記事公開日:2024.12.13
最終更新日:2024.12.13
AI外観検査を成功させる鍵は「光学条件の検証」にあり!
船井総合研究所の川端です。いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。
近年、製造業においてAI(人工知能)を活用した外観検査の自動化が注目されています。人手不足や品質安定化のニーズが高まる中、AIによる自動化は効率的な解決策として期待されています。
従来の外観検査は、熟練した検査員が目視で行うことが一般的でした。しかし、目視検査は検査員の経験や体調に左右されやすく、検査結果にバラつきが生じる可能性がありました。また、長時間の集中作業による疲労や人材育成の難しさも課題として挙げられます。
そこで、AIを活用した外観検査システムが注目されています。AIは、大量の画像データを学習することで、人間のように製品の外観を判断することが可能になります。これにより、検査の精度向上、人材不足の解消、検査コストの削減などの効果が期待できます。
しかし、AI外観検査システムを導入する際に、見落としがちな重要なポイントがあります。それは「光学条件の検証」です。
AI外観検査は、カメラで撮影した画像をAIが解析することで、欠陥を検出します。そのため、いかに欠陥を鮮明に撮像できるかが、検査精度を左右する重要な要素となります。
その他にもAI外観検査を導入する際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
①適切なAIモデルの選定: 検査対象や目的に合わせて、適切なAIモデルを選定する必要があります。
②学習データの準備: AIモデルの精度を高めるためには、学習データが必要です。正常品と不良品の画像データをバランスよく用意することが重要です。
③光学条件の検証: いかに欠陥を撮像することができるかが重要です。カメラの選定、照明の選定、カメラの角度、照明の角度など、複合的な要素を組み合わせたノウハウが必要です。
ここで一番重要となるのが③の光学条件の検証です。
では、なぜ光学条件の検証が重要なのでしょうか?
1.検査精度を左右する要素
- 照明: 光源の種類、色温度、照射角度、光の強さなどを調整し、欠陥を際立たせる
- カメラ: 解像度、フレームレート、センサーの種類などを考慮し、検査対象に最適なカメラを選定
- レンズ: 焦点距離、画角、歪みなどを考慮し、最適なレンズを選定
- フィルター: 特定の波長の光をカットすることで、ノイズを低減し、コントラストを向上
- 背景: 検査対象と背景のコントラストを調整することで、欠陥の検出精度を向上
これらの要素を適切に組み合わせることで、AIが欠陥を正確に認識できる画像を取得することができます。
2.光学条件の検証をおろそかにした場合の弊害
光学条件の検証が不十分な場合、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 欠陥が見逃される
- 正常品を不良品と誤判定する
- 検査精度が不安定になる
- AIモデルの学習効率が低下する
しかし、光学条件の検証は非常に専門的かつ独自のノウハウが必要となります。
3.3ヶ月間のコンサルティングで光学条件を徹底検証
船井総研では、AI外観検査の導入を検討している企業様向けに、専門コンサルタントが光学条件の検証からシステム構築、導入後のサポートまで、ワンストップで支援いたします
3ヶ月間のコンサルティングを通して、お客様の検査対象に最適な光学条件を徹底的に検証いたします。
- 現状分析: 現在の検査方法、課題、要望をヒアリング(1カ月目)
- 光学条件の検証: 照明、カメラ、レンズなどを組み合わせ、最適な撮像環境を構築(2~3ヵ月目)
- AIモデルの選定: 検査対象や目的に合わせて、最適なAIモデルを選定(4か月目)
- システム構築: AI外観検査システムの構想(5か月目以降~)
- 導入後のサポート: 検査精度の評価、改善、運用支援(5か月目以降~)
4.船井総研の強み
船井総研では、AI外観検査の導入を検討している企業様向けに、コンサルティングサービスを提供しています。
- 光学条件の検証と最適解の提案: 弊社の専門コンサルタントが、お客様の検査対象に合わせて、最適な光学条件を検証し、最適なシステム構成を提案いたします。
- 撮像環境(設備)の提案: カメラ、照明、レンズなどの選定、設置場所、角度など、最適な撮像環境を提案いたします。
- 導入後の評価、安定化、改善の支援: 導入後の検出率評価、改善方針策定、追加学習、外乱因子評価・対策、新規検査対象の追加などを支援いたします。
- 複合的な要素を組み合わせたノウハウ: カメラメーカーやセンサーメーカーでは、光学条件の検証など、複合的な要素を組み合わせたノウハウを持ち合わせていません。船井総研は、長年のコンサルティング経験で培ったノウハウを駆使し、お客様の課題解決を支援いたします。
- プロジェクトチームの一員として支援: 船井総研は、メーカー・Sier・システム会社ではありません。お客様のプロジェクトチームの一員として、導入から運用までを支援いたします。
5.カメラメーカーやセンサーメーカーではできないこと
カメラメーカーやセンサーメーカーは、自社製品の性能を最大限に引き出すことに重点を置いています。しかし、AI外観検査システム全体を最適化する視点では、必ずしも最適な提案ができるとは限りません。
船井総研は、特定のメーカーに縛られることなく、お客様にとって本当に最適なシステムを構築いたします。
AI外観検査を成功させるためには、光学条件の検証が非常に重要です。船井総研は、専門的な知識と豊富な経験で、お客様のAI外観検査導入をサポートいたします。
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