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中堅・中小製造業の画像検査装置導入のコツ
~製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因~

2023.07.11

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きます。 1.製造業におけるAI画像処理検査の活用事例 品質管理: AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 これらは一部の事例であり、AI画像処理検査は製造業において品質向上や効率化に大きな貢献をすることができます。具体的な用途は業界や製品によって異なります。 今までの目視検査に近く、昔ながらのAIが入っていない画像検査装置(ルールベース)には難しかった判定要素や感覚に近い要素をAI画像処理検査は学習する事によって、実際の検査に活かしていきます。 難しく考える必要は全くありません。御社で今まで培ってきた技術的要素、経験要素、長年の熟練技術こそ、AIに学ばせて活用する事です。我々はお客様に最善の活用方法をご提案いたします。 上記の4つの列挙項目から分かる様にAI画像処理検査は主に4つの活用事例がある事が分かります。本コラムでは4つ活用事例からAI画像処理検査の成功要因を説明させて頂きます。 2.実際の活用事例 2.1 品質管理:AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 (活用事例) 2.1.1 成形品不良品の再検査:大手K社画像検査装置ではNGと判定されてしまう、不良品をK社画像検査装置で撮影した画像をAI画像処理で再検査し、不良品と判定された成形品から良品を検出する。 2.1.2 漢方薬の材料不良品検査:漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりします。そのため今までは目視でも検査でしか難しかったですが、AIに形やサイズ、色を学習させて、不良品や異物を検出出来る事ができます。 2.2 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 (活用事例) 2.2.1 ボルト締結検査: 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいて、AI画像処理検査はボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査します。正確な位置や締結力の確保は、車体の強度や安全性に直結する重要な要素です。 2.2.2 部品の位置検査: 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 2.2.3 ワイヤーハーネス検査: 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 2.3 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 (活用事例) 2.3.1 ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査:製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 2.3.2 お惣菜の具材配置検査:食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 2.4 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 (活用事例) 2.4.1 溶接不良検査:AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 2.4.2 メッキ不良検査:「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 上記を正しく理解した上で、先の4つの項目のうち「品質管理」、「組立検査」、「パッケージング検査」、「欠陥検出」について、どの様な事が重要かを簡単にご説明いたします。 3.重要なポイント 3.1 品質管理: 製品の外観や仕上がりに対して、AI画像処理検査を使用して欠陥や異常を検出することができます。例えば、製品の表面における傷や汚れ、色の一貫性、パターンの正確性などを検査することができます。 傷や汚れのサイズや程度から良品としても大丈夫な場合や不良品と判別すべき物を人間の感覚に近い判別で検査する事が可能です。 重要なるのは、正しい良品、不良品画像をAIに学習させる事です。では、正しい良品画像とは何か?正しい不良品画像とは何か?という事ですが、良品においても若干のばらつきがあるという事を考慮し、ばらつきも含めて良品画像としてAIに学習させる事です。また、不良品画像においては、色々な種類の不良品があると思います。それらの不良品画像を出来る限り集めて頂き、AIに学習させる事が必要です。 3.2 組立検査: 組立検査におけるAI画像検査の重要事項は、組立品の良品と不良品が分かりやすい画像が撮影出来ている事です。つまり、不良品と判別が難しい撮影画像を幾らAIに学習させても判定する事は人間同様に難しいという事です。AI画像検査は万能ではなく、あくまでも目視検査員を教育する様に、どこを見て、不良を判別するか?をAIに対しても同じようにどの撮影画像で何をどの様な判定とするかを学習させる必要があります。 3.3 パッケージング検査: パッケージ検査におけるAI画像検査の重要事項は、不良品を検出する際に背景が邪魔になったり、良品要素が様々であったりと昔ながらの画像検査装置では出来なかった検査をどうやってAIに学習させて不良品を判別させていくかを検討する事です。 例えば、ゼリーにフィルム検査ではフィルムに印刷されている内容が不良品判別の邪魔になったり、中の具材が映り込んで邪魔になったりして、従来の画像検査装置では検査が難しかったのですが、不良画像の不良を教える(教示有)学習方法でAIに学習させる事で、不良個所の特徴を学習し判定できるようになります。 もう1例、簡単な事例で猫と犬を判別するAI画像処理でAI画像処理の得意とする事をお伝えします。犬や猫は個々様々です。この時、犬の特徴、猫の特徴をAIは画像から抽出し、犬の特徴の重みづけ(数値化)を行います。猫も同様に行います。学習後、犬の画像をAIに読み込ませて犬か猫か?を判別させてみると、例えば犬の確立が8割、猫の確立が2割と数値として算出され、犬である。と判定結果が出ます。つまり、犬、猫の特徴を数値化して、どちらの特徴量が多く持ち合わせているか?を導き出します。 このパッケージ検査においては、このような教示有のAI学習方法が有効的に使われます。 3.4 欠陥検出: 欠陥検出検査におけるAI画像検査の重要事項は、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るかどうかです。 そもそも人が撮影画像を見ても不良個所、欠陥画像が分からない物をAIに学習させるのは非常に難しいです。 人が見ても分からない画像を使用する方法もある事はあります。正常画像を多数AIに学習させて、正常画像以外は全てNGとする手法です。 しかし、この場合は判定後にNG判定された画像を人が確認し、本当に不良か、欠陥があるか?を確認する必要があります。 よって、検出精度を上げたいなら、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るという事が重要になります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■関連するセミナーのご案内 検査工程でのAI活用&自動化人手に依存している多品種小ロットの外観検査をAI活用して自動化! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258 ■このような方にオススメ 多品種小ロット生産の検査工程を人手に依存している製造業社長様 検査工程の省人化・効率化に取り組みたい製造業社長様 検査工程での精度UPや技術標準化に取り組みたい製造業社長様 検査工程にAI活用して自動化に取り組みたい製造業社長様 検査工程の自動化に過去チャレンジしたが上手くいかなかった製造業社長様 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/16 (月) 13:00~15:00 2023/10/24 (火) 13:00~15:00 2023/10/26 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 収録内容 「人手に頼った目視検査で工数がかかっているので検査を自動化して工数を削減したい!」 「画像検査装置を導入したことが無いがやってみたい!」 「小さな不良なので画像検査が可能なのか分からないからテストしてみたい!」 「人による目視検査で不良品が流出しているので検査精度を上げて不良流出を防ぎたい!」 「検査業務が属人化しているので標準化して誰でも検査が行えるようにしたい!」 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 【①】AI画像検査導入の進め方 ~業務分析、データ収集、作業分析、コスト効果分析、、、~ 【②】AI画像検査導入の具体的手法 ~透明な樹脂成型品の傷、異物を画像検査装置で検出~ 導入の具体的手法を徹底解説!! 【③】補助金を活用した画像検査装置導入成功事例 ●自動車用部品の最終検査工程に検査装置を導入  カメラ・力覚・レーザー変位センサーをロボットハンドに取り付け、検査の自動化を実現 ●ボールペン部品射出成形の検査及び箱詰め工程に検査装置を導入  目視での外観検査工程を、カメラで撮影した画像から検査を行うことで、判定を行う ●AI技術とロボットを用いた多品種油圧機器外観検査の自動化  ロボットで画像センサと照明を操作し、取得した画像をAI技術で判別し、外観検査を自動化 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きます。 1.製造業におけるAI画像処理検査の活用事例 品質管理: AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 これらは一部の事例であり、AI画像処理検査は製造業において品質向上や効率化に大きな貢献をすることができます。具体的な用途は業界や製品によって異なります。 今までの目視検査に近く、昔ながらのAIが入っていない画像検査装置(ルールベース)には難しかった判定要素や感覚に近い要素をAI画像処理検査は学習する事によって、実際の検査に活かしていきます。 難しく考える必要は全くありません。御社で今まで培ってきた技術的要素、経験要素、長年の熟練技術こそ、AIに学ばせて活用する事です。我々はお客様に最善の活用方法をご提案いたします。 上記の4つの列挙項目から分かる様にAI画像処理検査は主に4つの活用事例がある事が分かります。本コラムでは4つ活用事例からAI画像処理検査の成功要因を説明させて頂きます。 2.実際の活用事例 2.1 品質管理:AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 (活用事例) 2.1.1 成形品不良品の再検査:大手K社画像検査装置ではNGと判定されてしまう、不良品をK社画像検査装置で撮影した画像をAI画像処理で再検査し、不良品と判定された成形品から良品を検出する。 2.1.2 漢方薬の材料不良品検査:漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりします。そのため今までは目視でも検査でしか難しかったですが、AIに形やサイズ、色を学習させて、不良品や異物を検出出来る事ができます。 2.2 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 (活用事例) 2.2.1 ボルト締結検査: 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいて、AI画像処理検査はボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査します。正確な位置や締結力の確保は、車体の強度や安全性に直結する重要な要素です。 2.2.2 部品の位置検査: 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 2.2.3 ワイヤーハーネス検査: 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 2.3 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 (活用事例) 2.3.1 ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査:製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 2.3.2 お惣菜の具材配置検査:食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 2.4 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 (活用事例) 2.4.1 溶接不良検査:AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 2.4.2 メッキ不良検査:「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 上記を正しく理解した上で、先の4つの項目のうち「品質管理」、「組立検査」、「パッケージング検査」、「欠陥検出」について、どの様な事が重要かを簡単にご説明いたします。 3.重要なポイント 3.1 品質管理: 製品の外観や仕上がりに対して、AI画像処理検査を使用して欠陥や異常を検出することができます。例えば、製品の表面における傷や汚れ、色の一貫性、パターンの正確性などを検査することができます。 傷や汚れのサイズや程度から良品としても大丈夫な場合や不良品と判別すべき物を人間の感覚に近い判別で検査する事が可能です。 重要なるのは、正しい良品、不良品画像をAIに学習させる事です。では、正しい良品画像とは何か?正しい不良品画像とは何か?という事ですが、良品においても若干のばらつきがあるという事を考慮し、ばらつきも含めて良品画像としてAIに学習させる事です。また、不良品画像においては、色々な種類の不良品があると思います。それらの不良品画像を出来る限り集めて頂き、AIに学習させる事が必要です。 3.2 組立検査: 組立検査におけるAI画像検査の重要事項は、組立品の良品と不良品が分かりやすい画像が撮影出来ている事です。つまり、不良品と判別が難しい撮影画像を幾らAIに学習させても判定する事は人間同様に難しいという事です。AI画像検査は万能ではなく、あくまでも目視検査員を教育する様に、どこを見て、不良を判別するか?をAIに対しても同じようにどの撮影画像で何をどの様な判定とするかを学習させる必要があります。 3.3 パッケージング検査: パッケージ検査におけるAI画像検査の重要事項は、不良品を検出する際に背景が邪魔になったり、良品要素が様々であったりと昔ながらの画像検査装置では出来なかった検査をどうやってAIに学習させて不良品を判別させていくかを検討する事です。 例えば、ゼリーにフィルム検査ではフィルムに印刷されている内容が不良品判別の邪魔になったり、中の具材が映り込んで邪魔になったりして、従来の画像検査装置では検査が難しかったのですが、不良画像の不良を教える(教示有)学習方法でAIに学習させる事で、不良個所の特徴を学習し判定できるようになります。 もう1例、簡単な事例で猫と犬を判別するAI画像処理でAI画像処理の得意とする事をお伝えします。犬や猫は個々様々です。この時、犬の特徴、猫の特徴をAIは画像から抽出し、犬の特徴の重みづけ(数値化)を行います。猫も同様に行います。学習後、犬の画像をAIに読み込ませて犬か猫か?を判別させてみると、例えば犬の確立が8割、猫の確立が2割と数値として算出され、犬である。と判定結果が出ます。つまり、犬、猫の特徴を数値化して、どちらの特徴量が多く持ち合わせているか?を導き出します。 このパッケージ検査においては、このような教示有のAI学習方法が有効的に使われます。 3.4 欠陥検出: 欠陥検出検査におけるAI画像検査の重要事項は、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るかどうかです。 そもそも人が撮影画像を見ても不良個所、欠陥画像が分からない物をAIに学習させるのは非常に難しいです。 人が見ても分からない画像を使用する方法もある事はあります。正常画像を多数AIに学習させて、正常画像以外は全てNGとする手法です。 しかし、この場合は判定後にNG判定された画像を人が確認し、本当に不良か、欠陥があるか?を確認する必要があります。 よって、検出精度を上げたいなら、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るという事が重要になります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■関連するセミナーのご案内 検査工程でのAI活用&自動化人手に依存している多品種小ロットの外観検査をAI活用して自動化! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258 ■このような方にオススメ 多品種小ロット生産の検査工程を人手に依存している製造業社長様 検査工程の省人化・効率化に取り組みたい製造業社長様 検査工程での精度UPや技術標準化に取り組みたい製造業社長様 検査工程にAI活用して自動化に取り組みたい製造業社長様 検査工程の自動化に過去チャレンジしたが上手くいかなかった製造業社長様 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/16 (月) 13:00~15:00 2023/10/24 (火) 13:00~15:00 2023/10/26 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 収録内容 「人手に頼った目視検査で工数がかかっているので検査を自動化して工数を削減したい!」 「画像検査装置を導入したことが無いがやってみたい!」 「小さな不良なので画像検査が可能なのか分からないからテストしてみたい!」 「人による目視検査で不良品が流出しているので検査精度を上げて不良流出を防ぎたい!」 「検査業務が属人化しているので標準化して誰でも検査が行えるようにしたい!」 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 【①】AI画像検査導入の進め方 ~業務分析、データ収集、作業分析、コスト効果分析、、、~ 【②】AI画像検査導入の具体的手法 ~透明な樹脂成型品の傷、異物を画像検査装置で検出~ 導入の具体的手法を徹底解説!! 【③】補助金を活用した画像検査装置導入成功事例 ●自動車用部品の最終検査工程に検査装置を導入  カメラ・力覚・レーザー変位センサーをロボットハンドに取り付け、検査の自動化を実現 ●ボールペン部品射出成形の検査及び箱詰め工程に検査装置を導入  目視での外観検査工程を、カメラで撮影した画像から検査を行うことで、判定を行う ●AI技術とロボットを用いた多品種油圧機器外観検査の自動化  ロボットで画像センサと照明を操作し、取得した画像をAI技術で判別し、外観検査を自動化

