記事公開日:2021.06.25
最終更新日:2023.01.20
AIブームは終わるのか?
映画スターウォーズに登場するC3POや、アイアンマンに登場する人工知能ジャービスのような私たちが理想とするAIを、一般的には「強いAI」と言います。しかし、現在の世界に人間と同じように考えることができる強いAIはまだ存在していません。
現在は、知能の一部に特化した機能を実現する「弱いAI」に 絞った研究が世界中で行われています。この一連の研究は、これまで「ブーム」と「冬の時代」を何度か繰り返してきました。
【第一次AIブーム】
第一次AIブームは、コンピュータによる「推論」や「探索」の研究が進み、特定の問題に対して解を提示できるようになったことが要因で起こったブームです。このブームが始まった1950年代後半から1960年代までを推論・探索の時代といいます。
当時のAI技術は、迷路や数学の定理の証明問題などの簡単な問題は解けても、数式上で表しきれない複雑な問題は解けないレベルでした。ルールが決められた中で最適な答えを探すことができることは証明されたのですが、それ以上のことが見込めないため、経済効果もついてきませんでした。1970年代頃からは冬の時代を迎えることになります。
【第二次AIブーム】
第一次AIブームが去り、冬の時代が明けた1980年代頃、「コンピュータに知識を入れると賢くなる」という考え方を基にしたアプローチが全盛期を迎えました。この時代を、知識の時代と言います。データベースに専門知識を詰め込んだ「エキスパートシステム」と呼ばれるコンピュータが大量に生産されたことがきっかけに起こったブームが第二次AIブームです。
第一次ブームの時に比べると、知識量によって応用を効かせることができることを証明できたのですが、入れたい知識をどのように蓄積・管理するのかという点が課題となり、第二次AIブームも冷め、冬の時代へ突入しました。
【第三次AIブーム】
そして現在起きているのが第三次AIブームです。機械学習と呼ばれる、「AIが自身で学習する仕組み」が発表されたことがきっかけに第三次AIブームが始まっています。さらに、第三次AIブームは、これまでの第一次AIブーム・第二次AIブームとは異なり、現実社会においてAIにより大きな経済効果を生み出している特徴があります。
これまでを振り返ると、第一次AIブームでは、条件の有限な問題でなければ解を得られないというフレーム問題が障壁となり、実用化が進まなかったため経済効果に至りませんでした。同様に、第二次AIブームでも、知識の定式化の難しさや知識に基づくルールの矛盾などが障壁となり経済効果に至らなかった背景があります。この第三次AIブームでは、特に、画像認識分野や自然言語処理分野で発展が目覚ましく、既に画像認識分野では自動運転や顔認証、自然言語処理分野では機械翻訳、音声対話、売上需要予測などの多くのサービスが展開され、私たちの生活の中にも身近なものとなってきました。今後AIは単独の業界にとどまることなく、様々な業界でさらに価値を生み出し続けていくことも明確とも言えるでしょう。
これまでのブームは過度な期待からの反動で終焉を迎えています。現在のAI技術でも個別の視点で見ると期待通りの結果が得られなかった事例もあるでしょう。しかし、全体として、経済効果を生み出している技術も既に多く存在し、それにより技術は進歩し続けています。
現在のブームがブームとして終焉を迎えるのは考えにくく、技術進歩により、今後もより多くの価値を生み出していくでしょう。
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