生産だから…と諦めていませんか? 多品種少量生産では、特有の課題によって、生産性向上が阻害されがちです。 1.工程の標準化の難しさ 製品の種類や工程が多岐にわたるため、標準化が難しく、属人的な作業に頼らざるを得ない状況に陥りがちです。 これにより、人材育成に時間がかかったり、品質にばらつきが生じたり、ノウハウの共有が難しくなるなどの問題が発生します。 2.人材不足による負担増加 人材不足が深刻化する中、限られた人員で多様な業務に対応しなければならず、従業員一人ひとりの負担が増加しています。 長時間労働や人材の流出、さらなる人材不足に繋がりかねません。 3.頻繁な段取り替えによる生産性の低下 多品種少量生産では、製品の切り替えに伴い、頻繁な段取り替えが発生します。 段取り替えには時間と手間がかかり、その間は生産が止まってしまうため、生産性が低下するだけでなく、納期の遅延や機会損失にも繋がります。 2.ロボット・AI・IoTこそ、解決の鍵! これらの課題を解決し、生産性向上を実現するためには、ロボット・AI・IoT技術の活用が不可欠です。 ロボット・AI・IoT技術を導入することで、以下のような効果が期待できます。 ・人材不足の解消と人材の有効活用 ロボットによる自動化によって、人材不足を解消し、従業員をより付加価値の高い業務に配置することができます。 単純作業や危険な作業をロボットに任せることで、従業員の負担を軽減し、労働環境の改善にも繋がります。 ・品質向上と検査コストの削減 AIによる画像認識技術を活用した外観検査の自動化により、人為的なミスを削減し、品質の安定化を実現します。 また、検査にかかる時間とコストを削減することができます。 ・生産工程の見える化とムダの削減 IoTによって、生産ラインの稼働状況や設備の稼働状況、在庫状況などのデータをリアルタイムに収集・分析することで、生産工程の可視化を実現します。 これにより、ボトルネックの発見やムダの削減、生産計画の精度向上に繋げることが可能となります。 ・データ分析による継続的な改善 蓄積されたデータを分析することで、生産効率の向上や品質の改善、設備の故障予知など、様々な課題解決に役立てることができます。 データに基づいた客観的な意思決定が可能となり、継続的な改善サイクルを構築することができます。 ・標準化によるノウハウの共有と人材育成の効率化 ロボットやAIを導入することで、作業の標準化を促進することができます。 標準化によって、属人的な作業を減らし、ノウハウを共有することで、人材育成の効率化や品質の安定化に繋がります。 続いて、ロボット・IoTを活用した「なんと3000品目!デンソーウェーブが実現した驚きの自動化」事例をご紹介します。 3.なんと3000品目!デンソーウェーブが実現した驚きの自動化 業株式会社デンソーウェーブ様は、QRコードの開発で知られる、産業用ロボットや自動認識システムのリーディングカンパニーです。 そのデンソーウェーブ様が、なんと3000品目にも及ぶ自社製品の組み立て工程を自動化することに成功しました。 多品種少量生産における自動化の難しさを克服し、大幅な生産性向上を実現したデンソーウェーブ様の取り組みは、多くの製造業にとって大きなヒントになるはずです。 今回は、多品種少量生産における生産性向上を実現するための、ロボット・AI・IoT活用法について、株式会社デンソーウェーブ様をゲスト講師にお招きし、具体的な事例を交えながらお伝えいたします。 【セミナーでは、デンソーウェーブの担当者から直接話を聞ける!】 今回のセミナーでは、デンソーウェーブ様からゲスト講師をお招きし、3000品目の自社製品組み立て工程を自動化した事例について、詳しくお話いただきます。 具体的には、 多品種少量生産におけるロボット導入のポイント ロボット導入による効果(生産性向上、品質向上、コスト削減など) 導入時の課題と解決策 今後の展望 などについて、お話いただく予定です。 デンソーウェーブ様の担当者から直接話を聞ける貴重な機会です。ぜひ、この機会をお見逃しなく! 【セミナーでさらに詳しく解説】 多品種少量生産におけるロボット・AI・IoT活用法について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ船井総合研究所が開催するセミナーにご参加ください。 セミナーでは、多品種少量生産に特化した自動化・生産性向上の方程式や、製造現場の4Mを定量化し可視化する手法などについても解説いたします。 セミナーの詳細はこちら https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813 多品種少量生産の課題を克服し、生産性向上を実現する道筋を、一緒に見つけましょう。 皆様のエントリーを心よりお待ちしております。 追伸 セミナーでは、個別相談会も実施しております。 お悩みの内容を具体的にお伺いし、最適な解決策をご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。 ■関連するセミナーのご案内 製造業向け 自動化・生産性向上セミナー 幹部社員が知っておくべきロボット・AI・IoT活用手法と成功事例 セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/122813

AI&IoTで製造品質を向上した事例とは!専務インタビュー

2024.11.14

1.樹脂成形業における“品質課題” 株式会社船井総合研究所の松川です。 みなさまは、 「品質が安定しない」 「不良率が高い」 「コストが増加している」… そんな悩みをお持ちではありませんか? 実は、これらの課題はすべて“品質課題”として捉えることができます。 成形材料の管理、金型管理、生産管理・工程管理、製品品質、品質保証… これらの課題をそれぞれ解決していくことで、 結果的に 品質向上 そして利益率UPにつながるのです。 今回のメルマガでは、AI・IoTを使って、樹脂成形の品質向上に成功したカワイ精工様へのインタビューをご紹介いたします。 ぜひ最後までご覧ください! 2.専務インタビュー_IoT/AIを活用した保全の効率化&品質向上した事例! 松川:今日は、カワイ精工の川合専務に、DX推進の取り組みについてお伺いします。近年、IoTを活用した金型保全に力を入れていると伺いましたが、その内容について詳しく教えていただけますか? 川合専務:ありがとうございます。以前は、金型の状態を把握するのに、担当者が目視で確認したり、紙の記録に頼ったりしていました。そのため、どうしてもタイムラグが発生し、不具合が発生してから対応する、という後手に回ることが多かったんです。 そこで、金型の状態をリアルタイムで監視できるシステムを導入しようと考えたのがきっかけです。成形機にセンサーを取り付け、ショット数やサイクルタイム、金型の温度などのデータを収集し、クラウド上で一元管理できるシステムを導入しました。 松川:なるほど。導入によって、どのような効果がありましたか? 川合専務:まず、金型の状態をリアルタイムで把握できるようになったことで、異常が発生した場合に、すぐに対応できるようになりました。例えば、金型温度が設定値を超えた場合、アラートが通知されるので、すぐに冷却などの対応ができます。 また、蓄積されたデータから、金型の劣化状況を予測できるようになり、計画的なメンテナンスが可能になりました。 以前は、金型の故障による突発的な生産停止が発生することがありましたが、今ではそのようなリスクを大幅に減らすことができています。 さらに、データ分析によって、金型の寿命を延ばすための最適な成形条件を見つけるなど、品質向上にも役立っています。 松川:金型保全の効率化だけでなく、品質向上にもつながっているんですね。 3.まとめ 本コラムでは、樹脂・ゴム成形業界の皆さまが抱える、品質、不良率、コストに関する課題を解決する糸口として、品質管理の重要性とIoT活用の可能性についてお伝えしました。 多くの企業が、成形材料の管理、金型管理、生産管理・工程管理、製品品質、品質保証など、様々な課題に直面しています。 これらの課題を放置すると、品質の低下、不良率の増加、コストの増加、顧客からの信頼失墜などを招く可能性があります。 しかし、諦める必要はありません! これらの課題は、適切な品質管理とIoT技術の活用によって解決できるのです。 IoTを導入することで、金型の状態をリアルタイムで監視し、異常発生時に迅速に対応することができます。 また、蓄積されたデータから金型の劣化状況を予測し、計画的なメンテナンスを行うことで、突発的な生産停止のリスクを減らすことができます。 さらに、データ分析によって金型の寿命を延ばすための最適な成形条件を見つけるなど、品質向上にも役立ちます。 カワイ精工様の事例では、IoT導入によって金型保全の効率化だけでなく、品質向上、ひいては利益率UPにも成功しています。 品質向上は、企業の成長に欠かせない要素です。ぜひ、この機会に製造現場の課題解決に取り組み、さらなる成長を目指しませんか? ご興味のある方は、12月開催の「多品種小ロット樹脂・ゴム成形業の品質UP・不良率改善セミナー」にご参加ください。 みなさまのご参加をお待ちしております。 ■関連するセミナーのご案内 樹脂・ゴム成形業の品質UP・不良率改善セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/120854 1.樹脂成形業における“品質課題” 株式会社船井総合研究所の松川です。 みなさまは、 「品質が安定しない」 「不良率が高い」 「コストが増加している」… そんな悩みをお持ちではありませんか? 実は、これらの課題はすべて“品質課題”として捉えることができます。 成形材料の管理、金型管理、生産管理・工程管理、製品品質、品質保証… これらの課題をそれぞれ解決していくことで、 結果的に 品質向上 そして利益率UPにつながるのです。 今回のメルマガでは、AI・IoTを使って、樹脂成形の品質向上に成功したカワイ精工様へのインタビューをご紹介いたします。 ぜひ最後までご覧ください! 2.専務インタビュー_IoT/AIを活用した保全の効率化&品質向上した事例! 松川:今日は、カワイ精工の川合専務に、DX推進の取り組みについてお伺いします。近年、IoTを活用した金型保全に力を入れていると伺いましたが、その内容について詳しく教えていただけますか? 川合専務:ありがとうございます。以前は、金型の状態を把握するのに、担当者が目視で確認したり、紙の記録に頼ったりしていました。そのため、どうしてもタイムラグが発生し、不具合が発生してから対応する、という後手に回ることが多かったんです。 そこで、金型の状態をリアルタイムで監視できるシステムを導入しようと考えたのがきっかけです。成形機にセンサーを取り付け、ショット数やサイクルタイム、金型の温度などのデータを収集し、クラウド上で一元管理できるシステムを導入しました。 松川:なるほど。導入によって、どのような効果がありましたか? 川合専務:まず、金型の状態をリアルタイムで把握できるようになったことで、異常が発生した場合に、すぐに対応できるようになりました。例えば、金型温度が設定値を超えた場合、アラートが通知されるので、すぐに冷却などの対応ができます。 また、蓄積されたデータから、金型の劣化状況を予測できるようになり、計画的なメンテナンスが可能になりました。 以前は、金型の故障による突発的な生産停止が発生することがありましたが、今ではそのようなリスクを大幅に減らすことができています。 さらに、データ分析によって、金型の寿命を延ばすための最適な成形条件を見つけるなど、品質向上にも役立っています。 松川:金型保全の効率化だけでなく、品質向上にもつながっているんですね。 3.まとめ 本コラムでは、樹脂・ゴム成形業界の皆さまが抱える、品質、不良率、コストに関する課題を解決する糸口として、品質管理の重要性とIoT活用の可能性についてお伝えしました。 多くの企業が、成形材料の管理、金型管理、生産管理・工程管理、製品品質、品質保証など、様々な課題に直面しています。 これらの課題を放置すると、品質の低下、不良率の増加、コストの増加、顧客からの信頼失墜などを招く可能性があります。 しかし、諦める必要はありません! これらの課題は、適切な品質管理とIoT技術の活用によって解決できるのです。 IoTを導入することで、金型の状態をリアルタイムで監視し、異常発生時に迅速に対応することができます。 また、蓄積されたデータから金型の劣化状況を予測し、計画的なメンテナンスを行うことで、突発的な生産停止のリスクを減らすことができます。 さらに、データ分析によって金型の寿命を延ばすための最適な成形条件を見つけるなど、品質向上にも役立ちます。 カワイ精工様の事例では、IoT導入によって金型保全の効率化だけでなく、品質向上、ひいては利益率UPにも成功しています。 品質向上は、企業の成長に欠かせない要素です。ぜひ、この機会に製造現場の課題解決に取り組み、さらなる成長を目指しませんか? ご興味のある方は、12月開催の「多品種小ロット樹脂・ゴム成形業の品質UP・不良率改善セミナー」にご参加ください。 みなさまのご参加をお待ちしております。 ■関連するセミナーのご案内 樹脂・ゴム成形業の品質UP・不良率改善セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/120854

社長インタビュー_費用対効果1400万円/年!樹脂成形品の外観検査をAIで自動化した事例!