川端 信貴

製造業の人材不足とデジタル化

2023.07.19

1.製造業の求人に応募が少ない理由 厚生労働省の雇用関係指標で製造業が該当する「生産工程の職業」(常用・パート含)を確認すると、2021年の月間有効求職者数は全体で152万人(男性:101万人、女性:51万人)、就職件数は全体で14万件となっており、製造業の求職者や就職者は多数存在しております。つまり、製造業の求人で人材が集まりにくい理由のひとつに、求職者数以上に求人数が多いからだと考えられます。 同じく2021年「生産工程の職業」の月間有効求人数を確認すると258万人で、比較すると求職者数が106万人不足することから、製造業の求人は求人側にとって非常に難しい状態であるとわかります。引用:厚生労働省 雇用関係指標 業界全体から見ても製造業は特に人手不足が深刻化しており、この状況は今後悪化の一途を辿ると言われています。しかし、定着率、求人への応募者数がともに低下している原因は意外にも明白です。 ■ 労働人口の減少 ■ 労働環境の悪化 ■ 3Kイメージの定着 少子高齢化による労働人口の減少はもちろんですが、このほかの大きな理由として3Kのイメージがあることが挙げられます。つまり「きつい」「汚い」「危険」という労働環境のイメージが定着しているために製造業を希望する人材が減少、求人を出しても求職者が集まらないのです。 2.製造業を魅力的にするためにできることとは? 製造業を魅力的にするために、ここでは以下の2つのことについて説明します。 ■ 労働環境を整備する ■ デジタルツールを導入する 要は3Kイメージの払拭に繋がる対策を行い、そのことを広めていくことで応募者の増加が期待できるようになります。 <労働環境を整備する> 製造業で人手不足に陥る大きな要因である「きつい」「汚い」「危険」という労働環境の改善を図り、求職者に「変わった」ことをアピールできれば応募者増加に期待が持てるようになります。わかりやすい内容では以下となります。 ■ 短時間労働を導入する ■ 残業の削減 ■ 深夜労働の削減 ■ 職務内容に対して適正な給与かどうかの見直し これらはどれも「やりたいことだか出来ないこと」だと思います。しかし、これまでの製造業の常識を盾にしては、いつまでも求職者からの応募は来ません。求職者の考え方が変わることは絶対にないのです。つまりは、ワークライフバランスの方に軸足を移すことが出来るかが重要になります。  <デジタルツールを導入する> 当然のことですが、誰でも意義のある仕事をしたいと思っています。右から左に流すような仕事を誰も積極的にはやりたくないのです。要は意味のないアナログ作業が多い職場は求職者にとって魅力ある職場ではありません。ロボットやIoTやAIツールを導入して定型業務や軽作業、単純作業などのインコア業務を自動化することで、職場としても魅力ができ、現場の作業効率も当然上げることが出来ます。デジタル化により会社の魅力も上がり、既存社員の作業負担が軽減されれば3Kのうち「きつい」と「危険」が減ります。 デジタルツールにより作業が自動化できれば、コア業務に人手と時間を割けるようになるため、売上アップにも期待が持てるでしょう。 3.人材不足とデジタル化 全国各地どこの製造現場でも人手不足の話を聞きます。人が多く集まる都市でも人材不足の話を聞きます。ベテラン(職人)の退職、製造業の人気低迷、期待人材の途中退職者が あいまって、人材不足に拍車がかかっています。企業にとっては、これはどれも痛いことですが、「期待人材の途中退職者」が一番きついことだと私は思っています。製造業の現場はいわゆる一人前になるまでには長い時間がかかります。1年程度では必要なレベルまでは簡単には到達してくれません。「優秀な人材ほどよく辞める」とはよく聞くことですが、時間をかけて育てた人材が離れていくのは、企業にとって影響は小さくはないでしょう。 では、どうすればよいのでしょうか。最近の市場動向が考えるに「時間をかけて人を育てる=職人を育てる」ということ自体がそもそも難しい時代になっているのではないでしょうか。 いくら情熱をかけて育てても、その人の都合で退職してしまえば、それまでかけた時間が全くの無駄になってしまいます。職人を育てるのではなく、今いるベテラン(職人)のスキルをデータ(デジタル化)にして、企業の資産として持ち、誰もがそのスキルを使えるようにしておくことが、今後製造業に必要になってくることだと思います。それには、ロボット、AIなどにスキルをドンドン蓄積していくことが大事です。 ロボットは、職人のような動きを半永久的に模倣することができます。AIは職人やベテランが導きだすような判断を、瞬時に安定して導き出すことができます。 ロボットやAIは高額になる場合が多いです。費用対効果も大事ですが、スキルの資産化という観点から投資を検討することが今後必要になってくるのではないでしょうか。今いるスキルや技能はその人がいるうちにしか、データ化(蓄積)できません。退職してしまっては、その方が優秀であればあるほど、同じレベルで品質を担保するのが難しくなってしまいます。「長年かけて築き上げた技術がその人だけのモノにならないよう」に、スキルの資産化を検討されてはいかがでしょうか。   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045 1.製造業の求人に応募が少ない理由 厚生労働省の雇用関係指標で製造業が該当する「生産工程の職業」(常用・パート含)を確認すると、2021年の月間有効求職者数は全体で152万人(男性:101万人、女性:51万人)、就職件数は全体で14万件となっており、製造業の求職者や就職者は多数存在しております。つまり、製造業の求人で人材が集まりにくい理由のひとつに、求職者数以上に求人数が多いからだと考えられます。 同じく2021年「生産工程の職業」の月間有効求人数を確認すると258万人で、比較すると求職者数が106万人不足することから、製造業の求人は求人側にとって非常に難しい状態であるとわかります。引用:厚生労働省 雇用関係指標 業界全体から見ても製造業は特に人手不足が深刻化しており、この状況は今後悪化の一途を辿ると言われています。しかし、定着率、求人への応募者数がともに低下している原因は意外にも明白です。 ■ 労働人口の減少 ■ 労働環境の悪化 ■ 3Kイメージの定着 少子高齢化による労働人口の減少はもちろんですが、このほかの大きな理由として3Kのイメージがあることが挙げられます。つまり「きつい」「汚い」「危険」という労働環境のイメージが定着しているために製造業を希望する人材が減少、求人を出しても求職者が集まらないのです。 2.製造業を魅力的にするためにできることとは? 製造業を魅力的にするために、ここでは以下の2つのことについて説明します。 ■ 労働環境を整備する ■ デジタルツールを導入する 要は3Kイメージの払拭に繋がる対策を行い、そのことを広めていくことで応募者の増加が期待できるようになります。 <労働環境を整備する> 製造業で人手不足に陥る大きな要因である「きつい」「汚い」「危険」という労働環境の改善を図り、求職者に「変わった」ことをアピールできれば応募者増加に期待が持てるようになります。わかりやすい内容では以下となります。 ■ 短時間労働を導入する ■ 残業の削減 ■ 深夜労働の削減 ■ 職務内容に対して適正な給与かどうかの見直し これらはどれも「やりたいことだか出来ないこと」だと思います。しかし、これまでの製造業の常識を盾にしては、いつまでも求職者からの応募は来ません。求職者の考え方が変わることは絶対にないのです。つまりは、ワークライフバランスの方に軸足を移すことが出来るかが重要になります。  <デジタルツールを導入する> 当然のことですが、誰でも意義のある仕事をしたいと思っています。右から左に流すような仕事を誰も積極的にはやりたくないのです。要は意味のないアナログ作業が多い職場は求職者にとって魅力ある職場ではありません。ロボットやIoTやAIツールを導入して定型業務や軽作業、単純作業などのインコア業務を自動化することで、職場としても魅力ができ、現場の作業効率も当然上げることが出来ます。デジタル化により会社の魅力も上がり、既存社員の作業負担が軽減されれば3Kのうち「きつい」と「危険」が減ります。 デジタルツールにより作業が自動化できれば、コア業務に人手と時間を割けるようになるため、売上アップにも期待が持てるでしょう。 3.人材不足とデジタル化 全国各地どこの製造現場でも人手不足の話を聞きます。人が多く集まる都市でも人材不足の話を聞きます。ベテラン(職人)の退職、製造業の人気低迷、期待人材の途中退職者が あいまって、人材不足に拍車がかかっています。