記事公開日:2024.12.13
最終更新日:2024.12.13
それ間違っています!ロボットを導入する際に問い合わせるのはロボットメーカーではありません!
製造業向けロボット活用コンサルタントの徳竹です。
近年、人手不足や生産性向上を目的としたロボット導入が加速しています。しかし、いざロボットを導入しようとした際に、多くの方が誤った行動をとってしまうケースが見受けられます。
それは、「ロボットメーカーに問い合わせをする」ということです。
ロボットメーカーは、確かにロボットの専門家です。しかし、彼らはロボットの販売を primary role としており、お客様の工場全体の自動化や、ロボット導入による ROI 最大化までを考慮した提案はしてくれません。
では、一体どこに問い合わせをすれば良いのでしょうか?
答えは、**システムインテグレーター(SIer)**です。
SIerは、お客様のニーズに合わせて、ロボット導入を含めた工場全体の自動化システムを構築してくれる会社です。彼らはロボットの選定から設置、運用までをサポートし、お客様の課題解決に最適な提案をしてくれます。
しかし、SIerならどこでも良いというわけではありません。SIerにも良し悪しがあり、提案力や技術力に優れたSIerを選定する必要があります。さらに、お客様が要望する自動化に対して専門性を持っているSIerを選ぶことが重要です。例えば、食品工場の自動化に強みを持つSIer、自動車部品の組み立てに強みを持つSIerなど、SIerによって得意分野は様々です。
そのため、SIer選定の際には、実績や技術力だけでなく、自社の課題や要望に合致した専門性を持っているかどうかも見極める必要があります。
1.SIerに依頼する際のポイント
SIerに依頼する際には、自社のニーズを的確に把握しておくことが重要です。
具体的には、以下の2点を明確化しておく必要があります。
- 製品分析: どの製品の製造にロボットを導入するのか?
- 作業分析: どの作業工程を自動化したいのか?
これらを明確化することで、SIerに対して具体的な「要求仕様書」を作成することができます。要求仕様書は、SIerとの認識齟齬を防ぎ、お客様が本当に求めるシステム構築を実現するための重要なツールとなります。
2.製品分析
多品種少量生産の場合、全ての製品にロボットを導入することは難しいかもしれません。そこで、まずは過去3年分の生産実績データなどを分析し、どの製品に工数が集中しているのかを把握します。そして、工数の多い製品や、形状が類似している製品を優先的にロボット導入の対象として検討します。
3.作業分析
ロボットは万能ではありません。全ての作業工程を自動化できるわけではありません。そこで、作業工程を細分化し、どの作業にどれくらいの時間をかけているのかを分析します。そして、時間のかかっている作業や、ロボットに向いている作業を自動化の対象として検討します。
SIerに依頼する場合でも自社のニーズを的確に把握してSIerへ「要求仕様書」を作成して適切に依頼することが求められます。
いわゆる「生産技術」的なノウハウです。
自動化・ロボット活用に対する生産技術ノウハウは非常に専門性が高いものです。
なぜならば、常に最新の技術を把握している必要がありますし、自動化すべき製造工程の自動化における技術的なポイントを的確に押さえる必要があるからです。
4.船井総研のサポート
船井総研では、長年培ってきたコンサルティングノウハウをもとに、お客様のロボット導入をサポートしています。
- 独自のネットワークによるSIer紹介: お客様のニーズに最適なSIerを、独自のネットワークからご紹介いたします。
- 徹底的な事前分析: 製品分析、作業分析はもちろんのこと、お客様の工場全体の状況を把握し、最適な自動化プランをご提案いたします。
- 自動化構想とROI試算: 実現可能な自動化構想を策定し、投資対効果(ROI)を明確化いたします。
- 要求仕様書の作成支援: SIerとの認識齟齬を防ぐため、詳細な要求仕様書の作成を支援いたします。
- SIerとの交渉: お客様に代わってSIerとの交渉を行い、最適な価格での導入を実現いたします。
ロボット導入でお困りの際は、ぜひ船井総研にご相談ください。
5.多品種少量生産の自動化にお悩みですか?
今回のコラムでご紹介したように、ロボット導入を成功させるためには、事前の準備が非常に重要です。
「どの工程を自動化すべきか?」 「どんなロボットを導入すれば良いのか?」 「費用対効果はどれくらい見込めるのか?」
このような疑問をお持ちの経営者様・生産技術ご担当者様は、ぜひ船井総研のセミナーにご参加ください。
多品種少量生産 製造業向け 自動化・生産性向上セミナーでは、ロボット導入の成功事例や、最新技術の活用方法など、役立つ情報が満載です。
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皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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