2024.11.13

いつもお世話になっております。株式会社船井総合研究所の川端です。 今回は、製造現場における人材不足や品質管理にお悩みの方必見! AI外観検査システムの導入に成功した株式会社ササノ合成 代表取締役 笹野英一氏にインタビューを行いました。 導入のきっかけから、費用対効果、導入後の良かった点・悪かった点まで、笹野社長の生の声をお届けします。 貴社の情報収集の一助になれば幸いです。 1.導入の経緯 川端:本日は、AI外観検査導入の成功事例として、笹野社長にお話を伺います。まず、導入のきっかけを教えていただけますか? 笹野社長:そうですね、以前から外観検査の自動化は検討していました。というのも、検査員の不足や高齢化、検査基準を統一するのが難しいといった課題があったからです。それに、検査員によって検査の出来高にばらつきがあって、残業や休日出勤で対応しなければならないこともあって困っていました。そこで、自動化について色々調べていたんですが、10年ほど前に検査の自動化を検討した時は、画像検査の後に結局人の検査が必要になってしまい、なかなか良い方法が見つかりませんでした。 川端:従来の画像検査では完全な自動化は難しかったということでしょうか? 笹野社長:ええ、当時はそうでしたね。ところが、2019年に船井総研様のAIを用いた外観検査のセミナーを聴講して、AIなら自動化できる可能性を感じたんです。もちろん、不安もありましたけどね。透明な製品や乳白色、シルバー、白色の製品などの不良品が画像として見ることができるのか、検査作業時の人の作業が取り込めるのか、製品の合否の判定はどうやって行うのかなど、色々考えました。 川端:AIによる画像検査は未知数な部分が多かったと思いますが、導入に踏み切ったのはなぜですか? 笹野社長:まずは個別に面談をしていただき、概要説明や調査を依頼しました。そして、実際に自動化できるのか、確証をつかみたかったので、コンサルを依頼し、PoC(概念実証)を実施しました。2回のPoCにより、グッと検査自動化の実現性を高めることができました。当時最新の検査システムの導入実現性を検証できたこと、そして、AI化による検査工程の自動化の内容でものづくり補助金の申請・採択されたことも大きかったです。 2.費用対効果 川端:導入費用と費用対効果について教えてください。 笹野社長:導入前は、目視検査員2名で年間約1,000万円の人件費がかかっていました。導入費用は、搬送部が約3,400万円、検査部が1,000万円で、補助金が1,000万円でした。費用対効果としては、約3.5年で投資金額を回収できる見込みです。 川端:なるほど。投資回収のめども立って、導入に踏み切れたわけですね。 笹野社長:はい、そうです。人件費の削減以外にも効果はありました。 3.導入後の良かった点、悪かった点 川端:実際に検査機を導入してみて、良かった点はありますか? 笹野社長:そうですね、まず挙げられるのは、やはり目視検査を自動化できたことですね。以前は検査員不足に悩まされていましたが、その問題を解消できたことは非常に大きいです。 川端:人材不足の解消は大きなメリットですね。 笹野社長:はい。それに加えて、検査基準が一定になったことも大きなメリットです。人の目による検査では、どうしても担当者によって判断にばらつきが出てしまうことがありましたが、AIなら常に同じ基準で検査を行うことができます。おかげで、品質の安定化につながっています。 川端:品質の安定化は、お客様からの信頼にもつながりますね。 笹野社長:おっしゃる通りです。さらに、外観過剰品質の見直しもできました。以前は、人の目で見て判断していたため、必要以上に厳しく検査を行っていた部分がありました。AI外観検査システムの導入により、客観的なデータに基づいた検査が可能となり、過剰品質を見直すことで、コスト削減にも貢献しました。 川端:なるほど。コスト削減にもつながったんですね。 笹野社長:はい。あと、これは副次的な効果かもしれませんが、元々は目視検査を担当していた従業員を、他の業務に配置転換することができたことも良かった点ですね。AI外観検査システムの導入によって、人材をより有効に活用できるようになりました。 川端:人材の有効活用は、企業にとって非常に重要ですね。 笹野社長:ええ、まさにその通りです。 川端:反対に、導入して困った点はありますか? 笹野社長:そうですね…、検査機のトラブルが起こったとき、復旧までに時間がかかる場合があるのが課題ですね。特に、人の調整が難しく、生産計画に影響が出ることがありました。 川端:トラブル発生時の対応は、今後の改善点ですね。 笹野社長:はい。また、光源のずれなどが発生した場合、元の状態に戻すのが難しいこともありました。調整に時間がかかり、作業効率が低下する原因となることもありましたね。 川端:なるほど。光源調整の難しさも課題として挙げられるんですね。 笹野社長:ええ。それと、導入後に課題だと感じたことは..... 続きは下部に記載のセミナーにてご紹介いたします! 4.まとめ 今回は、株式会社ササノ合成 代表取締役 笹野氏にAI外観検査システム導入の背景や効果、そして導入後の良かった点、悪かった点についてお伺いしました。 AI外観検査システム導入を検討されている方は、ぜひ今回のインタビューを参考にしてください。 2025年2月に開催されるAI外観検査セミナーでは、笹野社長が実際に経験したAI外観検査導入の成功事例をさらに詳しくご紹介いたします。 AI外観検査導入を検討されている方、製造現場の効率化・省人化にご興味のある方は、ぜひご参加ください! ■関連するセミナーのご案内 樹脂成型・ゴム製品製造業向け AI外観検査 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701_MV いつもお世話になっております。株式会社船井総合研究所の川端です。 今回は、製造現場における人材不足や品質管理にお悩みの方必見! AI外観検査システムの導入に成功した株式会社ササノ合成 代表取締役 笹野英一氏にインタビューを行いました。 導入のきっかけから、費用対効果、導入後の良かった点・悪かった点まで、笹野社長の生の声をお届けします。 貴社の情報収集の一助になれば幸いです。 1.導入の経緯 川端:本日は、AI外観検査導入の成功事例として、笹野社長にお話を伺います。まず、導入のきっかけを教えていただけますか? 笹野社長:そうですね、以前から外観検査の自動化は検討していました。というのも、検査員の不足や高齢化、検査基準を統一するのが難しいといった課題があったからです。それに、検査員によって検査の出来高にばらつきがあって、残業や休日出勤で対応しなければならないこともあって困っていました。そこで、自動化について色々調べていたんですが、10年ほど前に検査の自動化を検討した時は、画像検査の後に結局人の検査が必要になってしまい、なかなか良い方法が見つかりませんでした。 川端:従来の画像検査では完全な自動化は難しかったということでしょうか? 笹野社長:ええ、当時はそうでしたね。ところが、2019年に船井総研様のAIを用いた外観検査のセミナーを聴講して、AIなら自動化できる可能性を感じたんです。もちろん、不安もありましたけどね。透明な製品や乳白色、シルバー、白色の製品などの不良品が画像として見ることができるのか、検査作業時の人の作業が取り込めるのか、製品の合否の判定はどうやって行うのかなど、色々考えました。 川端:AIによる画像検査は未知数な部分が多かったと思いますが、導入に踏み切ったのはなぜですか? 笹野社長:まずは個別に面談をしていただき、概要説明や調査を依頼しました。そして、実際に自動化できるのか、確証をつかみたかったので、コンサルを依頼し、PoC(概念実証)を実施しました。2回のPoCにより、グッと検査自動化の実現性を高めることができました。当時最新の検査システムの導入実現性を検証できたこと、そして、AI化による検査工程の自動化の内容でものづくり補助金の申請・採択されたことも大きかったです。 2.費用対効果 川端:導入費用と費用対効果について教えてください。 笹野社長:導入前は、目視検査員2名で年間約1,000万円の人件費がかかっていました。導入費用は、搬送部が約3,400万円、検査部が1,000万円で、補助金が1,000万円でした。費用対効果としては、約3.5年で投資金額を回収できる見込みです。 川端:なるほど。投資回収のめども立って、導入に踏み切れたわけですね。 笹野社長:はい、そうです。人件費の削減以外にも効果はありました。 3.導入後の良かった点、悪かった点 川端:実際に検査機を導入してみて、良かった点はありますか? 笹野社長:そうですね、まず挙げられるのは、やはり目視検査を自動化できたことですね。以前は検査員不足に悩まされていましたが、その問題を解消できたことは非常に大きいです。 川端:人材不足の解消は大きなメリットですね。 笹野社長:はい。それに加えて、検査基準が一定になったことも大きなメリットです。人の目による検査では、どうしても担当者によって判断にばらつきが出てしまうことがありましたが、AIなら常に同じ基準で検査を行うことができます。おかげで、品質の安定化につながっています。 川端:品質の安定化は、お客様からの信頼にもつながりますね。 笹野社長:おっしゃる通りです。さらに、外観過剰品質の見直しもできました。以前は、人の目で見て判断していたため、必要以上に厳しく検査を行っていた部分がありました。AI外観検査システムの導入により、客観的なデータに基づいた検査が可能となり、過剰品質を見直すことで、コスト削減にも貢献しました。 川端:なるほど。コスト削減にもつながったんですね。 笹野社長:はい。あと、これは副次的な効果かもしれませんが、元々は目視検査を担当していた従業員を、他の業務に配置転換することができたことも良かった点ですね。AI外観検査システムの導入によって、人材をより有効に活用できるようになりました。 川端:人材の有効活用は、企業にとって非常に重要ですね。 笹野社長:ええ、まさにその通りです。 川端:反対に、導入して困った点はありますか? 笹野社長:そうですね…、検査機のトラブルが起こったとき、復旧までに時間がかかる場合があるのが課題ですね。特に、人の調整が難しく、生産計画に影響が出ることがありました。 川端:トラブル発生時の対応は、今後の改善点ですね。 笹野社長:はい。また、光源のずれなどが発生した場合、元の状態に戻すのが難しいこともありました。調整に時間がかかり、作業効率が低下する原因となることもありましたね。 川端:なるほど。光源調整の難しさも課題として挙げられるんですね。 笹野社長:ええ。それと、導入後に課題だと感じたことは..... 続きは下部に記載のセミナーにてご紹介いたします! 4.まとめ 今回は、株式会社ササノ合成 代表取締役 笹野氏にAI外観検査システム導入の背景や効果、そして導入後の良かった点、悪かった点についてお伺いしました。 AI外観検査システム導入を検討されている方は、ぜひ今回のインタビューを参考にしてください。 2025年2月に開催されるAI外観検査セミナーでは、笹野社長が実際に経験したAI外観検査導入の成功事例をさらに詳しくご紹介いたします。 AI外観検査導入を検討されている方、製造現場の効率化・省人化にご興味のある方は、ぜひご参加ください! ■関連するセミナーのご案内 樹脂成型・ゴム製品製造業向け AI外観検査 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701_MV

2025年の製造業トレンド予測!JIMTOFで見えた自動化・DXの未来とは?

2024.11.07

皆様、こんにちは! 先日開催されたJIMTOF 2024、ご覧になりましたか? 私は会場をくまなく見て回りましたが、2022年と比べて来場者数が多く、特に海外、特にアジアからの来場者が目立ったように感じました。活気のある展示会でしたね! 今回は、JIMTOF 2024の展示内容から、2025年の製造業におけるDX、ロボット活用、自動化の時流を予測し、皆様にお伝えしたいと思います。 ■3Dプリンターの進化が目覚ましい! まず、南棟では3Dプリンターの展示が目立ちました。金属3Dプリンターで造形された自動車のエンジンブロックやホイールなど、 impressive な展示が目白押しでした。キーエンスも高精細な商品開発のための3Dプリンターを展示しており、3Dプリンターの進化を肌で感じることができました。金属3Dプリンターが一般的になれば、従来の機械加工による金属製品の製造も大きく変わる可能性を秘めていると言えるでしょう。 ■ファナックは協働ロボットを前面に! ファナックのブースでは、やはり協働ロボットが前面に押し出されていましたね。世界一の可搬重量を誇る50キロの協働ロボットや、ミツトヨの計測装置とCRXを組み合わせたロボットセルなど、見どころ満載でした。内蔵センサーによる力制御で高精度の組み立て工程を実現するデモや、世界初の防爆協働ロボットは、多くの来場者の注目を集めていたのではないでしょうか? AIを活用したバラ積みピッキングも進化しており、ワークの姿勢を変えることで、従来取り残していた壁際のワークもピッキングできるようになっていました。 ■三菱電機は機械加工ラインのDXソリューションを提案 三菱電機のブースでは、ロボットの展示はなく、機械加工ラインのDXソリューションが前面に打ち出されていました。緻密な積層造形を実現する金属3Dプリンターは、三菱電機独自の技術力の高さを示すものでした。 ■自動化・省人化の流れは止まらない! チタ製作所のブースでは、協働ロボットを活用した全自動の測定器が展示されていました。加工ラインにおいて必要不可欠な測定を自動化することで、省人化、24時間稼働、品質の向上、不良品の流出削減など、様々な効果が期待できます。 西棟では、工作機械に必要不可欠な切削工具のメーカーが多く出展していました。自動化の面で注目したのは、SMWオートブロック社のオートジョーチェンジ機能を搭載したチャックです。旋盤のチャックにおける爪を自動で交換できるため、多品種少量生産の機械加工においても、段取り替えの自動化が可能になります。 ■AIやロボットを活用した革新的な技術が登場! 東棟では、NAGASEのAI研削盤が目を引きました。スピンドルから得られるデータを活用し、誰もが同じ基準で加工できるシステムは、熟練工の技術を可視化し、若手にも共有することを可能にします。 アルムコードのNCプログラムを自動生成するAIも注目を集めていました。3DCADデータを読み込むことで、AIが職人たちの熟練のNCプログラミング作業を自動化するアプリケーションは、まさに革新的な技術と言えるでしょう。 株式会社オプトンのロボットを活用したパイプベンダーも印象的でした。ワーク投入から曲げ、加工、排出、検査までを自動化するだけでなく、測定データと3D CADデータの比較による加工差分抽出、自動補正機能など、パイプの曲げ加工における自動化を大きく前進させる技術です。 ■段取り替えの自動化が進む! シュンクジャパンは、「ワークピースオートメーション」と題して、段取り不要のバイス自動化システムを展示していました。多品種少量生産の機械加工において、段取り替えの工数削減は重要な課題です。多くのメーカーが段取り替えの自動化に力を入れていることから、今後の自動化において、段取り替えの自動化がますます重要になってくるでしょう。 ■計測の自動化も進化! ミツトヨは、計測省力化パッケージとして、3次元測定器とロボットワークストッカーをパッケージ化し、ジグレスの計測、自動化を実現していました。ロボットがワークをつかんだまま測定することで、無駄な段取り替えが不要になります。 ■町工場のための簡単生産管理システム エムネットくらうどは、町工場向けの簡単生産管理システムです。複雑な管理が不要な町工場でも、導入しやすいクラウド型のシステムで、注残と工程進捗の可視化を実現します。 ■自動化はツールであり、目的ではない JIMTOF 2024では、各メーカーから自動化に関わる展示が多く見られました。しかし、忘れてはならないのは、自動化はあくまでもツールであり、目的ではないということです。自動化を推進するためには、まず自社の課題を把握し、自動化すべき製品・工程を抽出することが重要です。 投資対効果をしっかりと見極め、本当に効果のある自動化を進めていきましょう。 もし、工場の自動化、ロボット活用、生産性向上、DX化についてお悩みであれば、ぜひ一度お問い合わせください。御社の課題に合わせて、最適な自動化をご提案させていただきます。 専門コンサルタントによる無料オンライン相談 無料オンライン相談とは、弊社の専門コンサルタントがオンラインで貴社のDX活用(ロボット・AI・ERP活用)について無料でご相談を お受けすることです。 無料オンライン相談は専門コンサルタントが担当させていただきますので、どのようなテーマでもご相談いただけます。 通常、コンサルティングには費用がかかりますが、無料オンライン相談ではその前に無料で体験していただくことができますので、ぜひご活用いただければ幸いでございます。 皆様、こんにちは! 先日開催されたJIMTOF 2024、ご覧になりましたか? 私は会場をくまなく見て回りましたが、2022年と比べて来場者数が多く、特に海外、特にアジアからの来場者が目立ったように感じました。活気のある展示会でしたね! 今回は、JIMTOF 2024の展示内容から、2025年の製造業におけるDX、ロボット活用、自動化の時流を予測し、皆様にお伝えしたいと思います。 ■3Dプリンターの進化が目覚ましい! まず、南棟では3Dプリンターの展示が目立ちました。金属3Dプリンターで造形された自動車のエンジンブロックやホイールなど、 impressive な展示が目白押しでした。キーエンスも高精細な商品開発のための3Dプリンターを展示しており、3Dプリンターの進化を肌で感じることができました。金属3Dプリンターが一般的になれば、従来の機械加工による金属製品の製造も大きく変わる可能性を秘めていると言えるでしょう。 ■ファナックは協働ロボットを前面に! ファナックのブースでは、やはり協働ロボットが前面に押し出されていましたね。世界一の可搬重量を誇る50キロの協働ロボットや、ミツトヨの計測装置とCRXを組み合わせたロボットセルなど、見どころ満載でした。内蔵センサーによる力制御で高精度の組み立て工程を実現するデモや、世界初の防爆協働ロボットは、多くの来場者の注目を集めていたのではないでしょうか? AIを活用したバラ積みピッキングも進化しており、ワークの姿勢を変えることで、従来取り残していた壁際のワークもピッキングできるようになっていました。 ■三菱電機は機械加工ラインのDXソリューションを提案 三菱電機のブースでは、ロボットの展示はなく、機械加工ラインのDXソリューションが前面に打ち出されていました。緻密な積層造形を実現する金属3Dプリンターは、三菱電機独自の技術力の高さを示すものでした。 ■自動化・省人化の流れは止まらない! チタ製作所のブースでは、協働ロボットを活用した全自動の測定器が展示されていました。加工ラインにおいて必要不可欠な測定を自動化することで、省人化、24時間稼働、品質の向上、不良品の流出削減など、様々な効果が期待できます。 西棟では、工作機械に必要不可欠な切削工具のメーカーが多く出展していました。自動化の面で注目したのは、SMWオートブロック社のオートジョーチェンジ機能を搭載したチャックです。旋盤のチャックにおける爪を自動で交換できるため、多品種少量生産の機械加工においても、段取り替えの自動化が可能になります。 ■AIやロボットを活用した革新的な技術が登場! 東棟では、NAGASEのAI研削盤が目を引きました。スピンドルから得られるデータを活用し、誰もが同じ基準で加工できるシステムは、熟練工の技術を可視化し、若手にも共有することを可能にします。 アルムコードのNCプログラムを自動生成するAIも注目を集めていました。3DCADデータを読み込むことで、AIが職人たちの熟練のNCプログラミング作業を自動化するアプリケーションは、まさに革新的な技術と言えるでしょう。 株式会社オプトンのロボットを活用したパイプベンダーも印象的でした。ワーク投入から曲げ、加工、排出、検査までを自動化するだけでなく、測定データと3D CADデータの比較による加工差分抽出、自動補正機能など、パイプの曲げ加工における自動化を大きく前進させる技術です。 ■段取り替えの自動化が進む! シュンクジャパンは、「ワークピースオートメーション」と題して、段取り不要のバイス自動化システムを展示していました。多品種少量生産の機械加工において、段取り替えの工数削減は重要な課題です。多くのメーカーが段取り替えの自動化に力を入れていることから、今後の自動化において、段取り替えの自動化がますます重要になってくるでしょう。 ■計測の自動化も進化! ミツトヨは、計測省力化パッケージとして、3次元測定器とロボットワークストッカーをパッケージ化し、ジグレスの計測、自動化を実現していました。ロボットがワークをつかんだまま測定することで、無駄な段取り替えが不要になります。 ■町工場のための簡単生産管理システム エムネットくらうどは、町工場向けの簡単生産管理システムです。複雑な管理が不要な町工場でも、導入しやすいクラウド型のシステムで、注残と工程進捗の可視化を実現します。 ■自動化はツールであり、目的ではない JIMTOF 2024では、各メーカーから自動化に関わる展示が多く見られました。しかし、忘れてはならないのは、自動化はあくまでもツールであり、目的ではないということです。自動化を推進するためには、まず自社の課題を把握し、自動化すべき製品・工程を抽出することが重要です。 投資対効果をしっかりと見極め、本当に効果のある自動化を進めていきましょう。 もし、工場の自動化、ロボット活用、生産性向上、DX化についてお悩みであれば、ぜひ一度お問い合わせください。御社の課題に合わせて、最適な自動化をご提案させていただきます。 専門コンサルタントによる無料オンライン相談 無料オンライン相談とは、弊社の専門コンサルタントがオンラインで貴社のDX活用(ロボット・AI・ERP活用)について無料でご相談を お受けすることです。 無料オンライン相談は専門コンサルタントが担当させていただきますので、どのようなテーマでもご相談いただけます。 通常、コンサルティングには費用がかかりますが、無料オンライン相談ではその前に無料で体験していただくことができますので、ぜひご活用いただければ幸いでございます。