企業にとっては、これはどれも痛いことですが、「期待人材の途中退職者」が一番きついことだと私は思っています。製造業の現場はいわゆる一人前になるまでには長い時間がかかります。1年程度では必要なレベルまでは簡単には到達してくれません。「優秀な人材ほどよく辞める」とはよく聞くことですが、時間をかけて育てた人材が離れていくのは、企業にとって影響は小さくはないでしょう。 では、どうすればよいのでしょうか。最近の市場動向が考えるに「時間をかけて人を育てる=職人を育てる」ということ自体がそもそも難しい時代になっているのではないでしょうか。 いくら情熱をかけて育てても、その人の都合で退職してしまえば、それまでかけた時間が全くの無駄になってしまいます。職人を育てるのではなく、今いるベテラン(職人)のスキルをデータ(デジタル化)にして、企業の資産として持ち、誰もがそのスキルを使えるようにしておくことが、今後製造業に必要になってくることだと思います。それには、ロボット、AIなどにスキルをドンドン蓄積していくことが大事です。 ロボットは、職人のような動きを半永久的に模倣することができます。AIは職人やベテランが導きだすような判断を、瞬時に安定して導き出すことができます。 ロボットやAIは高額になる場合が多いです。費用対効果も大事ですが、スキルの資産化という観点から投資を検討することが今後必要になってくるのではないでしょうか。今いるスキルや技能はその人がいるうちにしか、データ化(蓄積)できません。退職してしまっては、その方が優秀であればあるほど、同じレベルで品質を担保するのが難しくなってしまいます。「長年かけて築き上げた技術がその人だけのモノにならないよう」に、スキルの資産化を検討されてはいかがでしょうか。   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

製造業におけるシステム導入・刷新プロジェクトの取り組み方

2023.07.10

今回は、製造業において、各種システム導入・刷新を成功に導くプロジェクトの取り組み方についてお伝えします。 1.製造業でシステム導入・刷新プロジェクトが上手くいかない理由 製造業の皆様においては、DX推進や、基幹システム導入・活用、IoT・ロボット・AI導入・活用等、IT化、デジタル化、自動化といったテーマでプロジェクトに取り組まれている方が多いかと思います。 しかしながら、多くの企業でプロジェクトを上手く推進することが出来ず、特に、システム導入・刷新プロジェクトにおいては、以下のような問題や課題が発生しているようです。 ・責任者が曖昧で、判断・決断が出来ず、プロジェクトが止まってしまう ・声の大きいメンバー・現場からの意見・要望が優先されてしまう ・現場からの要望を全てシステムに反映しようとし、システム費用が高額になってしまう ・システムを導入・刷新することが目的になり、導入後に使い難い機能や使わない機能があることが判明してしまう ・プロジェクトメンバーが兼務で参加するため、本来の職務が忙しく、プロジェクトに割く時間がない etc.. 通常、プロジェクトに専念できるメンバーを配置することは難しく、本来の職務との兼務で参画するメンバーがほとんどのため、時間や人といったリソース面に問題があるケースが多いようです。 2.システム導入・刷新プロジェクトを成功に導くプロジェクトの取り組み方 では、どのようにシステム導入・刷新プロジェクトに取り組めば良いのでしょうか。 ▼製造業におけるシステム導入・刷新プロジェクトの取り組み手順 ①プロジェクトメンバーの時間の確保(現状業務状況の把握と改善) プロジェクトメンバーがプロジェクト活動に時間を割けるよう、現状の業務状況を把握し、必要に応じ、業務における役割や担当範囲、手順を変更する等してプロジェクト活動に割ける時間を創出します。 ②プロジェクト計画の策定と共有 プロジェクトの目的・ゴール、取り組み範囲・内容、各メンバーの役割、スケジュール等、計画を策定し、プロジェクトメンバー全員がプロジェクトの目的・ゴール含めた計画について、認識を共有した上でプロジェクトに望みます。 ③プロジェクト推進 プロジェクト計画に沿ってプロジェクトを推進します。 メンバーは自身の担当するタスクを出来るだけ細分化しておくことで、プロジェクトが進め易くなり、問題や課題の早期発見にも繋がります。 ④進捗確認・管理 定期的に会議体を設ける等し、プロジェクト責任者を中心に、プロジェクトの進捗状況の報告・確認を行います。 遅延等の問題が発生した際は、その対策を検討・実施する等、プロジェクトを推進します。 まずは、プロジェクトメンバーの選定時に各メンバーの業務状況を確認しておく事をお勧めします。 3.製造業がシステム導入・刷新プロジェクに取り組む上でのポイント 製造業がシステム導入・刷新プロジェクに取り組む上で特に注意いただきたいポイントは以下の通りです。 ・プロジェクトメンバーの時間の確保が出来ているか ・プロジェクトの目的・ゴールを明確に設定しているか ・プロジェクトの推進状況を随時把握できているか 現在、システム導入・刷新プロジェクトに取り組もうとされている方、既に取り組んでいるが上手くいっていない方は、今回ご紹介した手順に沿って進められているか、今一度、確認してみてください。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 今回は、製造業において、各種システム導入・刷新を成功に導くプロジェクトの取り組み方についてお伝えします。 1.製造業でシステム導入・刷新プロジェクトが上手くいかない理由 製造業の皆様においては、DX推進や、基幹システム導入・活用、IoT・ロボット・AI導入・活用等、IT化、デジタル化、自動化といったテーマでプロジェクトに取り組まれている方が多いかと思います。 しかしながら、多くの企業でプロジェクトを上手く推進することが出来ず、特に、システム導入・刷新プロジェクトにおいては、以下のような問題や課題が発生しているようです。 ・責任者が曖昧で、判断・決断が出来ず、プロジェクトが止まってしまう ・声の大きいメンバー・現場からの意見・要望が優先されてしまう ・現場からの要望を全てシステムに反映しようとし、システム費用が高額になってしまう ・システムを導入・刷新することが目的になり、導入後に使い難い機能や使わない機能があることが判明してしまう ・プロジェクトメンバーが兼務で参加するため、本来の職務が忙しく、プロジェクトに割く時間がない etc.. 通常、プロジェクトに専念できるメンバーを配置することは難しく、本来の職務との兼務で参画するメンバーがほとんどのため、時間や人といったリソース面に問題があるケースが多いようです。 2.システム導入・刷新プロジェクトを成功に導くプロジェクトの取り組み方 では、どのようにシステム導入・刷新プロジェクトに取り組めば良いのでしょうか。 ▼製造業におけるシステム導入・刷新プロジェクトの取り組み手順 ①プロジェクトメンバーの時間の確保(現状業務状況の把握と改善) プロジェクトメンバーがプロジェクト活動に時間を割けるよう、現状の業務状況を把握し、必要に応じ、業務における役割や担当範囲、手順を変更する等してプロジェクト活動に割ける時間を創出します。 ②プロジェクト計画の策定と共有 プロジェクトの目的・ゴール、取り組み範囲・内容、各メンバーの役割、スケジュール等、計画を策定し、プロジェクトメンバー全員がプロジェクトの目的・ゴール含めた計画について、認識を共有した上でプロジェクトに望みます。 ③プロジェクト推進 プロジェクト計画に沿ってプロジェクトを推進します。 メンバーは自身の担当するタスクを出来るだけ細分化しておくことで、プロジェクトが進め易くなり、問題や課題の早期発見にも繋がります。 ④進捗確認・管理 定期的に会議体を設ける等し、プロジェクト責任者を中心に、プロジェクトの進捗状況の報告・確認を行います。 遅延等の問題が発生した際は、その対策を検討・実施する等、プロジェクトを推進します。 まずは、プロジェクトメンバーの選定時に各メンバーの業務状況を確認しておく事をお勧めします。 3.製造業がシステム導入・刷新プロジェクに取り組む上でのポイント 製造業がシステム導入・刷新プロジェクに取り組む上で特に注意いただきたいポイントは以下の通りです。 ・プロジェクトメンバーの時間の確保が出来ているか ・プロジェクトの目的・ゴールを明確に設定しているか ・プロジェクトの推進状況を随時把握できているか 現在、システム導入・刷新プロジェクトに取り組もうとされている方、既に取り組んでいるが上手くいっていない方は、今回ご紹介した手順に沿って進められているか、今一度、確認してみてください。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045

