記事公開日:2025.12.05
最終更新日:2025.12.08

低コストで始める「パレタイズ×協働ロボット」導入戦略。予算オーバーで自動化を見送った方へ。

「毎日何百個ものダンボールをパレットに積む作業で、従業員の腰が限界だ」 「人手不足で、単純な積み付け作業に貴重な人員を割かざるを得ない」

製造や物流の現場において、パレタイズ(荷積み)作業は最も負担が大きく、自動化が望まれている工程の一つです。しかし、いざ自動化を検討しようとすると、多くの企業が「導入コストの壁」に直面し、断念してしまっているのが実情ではないでしょうか。

この記事では、そんな「予算オーバーで自動化を見送った」経験を持つ方に向けて、協働ロボットを活用した低コストなパレタイズ導入戦略を解説します。業界の常識を覆す新しい選択肢「FAIRINO」の活用も含め、現実的な解決策を提示します。

目次

1. パレタイズ自動化、なぜ今「協働ロボット」が選ばれるのか?

パレタイズの自動化には、古くから使われている大型の「産業用ロボット」と、近年普及が進む「協働ロボット」という2つの選択肢があります。なぜ今、後者の協働ロボットが注目されているのでしょうか。

1-1. 従来型産業用ロボットとの決定的な違いは「安全柵」の有無

最大の違いは安全性へのアプローチです。従来の産業用ロボットは高速・ハイパワーで動作するため、人が接近できないよう頑丈な「安全柵」で囲うことが法令で義務付けられています。 一方、協働ロボットは、人が接触すると安全に停止する機能などを備えており、リスクアセスメント(安全性の評価)を行った上で、安全柵なしで人と並んで作業することが認められています。

1-2. 狭い現場でも導入可能。人と共存できる柔軟性

安全柵が不要ということは、それだけ設置スペースを削減できることを意味します。 「ロボットを置きたいが、通路が塞がってしまう」「既存のラインレイアウトを変えられない」といった狭い現場でも、協働ロボットであれば、人が作業していたスペースにそのまま置き換える形で導入できるケースが多くあります。

1-3. プログラミングが容易で、段取り替え(品種変更)に対応しやすい

パレタイズ作業では、扱うダンボールのサイズや積み付けパターン(積み方)が頻繁に変わることがあります。 協働ロボットの多くは、専門的なプログラミング言語を知らなくても、タブレット端末などで直感的に操作できるように設計されています。現場の担当者レベルで品種変更の設定ができるため、多品種少量の現場にも柔軟に対応可能です。

2. 協働ロボット導入の壁…多くの現場が直面する「予算問題」の現実

メリットの多い協働ロボットですが、導入が進まない最大の理由は「コスト」です。「協働ロボットは安いと聞いたのに、見積もりを取ったら高額だった」という声は後を絶ちません。

2-1. 「本体価格」だけではない、見落としがちな周辺費用(ハンド、架台、SIer費用)

ロボット導入にかかる費用は、ロボット本体だけではありません。パレタイズを行うためには、以下のような周辺機器やシステム構築費用が必要になります。

  • ロボットハンド(エンドエフェクタ): ダンボールを掴む・吸着するための装置
  • 架台: ロボットを固定し、高さを調整するための台
  • 安全装置: エリアセンサやマットスイッチなど
  • システムインテグレーション(SIer)費用: 全体の設計、設置、設定、ティーチングを行う技術料

これらを積み上げると、本体価格の2〜3倍の総額になることも珍しくありません。

図1:協働ロボットシステム導入時の一般的なコスト構造イメージ。本体以外にも多くの費用がかかる。

2-2. 投資対効果(ROI)が合わず、稟議で否決されるパターン

「総額3,000万円」の見積もりに対し、削減できる人件費が「年間300万円(1人分)」だとすると、単純計算で投資回収に10年以上かかります。中小企業にとって、回収に10年以上かかる設備投資は経営判断として難しく、稟議で否決されてしまう典型的なパターンです。

3. 低コストでパレタイズを実現する「新しい選択肢」FAIRINO

「予算の壁」を前に立ち尽くす現場に、今、新しい風が吹いています。それが、圧倒的なコストパフォーマンスを誇る協働ロボットブランド「FAIRINO」です。

3-1. 「協働ロボットは高い」常識を覆す、圧倒的なコストパフォーマンス

FAIRINOは、主要部品の内製化や効率的な生産体制により、一般的な欧州大手メーカー製の協働ロボットと比較して、大幅に抑えた価格帯での提供を実現しています。 これにより、これまで投資対効果が合わなかった現場でも、パレタイズ自動化が現実的な選択肢として浮上してきます。