今アツい、工場新設

2024.11.07

今回は、東京都大田区の好立地に工場を新設した、木田工業株式会社・木田翔太室長へのインタビューを紹介いたします! どのようにして新たな工場の設立を決断し、具体的なコンセプトを立てたのか、また工場新設に失敗しないためのポイントについて伺いました。 1.今、工場新設がアツい 先日、中堅・中小成長投資補助金の2次公募にて計85社の案件が採択されました。 採択された案件のうち、約30件が工場新設・増設に関連した案件でした。 引用:https://seichotoushi-hojo.jp/information/index.html?date=info-20241029 その計画の中身を見ると、 日本初!自動塗装・自動搬送を導入したスマート建機工場新設による生産性向上と賃上げの実現 GX・イノベーション工場~環境配慮と生産性向上による社員満足・地域共生・社会貢献~ 木材業界に風穴を開ける!省リフト製造ラインによる新・短尺多品種工場への大規模投資 のようになっており、今までにないような、次世代の工場を新設する案件が多いようです。 採択された案件のうち35%が工場新設関連となっており、工場を新設し企業規模を拡大する潮流があると言えます。 なお、中堅・中小大規模成長投資補助金は2025年も公募されることが予想されています。工場新設プロジェクトは平均で3年以上の時間がかかるものとなっていますので、事業拡大への強い想いがある方は、来年の公募に向けて準備を進めましょう。 2.工場新設時にまずおこなうべき“ゴール設定” では、工場新設をおこなう際に、検討すべきことはなんでしょうか? 工場の新設/増設の効果を最大化し、投資を成功させるためには、まずそのゴールとコンセプトを決めることが非常に重要です。 工場を新しく建てること、増やすことそれ自体は工場新設/増設プロジェクトのゴールにはなりえません。 「工場を建てることで、売り上げ1.5倍を達成する」と言うような、新設/増設によって達成したいことがゴールになりえます。 設定すべきゴールは、企業の状態や意向によって異なります。例えば、以下のような例が挙げられます。 「作業環境の改善、離職率の低下。重量物を扱っており、作業員の負担が大きいため、作業員が楽に作業できる環境を作る」 「今後の需要を見越して、A製品を1日5000個作れるような生産能力を確保する」 プロジェクトの初期段階で上記の様な適切なゴール設定について議論・策定ができれば、後工程で比較的容易に意思決定をすることができます。 例えば、工場を新しく建てる際に頻発するケースの一つに、「理想が膨らみ見積もりが予算をはるかに超えてしまう」というケースがあります。 当然、投資先の取捨選択をする必要があるのですが、事前にプロジェクトのゴールを策定しておけば、その投資がゴール達成に寄与するのか?という尺度において比較的容易に議論・決定をすることができます。 (反対に、プロジェクトメンバー全員が納得するゴール設定を行っていないと、立場によって判断基準が異なってしまい、議論を収集することが困難になってしまいます。経営層は経営層の判断基準、現場作業者は現場作業者の判断基準・情報システムは情報システムの判断基準で発言してしまうので、部分最適的な議論になってしまいます。) 自社の現場の状況や、目指したい理想から鑑みて、適切なゴールを策定しましょう。 3.工場新設に成功した木田工業株式会社 11月に開催するセミナーに登壇予定の木田工業株式会社は、“売上125%増”をゴールに見据え、東京都大田区に工場を新設しました。新設成功の鍵は、以下の2つのポイントにあります。 ①明確なコンセプトに基づいた空間設計 限られた土地を最大限に活用するために、「工場の垂直方向への拡張」という斬新な発想を採用。地上6階建ての工場を建設し、屋上へのホイスト設置、外部階段の活用など、空間を立体的に利用することで、限られた面積を有効活用しました。 ②責任体制を明確化し、迅速な意思決定を実現 工場新設プロジェクトを成功させるために、「現場をよく理解している専任責任者」を配置。 責任と権限を明確化することで、迅速な意思決定を可能にし、プロジェクトをスムーズに進めました。 セミナーでは、実際に工場新設に携わった木田工業株式会社 室長 木田翔大氏にご登壇いただき、工場新設成功のポイントについてお話いただきます。 4.まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は、工場新設の潮流と、新設を成功させるためのポイント、そして木田工業株式会社の成功事例を紹介しました。 工場新設は、企業の成長を加速させるための重要な戦略です。しかし、成功させるためには、事前の綿密な計画と準備が不可欠です。 11月に開催されるセミナーでは、木田工業株式会社 室長 木田翔大氏を講師にお迎えし、工場新設の成功事例や、工場新設の進め方を詳しく解説いたします。工場新設をご検討中の企業様は、ぜひこの機会にご参加ください。 ■関連するセミナーのご案内 工場新設・増設で売り上げUP!自動化・DX化で利益率向上! セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/119823 今回は、東京都大田区の好立地に工場を新設した、木田工業株式会社・木田翔太室長へのインタビューを紹介いたします! どのようにして新たな工場の設立を決断し、具体的なコンセプトを立てたのか、また工場新設に失敗しないためのポイントについて伺いました。 1.今、工場新設がアツい 先日、中堅・中小成長投資補助金の2次公募にて計85社の案件が採択されました。 採択された案件のうち、約30件が工場新設・増設に関連した案件でした。 引用:https://seichotoushi-hojo.jp/information/index.html?date=info-20241029 その計画の中身を見ると、 日本初!自動塗装・自動搬送を導入したスマート建機工場新設による生産性向上と賃上げの実現 GX・イノベーション工場~環境配慮と生産性向上による社員満足・地域共生・社会貢献~ 木材業界に風穴を開ける!省リフト製造ラインによる新・短尺多品種工場への大規模投資 のようになっており、今までにないような、次世代の工場を新設する案件が多いようです。 採択された案件のうち35%が工場新設関連となっており、工場を新設し企業規模を拡大する潮流があると言えます。 なお、中堅・中小大規模成長投資補助金は2025年も公募されることが予想されています。工場新設プロジェクトは平均で3年以上の時間がかかるものとなっていますので、事業拡大への強い想いがある方は、来年の公募に向けて準備を進めましょう。 2.工場新設時にまずおこなうべき“ゴール設定” では、工場新設をおこなう際に、検討すべきことはなんでしょうか? 工場の新設/増設の効果を最大化し、投資を成功させるためには、まずそのゴールとコンセプトを決めることが非常に重要です。 工場を新しく建てること、増やすことそれ自体は工場新設/増設プロジェクトのゴールにはなりえません。 「工場を建てることで、売り上げ1.5倍を達成する」と言うような、新設/増設によって達成したいことがゴールになりえます。 設定すべきゴールは、企業の状態や意向によって異なります。例えば、以下のような例が挙げられます。 「作業環境の改善、離職率の低下。重量物を扱っており、作業員の負担が大きいため、作業員が楽に作業できる環境を作る」 「今後の需要を見越して、A製品を1日5000個作れるような生産能力を確保する」 プロジェクトの初期段階で上記の様な適切なゴール設定について議論・策定ができれば、後工程で比較的容易に意思決定をすることができます。 例えば、工場を新しく建てる際に頻発するケースの一つに、「理想が膨らみ見積もりが予算をはるかに超えてしまう」というケースがあります。 当然、投資先の取捨選択をする必要があるのですが、事前にプロジェクトのゴールを策定しておけば、その投資がゴール達成に寄与するのか?という尺度において比較的容易に議論・決定をすることができます。 (反対に、プロジェクトメンバー全員が納得するゴール設定を行っていないと、立場によって判断基準が異なってしまい、議論を収集することが困難になってしまいます。経営層は経営層の判断基準、現場作業者は現場作業者の判断基準・情報システムは情報システムの判断基準で発言してしまうので、部分最適的な議論になってしまいます。) 自社の現場の状況や、目指したい理想から鑑みて、適切なゴールを策定しましょう。 3.工場新設に成功した木田工業株式会社 11月に開催するセミナーに登壇予定の木田工業株式会社は、“売上125%増”をゴールに見据え、東京都大田区に工場を新設しました。新設成功の鍵は、以下の2つのポイントにあります。 ①明確なコンセプトに基づいた空間設計 限られた土地を最大限に活用するために、「工場の垂直方向への拡張」という斬新な発想を採用。地上6階建ての工場を建設し、屋上へのホイスト設置、外部階段の活用など、空間を立体的に利用することで、限られた面積を有効活用しました。 ②責任体制を明確化し、迅速な意思決定を実現 工場新設プロジェクトを成功させるために、「現場をよく理解している専任責任者」を配置。 責任と権限を明確化することで、迅速な意思決定を可能にし、プロジェクトをスムーズに進めました。 セミナーでは、実際に工場新設に携わった木田工業株式会社 室長 木田翔大氏にご登壇いただき、工場新設成功のポイントについてお話いただきます。 4.まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は、工場新設の潮流と、新設を成功させるためのポイント、そして木田工業株式会社の成功事例を紹介しました。 工場新設は、企業の成長を加速させるための重要な戦略です。しかし、成功させるためには、事前の綿密な計画と準備が不可欠です。 11月に開催されるセミナーでは、木田工業株式会社 室長 木田翔大氏を講師にお迎えし、工場新設の成功事例や、工場新設の進め方を詳しく解説いたします。工場新設をご検討中の企業様は、ぜひこの機会にご参加ください。 ■関連するセミナーのご案内 工場新設・増設で売り上げUP!自動化・DX化で利益率向上! セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/119823

工場新設に失敗しないための、2つのポイントとは?工場新設成功企業へインタビュー!