製造業の生産性を向上させる現場リーダーの5つの業務

2023.07.05

1.現場リーダーの5つの業務 生産性は現場リーダーの業務遂行次第で決まるといっても過言ではありません。現場リーダーが5つの業務をしっかり遂行した場合は、納期(D)、品質(Q)、原価(C)の付加価値が最大値で確定し、その結果、当該現場の生産性を最大にしていきます。 主に現場リーダーの業務は下記の5つの業務であると言えます。 ①計画と指示の業務 ②生産準備の業務 ③監視と異常対応の業務 ④報告と反省の業務 ⑤現場改善の業務 2.現場リーダー業務の情報支援を考える 上記にもあるように現場リーダーは多忙です。多く現場リーダーは仕事ができる方が担当されており実務も抱えています。ですから5つの業務を行う上で必要となる情報が必要な時に提供(情報支援)されれば、現場リーダーの意思決定の精度と速度が増します。それではどのように考えればよいのでしょう。 ①計画と指示の業務の情報支援 まだまだ一般的な例として、現場のリーダーが当日の仕事を機械や作業者に割付け、機械や作業者ごとに仕事の順序を決めます。この計画によって機械や作業者に作業指示が出せるようになります。この計画に必要な情報は①『仕事にかかる時間』、②『機械や作業者の生産能力』、③『作業進捗情報』です。現場リーダーが持っている経験と知識でパソコンの画面上で作成していることが多いのではないでしょうか。 現在では詳細な生産計画をある程度自動で立てるスケジューラーも出ています。現場に合ったスケジューラーを導入してはいかがでしょうか。 ②生産準備の業務の情報支援 現場リーダーの行う生産準備の材料や部品のチェックは、現場に払い出された現物の数と実在箇所(棚番)というところまでの管理精度が必要です。生産管理システムが持っているデータでは、厳密な点で合わないこともあります。このような場合、材料や部品のみならず治具や工具にもRFIDタグを使ったIoT化を進めてはいかがでしょうか? ③監視と異常対応の業務の情報支援 この業務では生産ラインや施設の設備を監視し、異常やトラブルの早期発見に努め、また発見すれば即断即決で対応(指示、連絡、相談)しなければなりません。早期発見が重要な異常対応にはIoTによるリアルタイム・モニタを使って監視できるような情報支援が必要です。 ④報告と反省の業務の情報支援 生産実績や異常発生を報告し、当日の計画に対して生産実績が得られたかを確認するこの業務では、生産実績の集計や日報の自動作成は必須です。また、異常の報告についても実態データや製造履歴情報などを添付して報告できるように配慮されていなければなりません。 また異常の発生があった時には、原因を追究するために異常の前後の製造履歴情報が役に立つので、いつでもこの情報を引き出してみられるようにする必要があります。 生産管理システムではこのようなことができなければなりません。 ⑤現場改善の業務の情報支援 異常などで判明した課題はできるだけ早期に対策を立て、現場に反映しなければなりません。課題解決に必要なことは、改善のPDCAのサイクルを回すことです。この時、『C』すなわち評価のサイクルでは、『P』の目標値に対して、『D』の結果の実態データと比較して評価することになります。この実態データが必要な時に提供されれば、PDCAのサイクルは速く回すことができ、改善のスピードアップにつながります。 3.まとめ 現場リーダーの5つの業務とその情報支援についてご説明してきましたが、実際にこのようなことができている現場リーダーは少ないと感じています。冒頭にも述べましたが、現場リーダーの業務遂行次第では生産性を左右する重要事項ですので、これへの情報支援は必須です。 今、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、現場リーダーに必要な情報が必要な時に取得でき活用することが可能になってきました。このコラムが皆様の現場にお役に立てれば幸いです。 また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談ください。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~   【製造業】経営者向け!!工場の協働ロボット活用成功事例集 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用のポイントと具体的な方法を解説! さらに、実際の中小製造業における協働ロボット活用成功事例をこの1冊にまとめました! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_01539 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.現場リーダーの5つの業務 生産性は現場リーダーの業務遂行次第で決まるといっても過言ではありません。現場リーダーが5つの業務をしっかり遂行した場合は、納期(D)、品質(Q)、原価(C)の付加価値が最大値で確定し、その結果、当該現場の生産性を最大にしていきます。 主に現場リーダーの業務は下記の5つの業務であると言えます。 ①計画と指示の業務 ②生産準備の業務 ③監視と異常対応の業務 ④報告と反省の業務 ⑤現場改善の業務 2.現場リーダー業務の情報支援を考える 上記にもあるように現場リーダーは多忙です。多く現場リーダーは仕事ができる方が担当されており実務も抱えています。ですから5つの業務を行う上で必要となる情報が必要な時に提供(情報支援)されれば、現場リーダーの意思決定の精度と速度が増します。それではどのように考えればよいのでしょう。 ①計画と指示の業務の情報支援 まだまだ一般的な例として、現場のリーダーが当日の仕事を機械や作業者に割付け、機械や作業者ごとに仕事の順序を決めます。この計画によって機械や作業者に作業指示が出せるようになります。この計画に必要な情報は①『仕事にかかる時間』、②『機械や作業者の生産能力』、③『作業進捗情報』です。現場リーダーが持っている経験と知識でパソコンの画面上で作成していることが多いのではないでしょうか。 現在では詳細な生産計画をある程度自動で立てるスケジューラーも出ています。現場に合ったスケジューラーを導入してはいかがでしょうか。 ②生産準備の業務の情報支援 現場リーダーの行う生産準備の材料や部品のチェックは、現場に払い出された現物の数と実在箇所(棚番)というところまでの管理精度が必要です。生産管理システムが持っているデータでは、厳密な点で合わないこともあります。このような場合、材料や部品のみならず治具や工具にもRFIDタグを使ったIoT化を進めてはいかがでしょうか? ③監視と異常対応の業務の情報支援 この業務では生産ラインや施設の設備を監視し、異常やトラブルの早期発見に努め、また発見すれば即断即決で対応(指示、連絡、相談)しなければなりません。早期発見が重要な異常対応にはIoTによるリアルタイム・モニタを使って監視できるような情報支援が必要です。 ④報告と反省の業務の情報支援 生産実績や異常発生を報告し、当日の計画に対して生産実績が得られたかを確認するこの業務では、生産実績の集計や日報の自動作成は必須です。また、異常の報告についても実態データや製造履歴情報などを添付して報告できるように配慮されていなければなりません。 また異常の発生があった時には、原因を追究するために異常の前後の製造履歴情報が役に立つので、いつでもこの情報を引き出してみられるようにする必要があります。 生産管理システムではこのようなことができなければなりません。 ⑤現場改善の業務の情報支援 異常などで判明した課題はできるだけ早期に対策を立て、現場に反映しなければなりません。課題解決に必要なことは、改善のPDCAのサイクルを回すことです。この時、『C』すなわち評価のサイクルでは、『P』の目標値に対して、『D』の結果の実態データと比較して評価することになります。この実態データが必要な時に提供されれば、PDCAのサイクルは速く回すことができ、改善のスピードアップにつながります。 3.まとめ 現場リーダーの5つの業務とその情報支援についてご説明してきましたが、実際にこのようなことができている現場リーダーは少ないと感じています。冒頭にも述べましたが、現場リーダーの業務遂行次第では生産性を左右する重要事項ですので、これへの情報支援は必須です。 今、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、現場リーダーに必要な情報が必要な時に取得でき活用することが可能になってきました。このコラムが皆様の現場にお役に立てれば幸いです。 また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談ください。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~   【製造業】経営者向け!!工場の協働ロボット活用成功事例集 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用のポイントと具体的な方法を解説! さらに、実際の中小製造業における協働ロボット活用成功事例をこの1冊にまとめました! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_01539