3-2. パレタイズに必須のスペック(可搬重量・リーチ)を確保しているか検証

「安いロボットで、重いダンボールのパレタイズができるの?」という不安があるかもしれません。 パレタイズで重要になるのは、持ち上げられる重さ(可搬重量)と、腕が届く範囲(リーチ)です。

  • 可搬重量: FAIRINOの「FRシリーズ」には、5kg、10kg、16kg、20kgといったモデルがラインナップされています。一般的なダンボールのパレタイズであれば、FR10(可搬10kg)やFR16(可搬16kg)で十分にカバー可能です。ハンドの重さも考慮して余裕を持った選定が必要です。
  • リーチ: 標準的なパレット(1100mm×1100mm)の隅々まで届くリーチ(アームの長さ)も確保されています。

3-3. 必要な機能に絞り込むことで実現した「導入しやすい価格」の秘密

FAIRINOの安さは「安かろう悪かろう」ではありません。 パレタイズのように「決まった場所から取って、決まった場所に置く」という反復作業においては、必ずしも最高レベルの超高精度や、複雑な力覚センサー機能は必要ありません。FAIRINOは、こうした過剰な機能を削ぎ落とし、現場で本当に必要な性能に絞り込むことで、高品質と低価格を両立させているのです。

4. 予算内で成功させる!「パレタイズ×協働ロボット」導入4つのステップ

FAIRINOという強力な武器を手に入れても、導入の進め方を間違えれば失敗します。予算内で確実に成功させるための4つのステップを紹介します。

4-1. 【STEP1】現状分析:ワークの重さ、サイズ、積み付けパターンを整理する

まずは、自社の作業内容を正確に把握することから始めます。

  • 対象ワーク: 最大・最小のサイズ、重さ、材質(ダンボールの種類など)
  • パレット: サイズ(例: T11型)、高さ制限
  • 積み方: どのようなパターンで何段積むのか これらの情報をリストアップしておかなければ、適切なロボットやハンドを選ぶことができません。

4-2. 【STEP2】ハンド選定:吸着?把持?ワークに最適なエンドエフェクタを選ぶ

ワークを掴む「ロボットハンド」の選定は、パレタイズ成功の鍵を握ります。ダンボールの場合、主に以下の2方式が使われます。

  • 吸着ハンド: エアーで吸い付ける方式。上面が平らなダンボールに向いており、高速な動作が可能。
  • メカニカルハンド(把持): 爪で挟み込む方式。重い物や、表面が不安定な物に向いているが、吸着式よりスペースが必要になる場合がある。

コストを抑えるため、高価なメーカー純正品だけでなく、汎用的な吸着パッドなどを組み合わせた提案をしてくれるパートナーを選ぶと良いでしょう。

4-3. 【STEP3】スモールスタート:「1ライン・1品種」から始めてリスクを最小化

いきなり工場の全ラインを自動化しようとすると、システムが複雑になりコストが跳ね上がります。 「まずは最も負荷が高い1ラインだけ」「最も生産量が多い1品種だけ」といった形で、対象を絞ってスモールスタートしましょう。FAIRINOのような低コストなロボットであれば、試験的な導入もしやすくなります。

4-4. 【STEP4】プロの活用:システム設計は専門家に相談し「手戻り」を防ぐ

協働ロボットは操作が簡単とはいえ、システム全体の設計(ハンド選定、安全対策、設置場所の検討など)には専門的な知識が必要です。 コスト削減のためにと自分たちだけで進めようとして、「導入したけどうまく動かない」「安全基準を満たせず使えない」といった失敗(手戻り)が発生すれば、かえって高くついてしまいます。 初期の構想段階から、FAIRINOの導入実績が豊富なSIer(システムインテグレータ)や販売店に相談し、プロの視点で実現可能性を検証してもらうことが、結果的に最も低コストで確実な道となります。

5. まとめ:まずは「無料シミュレーション」で現実的なコスト感を掴もう

パレタイズの自動化は、もはや大企業だけのものではありません。FAIRINOのようなコストパフォーマンスに優れた協働ロボットが登場したことで、中小製造業の現場でも十分に手の届く投資になりつつあります。

「うちの現場でも導入できる?」 「総額でいくらくらいかかるの?」

そう思われた方は、まずは専門家による「無料シミュレーション」や「導入相談」を活用してみてください。 自社のワーク情報や現場の状況を伝えるだけで、実現可能性の診断や、概算費用を知ることができます。具体的な数字を持って検討を始めることが、自動化成功への第一歩です。

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