2024.10.21

今回は、東京都大田区の好立地に工場を新設した、木田工業株式会社・木田翔太室長へのインタビューを紹介いたします! どのようにして新たな工場の設立を決断し、具体的なコンセプトを立てたのか、また工場新設に失敗しないためのポイントについて伺いました。 1. 木田工業株式会社の紹介と工場増設の経緯 船井総研 塩田:今回は、東京都大田区の好立地に新設した工場のコンセプトと、売上25%増を目指す取り組みについて、木田工業株式会社 室長、木田翔大氏にお話を伺います。どうぞよろしくお願いいたします! 木田工業 木田氏:よろしくお願いいたします。 船井総研 塩田:まずは、木田工業株式会社のご紹介をお願いできますでしょうか。 木田工業 木田氏:はい。木田工業株式会社は、東京都大田区に位置する、樹脂の切削加工を行っている会社です。現在、95名の従業員が在籍しており、またエンジニアリングプラスチックやフッ素樹脂製品の精密加工において業界でもトップクラスの設備を持っています。私たちは、機械部品からモデル試作品の製作まで、多品種少量生産を行い、約1500種の製品を自社内で一貫生産しています。 船井総研 塩田:ありがとうございます!それでは、新工場の増設に至った経緯について教えていただけますか? 木田工業 木田氏:承知しました。新工場を建設する決断に至ったのは、コロナの影響で主要顧客の売上が急増したことが大きな要因です。主要顧客の売上増加に伴い外注量が増加し、既存工場だけでは内製が難しくなりました。そのため、もともと駐車場として活用していた土地に新しい工場を建設することを決めました。この決断は、今後のビジネスチャンスを逃さないための大規模な投資と位置付けて、スタートさせました。 船井総研 塩田:事前に土地を取得していたことが、スムーズに工場建設に踏み切る助けになったのですね。 木田工業 木田氏:はい。主要顧客の売上が増加したタイミングで新工場の建設を始められたことは非常にラッキーでした。 2. 新工場のコンセプト 船井総研 塩田:続いて、新工場の具体的なコンセプトについてお伺いできますか? 木田工業 木田氏:新工場のコンセプトは、限られた土地を最大限に活用し、どのように機械を配置するかという点に大きく重点を置きました。正直に申し上げますと、土地はあまり広くなかったため、投資回収を行うためには、売上の基盤となる機械を導入する必要がありました。そこで、建築会社と密に協議を重ね、最終的に地上6階建ての工場を建設することにしました。 船井総研 塩田:地上6階建ての工場とは非常にユニークですね! 木田工業 木田氏:そうですね。高さのある建物を作ることで、屋上にホイスト(クレーン)を設置し、上層階にも機械を配置できるようにしました。また、内部に階段を設置せず、外部階段と大型エレベーターを利用することで、限られた土地の有効活用を図っています。このような工夫により、工場の効率的な運営が実現できたと考えています。 また、 “工場の運用管理のしやすさ”も新工場の重要なコンセプトの一つです。私たちは人材と設備の両方が重要だと考えており、その両方が掛け算のように作用して売上や利益を生むと考えています。郊外に大規模な工場を建設する選択肢もありましたが、近場に新工場を建てることで、会社としての一体感やコミュニケーションの機会を増やすことができると考えました。 船井総研 塩田:コミュニケーションの機会を増やすことが、企業文化にも良い影響を与えるでしょうね。 木田工業 木田氏:そうですね。弊社の従業員は、大田区近辺から通っている方も多いため、地元の方々に支えられているという意識を強く持っています。社員が働きやすく、ここで働きたいと思える環境を提供することは非常に重要だと考えています。 3. 工場増設に失敗しないための2つのポイント 船井総研 塩田:工場増設に失敗しないためのポイントは何でしょうか? 木田工業 木田氏:新工場の増設にあたって、抑えておくべきポイントは2つあります。1つ目は資金調達です。大きな投資が必要になるため、多くの企業が銀行とのコミュニケーションを取ることになると思います。 銀行と聞くと、着実に仕事を進めてくれるイメージがあります。しかし、銀行の方々も人間ですから、忙しさや案件の難しさから途中で進捗が滞ることもあります。そのため、こちらから進捗を確認し、決済の状況を逐一把握することが重要です。 船井総研 塩田:確かに、資金調達は重要な要素ですね。 木田工業 木田氏:もう一つは、現場から専任のプロジェクト責任者をたてることです。なぜなら… 4.まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は、工場新設に成功した木田工業株式会社へのインタビューを紹介させていただきました。 以下に記載のセミナーでは、上記の内容に加え、木田工業株式会社でおこなったプロジェクト管理手法や、売上アップを加速させるDX取り組み事例についても紹介させていただきます。 参加をご希望の方は、以下のバナーをご確認ください。 最後までお読みいただき、ありがとうございました! ■関連するセミナーのご案内 工場新設・増設で売り上げUP!自動化・DX化で利益率向上! セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/119823 今回は、東京都大田区の好立地に工場を新設した、木田工業株式会社・木田翔太室長へのインタビューを紹介いたします! どのようにして新たな工場の設立を決断し、具体的なコンセプトを立てたのか、また工場新設に失敗しないためのポイントについて伺いました。 1. 木田工業株式会社の紹介と工場増設の経緯 船井総研 塩田:今回は、東京都大田区の好立地に新設した工場のコンセプトと、売上25%増を目指す取り組みについて、木田工業株式会社 室長、木田翔大氏にお話を伺います。どうぞよろしくお願いいたします! 木田工業 木田氏:よろしくお願いいたします。 船井総研 塩田:まずは、木田工業株式会社のご紹介をお願いできますでしょうか。 木田工業 木田氏:はい。木田工業株式会社は、東京都大田区に位置する、樹脂の切削加工を行っている会社です。現在、95名の従業員が在籍しており、またエンジニアリングプラスチックやフッ素樹脂製品の精密加工において業界でもトップクラスの設備を持っています。私たちは、機械部品からモデル試作品の製作まで、多品種少量生産を行い、約1500種の製品を自社内で一貫生産しています。 船井総研 塩田:ありがとうございます!それでは、新工場の増設に至った経緯について教えていただけますか? 木田工業 木田氏:承知しました。新工場を建設する決断に至ったのは、コロナの影響で主要顧客の売上が急増したことが大きな要因です。主要顧客の売上増加に伴い外注量が増加し、既存工場だけでは内製が難しくなりました。そのため、もともと駐車場として活用していた土地に新しい工場を建設することを決めました。この決断は、今後のビジネスチャンスを逃さないための大規模な投資と位置付けて、スタートさせました。 船井総研 塩田:事前に土地を取得していたことが、スムーズに工場建設に踏み切る助けになったのですね。 木田工業 木田氏:はい。主要顧客の売上が増加したタイミングで新工場の建設を始められたことは非常にラッキーでした。 2. 新工場のコンセプト 船井総研 塩田:続いて、新工場の具体的なコンセプトについてお伺いできますか? 木田工業 木田氏:新工場のコンセプトは、限られた土地を最大限に活用し、どのように機械を配置するかという点に大きく重点を置きました。正直に申し上げますと、土地はあまり広くなかったため、投資回収を行うためには、売上の基盤となる機械を導入する必要がありました。そこで、建築会社と密に協議を重ね、最終的に地上6階建ての工場を建設することにしました。 船井総研 塩田:地上6階建ての工場とは非常にユニークですね! 木田工業 木田氏:そうですね。高さのある建物を作ることで、屋上にホイスト(クレーン)を設置し、上層階にも機械を配置できるようにしました。また、内部に階段を設置せず、外部階段と大型エレベーターを利用することで、限られた土地の有効活用を図っています。このような工夫により、工場の効率的な運営が実現できたと考えています。 また、 “工場の運用管理のしやすさ”も新工場の重要なコンセプトの一つです。私たちは人材と設備の両方が重要だと考えており、その両方が掛け算のように作用して売上や利益を生むと考えています。郊外に大規模な工場を建設する選択肢もありましたが、近場に新工場を建てることで、会社としての一体感やコミュニケーションの機会を増やすことができると考えました。 船井総研 塩田:コミュニケーションの機会を増やすことが、企業文化にも良い影響を与えるでしょうね。 木田工業 木田氏:そうですね。弊社の従業員は、大田区近辺から通っている方も多いため、地元の方々に支えられているという意識を強く持っています。社員が働きやすく、ここで働きたいと思える環境を提供することは非常に重要だと考えています。 3. 工場増設に失敗しないための2つのポイント 船井総研 塩田:工場増設に失敗しないためのポイントは何でしょうか? 木田工業 木田氏:新工場の増設にあたって、抑えておくべきポイントは2つあります。1つ目は資金調達です。大きな投資が必要になるため、多くの企業が銀行とのコミュニケーションを取ることになると思います。 銀行と聞くと、着実に仕事を進めてくれるイメージがあります。しかし、銀行の方々も人間ですから、忙しさや案件の難しさから途中で進捗が滞ることもあります。そのため、こちらから進捗を確認し、決済の状況を逐一把握することが重要です。 船井総研 塩田:確かに、資金調達は重要な要素ですね。 木田工業 木田氏:もう一つは、現場から専任のプロジェクト責任者をたてることです。なぜなら… 4.まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は、工場新設に成功した木田工業株式会社へのインタビューを紹介させていただきました。 以下に記載のセミナーでは、上記の内容に加え、木田工業株式会社でおこなったプロジェクト管理手法や、売上アップを加速させるDX取り組み事例についても紹介させていただきます。 参加をご希望の方は、以下のバナーをご確認ください。 最後までお読みいただき、ありがとうございました! ■関連するセミナーのご案内 工場新設・増設で売り上げUP!自動化・DX化で利益率向上! セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/119823

ロボットによる自動化とは?メリットや導入事例3選をわかりやすく解説!