製造業のIoT化の手順

2023.07.04

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業におけるDX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回のコラムで具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案しました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで、今回は、その中の“デバイス:各種データを取得”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 2.製造工程のIoT化手順 ①IoTセンサー選定 以下に一般的なセンサーの種類とその用途をいくつか挙げます。 温度センサー 製造プロセスや機械の温度監視に使用されます。異常な温度上昇や変動を検知し、製造工程での問題を早期に発見します。 圧力センサー 液体やガスの圧力を監視するために使用されます。圧力の変動や漏れを検知し、安全性や品質の向上に貢献します。 加速度センサー 機械や製品の振動や衝撃を測定するために使用されます。機械の異常振動や製品の取り扱いミスを検知し、トラブルを防ぎます。 光センサー 製品の位置検出、透明度の測定、光の強度の監視など、光に関する情報を取得するために使用されます。 湿度センサー 湿度の変化や結露の検知に使用されます。湿度が製品や製造プロセスに影響を与える場合に重要な要素になります。 カメラセンサー 製品やプロセスの視覚的な監視や品質管理に使用されます。画像や動画データの収集、異常検出、製品の外観検査などに役立ちます。 音響センサー 機械の異常な音や振動、環境の音量などを検知するために使用されます。異常音の早期検出や予防メンテナンスに役立ちます。 ガスセンサー 有害ガスや気体の検知に使用されます。安全性や環境への影響を監視し、必要な対策を講じることができます。 距離センサー オブジェクトの距離や位置の測定に使用されます。製品の位置検出や自動ガイドシステムに活用されます。 製造現場のIoT化におけるセンサー選定は、製造工程の具体的なニーズや要件、監視したいパラメーターを考慮する必要があります。 それぞれのセンサーの特徴を理解し最適なセンサーを選定してください。 ②センサーデータの活用例 ①センサー選定”で説明したそれぞれのセンサーを用い製造工程で取得したデータの具体的な活用例(シナリオ)をいくつか挙げて説明いたします。 品質管理 センサーを使用して製品の品質を監視します。 例えば、光センサーを使用して製品の外観や色を検査することで、不良品の検知が可能となります。 また、温度センサーや湿度センサーを使用することで、製品の環境条件に関するデータを収集し品質に影響を与える要因を把握することが可能となります。 生産効率向上 センサーを使用して生産ラインの効率を向上させます。 例えば加速度センサーや振動センサーを使用して機械の動作を監視し、適切なタイミングでメンテナンスや調整を行うことで、機械の故障や停止時間を最小限に抑えることが出来ます。 これにより、生産プロセスのボトルネックや改善の余地を特定し、生産ラインの最適化を図ることが可能となります。 安全性確保 センサーを使用して作業環境や機械の安全性を確保します。 例えばガスセンサーや煙センサーを使用して有害ガスや火災の発生を検知し早期警告を出す、またカメラセンサーや距離センサーを使用して、作業員の安全な位置や障害物を監視することが出来ます。 これにより、事故や衝突のリスクを低減することが可能となります。 リアルタイムモニタリング センサーを使用して製造プロセスをリアルタイムでモニタリングします。 例えば温度センサーや圧力センサーを使用して機械や設備の状態を監視し、異常を検知します。 データのリアルタイム収集と分析により、予知保全や即時対応が可能となります。 備品管理 センサーを使用して備品や資材の管理を効率化します。 例えばRFIDタグやバーコードスキャナーを使用して在庫管理を自動化し、在庫の追跡や補充のタイミングを正確に把握します。 これにより、在庫切れやロスを最小限に抑え、生産計画の円滑な遂行支援が可能となります。 3.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(センサー選定)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回は、“製造工程のIoT化手順(ネットワーク)“につきまして詳しく説明していく予定です。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 ■製造業の経営者様限定でダウンロード可能な特別なレポートです! ■目次 1、中小製造業における課題とロボット活用の現状 2、2023年 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 3、2023年 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 4、具体的な取組み方 5、協働ロボット活用成功事例 ■レポートの内容 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 ■このレポートを読むメリット 中小製造業における協働ロボット活用の具体的な進め方と成功事例が分かります。 具体的な進め方と成功事例から自社でのロボット活用が可能な工程のヒントが見つかります。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業におけるDX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回のコラムで具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案しました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで、今回は、その中の“デバイス:各種データを取得”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 2.製造工程のIoT化手順 ①IoTセンサー選定 以下に一般的なセンサーの種類とその用途をいくつか挙げます。 温度センサー 製造プロセスや機械の温度監視に使用されます。異常な温度上昇や変動を検知し、製造工程での問題を早期に発見します。 圧力センサー 液体やガスの圧力を監視するために使用されます。圧力の変動や漏れを検知し、安全性や品質の向上に貢献します。 加速度センサー 機械や製品の振動や衝撃を測定するために使用されます。機械の異常振動や製品の取り扱いミスを検知し、トラブルを防ぎます。 光センサー 製品の位置検出、透明度の測定、光の強度の監視など、光に関する情報を取得するために使用されます。 湿度センサー 湿度の変化や結露の検知に使用されます。湿度が製品や製造プロセスに影響を与える場合に重要な要素になります。 カメラセンサー 製品やプロセスの視覚的な監視や品質管理に使用されます。画像や動画データの収集、異常検出、製品の外観検査などに役立ちます。 音響センサー 機械の異常な音や振動、環境の音量などを検知するために使用されます。異常音の早期検出や予防メンテナンスに役立ちます。 ガスセンサー 有害ガスや気体の検知に使用されます。安全性や環境への影響を監視し、必要な対策を講じることができます。 距離センサー オブジェクトの距離や位置の測定に使用されます。製品の位置検出や自動ガイドシステムに活用されます。 製造現場のIoT化におけるセンサー選定は、製造工程の具体的なニーズや要件、監視したいパラメーターを考慮する必要があります。 それぞれのセンサーの特徴を理解し最適なセンサーを選定してください。 ②センサーデータの活用例 ①センサー選定”で説明したそれぞれのセンサーを用い製造工程で取得したデータの具体的な活用例(シナリオ)をいくつか挙げて説明いたします。 品質管理 センサーを使用して製品の品質を監視します。 例えば、光センサーを使用して製品の外観や色を検査することで、不良品の検知が可能となります。 また、温度センサーや湿度センサーを使用することで、製品の環境条件に関するデータを収集し品質に影響を与える要因を把握することが可能となります。 生産効率向上 センサーを使用して生産ラインの効率を向上させます。 例えば加速度センサーや振動センサーを使用して機械の動作を監視し、適切なタイミングでメンテナンスや調整を行うことで、機械の故障や停止時間を最小限に抑えることが出来ます。 これにより、生産プロセスのボトルネックや改善の余地を特定し、生産ラインの最適化を図ることが可能となります。 安全性確保 センサーを使用して作業環境や機械の安全性を確保します。 例えばガスセンサーや煙センサーを使用して有害ガスや火災の発生を検知し早期警告を出す、またカメラセンサーや距離センサーを使用して、作業員の安全な位置や障害物を監視することが出来ます。 これにより、事故や衝突のリスクを低減することが可能となります。 リアルタイムモニタリング センサーを使用して製造プロセスをリアルタイムでモニタリングします。 例えば温度センサーや圧力センサーを使用して機械や設備の状態を監視し、異常を検知します。 データのリアルタイム収集と分析により、予知保全や即時対応が可能となります。 備品管理 センサーを使用して備品や資材の管理を効率化します。 例えばRFIDタグやバーコードスキャナーを使用して在庫管理を自動化し、在庫の追跡や補充のタイミングを正確に把握します。 これにより、在庫切れやロスを最小限に抑え、生産計画の円滑な遂行支援が可能となります。 3.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(センサー選定)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回は、“製造工程のIoT化手順(ネットワーク)“につきまして詳しく説明していく予定です。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 ■製造業の経営者様限定でダウンロード可能な特別なレポートです! ■目次 1、中小製造業における課題とロボット活用の現状 2、2023年 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 3、2023年 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 4、具体的な取組み方 5、協働ロボット活用成功事例 ■レポートの内容 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 ■このレポートを読むメリット 中小製造業における協働ロボット活用の具体的な進め方と成功事例が分かります。 具体的な進め方と成功事例から自社でのロボット活用が可能な工程のヒントが見つかります。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045