2024.09.13

1.ロボットによる自動化とは? ロボットによる自動化とは、製造プロセスの一部または全体において、人手による作業を機械やロボットによって自動化する取り組みを指します。これにより、生産性の向上、品質の安定化、作業環境の改善などをおこなうことができます。 自動化の対象は、部品の搬送や組立て、溶接、塗装、検査など、製造のあらゆる工程が含まれます。また、生産の直接工程だけでなく、在庫管理や製造指示の発行といった間接工程についても自動化が可能です。ロボットを導入することで、作業の精度やスピードが向上し、24時間無休での連続稼働が実現できるため、生産性の飛躍的な向上が期待できます。 2.ロボットで自動化をおこなうメリット ロボットの自動化には大きなメリットがあります。主なものとして以下の3点が挙げられます。 工場の自動化を行うメリット①:飛躍的な生産性の向上 自動化ラインでは24時間無休の連続稼働が可能で、機械の動作スピードと精度の高さから人手を遥かに上回る生産性が見込めます。動作速度の遅い協働ロボットを使ったとしても、夜間稼働や休日稼働を行うことで、生産性を向上させることができます。 工場の自動化を行うメリット②:製品品質の均一化と不良率低減 人手作業では熟練度の差により品質のばらつきが避けられませんが、自動化ラインは完全にプログラムに基づいて動作するため、均一で高い品質を実現できます。また、検査工程の自動化も相まってさらなる不良低減も期待できます。近年ではAIの技術が進歩し、従来では自動検査が難しかった製品においても、自動化・不良率の低減を行うことが可能になっています。 工場の自動化を行うメリット③:安全性と労働環境の改善 危険度や負荷が高い作業を従業員におこなわせてしまっている…そんな企業様は一定数存在しているのではないでしょうか。 自動化をすることができれば、危険な作業や重労働から作業員を解放できるため、安全性が大きく向上します。特に、溶接や有害物質を扱う工程などでの恩恵は計り知れません。作業環境を整えることで、人材採用や人が辞めない環境づくりを行うことができます。 3.ロボットで自動化をおこなうためのプロセス 工場の自動化を実現するためには、以下のような流れが一般的です。 図工場の自動化フロー図工場の自動化フロー 特に重要なのは、「7.要求仕様書の作成」です。 要求仕様書とは、自動化のために必要な仕様をSIerに要求する仕様書のことを指します。 適切な要求仕様書を作ることができなければ、要件が曖昧になり、トラブルが発生する可能性が高まります。 作成難易度が非常に高い要求仕様書ですが、適切な要求仕様書が作成できなければ、思い描くような自動化をおこなうことはできません。 ⇒関連記事:「要件定義書」と「要求仕様書・RFP」の違いとは!?基本の流れと重要性、記載内容について解説! 4.工場自動化成功事例3選 次に、工場自動化の実際の成功事例を3つご紹介します。 工場の自動化成功事例①:A社 自動バリ取りロボットA社ではロボットを使うことによって、工数がかかっていたバリ取り作業の自動化に成功しました。業種と自動化効果、投資金額は以下のようになっています。 業種 セラミック製品製造 自動化効果 年間工数1019時間削減・生産性167%増 投資金額 1800万円+6軸ロボット費用 A社の成功事例の特徴は、画像認識によりバリ取りパスを自動で生成している点です。 自動生成されたパスに沿ってロボットが動作するため、品種ごとにティーチングプログラムを作成する必要がなく、超多品種少量生産に対応することができます。 本来ロボットを稼働させる際は、ティーチングと呼ばれるロボットのプログラムを人が作成する必要があります。 そのためロボットでさまざまな製品の加工をおこなおうとすると、その数だけティーチングをおこなう必要があります。 A社では、画像認識による自動プログラム作成を採用しているため、作業員が治具に製品を置けば、ロボットが自動でバリ取りをおこなってくれます。 工場の自動化成功事例②:S社 協働ロボットS社では、協働ロボットを使うことによって、加工機へのワーク投入作業の自動化に成功しました。 業種 樹脂切削加工品製造 自動化効果 年間工数1200時間削減 投資金額 500万円 S社の成功事例の特徴は、SIerなしでロボット導入を行った点です。 ロボット導入のネックになりがちな費用として、SIer費用があげられます。(S社でロボット導入を検討した際は、ロボット本体代金のほかにSIer費用が1000万円近く見積もられていました。) S社では、自社で内製化することで、SIer費用を押さえながらロボット活用を行うことに成功しました。 内製化の利点は、自動化品種の追加や、製造ラインの変更に比較的容易に対応できることです。 ロボット立ち上げ時に、技術的な開発部分をSIerに任せてしまうと、新たに品種追加を行う際はさらにSIerに費用を払わなくてはなりません。 内製化は時間も工数もかかりますが、中長期的に見れば経営効果は高いでしょう。 また、この会社様は従業員数10名以下の会社様のため、1日数時間だけ単純作業を自動化するだけでも、高い自動化効果を発揮することができます。 従業員数が少なくなればなるほど捻出される時間の価値が高まるため、ロボット活用は事業規模が小さい会社様ほど効果を発揮できるといえます。 ⇒関連記事:日本&海外の協働ロボットメーカー16社の特徴を紹介! ⇒関連記事:協働ロボットの特徴と導入事例 工場の自動化成功事例③:C社 溶接ロボット・研磨ロボットC社では、高い品質が求められる製品において、溶接工程と研磨工程の自動化に成功しました。 業種 鈑金溶接品製造 自動化効果 溶接・研磨の熟練技術の継承に成功 投資金額 7700万円(うち4000万円は補助金) C社の成功事例の特徴は、非常に難易度の高い薄板ステンレスのTIG溶接と鏡面研磨を最新技術を活用して自動化した点です。 さらに投資金額7700万円のうち4000万円は事業再構築補助金を活用することにより投資コストを抑えています。 薄板のTIG溶接は非常に熟練度が要求される作業であり、早い人でも製品として出荷できるレベルに達するまでには5年はかかる職人技術と言われています。 また、C社の製品における研磨工程は鏡面仕上げとなっており相当の工数がかかっている状態でした。 これら難易度の高い職人技術を6軸力覚、加速度、位置センサー、アクティブ・コンプライアンス制御技術を用いて自動化に成功しました。 さらに事例の詳細について気になる方は、1時間程度の無料相談会を活用ください。 HP上には記載しきれていない、成功事例の詳細や、自動化に関する情報を余すことなくご提供させていただきます。 5.まとめ ロボットを活用した自動化は、製造業における生産性の向上や品質の安定化、そして労働環境の改善に大きな影響を与えます。上記の事例からもわかるように、さまざまな業種において成功が確認されており、導入による効果は計り知れません。ただし、これらのような自動化を成功させるためには、適切なプロセスと細部にまでわたる計画が必要不可欠です。 船井総研では、工場におけるロボット導入・自動化コンサルティングをおこなっております。 ロボットを導入したいけど、進め方がわからない。。 ロボット導入にトライしてみたが、結局うまくいかなかった。。 自社に最適なロボット導入がしたい。。 上記のような想いをお持ちの方は、1時間程度の無料相談会を活用ください。 自動化専門のコンサルタントが、対応させていただきます。 1.ロボットによる自動化とは? ロボットによる自動化とは、製造プロセスの一部または全体において、人手による作業を機械やロボットによって自動化する取り組みを指します。これにより、生産性の向上、品質の安定化、作業環境の改善などをおこなうことができます。 自動化の対象は、部品の搬送や組立て、溶接、塗装、検査など、製造のあらゆる工程が含まれます。また、生産の直接工程だけでなく、在庫管理や製造指示の発行といった間接工程についても自動化が可能です。ロボットを導入することで、作業の精度やスピードが向上し、24時間無休での連続稼働が実現できるため、生産性の飛躍的な向上が期待できます。 2.ロボットで自動化をおこなうメリット ロボットの自動化には大きなメリットがあります。主なものとして以下の3点が挙げられます。 工場の自動化を行うメリット①:飛躍的な生産性の向上 自動化ラインでは24時間無休の連続稼働が可能で、機械の動作スピードと精度の高さから人手を遥かに上回る生産性が見込めます。動作速度の遅い協働ロボットを使ったとしても、夜間稼働や休日稼働を行うことで、生産性を向上させることができます。 工場の自動化を行うメリット②:製品品質の均一化と不良率低減 人手作業では熟練度の差により品質のばらつきが避けられませんが、自動化ラインは完全にプログラムに基づいて動作するため、均一で高い品質を実現できます。また、検査工程の自動化も相まってさらなる不良低減も期待できます。近年ではAIの技術が進歩し、従来では自動検査が難しかった製品においても、自動化・不良率の低減を行うことが可能になっています。 工場の自動化を行うメリット③:安全性と労働環境の改善 危険度や負荷が高い作業を従業員におこなわせてしまっている…そんな企業様は一定数存在しているのではないでしょうか。 自動化をすることができれば、危険な作業や重労働から作業員を解放できるため、安全性が大きく向上します。特に、溶接や有害物質を扱う工程などでの恩恵は計り知れません。作業環境を整えることで、人材採用や人が辞めない環境づくりを行うことができます。 3.ロボットで自動化をおこなうためのプロセス 工場の自動化を実現するためには、以下のような流れが一般的です。 図工場の自動化フロー図工場の自動化フロー 特に重要なのは、「7.要求仕様書の作成」です。 要求仕様書とは、自動化のために必要な仕様をSIerに要求する仕様書のことを指します。 適切な要求仕様書を作ることができなければ、要件が曖昧になり、トラブルが発生する可能性が高まります。 作成難易度が非常に高い要求仕様書ですが、適切な要求仕様書が作成できなければ、思い描くような自動化をおこなうことはできません。 ⇒関連記事:「要件定義書」と「要求仕様書・RFP」の違いとは!?基本の流れと重要性、記載内容について解説! 4.工場自動化成功事例3選 次に、工場自動化の実際の成功事例を3つご紹介します。 工場の自動化成功事例①:A社 自動バリ取りロボットA社ではロボットを使うことによって、工数がかかっていたバリ取り作業の自動化に成功しました。業種と自動化効果、投資金額は以下のようになっています。 業種 セラミック製品製造 自動化効果 年間工数1019時間削減・生産性167%増 投資金額 1800万円+6軸ロボット費用 A社の成功事例の特徴は、画像認識によりバリ取りパスを自動で生成している点です。 自動生成されたパスに沿ってロボットが動作するため、品種ごとにティーチングプログラムを作成する必要がなく、超多品種少量生産に対応することができます。 本来ロボットを稼働させる際は、ティーチングと呼ばれるロボットのプログラムを人が作成する必要があります。 そのためロボットでさまざまな製品の加工をおこなおうとすると、その数だけティーチングをおこなう必要があります。 A社では、画像認識による自動プログラム作成を採用しているため、作業員が治具に製品を置けば、ロボットが自動でバリ取りをおこなってくれます。 工場の自動化成功事例②:S社 協働ロボットS社では、協働ロボットを使うことによって、加工機へのワーク投入作業の自動化に成功しました。 業種 樹脂切削加工品製造 自動化効果 年間工数1200時間削減 投資金額 500万円 S社の成功事例の特徴は、SIerなしでロボット導入を行った点です。 ロボット導入のネックになりがちな費用として、SIer費用があげられます。(S社でロボット導入を検討した際は、ロボット本体代金のほかにSIer費用が1000万円近く見積もられていました。) S社では、自社で内製化することで、SIer費用を押さえながらロボット活用を行うことに成功しました。 内製化の利点は、自動化品種の追加や、製造ラインの変更に比較的容易に対応できることです。 ロボット立ち上げ時に、技術的な開発部分をSIerに任せてしまうと、新たに品種追加を行う際はさらにSIerに費用を払わなくてはなりません。 内製化は時間も工数もかかりますが、中長期的に見れば経営効果は高いでしょう。 また、この会社様は従業員数10名以下の会社様のため、1日数時間だけ単純作業を自動化するだけでも、高い自動化効果を発揮することができます。 従業員数が少なくなればなるほど捻出される時間の価値が高まるため、ロボット活用は事業規模が小さい会社様ほど効果を発揮できるといえます。 ⇒関連記事:日本&海外の協働ロボットメーカー16社の特徴を紹介! ⇒関連記事:協働ロボットの特徴と導入事例 工場の自動化成功事例③:C社 溶接ロボット・研磨ロボットC社では、高い品質が求められる製品において、溶接工程と研磨工程の自動化に成功しました。 業種 鈑金溶接品製造 自動化効果 溶接・研磨の熟練技術の継承に成功 投資金額 7700万円(うち4000万円は補助金) C社の成功事例の特徴は、非常に難易度の高い薄板ステンレスのTIG溶接と鏡面研磨を最新技術を活用して自動化した点です。 さらに投資金額7700万円のうち4000万円は事業再構築補助金を活用することにより投資コストを抑えています。 薄板のTIG溶接は非常に熟練度が要求される作業であり、早い人でも製品として出荷できるレベルに達するまでには5年はかかる職人技術と言われています。 また、C社の製品における研磨工程は鏡面仕上げとなっており相当の工数がかかっている状態でした。 これら難易度の高い職人技術を6軸力覚、加速度、位置センサー、アクティブ・コンプライアンス制御技術を用いて自動化に成功しました。 さらに事例の詳細について気になる方は、1時間程度の無料相談会を活用ください。 HP上には記載しきれていない、成功事例の詳細や、自動化に関する情報を余すことなくご提供させていただきます。 5.まとめ ロボットを活用した自動化は、製造業における生産性の向上や品質の安定化、そして労働環境の改善に大きな影響を与えます。上記の事例からもわかるように、さまざまな業種において成功が確認されており、導入による効果は計り知れません。ただし、これらのような自動化を成功させるためには、適切なプロセスと細部にまでわたる計画が必要不可欠です。 船井総研では、工場におけるロボット導入・自動化コンサルティングをおこなっております。 ロボットを導入したいけど、進め方がわからない。。 ロボット導入にトライしてみたが、結局うまくいかなかった。。 自社に最適なロボット導入がしたい。。 上記のような想いをお持ちの方は、1時間程度の無料相談会を活用ください。 自動化専門のコンサルタントが、対応させていただきます。

デンソーウェーブ流・組立作業の自動化手法!

2024.09.11

いつもご愛読いただきありがとうございます。 今回は、デンソーウェーブでおこなっている組み立て工程の自動化事例についてご紹介いたします。 自社の組み立て工程において自動化を検討している方は、是非ご覧ください。 1.デンソーウェーブ流・自動化/ものづくりの思想 ロボット・IoTを導入すれば、どの企業でも生産性が上がって省人化ができるのでしょうか?答えは「No」です。どこまでいっても、現場を強くするのは、「人」。ロボットや設備をただ導入しても、生産性はあがりません。前後工程の流れを整え、動作や手待ちなどのあらゆるムダを省き、日々改善していく。工程全体を俯瞰した視点が、生産性向上には不可欠です。また、環境の変化や急なトラブルに柔軟に対応できる「人」こそが、 強い現場をつくるといえます。 また、近年の自動化の動向として「Lean Automation」が挙げられます。 以下に模式図を示します。 Lean Automationは、合理化・自動化・改善の3つのステップにわけることができます。 ①合理化:現場作業のムダをなくすステップ。現状をそのまま自動化するとムダも含めて自動化してしまうため、まずは自動化の前に人作業のムダを徹底排除する。 ②自動化:人手作業を自動化するステップ。 ③改善:導入効果を最大限高めるための改善をおこなうステップ。機械だけでなく人の能力も活かした改善によって、人と機械が共に成長し続ける、現場の進化に取り組みむ。 自動化といっても、その導入効果を最大化させるためには、「人」の出せる能力・価値を最大限引き出していくことが重要です。 2.デンソーウェーブ工場でも活用されている協働ロボット活用事例 今回は、10月に行われる組立工程自動化セミナーでご紹介する事例を一部抜粋してご紹介いたします。 本事例は、ICカードリーダー製造における組立・検査工程を自動化した事例です。 詳しくはセミナーにてご紹介しますが、本事例は以下のようなさまざまな工夫がこらされている事例です。 ロボットの周囲にさまざまなハンドを置き、適宜付け替えをおこなうことでロボットを“多能工化“ 動力なしで協働ロボットを移動させ、動作範囲を拡大 (可動式の台に協働ロボットを設置して実現) レゴブロックで治具を代用し、設備設計工数を大幅に削減 ロボット本体の能力ももちろん重要ですが、それ以上に“前工程からの作りこみ・工夫による設備価格の低減”で人作業を自働化する事に成功しています。 3.さいごに いかがでしたでしょうか? 組み立て工程における自動化事例がもっと知りたい! デンソーウェーブにおける自動化取り組み事例、COBOTTA活用事例がもっと知りたい! と感じた方は、以下のセミナーをご受講ください。ゲストに株式会社デンソーウェーブ 山崎氏をお招きしており、さまざまな自動化事例を短時間でインプットすることができます。 以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。 ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産製造業のための組立・組付け工程の自動化セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/117937 いつもご愛読いただきありがとうございます。 今回は、デンソーウェーブでおこなっている組み立て工程の自動化事例についてご紹介いたします。 自社の組み立て工程において自動化を検討している方は、是非ご覧ください。 1.デンソーウェーブ流・自動化/ものづくりの思想 ロボット・IoTを導入すれば、どの企業でも生産性が上がって省人化ができるのでしょうか?答えは「No」です。どこまでいっても、現場を強くするのは、「人」。ロボットや設備をただ導入しても、生産性はあがりません。前後工程の流れを整え、動作や手待ちなどのあらゆるムダを省き、日々改善していく。工程全体を俯瞰した視点が、生産性向上には不可欠です。また、環境の変化や急なトラブルに柔軟に対応できる「人」こそが、 強い現場をつくるといえます。 また、近年の自動化の動向として「Lean Automation」が挙げられます。 以下に模式図を示します。 Lean Automationは、合理化・自動化・改善の3つのステップにわけることができます。 ①合理化:現場作業のムダをなくすステップ。現状をそのまま自動化するとムダも含めて自動化してしまうため、まずは自動化の前に人作業のムダを徹底排除する。 ②自動化:人手作業を自動化するステップ。 ③改善:導入効果を最大限高めるための改善をおこなうステップ。機械だけでなく人の能力も活かした改善によって、人と機械が共に成長し続ける、現場の進化に取り組みむ。 自動化といっても、その導入効果を最大化させるためには、「人」の出せる能力・価値を最大限引き出していくことが重要です。 2.デンソーウェーブ工場でも活用されている協働ロボット活用事例 今回は、10月に行われる組立工程自動化セミナーでご紹介する事例を一部抜粋してご紹介いたします。 本事例は、ICカードリーダー製造における組立・検査工程を自動化した事例です。 詳しくはセミナーにてご紹介しますが、本事例は以下のようなさまざまな工夫がこらされている事例です。 ロボットの周囲にさまざまなハンドを置き、適宜付け替えをおこなうことでロボットを“多能工化“ 動力なしで協働ロボットを移動させ、動作範囲を拡大 (可動式の台に協働ロボットを設置して実現) レゴブロックで治具を代用し、設備設計工数を大幅に削減 ロボット本体の能力ももちろん重要ですが、それ以上に“前工程からの作りこみ・工夫による設備価格の低減”で人作業を自働化する事に成功しています。 3.さいごに いかがでしたでしょうか? 組み立て工程における自動化事例がもっと知りたい! デンソーウェーブにおける自動化取り組み事例、COBOTTA活用事例がもっと知りたい! と感じた方は、以下のセミナーをご受講ください。ゲストに株式会社デンソーウェーブ 山崎氏をお招きしており、さまざまな自動化事例を短時間でインプットすることができます。 以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。 ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産製造業のための組立・組付け工程の自動化セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/117937

AI類似図面検索システムとは?メリットとシステム選定基準について解説!

2024.09.10

1.AI 類似図面検索システムとは? 近年、製造業においてAI活用したサービスの一つとして「AI類似図面検索システム」が広まっています。多品種少量生産では「過去の類似品」を探して、参考にしながら見積りを検討するといったことが日常的に起こっています。 しかしながら、この「過去案件の検索業務」を効率よく出来るようになっている会社は少ないように感じます。個人PCでのExcel、サーバーによるファイル管理もしくは紙でのファイル管理・・・・ 過去案件は会社全体の知識にも関わらず、社員の誰もが簡単に閲覧できるようにはなっていないようです。 Excelや紙のままでは、作成した担当者はわかっても、他の担当者からではわかりません。 情報を知っている人を探して歩き回るということはどこでもよく耳にする話です。 情報が共有されているようで実は共有できていないです。 この課題について解決する方法は、ものづくり(案件)に関する全て情報をデータベース化することで、「いつでも」「誰でも」「簡単に」情報が閲覧できる仕組みが構築することです。 さらに、そのデータベースからAIを活用して過去の類似した図面から様々な情報を検索できるのが「AI類似図面検索システム」です。これらのサービスは見積り業務におけるサービスとして提供されていることが多くありますが、実は調達、設計、製造、品質保証など、どの部門においても「過去の図面・情報を探す」ということが起こっており、さまざまな部門にて活躍できるサービスとなっています。 2.AI類似図面検索システムのメリット5選 1.過去情報共有による業務効率アップ 「データがあるけど、取り出せない」という状況は多くあります。この状況は「データはあるけど、何が・どこにあるのか?は知っている人しか知らない」ということです。そもそも検索できるようになっていないかもしれませんし、検索できるようになっていても、検索キーワードが分からないから検索できない。ということもあるかもしれません。 AI類似図面検索システムにより「いつもで」「誰でも」「簡単に」過去情報を取得することが出来、「その情報を知っていたら、すぐに対応できたのに・・・・」という(ストレスになる)情報共有の不備から発生する無駄な時間が削減され、業務効率アップにつながります。 2.AI検索による検索の簡易化 文言だけの検索は、その案件の内容が分かっていないと検索することも出来ません。検索スキル自体、実は属人化しているのです。 AIによる類似図面検索は、経験・知識に関係なく、図面をアップロードするだけなので、「誰でも」「簡単に」過去の情報を取得することが出来ます。また、図面だけではなく、図面&顧客等様々な項目でAND検索することが出来ます。 3.見積り回答リードタイム短縮による受注率アップ 業種にもよりますが、一般的には、見積り回答期間と受注率には相関関係があります。当然、見積り回答が早いほど、受注率が高くなる傾向があります。見積り回答が遅い場合、顧客の検討テーブルから落ちる可能性は高くなります。 情報共有&検索の簡易化により、簡単に過去案件を参照して、早期に見積もり回答することで、受注率アップが期待出来ます。 4.人材教育の早期育成アップ 情報が共有されることにより、人材育成もしやすくなります。情報がバラバラのままでは、新人若手はなかなか覚えるのが大変で、「バラバラの情報を探すスキル」や「知っている人を知るスキル」を身に着けるという無駄な時間が発生します。先輩社員も教えるのが大変です。お互いに大変な思いをしているのです。情報を一元管理することで、新人若手でも業務がわかりやすくなり、早期育成にもつながります。また、早期育成は先輩社員の負担も減らすことにもなります。 5.営業は新規開拓に注力できる 見積り業務が効率化されることで、営業部門は本来すべき「新規開拓」に注力することが出来るようになります。新規開拓に注力できる=利益アップに直結します。 3.AI類似図面検索の仕組み AI類似図面検索はAIを活用して類似図面を検索する仕組みです。したがって、事前準備として、社内過去の図面データ(PDF)と、製品の見積り、営業情報・生産情報などをあらかじめ紐づけておく必要あります。これにより、AIにより見つかった類似図面と一緒に付属データを呼び出すことが出来ます。 例えば、営業マンがこれから見積りしたいXの図面について、過去の類似がないか検索する場合は、システムから、顧客から提供された図面データを読み込みます。すると、データベースから類似図面をAIが検索していきます。 類似図面が見つかれば、図面と一緒に紐づいた見積・営業情報を表示させます。 これにより、過去の類似図面と見積・営業情報などを簡単に検索できるシステムとなります。 4.図面の対象と検索方法 「AI類似図面検索システム」の対象図面はPDF,3Dなどを対象にしたサービスが多くあります。ただ、1つのサービスでPDF,3D図面両方に対応しているサービスはありません。どちらかに特化したサービスになっているものがほとんどです。 以下、検索画面の一例ですが、メイン画面で、対象図面のアップロードと検索条件の入力、検索結果が表示されます。検索条件は各サービス特徴があり、項目や検索性で検討が必要になります。どのサービスも使い方が難しいものはなく、誰でも利用しやすいUIとなっています。 5.システム選定基準 AI類似図面検索システムにおいては、近年パッケージ品のラインナップも増えてきており、各社機能も充実してきています。これらは主にPDFや3D図面から類似図面を検索するものが主流となっています。各ベンダーにてデモも相談できますので、自社の状況について相談するのも良いでしょう。また、パッケージ品の場合は、機能拡張に制限がございます。パッケージ製品で対応が難しいや自社オリジナルで開発したい場合は、スクラッチで開発することも可能です。 6.まとめ 類似図面検索システムについては、パッケージ製品、オリジナル開発様々なアプローチ方法があります。どのアプローチが貴社に合いそうなのかなど、不明点がございましたらお気軽にご相談下さい。類似図面検索システム限らず、 【製造業での悩み・困っていること・相談したい】について、何でも船井総研にご相談下さい。 1.AI 類似図面検索システムとは? 近年、製造業においてAI活用したサービスの一つとして「AI類似図面検索システム」が広まっています。多品種少量生産では「過去の類似品」を探して、参考にしながら見積りを検討するといったことが日常的に起こっています。 しかしながら、この「過去案件の検索業務」を効率よく出来るようになっている会社は少ないように感じます。個人PCでのExcel、サーバーによるファイル管理もしくは紙でのファイル管理・・・・ 過去案件は会社全体の知識にも関わらず、社員の誰もが簡単に閲覧できるようにはなっていないようです。 Excelや紙のままでは、作成した担当者はわかっても、他の担当者からではわかりません。 情報を知っている人を探して歩き回るということはどこでもよく耳にする話です。 情報が共有されているようで実は共有できていないです。 この課題について解決する方法は、ものづくり(案件)に関する全て情報をデータベース化することで、「いつでも」「誰でも」「簡単に」情報が閲覧できる仕組みが構築することです。 さらに、そのデータベースからAIを活用して過去の類似した図面から様々な情報を検索できるのが「AI類似図面検索システム」です。これらのサービスは見積り業務におけるサービスとして提供されていることが多くありますが、実は調達、設計、製造、品質保証など、どの部門においても「過去の図面・情報を探す」ということが起こっており、さまざまな部門にて活躍できるサービスとなっています。 2.AI類似図面検索システムのメリット5選 1.過去情報共有による業務効率アップ 「データがあるけど、取り出せない」という状況は多くあります。この状況は「データはあるけど、何が・どこにあるのか?は知っている人しか知らない」ということです。そもそも検索できるようになっていないかもしれませんし、検索できるようになっていても、検索キーワードが分からないから検索できない。ということもあるかもしれません。 AI類似図面検索システムにより「いつもで」「誰でも」「簡単に」過去情報を取得することが出来、「その情報を知っていたら、すぐに対応できたのに・・・・」という(ストレスになる)情報共有の不備から発生する無駄な時間が削減され、業務効率アップにつながります。 2.AI検索による検索の簡易化 文言だけの検索は、その案件の内容が分かっていないと検索することも出来ません。検索スキル自体、実は属人化しているのです。 AIによる類似図面検索は、経験・知識に関係なく、図面をアップロードするだけなので、「誰でも」「簡単に」過去の情報を取得することが出来ます。また、図面だけではなく、図面&顧客等様々な項目でAND検索することが出来ます。 3.見積り回答リードタイム短縮による受注率アップ 業種にもよりますが、一般的には、見積り回答期間と受注率には相関関係があります。当然、見積り回答が早いほど、受注率が高くなる傾向があります。見積り回答が遅い場合、顧客の検討テーブルから落ちる可能性は高くなります。 情報共有&検索の簡易化により、簡単に過去案件を参照して、早期に見積もり回答することで、受注率アップが期待出来ます。 4.人材教育の早期育成アップ 情報が共有されることにより、人材育成もしやすくなります。情報がバラバラのままでは、新人若手はなかなか覚えるのが大変で、「バラバラの情報を探すスキル」や「知っている人を知るスキル」を身に着けるという無駄な時間が発生します。先輩社員も教えるのが大変です。お互いに大変な思いをしているのです。情報を一元管理することで、新人若手でも業務がわかりやすくなり、早期育成にもつながります。また、早期育成は先輩社員の負担も減らすことにもなります。 5.営業は新規開拓に注力できる 見積り業務が効率化されることで、営業部門は本来すべき「新規開拓」に注力することが出来るようになります。新規開拓に注力できる=利益アップに直結します。 3.AI類似図面検索の仕組み AI類似図面検索はAIを活用して類似図面を検索する仕組みです。したがって、事前準備として、社内過去の図面データ(PDF)と、製品の見積り、営業情報・生産情報などをあらかじめ紐づけておく必要あります。これにより、AIにより見つかった類似図面と一緒に付属データを呼び出すことが出来ます。 例えば、営業マンがこれから見積りしたいXの図面について、過去の類似がないか検索する場合は、システムから、顧客から提供された図面データを読み込みます。すると、データベースから類似図面をAIが検索していきます。 類似図面が見つかれば、図面と一緒に紐づいた見積・営業情報を表示させます。 これにより、過去の類似図面と見積・営業情報などを簡単に検索できるシステムとなります。 4.図面の対象と検索方法 「AI類似図面検索システム」の対象図面はPDF,3Dなどを対象にしたサービスが多くあります。ただ、1つのサービスでPDF,3D図面両方に対応しているサービスはありません。どちらかに特化したサービスになっているものがほとんどです。 以下、検索画面の一例ですが、メイン画面で、対象図面のアップロードと検索条件の入力、検索結果が表示されます。検索条件は各サービス特徴があり、項目や検索性で検討が必要になります。どのサービスも使い方が難しいものはなく、誰でも利用しやすいUIとなっています。 5.システム選定基準 AI類似図面検索システムにおいては、近年パッケージ品のラインナップも増えてきており、各社機能も充実してきています。これらは主にPDFや3D図面から類似図面を検索するものが主流となっています。各ベンダーにてデモも相談できますので、自社の状況について相談するのも良いでしょう。また、パッケージ品の場合は、機能拡張に制限がございます。パッケージ製品で対応が難しいや自社オリジナルで開発したい場合は、スクラッチで開発することも可能です。 6.まとめ 類似図面検索システムについては、パッケージ製品、オリジナル開発様々なアプローチ方法があります。どのアプローチが貴社に合いそうなのかなど、不明点がございましたらお気軽にご相談下さい。類似図面検索システム限らず、 【製造業での悩み・困っていること・相談したい】について、何でも船井総研にご相談下さい。

組み立てロボットとは?メリットや3つの成功事例を解説!