脱属人化の実現へ!システム導入の重要ポイントを解説

2023.06.29

「脱属人化」の実現について、システム導入は有効的な方法の1つと言えます。 しかし既存の業務をシステムに置き換えるだけでは、脱属人化に繋がらないと言えます。もしかしたらさらに属人化を進めてしまう可能性もあります。そこで今回はシステム導入における脱属人化の実現についてポイントを幾つかお伝えいたします。 1.システム仕様は基本標準に合わせる システム導入の際に、まずは現状業務のヒアリングを行い、その作業をシステムで行うといった導入ケースはよく見られます。 しかしよく考えてみると、現状業務というのは既に組織の一部のメンバーしか内容を理解していなく、システム化しても何かあったときには、その職人レベルのメンバーしか解決できない、といった同じ属人的業務が続いてしまいます。 これではせっかくシステムを導入しても本来の自動化標準化業務には近づけていません。 解決策としては、システム導入設計時に、そのシステムの標準的機能に現状業務を合わせていくことが挙げられます。 よくパッケージシステムに業務を合わせるといった話がありますが、同様の内容です。 なぜ合わせるかというと、それが一番誰でも理解しやすく、誰でも操作出来て、誰でも間違いに気付けるからです。 実際の導入シーンでよく言われることが、「この標準機能では現状業務よりパフォーマンスが悪いから、カスタマイズして既存に合わせたい」といった意見です。 これはせっかくシステム導入するのだから、120点を目指すのが当たり前の理論ですが、カスタマイズしたロジックというのは、その時のメンバーは理解できていても、もし退職されたり、新規のメンバーが入ってきたときにどうしてもパフォーマンスを落とす危険性があります。 標準でシンプルなフローを誰でも動かせるということが重要ですので、120点の成果となるが、人員の関係で50点、40点に下がってしまうより、80点の稼働がずっと落ちることなく出し続けられるということが標準フローだと考えます。 2.運用業務フローを必ずマニュアル化する 前項で、システム標準機能に合わせてシンプルな業務に変えていくことをお伝えしましたが、次に重要なのはそのマニュアル化です。 よく現場ではシステムの使い方に関して、ベテランAさんは「他部署間の伝達に有効なので、入力項目の1、2、3を入力している」が新人Bさんは「入力項目の1,2だけ入力している」というケースがよくあります。 これでは業務が自動では回らなく、人のスキルに左右されてしまいます。 入力する項目は、1,2なのか、1,2,3なのかきちんとマニュアルで決めて、誰でも同じアウトプットにすることが重要です。 入力者による個人差を無くして誰でも同じ結果を出せるよう業務マニュアルを作成し、徹底的に順守していくことが重要です。 こちらも80点を永久継続していく流れに沿う形です。 結果的には自動で流れる業務というのは人のスキルや経験に左右されにくい安定した形にて、100点という評価と等しいと考えられます。 3.資料作成もシステム標準アウトプットを利用する 前項までで、システム標準仕様を利用し、運用マニュアルに沿って行くという話をしましたが、最後に重要なのは分析資料です。 例えば基幹システムを導入すると、売上集計等様々なデータ分析を行っていきます。 このときによく使われる手法が、CSVで掃き出してエクセルで集計するといった内容ですが、ここにも属人化の危険が潜んでいます。 せっかくシステムを標準にしても集計をエキスパートスタッフに任せてしまうと、難解な集計ロジックをエクセルにため込んでしまい、その内容がブラックボックス化します。 より深くなっていくとどこかで元データに修正をいれている可能性もあり、この数字が本当に正しいのかさえ分からなくなっていきます。 これでは他者は誰も触れなくなります。 これを避ける為には、システムから自動で算出される集計アウトプット等を使用していくことです。 もしかしたら少し不足する項目はあるかもしれませんが、最低限必要な集計が自動で誰の補正も無しに即座に出てきます。 もちろん誰が操作しても同じ結果です。 もしどうしても見た目が悪いから外で集計したいということであれば、元データをCSVなどの出力でなく、システムからの自動連携にてデータが反映される仕組みを利用することが推奨です。 これは元データの整合性がはっきり確定されるので、結果として間違いが無くなる為です。 4.まとめ 今回のまとめでございますが、脱属人化の実現に向けて重要なポイントは、「システム標準のシンプルな機能に業務を合わせる」、「運用業務フローをマニュアル化する」、「分析資料もシステム標準に沿う」の3点となります。 第一印象としてはどうしても現場の同意を得るのが難しい内容ではと捉えられがちですが、本来のシステム導入の目的を達成するのに不可欠であると言えます。 当初は不安を抱くメンバーも結果的に導入後にスムーズにストレスなく回り始めるシステムフローを振り返ると、自動化してよかったと思えるはずです。 なぜならば個人個人の今までの余分な業務が取り除かれているからです。 常にベテランスタッフにダブルチェックで行っていた業務が新人でも1人でこなせるのですから。 このように人員リソースの不安を出来るだけ取り去り、日々の業務を回し続けることが迅速で安定した「脱属人化」の実現に向けて不可欠な要素となってきます。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 経済産業省のDXレポートによると製造業でのDX推進の意識はまだまだ低い傾向にあります。 「未着手」や「一部のみ実施」の企業が約95%を占めています。 DXを推進するには社員全体のデジタルスキルの底上げとより専門的な人材の育成が必要となりますが、製造業において人手不足は深刻な状況です。 では、このような深刻な人手不足の中、どのようにしてDXを推進すれば良いのでしょうか。 2023年、製造業の経営者が基幹システム活用に関して取り組むべき具体的な内容を本レポートにて解説しております。 この機会に是非、ダウンロード頂き貴社の経営にお役立て下さい。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 「脱属人化」の実現について、システム導入は有効的な方法の1つと言えます。 しかし既存の業務をシステムに置き換えるだけでは、脱属人化に繋がらないと言えます。もしかしたらさらに属人化を進めてしまう可能性もあります。そこで今回はシステム導入における脱属人化の実現についてポイントを幾つかお伝えいたします。 1.システム仕様は基本標準に合わせる システム導入の際に、まずは現状業務のヒアリングを行い、その作業をシステムで行うといった導入ケースはよく見られます。 しかしよく考えてみると、現状業務というのは既に組織の一部のメンバーしか内容を理解していなく、システム化しても何かあったときには、その職人レベルのメンバーしか解決できない、といった同じ属人的業務が続いてしまいます。 これではせっかくシステムを導入しても本来の自動化標準化業務には近づけていません。 解決策としては、システム導入設計時に、そのシステムの標準的機能に現状業務を合わせていくことが挙げられます。 よくパッケージシステムに業務を合わせるといった話がありますが、同様の内容です。 なぜ合わせるかというと、それが一番誰でも理解しやすく、誰でも操作出来て、誰でも間違いに気付けるからです。 実際の導入シーンでよく言われることが、「この標準機能では現状業務よりパフォーマンスが悪いから、カスタマイズして既存に合わせたい」といった意見です。 これはせっかくシステム導入するのだから、120点を目指すのが当たり前の理論ですが、カスタマイズしたロジックというのは、その時のメンバーは理解できていても、もし退職されたり、新規のメンバーが入ってきたときにどうしてもパフォーマンスを落とす危険性があります。 標準でシンプルなフローを誰でも動かせるということが重要ですので、120点の成果となるが、人員の関係で50点、40点に下がってしまうより、80点の稼働がずっと落ちることなく出し続けられるということが標準フローだと考えます。 2.運用業務フローを必ずマニュアル化する 前項で、システム標準機能に合わせてシンプルな業務に変えていくことをお伝えしましたが、次に重要なのはそのマニュアル化です。 よく現場ではシステムの使い方に関して、ベテランAさんは「他部署間の伝達に有効なので、入力項目の1、2、3を入力している」が新人Bさんは「入力項目の1,2だけ入力している」というケースがよくあります。 これでは業務が自動では回らなく、人のスキルに左右されてしまいます。 入力する項目は、1,2なのか、1,2,3なのかきちんとマニュアルで決めて、誰でも同じアウトプットにすることが重要です。 入力者による個人差を無くして誰でも同じ結果を出せるよう業務マニュアルを作成し、徹底的に順守していくことが重要です。 こちらも80点を永久継続していく流れに沿う形です。 結果的には自動で流れる業務というのは人のスキルや経験に左右されにくい安定した形にて、100点という評価と等しいと考えられます。 3.資料作成もシステム標準アウトプットを利用する 前項までで、システム標準仕様を利用し、運用マニュアルに沿って行くという話をしましたが、最後に重要なのは分析資料です。 例えば基幹システムを導入すると、売上集計等様々なデータ分析を行っていきます。 このときによく使われる手法が、CSVで掃き出してエクセルで集計するといった内容ですが、ここにも属人化の危険が潜んでいます。 せっかくシステムを標準にしても集計をエキスパートスタッフに任せてしまうと、難解な集計ロジックをエクセルにため込んでしまい、その内容がブラックボックス化します。 より深くなっていくとどこかで元データに修正をいれている可能性もあり、この数字が本当に正しいのかさえ分からなくなっていきます。 これでは他者は誰も触れなくなります。 これを避ける為には、システムから自動で算出される集計アウトプット等を使用していくことです。 もしかしたら少し不足する項目はあるかもしれませんが、最低限必要な集計が自動で誰の補正も無しに即座に出てきます。 もちろん誰が操作しても同じ結果です。 もしどうしても見た目が悪いから外で集計したいということであれば、元データをCSVなどの出力でなく、システムからの自動連携にてデータが反映される仕組みを利用することが推奨です。 これは元データの整合性がはっきり確定されるので、結果として間違いが無くなる為です。 4.まとめ 今回のまとめでございますが、脱属人化の実現に向けて重要なポイントは、「システム標準のシンプルな機能に業務を合わせる」、「運用業務フローをマニュアル化する」、「分析資料もシステム標準に沿う」の3点となります。 第一印象としてはどうしても現場の同意を得るのが難しい内容ではと捉えられがちですが、本来のシステム導入の目的を達成するのに不可欠であると言えます。 当初は不安を抱くメンバーも結果的に導入後にスムーズにストレスなく回り始めるシステムフローを振り返ると、自動化してよかったと思えるはずです。 なぜならば個人個人の今までの余分な業務が取り除かれているからです。 常にベテランスタッフにダブルチェックで行っていた業務が新人でも1人でこなせるのですから。 このように人員リソースの不安を出来るだけ取り去り、日々の業務を回し続けることが迅速で安定した「脱属人化」の実現に向けて不可欠な要素となってきます。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 経済産業省のDXレポートによると製造業でのDX推進の意識はまだまだ低い傾向にあります。 「未着手」や「一部のみ実施」の企業が約95%を占めています。 DXを推進するには社員全体のデジタルスキルの底上げとより専門的な人材の育成が必要となりますが、製造業において人手不足は深刻な状況です。 では、このような深刻な人手不足の中、どのようにしてDXを推進すれば良いのでしょうか。 2023年、製造業の経営者が基幹システム活用に関して取り組むべき具体的な内容を本レポートにて解説しております。 この機会に是非、ダウンロード頂き貴社の経営にお役立て下さい。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045