2024.07.26

製造業においては、労働生産性の向上やコスト削減、品質の一貫性確保といった課題に直面している企業様も多いのではないでしょうか。 本記事では、組み立てロボットの基本概念、導入のメリット、そして成功事例について解説します。貴社の情報収取の一助になれば幸いでございます。 1.組み立てロボットとは 組み立て工程におけるロボットは、製造分野で使用される自動化機械の一種です。 このロボットは、精密な作業を迅速かつ正確に行う能力があり、製造業における作業効率と生産性の向上に大きく貢献しています。主に自動車、電子機器、家電製品の製造など、複雑な組み立て作業が求められる産業で活用されており、人間の作業員が行うには時間がかかる作業や危険を伴う作業を代行することで、安全性の向上とコスト削減を実現しています。 2.組み立てロボット導入のメリットとは 組み立てロボットの導入による主なメリットは、以下の3つに集約されます。 2-1.組み立てロボット導入のメリット①:ヒューマンエラーの防止 組み立てロボットは教示された命令に従って作業をおこないます。 これにより、人間の操作による間違いや誤動作の発生頻度を極めて少なくすることができます。 人間がおこなう作業は、疲労や注意散漫、経験の不足によるミスが発生しやすいですが、ロボットはこれらの要因に影響されることなく、一定品質の作業を実行することができます。 よって、ロボット導入をおこなうことで製造過程でのヒューマンエラーを大幅に削減することが可能となり、さらには製品の不良率減少、包括的な品質保証、顧客満足度の向上を見込むことができます。 2-2.組み立てロボット導入のメリット②:生産性の向上 自動化効果の出る構想設計をおこなうことを前提にすれば、組み立てロボットは効率的且つ正確に作業をおこなう能力を持っています。 これにより、製造ラインのスループットが大幅に向上し、より多くの製品を短時間で生産することが可能になります。 また、ロボットは人間と異なり、疲労や休憩の必要がないため、24時間体制での連続運転を実現することも可能です。 需要の高い業種や大量生産が求められる業種において、企業の収益性を大きく向上させる要因となります。 2-3.組み立てロボット導入のメリット③:人的コストの削減 ロボット導入をおこなうことで、人件費の大幅な削減を見込むことができます。 さらに、ロボットによる自動化が進むと、人間はより専門的で創造的な業務に集中することができます。 特に単調で繰り返しの多い作業や物理的に負担の大きい作業をロボットが担うことができれば、労働力を効率的に配分し、企業全体の生産性の向上を図ることができます。 また、労働災害のリスクが減少することで、関連する保険料や健康管理コストの削減にも繋がります。 これらのメリットにより、組み立てロボットは製造業のコスト効率の向上、生産性の向上、そして製品品質の一貫性と信頼性の強化に大きく寄与します。 これにより、企業は競争力を維持し、市場での優位性を確保するための重要な手段を得ることができます。 3.組み立てロボット導入成功事例3選 続いて、組み立てロボットの導入に成功した3社の事例についてご紹介します。 3-1.組み立てロボット導入成功事例①:グローリー株式会社 グローリー株式会社では、レジ釣銭機用部品の組立・検査工程にロボット導入し、自動化に成功しました。 従来は人手による柔軟な作業方式で生産をおこなっていましたが、労働力不足・競争力の確保を背景として、ロボット導入に踏み切りました。 結果として5名の省人化に成功し、労働生産性を2倍に引き上げました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ レジ釣銭機用部品の組立・検査工程にロボット導入) 3-2.組み立てロボット導入成功事例②:コーセーエンジニアリング株式会社 コーセーエンジニアリング株式会社では、ワイヤーハーネスの製造工程において自動化に成功しました。 具体的には、電線へのリング取付―マークチューブ取付―被覆を剥ぐ―端子取付―圧着までを全て人手作業からロボットによる作業に置き換えました。 結果的に、3名の省人化に成功しています。 さらに、属人性を排除することが可能となったため、品質不良の削減もおこおなうことができました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ ワイヤーハーネスの製造工程にロボット導入) 3-3.組み立てロボット導入成功事例③:株式会社山本電機製作所 山本電機製作所株式会社では、MEMSセンサ基盤のアッセンブリ工程において、ロボット導入に成功しました。具体的には、人手でおこなっていたワークの供給・排出作業や、接着材塗布のスイッチ操作を自動化しました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ MEMSセンサ基板のアッセンブリ工程のロボット化による量産化実現) 4.まとめ いかがでしたでしょうか?ここまで組み立てロボットの概要とメリット、そして成功事例を紹介いたしました。組み立てロボットをうまく活用することができれば、その導入は労働生産性の向上、品質の安定化、そして人的コストの削減といった複数の面で顕著な効果をもたらします。 組み立てロボットの導入は、単に作業を自動化すること以上の価値を持っています。 それは、企業が市場での競争力を維持し、経済的な持続可能性を実現するための戦略的な選択と言えるでしょう。 さらに組み立てロボットについて情報収集をご希望の方は以下のセミナーページ、レポートページをご参照ください。 最後までお読みいただきありがとうございました。 ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産製造業のための組立・組付け工程の自動化セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/117937 ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00794 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。 製造業においては、労働生産性の向上やコスト削減、品質の一貫性確保といった課題に直面している企業様も多いのではないでしょうか。 本記事では、組み立てロボットの基本概念、導入のメリット、そして成功事例について解説します。貴社の情報収取の一助になれば幸いでございます。 1.組み立てロボットとは 組み立て工程におけるロボットは、製造分野で使用される自動化機械の一種です。 このロボットは、精密な作業を迅速かつ正確に行う能力があり、製造業における作業効率と生産性の向上に大きく貢献しています。主に自動車、電子機器、家電製品の製造など、複雑な組み立て作業が求められる産業で活用されており、人間の作業員が行うには時間がかかる作業や危険を伴う作業を代行することで、安全性の向上とコスト削減を実現しています。 2.組み立てロボット導入のメリットとは 組み立てロボットの導入による主なメリットは、以下の3つに集約されます。 2-1.組み立てロボット導入のメリット①:ヒューマンエラーの防止 組み立てロボットは教示された命令に従って作業をおこないます。 これにより、人間の操作による間違いや誤動作の発生頻度を極めて少なくすることができます。 人間がおこなう作業は、疲労や注意散漫、経験の不足によるミスが発生しやすいですが、ロボットはこれらの要因に影響されることなく、一定品質の作業を実行することができます。 よって、ロボット導入をおこなうことで製造過程でのヒューマンエラーを大幅に削減することが可能となり、さらには製品の不良率減少、包括的な品質保証、顧客満足度の向上を見込むことができます。 2-2.組み立てロボット導入のメリット②:生産性の向上 自動化効果の出る構想設計をおこなうことを前提にすれば、組み立てロボットは効率的且つ正確に作業をおこなう能力を持っています。 これにより、製造ラインのスループットが大幅に向上し、より多くの製品を短時間で生産することが可能になります。 また、ロボットは人間と異なり、疲労や休憩の必要がないため、24時間体制での連続運転を実現することも可能です。 需要の高い業種や大量生産が求められる業種において、企業の収益性を大きく向上させる要因となります。 2-3.組み立てロボット導入のメリット③:人的コストの削減 ロボット導入をおこなうことで、人件費の大幅な削減を見込むことができます。 さらに、ロボットによる自動化が進むと、人間はより専門的で創造的な業務に集中することができます。 特に単調で繰り返しの多い作業や物理的に負担の大きい作業をロボットが担うことができれば、労働力を効率的に配分し、企業全体の生産性の向上を図ることができます。 また、労働災害のリスクが減少することで、関連する保険料や健康管理コストの削減にも繋がります。 これらのメリットにより、組み立てロボットは製造業のコスト効率の向上、生産性の向上、そして製品品質の一貫性と信頼性の強化に大きく寄与します。 これにより、企業は競争力を維持し、市場での優位性を確保するための重要な手段を得ることができます。 3.組み立てロボット導入成功事例3選 続いて、組み立てロボットの導入に成功した3社の事例についてご紹介します。 3-1.組み立てロボット導入成功事例①:グローリー株式会社 グローリー株式会社では、レジ釣銭機用部品の組立・検査工程にロボット導入し、自動化に成功しました。 従来は人手による柔軟な作業方式で生産をおこなっていましたが、労働力不足・競争力の確保を背景として、ロボット導入に踏み切りました。 結果として5名の省人化に成功し、労働生産性を2倍に引き上げました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ レジ釣銭機用部品の組立・検査工程にロボット導入) 3-2.組み立てロボット導入成功事例②:コーセーエンジニアリング株式会社 コーセーエンジニアリング株式会社では、ワイヤーハーネスの製造工程において自動化に成功しました。 具体的には、電線へのリング取付―マークチューブ取付―被覆を剥ぐ―端子取付―圧着までを全て人手作業からロボットによる作業に置き換えました。 結果的に、3名の省人化に成功しています。 さらに、属人性を排除することが可能となったため、品質不良の削減もおこおなうことができました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ ワイヤーハーネスの製造工程にロボット導入) 3-3.組み立てロボット導入成功事例③:株式会社山本電機製作所 山本電機製作所株式会社では、MEMSセンサ基盤のアッセンブリ工程において、ロボット導入に成功しました。具体的には、人手でおこなっていたワークの供給・排出作業や、接着材塗布のスイッチ操作を自動化しました。 自動化効果は以下のようになっています。 (引用 ロボット活用ナビ MEMSセンサ基板のアッセンブリ工程のロボット化による量産化実現) 4.まとめ いかがでしたでしょうか?ここまで組み立てロボットの概要とメリット、そして成功事例を紹介いたしました。組み立てロボットをうまく活用することができれば、その導入は労働生産性の向上、品質の安定化、そして人的コストの削減といった複数の面で顕著な効果をもたらします。 組み立てロボットの導入は、単に作業を自動化すること以上の価値を持っています。 それは、企業が市場での競争力を維持し、経済的な持続可能性を実現するための戦略的な選択と言えるでしょう。 さらに組み立てロボットについて情報収集をご希望の方は以下のセミナーページ、レポートページをご参照ください。 最後までお読みいただきありがとうございました。 ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産製造業のための組立・組付け工程の自動化セミナー セミナー詳細・申込はこちらから↓↓↓ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/117937 ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00794 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。

AI外観検査とは?従来の画像検査との違い、導入のメリットや注意点とは?