製造業のDXを成功させるコツ

2023.06.26

1.DX成功のコツは「AX」にあり! 「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の成功は 「AX(アナログトランスフォーメーション)」にあることは間違いありません。 ちなみに、「AX」とは造語であり、一般的な用語ではありません。 これを使ってDXの意味を因数分解すると以下です。 「DX」=「AX」+「デジタルツール」 この意味は、 ・DXは単なるデジタルツールの導入ではない ・まずはアナログでのトランスフォーメーションありき ・その効果を最大限にするためにデジタルツールを活用する となります。 2.「DX」=「AX」+「デジタルツール」の実践事例 ここで、実践事例として従業員80名程度の製造業A社の営業部門でのDX事例を取り上げます。 A社の主力製品は、小さければバイク1台、大きければ大型トラック1台が入るくらいの金属製コンテナBOXで、中には電気系統の精密機材が納められています。 営業マンは5名程度で、当然ながら製品知識がないと売れません。 第一の課題は営業の属人化で、どうしても営業ノウハウに個人差が出ることでした。 もちろん、営業マニュアル等はありますが、それだけでは限界でした。 第二の課題は、営業支援として設計者が必要だったことです。 営業の最終段階ではCADによる図面提案が必要なので、設計者の協力が欠かせません。 スムーズに受注できれば良いですが、設計者を動員したのに失注となると、営業コストだけではなく、設計コストもマイナスとなってかかります。 それ以上に、営業段階で設計者の工数が取られて、設計者不足の中で本来の設計業務に集中できないことの方が問題でした。 つまり、営業の課題以上に、実は設計側の課題でもありました。 そこで、設計スキルのない営業マンでも活用できる「図面設計自動化DX」の仕組みを作りました。 その仕組みとは、営業の初期段階において、まずは顧客からの要望を営業マンがヒアリングする訳ですが、 その時に「顧客ニーズ仕様書」を標準フォーマット化します。 (病院に例えるならば、患者カルテ) その「顧客ニーズ仕様書」にデータ入力して、A社が構築した図面設計自動化システムにインプットすると、自動で図面が作成できるのです。 顧客にヒアリングをして、タブレットを使いその場で必要データを入力すると、その場で図面がアウトプットされて、提案が非常にスムーズになります。 これまでは、営業マンがヒアリングしたら、一度、会社に持ち帰り、設計者とミーティングして、設計者が図面を製作して、その後に営業マンが顧客に提出するという流れでした。 早くても1週間、遅ければ1か月もかかっていました。 それが何とたったの1~2時間で顧客の目の前で図面が出来てしまうというものです。このシステムはパッケージソフトではなく、A社オリジナルでオーダーメイドしたものです。 最大のポイントは、図面提案を設計者依存にせずに、営業マンが行うという発想であり、まず営業業務の改善をして、その結果、設計業務の改善に繋がったことです。まさに、「AX(アナログトランスフォーメーション)」の実践ということになります。 紙の帳票をデジタル化したとか、リアルをリモートにしたというのは「デジタルチェンジ」であって、厳密には「DX」とは言えません。 まずは、現状業務の改善(アナログでのトランスフォーメーション)が先で、その効果を最大限にするためにデジタルツールを活用する、このような発想が必要です。 「DX」=「AX」+「デジタルツール」という考え方を、是非皆様の日々の業務にもご活用いただければと思います。 今回ご紹介した事例の詳細についてご興味のある方は、以下のURLから是非お気軽にお問い合わせください。   ▼本コラムの内容に関するお問い合わせはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html?siteno=S045   積算・見積業務を効率化!AI活用で働き方改革 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! 1、AI活用を通じた「積算・見積もり業務」の標準化・脱属人化・技術継承最新事例サマリー 2、積算・見積もりAIシステムのポイント① 3、積算・見積もりAIシステムのポイント② 4、積算・見積もりAIシステムのポイント③ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00702   ■関連するセミナーのご案内 見積業務にAI導入して受注率UP&利益率UP! 特注・一品一様生産 機械加工業の為の見積AI 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101882 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/24 (木) 13:00~15:00 2023/08/28 (月) 13:00~15:00 2023/08/29 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101882 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.DX成功のコツは「AX」にあり! 「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の成功は 「AX(アナログトランスフォーメーション)」にあることは間違いありません。 ちなみに、「AX」とは造語であり、一般的な用語ではありません。 これを使ってDXの意味を因数分解すると以下です。 「DX」=「AX」+「デジタルツール」 この意味は、 ・DXは単なるデジタルツールの導入ではない ・まずはアナログでのトランスフォーメーションありき ・その効果を最大限にするためにデジタルツールを活用する となります。 2.「DX」=「AX」+「デジタルツール」の実践事例 ここで、実践事例として従業員80名程度の製造業A社の営業部門でのDX事例を取り上げます。 A社の主力製品は、小さければバイク1台、大きければ大型トラック1台が入るくらいの金属製コンテナBOXで、中には電気系統の精密機材が納められています。 営業マンは5名程度で、当然ながら製品知識がないと売れません。 第一の課題は営業の属人化で、どうしても営業ノウハウに個人差が出ることでした。 もちろん、営業マニュアル等はありますが、それだけでは限界でした。 第二の課題は、営業支援として設計者が必要だったことです。 営業の最終段階ではCADによる図面提案が必要なので、設計者の協力が欠かせません。 スムーズに受注できれば良いですが、設計者を動員したのに失注となると、営業コストだけではなく、設計コストもマイナスとなってかかります。 それ以上に、営業段階で設計者の工数が取られて、設計者不足の中で本来の設計業務に集中できないことの方が問題でした。 つまり、営業の課題以上に、実は設計側の課題でもありました。 そこで、設計スキルのない営業マンでも活用できる「図面設計自動化DX」の仕組みを作りました。 その仕組みとは、営業の初期段階において、まずは顧客からの要望を営業マンがヒアリングする訳ですが、 その時に「顧客ニーズ仕様書」を標準フォーマット化します。 (病院に例えるならば、患者カルテ) その「顧客ニーズ仕様書」にデータ入力して、A社が構築した図面設計自動化システムにインプットすると、自動で図面が作成できるのです。 顧客にヒアリングをして、タブレットを使いその場で必要データを入力すると、その場で図面がアウトプットされて、提案が非常にスムーズになります。 これまでは、営業マンがヒアリングしたら、一度、会社に持ち帰り、設計者とミーティングして、設計者が図面を製作して、その後に営業マンが顧客に提出するという流れでした。 早くても1週間、遅ければ1か月もかかっていました。 それが何とたったの1~2時間で顧客の目の前で図面が出来てしまうというものです。このシステムはパッケージソフトではなく、A社オリジナルでオーダーメイドしたものです。 最大のポイントは、図面提案を設計者依存にせずに、営業マンが行うという発想であり、まず営業業務の改善をして、その結果、設計業務の改善に繋がったことです。まさに、「AX(アナログトランスフォーメーション)」の実践ということになります。 紙の帳票をデジタル化したとか、リアルをリモートにしたというのは「デジタルチェンジ」であって、厳密には「DX」とは言えません。 まずは、現状業務の改善(アナログでのトランスフォーメーション)が先で、その効果を最大限にするためにデジタルツールを活用する、このような発想が必要です。 「DX」=「AX」+「デジタルツール」という考え方を、是非皆様の日々の業務にもご活用いただければと思います。 今回ご紹介した事例の詳細についてご興味のある方は、以下のURLから是非お気軽にお問い合わせください。   ▼本コラムの内容に関するお問い合わせはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html?siteno=S045   積算・見積業務を効率化!AI活用で働き方改革 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! 1、AI活用を通じた「積算・見積もり業務」の標準化・脱属人化・技術継承最新事例サマリー 2、積算・見積もりAIシステムのポイント① 3、積算・見積もりAIシステムのポイント② 4、積算・見積もりAIシステムのポイント③ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00702   ■関連するセミナーのご案内 見積業務にAI導入して受注率UP&利益率UP! 特注・一品一様生産 機械加工業の為の見積AI 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101882 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/24 (木) 13:00~15:00 2023/08/28 (月) 13:00~15:00 2023/08/29 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101882