2024.07.04

いつもご愛読いただきありがとうございます。 製造業における、製品の品質管理は企業の信頼性を担保する重要な要素ですが、従来の手作業による検査は効率面や品質の均一性において課題が残されているケースが多くあります。 本記事では、AIを活用した外観検査の自動化について、その効果を最大限に引き出す方法をご紹介いたします。 AI外観検査の基本的な概要から導入メリット、よくある誤解、導入プロセスやよくあるFAQまで詳しく解説いたします。 本記事をお読みいただくことで、AI外観検査の基礎から導入方法までを包括的に理解することができます。外観検査の効率化を検討中の企業様は、ぜひ最後までご一読ください。 1.AI外観検査とは? 外観検査は、製品が仕様通りの外観を保っているかを確認する工程です。品質管理において、外観検査は非常に重要です。まずは、AIを活用した外観検査について解説していきます。 1-1.AIとは AI(人工知能)とは、人間の知能を模倣し、データ解析や学習を行うシステムです。AIはディープラーニングなどの技術を活用して、大量のデータを解析し、人間と同等、あるいはそれ以上の精度で判断を行います。AI技術は医療、金融、製造業などさまざまな分野で利用されており、特に画像認識や異常検知の分野で高い精度を誇ります。 AIは、膨大なデータを分析し、そこから特徴を抽出することで、人間の感覚に近い判断を下せるように教育されています。 AIの歴史は1950年代にさかのぼります。当初は理論的な研究が主でしたが、現在では実用的な応用が進んでいます。2022年11月30日にはChatGPTがリリースされ、AIの実用性は加速的に高まっています。画像認識、音声認識、自然言語処理などの分野で大きな成果を上げており、製造業でもその適用範囲が広がっています。 例えば、お客様とのコミュニケーションを自動化するAIチャットボットや、製造工程の最適化に貢献するAIソリューションなど、様々な分野でAIが活躍しています。 1-2.AI外観検査とは AI外観検査は、製品の外観をAI技術を用いて自動的に検査する方法です。具体的には、カメラで撮影された画像をAIが解析し、不良箇所や不良を検出します。AIの学習方法にもよりますが、従来の目視検査やルールベースの画像検査と異なり、AI自体に不良データを学習させ、製品の良否判定をおこなわせることもできます。 AI外観検査は、特に大量生産をおこなっている工場で非常に有効です。例えば、自動車部品の製造ラインでは、毎分数百個の部品が生産されますが、このすべてを人間が目視で検査することは現実的ではありません。AI外観検査を導入することで、即時に大量の部品を検査することができ、生産性が大幅に向上します。 AI外観検査は、異物の混入や、製品のキズ、欠け、打痕、バリ、ムラなどを検出することができます。 1-3.AI外観検査と従来の外観検査⼿法との違い 従来の目視検査は、人間の経験や勘に頼る部分が大きく、検査をおこなう人や、その人の状態などによって検査結果にばらつきが生じやすいという欠点があります。特に検査員が疲労している場合や、スキルにばらつきがある場合、不良品を見逃すリスクが高まります。これに対し、AI外観検査は一定の基準に従って一貫した検査を行うため、信頼性が高いと言えます。 また、従来の画像検査システムでは、あらかじめ決められたルールに基づいて不良を検知します。しかし、作業員の経験に頼るような、難易度の高い外観検査を自動化する場合は、不良のモデル化が困難であるという欠点がありました。AI外観検査は、機械学習アルゴリズムを使用してデータから学習をおこなうため、不良のモデル化が難しい、曖昧な不良パターンの自動化にも対応することができます。 AI外観検査では、正常な製品画像と異常な製品画像をAIに学習させることで、異常個所を自動的に検出する仕組みになっています。 AI外観検査の導入には初期コストがかかりますが、長期的に見れば検査の効率が向上し、不良品の減少によるコスト削減効果が期待できます。AI外観検査を導入することで、品質管理のレベルが向上し、製品の信頼性を高めることができます。 AI外観検査導入の際には、対象製品において不良の検出が可能かどうか、事前に検証をおこなう必要があります。 2.AI外観検査の2つのメリット AI外観検査には、以下の2つのメリットがあります。 省人化によるコスト削減と生産性向上 検査品質の向上と均一化 それぞれ詳しく見ていきましょう。 2-1.AI外観検査のメリット①:省人化によるコスト削減と生産性向上 AI外観検査を導入することで、人手による検査が不要となり、人件費の大幅な削減が可能です。時間や人手のかかっている作業を選定し、自動化することができれば、浮かせた工数分、人件費を削減することができます。また、製造ラインを24時間稼働させることもできるようになるため、さらなる生産性向上が期待できます。 さらに検査を自動化することで、検査員をより付加価値の高い業務に配置することが可能になります。例えば、生産ラインの監視や機械の保守、オペレーションの最適化など、より付加価値の高い業務に集中することができます。これにより、工場全体の生産性向上と業務効率化を図ることができます。 AI外観検査は、繰り返し作業の自動化に役立ち、従業員がより創造的な業務に集中することを可能にします。 2-2.AI外観検査のメリット②:検査品質の向上と均一化 AI外観検査は、設定された基準に基づいて検査をおこないます。人間の疲労や主観によるばらつきを防ぎ、精度高く検査をおこなうことができます。 検査の精度向上は、製品の品質安定化に繋がり、お客様の満足度向上に大きく貢献します。 AI外観検査では、微細なキズや目に見えない欠陥を検出することができます。例えば、プリント基板の微細なクラックや汚れ、半導体チップの微細な不良など、人間の目では見逃しがちな不良を検出することができます。 AIは、人間の目では見逃してしまうような微細な傷や異物を、高い精度で検出することができます。 3.AI外観検査の2つのデメリット AI外観検査には既存の検査方法にはないメリットがありますが、いくつかのデメリットや課題も存在します。 高コストの初期導入費用 データの質と量に依存 それぞれ詳しく見ていきましょう。 3-1.AI外観検査のデメリット①:高コストの初期導入費用 AI外観検査システムの導入に際しては、ハードウェア、ソフトウェア、AIモデルの開発費用などの初期投資が必要になります。特に、高度なAIモデルを構築するためには、大量のデータや専門的な知識が必要であり、その開発のためのリソースが求められます。中小企業にとっては、この初期投資が高額であり、導入をためらう要因になるケースがあります。 AI外観検査システムの導入には、もちろん初期費用がかかりますが、長期的な観点から見ると、人件費削減や品質向上による効果が期待できます。 3-2.AI外観検査のデメリット②:データの質と量に依存 AI外観検査の精度は、学習に使用するデータの質と量に大きく依存します。適切なデータを収集し、正確にラベル付することが求められます。例えば、不良対象が上手く撮像できていない場合や、撮像データが数十データしかない場合、AIモデルの検査精度は低下し、誤検出や見逃しが発生するリスクが高まります。どんなに質の高いAIを活用しても、適切なデータを収集できていなければ、理想的な外観検査の自動化を実現することは難しいです。 AIモデルの学習には、良品と不良品の画像データが必要となります。 4.「AIによる外観検査」でよくある誤解 AI外観検査の導入提案をしていく中で、残念ながらAIに対する誤解が見られることがあります。よくある例として、「AIは完全無欠であり、人間の介入なしで検査を自動化できる」と考えがちですが、これは誤りです。先ほど記載した通り、AIの精度は学習データに依存しているため、データの質や量が検査結果に影響します。また、環境の変化や新たな不良パターンに対応するための継続的な学習が必要です。さらに、重要な判断には人間の確認が求められることもあります。 例えば、ある自動車メーカーにおいて、学習データが偏っていたり、学習事項を適切に更新していなかったことから、AIが誤った不良検出を多発させた事例があります。AI外観検査システムは常に最新のデータに更新しながら、運用していくことが求められます。また、すべての不良をAIで検出できるわけではないため、特に複雑な検査結果には人間による最終確認が必要です。 AIはあくまでもツールであり、人間の判断を完全に代替できるわけではありません。AIの特性を理解し、適切に使っていくことが重要です。 5.よくある質問 次に、外観検査AIを導入する際によくある質問についてご紹介いたします。 5-1.AI外観検査の導入にはどのくらいのコストがかかりますか? 初期投資としては数百万円から数千万円が一般的です。具体的な費用は、検査対象の規模や求める精度、必要な機能、自動化によって削減できる人件費によっても異なります。費用対効果を考慮し、適切なシステムを選定することが重要です。 AI外観検査システムの価格は、会社や提供するソリューションによって大きく異なります。 5-2.AI外観検査はどのような業界で導入されていますか? AI外観検査は製造業、自動車産業、食品産業、医薬品産業など、多岐にわたる業界で導入されています。特に製造業では、部品の表面検査や組み立て製品の最終検査などで使用され、高精度な検査結果と効率化が期待されています。 AI外観検査は、金属、電子部品、プラスチック、食品、医薬品など、様々な商品の検査に使われています。 6.AIで外観検査をおこなうかどうか?以外の検討事項 6-1.AI以外の検討事項 検査工程を自動化する際は、AIで外観検査をおこなうかどうか?以外にもさまざまな検討事項があります。 例えば、 照明:製品に赤/青/緑/白い光を当てるのか?紫外線を当てるのか? 装置の位置:どの角度から光を照射するのか?どの位置から製品を撮像するのか? 画像ソフト:機械学習をさせるのか?ルールベースで画像認識をさせるのか?AIを使うのか? カメラのスペック:どの程度の解像度のカメラが必要なのか タクトタイム:どのような仕様にすれば理想のタクトタイムが実現できるのか。カメラの台数を増やすのか?より高速処理できる画像ソフトを使うのか?etc… 示した通り、画像検査を自動化する手法は非常に多岐に渡ります。一つ一つを精査し、自社に合った適切な手法を検討することが重要です。 検査対象の特性、要求される精度、速度、そして予算などを考慮して、最適なシステムを選択する必要があります。 6-2.費用対効果の検討 技術的な部分と合わせて検討すべきは、費用対効果の検討です。 自動化といっても、うちは多品種過ぎて費用対効果が出ないのではないか…と考えている企業様もいらっしゃるかと思います。 これらは、自動化品種や検査ラインの組み方、画像処理の方法を工夫することで、多品種でも費用対効果の出る自動化を実現できる可能性があります。 ロボットなどでワーク投入などを自動化させる際は、原則一つのティーチングにおいて一つの製品のみを自動化させることができます。 一つ一つの品種に対してそれぞれティーチングを行う必要があるので、品種追加をしようとすると非常に工数がかかってしまいます。 しかし、外観検査においては、厳密には異なる品種でも、同じ製造ラインにて自動化をおこなうことができます。 これは、外観検査の際に製品に対しておこなう動作が“撮像”であることに起因しています。 製品がカメラの画角に収まっていれば、さまざまな不良データを学習させたり、照射する光の角度や種類を変えることで、同一ラインにて多品種製品の自動化をおこなうことができます。 AI外観検査システムは、柔軟な設定が可能なため、多品種少量生産にも対応することができます。 品種選定、検査ラインの組み方、画像処理方法などをしっかりと精査することで、費用対効果の出る自動化を実現しましょう。 導入事例を参考にしたり、専門家の意見を聞くことも役立ちます。 7.まとめ AI外観検査は、外観検査の自動化と品質向上に大きく寄与する技術です。 省人化によるコスト削減、検査品質の向上など、多くのメリットがあります。 一方で、導入前には詳細な検討をおこない、実際に費用対効果が出る形で導入を進めていく必要があります。 船井総研では、AI外観検査の自動化コンサルティングをおこなっております。要件定義から機器選定、補助金活用~導入後の運用支援まで、一貫して導入のお手伝いをさせていただいております。 株式会社船井総合研究所は、AI外観検査導入をトータルでサポートする会社です。 ご興味のある方は以下の無料経営相談をご活用ください。画像検査専門のコンサルタントが対応させていただきます。 気軽にご相談ください。 ⇒経営相談はこちら いつもご愛読いただきありがとうございます。 製造業における、製品の品質管理は企業の信頼性を担保する重要な要素ですが、従来の手作業による検査は効率面や品質の均一性において課題が残されているケースが多くあります。 本記事では、AIを活用した外観検査の自動化について、その効果を最大限に引き出す方法をご紹介いたします。 AI外観検査の基本的な概要から導入メリット、よくある誤解、導入プロセスやよくあるFAQまで詳しく解説いたします。 本記事をお読みいただくことで、AI外観検査の基礎から導入方法までを包括的に理解することができます。外観検査の効率化を検討中の企業様は、ぜひ最後までご一読ください。 1.AI外観検査とは? 外観検査は、製品が仕様通りの外観を保っているかを確認する工程です。品質管理において、外観検査は非常に重要です。まずは、AIを活用した外観検査について解説していきます。 1-1.AIとは AI(人工知能)とは、人間の知能を模倣し、データ解析や学習を行うシステムです。AIはディープラーニングなどの技術を活用して、大量のデータを解析し、人間と同等、あるいはそれ以上の精度で判断を行います。AI技術は医療、金融、製造業などさまざまな分野で利用されており、特に画像認識や異常検知の分野で高い精度を誇ります。 AIは、膨大なデータを分析し、そこから特徴を抽出することで、人間の感覚に近い判断を下せるように教育されています。 AIの歴史は1950年代にさかのぼります。当初は理論的な研究が主でしたが、現在では実用的な応用が進んでいます。2022年11月30日にはChatGPTがリリースされ、AIの実用性は加速的に高まっています。画像認識、音声認識、自然言語処理などの分野で大きな成果を上げており、製造業でもその適用範囲が広がっています。 例えば、お客様とのコミュニケーションを自動化するAIチャットボットや、製造工程の最適化に貢献するAIソリューションなど、様々な分野でAIが活躍しています。 1-2.AI外観検査とは AI外観検査は、製品の外観をAI技術を用いて自動的に検査する方法です。具体的には、カメラで撮影された画像をAIが解析し、不良箇所や不良を検出します。AIの学習方法にもよりますが、従来の目視検査やルールベースの画像検査と異なり、AI自体に不良データを学習させ、製品の良否判定をおこなわせることもできます。 AI外観検査は、特に大量生産をおこなっている工場で非常に有効です。例えば、自動車部品の製造ラインでは、毎分数百個の部品が生産されますが、このすべてを人間が目視で検査することは現実的ではありません。AI外観検査を導入することで、即時に大量の部品を検査することができ、生産性が大幅に向上します。 AI外観検査は、異物の混入や、製品のキズ、欠け、打痕、バリ、ムラなどを検出することができます。 1-3.AI外観検査と従来の外観検査⼿法との違い 従来の目視検査は、人間の経験や勘に頼る部分が大きく、検査をおこなう人や、その人の状態などによって検査結果にばらつきが生じやすいという欠点があります。特に検査員が疲労している場合や、スキルにばらつきがある場合、不良品を見逃すリスクが高まります。これに対し、AI外観検査は一定の基準に従って一貫した検査を行うため、信頼性が高いと言えます。 また、従来の画像検査システムでは、あらかじめ決められたルールに基づいて不良を検知します。しかし、作業員の経験に頼るような、難易度の高い外観検査を自動化する場合は、不良のモデル化が困難であるという欠点がありました。AI外観検査は、機械学習アルゴリズムを使用してデータから学習をおこなうため、不良のモデル化が難しい、曖昧な不良パターンの自動化にも対応することができます。 AI外観検査では、正常な製品画像と異常な製品画像をAIに学習させることで、異常個所を自動的に検出する仕組みになっています。 AI外観検査の導入には初期コストがかかりますが、長期的に見れば検査の効率が向上し、不良品の減少によるコスト削減効果が期待できます。AI外観検査を導入することで、品質管理のレベルが向上し、製品の信頼性を高めることができます。 AI外観検査導入の際には、対象製品において不良の検出が可能かどうか、事前に検証をおこなう必要があります。 2.AI外観検査の2つのメリット AI外観検査には、以下の2つのメリットがあります。 省人化によるコスト削減と生産性向上 検査品質の向上と均一化 それぞれ詳しく見ていきましょう。 2-1.AI外観検査のメリット①:省人化によるコスト削減と生産性向上 AI外観検査を導入することで、人手による検査が不要となり、人件費の大幅な削減が可能です。時間や人手のかかっている作業を選定し、自動化することができれば、浮かせた工数分、人件費を削減することができます。また、製造ラインを24時間稼働させることもできるようになるため、さらなる生産性向上が期待できます。 さらに検査を自動化することで、検査員をより付加価値の高い業務に配置することが可能になります。例えば、生産ラインの監視や機械の保守、オペレーションの最適化など、より付加価値の高い業務に集中することができます。これにより、工場全体の生産性向上と業務効率化を図ることができます。 AI外観検査は、繰り返し作業の自動化に役立ち、従業員がより創造的な業務に集中することを可能にします。 2-2.AI外観検査のメリット②:検査品質の向上と均一化 AI外観検査は、設定された基準に基づいて検査をおこないます。人間の疲労や主観によるばらつきを防ぎ、精度高く検査をおこなうことができます。 検査の精度向上は、製品の品質安定化に繋がり、お客様の満足度向上に大きく貢献します。 AI外観検査では、微細なキズや目に見えない欠陥を検出することができます。例えば、プリント基板の微細なクラックや汚れ、半導体チップの微細な不良など、人間の目では見逃しがちな不良を検出することができます。 AIは、人間の目では見逃してしまうような微細な傷や異物を、高い精度で検出することができます。 3.AI外観検査の2つのデメリット AI外観検査には既存の検査方法にはないメリットがありますが、いくつかのデメリットや課題も存在します。 高コストの初期導入費用 データの質と量に依存 それぞれ詳しく見ていきましょう。 3-1.AI外観検査のデメリット①:高コストの初期導入費用 AI外観検査システムの導入に際しては、ハードウェア、ソフトウェア、AIモデルの開発費用などの初期投資が必要になります。特に、高度なAIモデルを構築するためには、大量のデータや専門的な知識が必要であり、その開発のためのリソースが求められます。中小企業にとっては、この初期投資が高額であり、導入をためらう要因になるケースがあります。 AI外観検査システムの導入には、もちろん初期費用がかかりますが、長期的な観点から見ると、人件費削減や品質向上による効果が期待できます。 3-2.AI外観検査のデメリット②:データの質と量に依存 AI外観検査の精度は、学習に使用するデータの質と量に大きく依存します。適切なデータを収集し、正確にラベル付することが求められます。例えば、不良対象が上手く撮像できていない場合や、撮像データが数十データしかない場合、AIモデルの検査精度は低下し、誤検出や見逃しが発生するリスクが高まります。どんなに質の高いAIを活用しても、適切なデータを収集できていなければ、理想的な外観検査の自動化を実現することは難しいです。 AIモデルの学習には、良品と不良品の画像データが必要となります。 4.「AIによる外観検査」でよくある誤解 AI外観検査の導入提案をしていく中で、残念ながらAIに対する誤解が見られることがあります。よくある例として、「AIは完全無欠であり、人間の介入なしで検査を自動化できる」と考えがちですが、これは誤りです。先ほど記載した通り、AIの精度は学習データに依存しているため、データの質や量が検査結果に影響します。また、環境の変化や新たな不良パターンに対応するための継続的な学習が必要です。さらに、重要な判断には人間の確認が求められることもあります。 例えば、ある自動車メーカーにおいて、学習データが偏っていたり、学習事項を適切に更新していなかったことから、AIが誤った不良検出を多発させた事例があります。AI外観検査システムは常に最新のデータに更新しながら、運用していくことが求められます。また、すべての不良をAIで検出できるわけではないため、特に複雑な検査結果には人間による最終確認が必要です。 AIはあくまでもツールであり、人間の判断を完全に代替できるわけではありません。AIの特性を理解し、適切に使っていくことが重要です。 5.よくある質問 次に、外観検査AIを導入する際によくある質問についてご紹介いたします。 5-1.AI外観検査の導入にはどのくらいのコストがかかりますか? 初期投資としては数百万円から数千万円が一般的です。具体的な費用は、検査対象の規模や求める精度、必要な機能、自動化によって削減できる人件費によっても異なります。費用対効果を考慮し、適切なシステムを選定することが重要です。 AI外観検査システムの価格は、会社や提供するソリューションによって大きく異なります。 5-2.AI外観検査はどのような業界で導入されていますか? AI外観検査は製造業、自動車産業、食品産業、医薬品産業など、多岐にわたる業界で導入されています。特に製造業では、部品の表面検査や組み立て製品の最終検査などで使用され、高精度な検査結果と効率化が期待されています。 AI外観検査は、金属、電子部品、プラスチック、食品、医薬品など、様々な商品の検査に使われています。 6.AIで外観検査をおこなうかどうか?以外の検討事項 6-1.AI以外の検討事項 検査工程を自動化する際は、AIで外観検査をおこなうかどうか?以外にもさまざまな検討事項があります。 例えば、 照明:製品に赤/青/緑/白い光を当てるのか?紫外線を当てるのか? 装置の位置:どの角度から光を照射するのか?どの位置から製品を撮像するのか? 画像ソフト:機械学習をさせるのか?ルールベースで画像認識をさせるのか?AIを使うのか? カメラのスペック:どの程度の解像度のカメラが必要なのか タクトタイム:どのような仕様にすれば理想のタクトタイムが実現できるのか。カメラの台数を増やすのか?より高速処理できる画像ソフトを使うのか?etc… 示した通り、画像検査を自動化する手法は非常に多岐に渡ります。一つ一つを精査し、自社に合った適切な手法を検討することが重要です。 検査対象の特性、要求される精度、速度、そして予算などを考慮して、最適なシステムを選択する必要があります。 6-2.費用対効果の検討 技術的な部分と合わせて検討すべきは、費用対効果の検討です。 自動化といっても、うちは多品種過ぎて費用対効果が出ないのではないか…と考えている企業様もいらっしゃるかと思います。 これらは、自動化品種や検査ラインの組み方、画像処理の方法を工夫することで、多品種でも費用対効果の出る自動化を実現できる可能性があります。 ロボットなどでワーク投入などを自動化させる際は、原則一つのティーチングにおいて一つの製品のみを自動化させることができます。 一つ一つの品種に対してそれぞれティーチングを行う必要があるので、品種追加をしようとすると非常に工数がかかってしまいます。 しかし、外観検査においては、厳密には異なる品種でも、同じ製造ラインにて自動化をおこなうことができます。 これは、外観検査の際に製品に対しておこなう動作が“撮像”であることに起因しています。 製品がカメラの画角に収まっていれば、さまざまな不良データを学習させたり、照射する光の角度や種類を変えることで、同一ラインにて多品種製品の自動化をおこなうことができます。 AI外観検査システムは、柔軟な設定が可能なため、多品種少量生産にも対応することができます。 品種選定、検査ラインの組み方、画像処理方法などをしっかりと精査することで、費用対効果の出る自動化を実現しましょう。 導入事例を参考にしたり、専門家の意見を聞くことも役立ちます。 7.まとめ AI外観検査は、外観検査の自動化と品質向上に大きく寄与する技術です。 省人化によるコスト削減、検査品質の向上など、多くのメリットがあります。 一方で、導入前には詳細な検討をおこない、実際に費用対効果が出る形で導入を進めていく必要があります。 船井総研では、AI外観検査の自動化コンサルティングをおこなっております。要件定義から機器選定、補助金活用~導入後の運用支援まで、一貫して導入のお手伝いをさせていただいております。 株式会社船井総合研究所は、AI外観検査導入をトータルでサポートする会社です。 ご興味のある方は以下の無料経営相談をご活用ください。画像検査専門のコンサルタントが対応させていただきます。 気軽にご相談ください。 ⇒経営相談はこちら