2025年の崖対策をしなかった場合の5つのリスク

2023.06.16

「2025年の崖」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。 現在、企業の管理業務(基幹業務)は属人化し、従業員が職人と化している企業が多く存在します。 この状態でシステムを導入しても、職人の意見が尊重され過ぎ、業務改善が一部できたとしても、改革や変革といった領域まで踏み込めないパターンが多く見受けられます。 基幹システムについてもDX化が叫ばれ、対応しない企業は様々なシーンでとり残される可能性が高まっています。 そこで今回は、2025年の崖と基幹システム導入(DX化)について触れていきたいと思います。 1.2025年の崖がもたらす影響 <ユーザーへの影響> ・蓄積されたデータを活用しきれず、機会損失につながり、デジタル競争の敗者になる。 ・複雑化しブラックボックス化した既存システムが老朽化し、市場の変化に柔軟・迅速に対応できない。 ・IT技術者の需要が増加することにより費用(単価)が高くなる。また、採用しにくくなる。 ・サイバーセキュリティや事故・災害のリスクが高くなる。 <ベンダーへの影響> ・保守運用に多くのリソースを割くことになる。 ・最先端技術を担う人材が確保できなくなる。 2.2025年の崖対策をしなかった場合の5つのリスク 経営リスク ・必要な情報提示の遅れにより経営判断が遅れる。または間違ってしまう。 ・融資や助成金等の申請に必要な情報提示が遅れ、借入等へのリスクが高まる。 ②業務管理リスク ・継ぎはぎシステムによる2重3重入力等による作業工数、人件費の増加に繋がる。 ・属人化が改善できない場合、高齢化等に伴う人的リスクや新しい技術の取り入れが難しくなる。 ③機会損失リスク ・在庫や生産ラインの確認等が遅れることで、顧客希望や競合他社に競り負けてしまう。 ・無駄な仕入れや在庫、生産計画なのか把握できず、経費コスト等を圧迫してしまう。 ④人的リスク ・属人化により、業務の引継ぎや担当者に何かあった際に業務が滞ってしまう。 ・高齢化と属人化により、若い人材の採用や定着が悪化する。 ⑤新技術・新手法を享受できないリスク ・過去のしがらみや高齢担当者の影響で新技術・新手法が取入れられない。 ・新技術・新手法を取り入れたくても外部業者の言いなりもしくは、導入しても費用対効果が出ない。 3.基幹システム導入(DX化)にあたって 2025年の崖を迎える前に、基幹システム導入(DX化)を検討する必要があります。その際は、ITツール導入ありきで進めるのではなく、自社の身の丈に合った導入改善計画を策定し、実行することが重要なポイントとなります。 基幹システム導入を円滑に進めるためには、 ・管理業務は職人化させない ・システムベンダー任せにしない ・システム導入の目的・目標を明確にする ・システム導入計画を策定する ・現場を巻き込む を意識して取り組む必要があります。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 「2025年の崖」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。 現在、企業の管理業務(基幹業務)は属人化し、従業員が職人と化している企業が多く存在します。 この状態でシステムを導入しても、職人の意見が尊重され過ぎ、業務改善が一部できたとしても、改革や変革といった領域まで踏み込めないパターンが多く見受けられます。 基幹システムについてもDX化が叫ばれ、対応しない企業は様々なシーンでとり残される可能性が高まっています。 そこで今回は、2025年の崖と基幹システム導入(DX化)について触れていきたいと思います。 1.2025年の崖がもたらす影響 <ユーザーへの影響> ・蓄積されたデータを活用しきれず、機会損失につながり、デジタル競争の敗者になる。 ・複雑化しブラックボックス化した既存システムが老朽化し、市場の変化に柔軟・迅速に対応できない。 ・IT技術者の需要が増加することにより費用(単価)が高くなる。また、採用しにくくなる。 ・サイバーセキュリティや事故・災害のリスクが高くなる。 <ベンダーへの影響> ・保守運用に多くのリソースを割くことになる。 ・最先端技術を担う人材が確保できなくなる。 2.2025年の崖対策をしなかった場合の5つのリスク 経営リスク ・必要な情報提示の遅れにより経営判断が遅れる。または間違ってしまう。 ・融資や助成金等の申請に必要な情報提示が遅れ、借入等へのリスクが高まる。 ②業務管理リスク ・継ぎはぎシステムによる2重3重入力等による作業工数、人件費の増加に繋がる。 ・属人化が改善できない場合、高齢化等に伴う人的リスクや新しい技術の取り入れが難しくなる。 ③機会損失リスク ・在庫や生産ラインの確認等が遅れることで、顧客希望や競合他社に競り負けてしまう。 ・無駄な仕入れや在庫、生産計画なのか把握できず、経費コスト等を圧迫してしまう。 ④人的リスク ・属人化により、業務の引継ぎや担当者に何かあった際に業務が滞ってしまう。 ・高齢化と属人化により、若い人材の採用や定着が悪化する。 ⑤新技術・新手法を享受できないリスク ・過去のしがらみや高齢担当者の影響で新技術・新手法が取入れられない。 ・新技術・新手法を取り入れたくても外部業者の言いなりもしくは、導入しても費用対効果が出ない。 3.基幹システム導入(DX化)にあたって 2025年の崖を迎える前に、基幹システム導入(DX化)を検討する必要があります。その際は、ITツール導入ありきで進めるのではなく、自社の身の丈に合った導入改善計画を策定し、実行することが重要なポイントとなります。 基幹システム導入を円滑に進めるためには、 ・管理業務は職人化させない ・システムベンダー任せにしない ・システム導入の目的・目標を明確にする ・システム導入計画を策定する ・現場を巻き込む を意識して取り組む必要があります。   ■関連するセミナーのご案内 設計開発型メーカーの為の基幹システム再構築戦略!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452 ■開催内容 設計開発型メーカー及び修理メンテサービスをされている社長が知っておくべき原価管理システムがわかる! 製品別・取引先別・工程別・メンテナンス部品別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる! 職人・属人化している生産管理・個別原価管理・工程管理・修理メンテナンス業務を改善する為のシステムを導入する方法がわかる! 基礎知識や導入経験がない社長でもデータ化してデータ経営する方法がわかります。 ~設計連携・開発・営業・生産管理・原価管理・工程管理・修理メンテサービスをシステムで統合的する方法が良くわからない… 設計工数、製造工程工数、メンテナンス原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な 対策がわかる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/08/03 (木) 13:00~15:00 2023/08/04 (金) 13:00~15:00 2023/08/08 (火) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/101452   基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 中堅中小製造業におけるBI活用の位置づけと実際のBI活用事例をこの1冊にまとめました。 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-core-system_S045

話題のChatGPTとAIと日本の未来

2023.06.14

1.第4次AIブーム?ChatGPTとは 昨年末から対話側AI(人工知能)の「ChatGPT」が大きな話題を呼んでいます。 GPTは「Generative Pre-trained Transformer(生成可能な事前学習済み変換)」の頭文字で、人間と同じような自然な受け答えができる高性能チャットボットを意味しています。 ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。 2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。 第4次AIブームという言葉が、最近少し出てきていますが、過去にAIは3度のブームがありました。 AIの概念自体は古く、1950年に最初に提唱したのは英数学者のアラン・チューリング氏だといわれ、50年代後半から60年代にかけ、第1次AIブームが登場しました。 しかし迷路やパズルなどは解けても用途が限られたため下火となってしまいました。 第2次AIブームは80年代から90年代に起きました。 専門家の知識や知見をコンピューターに覚え込ませる「エキスパートシステム」という手法がとられましたが、結局は人間が情報を提供し続ける必要があり実用化には至りませんでした。 第3次AIブームはトロント大学のジェフリー・ヒントン博士らが2006年に「ディープラーニング(深層学習)」を提唱したことに始まります。 コンピューターが自己学習する機械学習のひとつで、人間の神経系に似ていることから「ニューラルネットワーク」とも呼ばれました。 AIの利用がこれまで進まなかったのは大量のデータを扱えるコンピューターや記憶装置、通信回線などがなかったためでしたが、クラウドやスマートフォンなどの登場により、AI活用が大きく進みました。 それを巧みにビジネスにしたのが「GAFA」などの米大手IT企業でした。 2.ChatGPTの現在地 ChatGPTは、小説の自動生成やゲームでの会話を生成する用途で開発された、「GPT」という言語モデルがベースになっています。 GPTは、与えられたテキストの指示に対して自然言語を生成するAIで、インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴です。 さらに過去の会話内容を記憶したり、内容に誤りがあった場合はユーザーが訂正したりできるなど、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。 現在も改良が加えられており、2023年2月にはChatGPT-3.5がリリースされ、翌月2023年3月にはChatGPT-4がリリースされました。(2023年4月1日時点) ChatGPTもまた、深層学習機能をベースにしていますが、成功した最大の要因は多額の資金を集め、優秀な人材を集めたことだと言われています。 もともとグーグルなどにいたAI研究者らが研究目的で起ち上げ、そこにテスラのイーロン・マスクCEOらが参画しました。 マイクロソフトも始めに10億ドルを投じ、今や1兆円規模に膨れ上がっています。 一方でChatGPTによる回答は必ずしも正確ではなく、「嘘をつくAI」として、その利用を懸念する声もあります。 これは真偽が確認されていないテキストがトレーニングに使われているほか、十分に学習できていない質問には答えられないというAIの特性によるものの為です。 3.AIと日本の未来 現時点においてChatGPTは様々な課題があり、日々世界を巻き込んだ議論がされています。 一方で我々の見えていないところではAI技術の活用は幅広く使われるようになり、すでに生活の中に浸透しています。 AIを活用するか/しないかではなく、すでに我々の生活は、人工知能(AI)の利用は「避けて通れない」ところまで来ているのです。 世界中の若者はデジタルネーティブ世代であり、携帯電話を通じ、既にAIを日常的に体験しています。 重要なのは、利用するかしないかではなく、AIがもたらすメリットとデメリットの「バランスをどう考えるか。」ということだけなのです。 スマホが出始めたころ、たくさんの日本人はガラケーを使用しており、使い慣れたガラケーをすぐに手放せない人が多くいました。 性能や使い勝手は圧倒的にスマホが良いにも拘わらず。 しかし、スマホの利便性が浸透していくにしたがって、日本人全員がスマホを手にするようになりました。 ChatGPTに代表されるAIも同じです。 世界中でAIの開発競争が進んでいく中で、日本人だけAIを活用しないわけには行きません。 残念ながらAI技術は日本が開発しているわけではありません。 ほとんどは他国の技術です。 一方で昔から日本は、輸入した技術を発展させる能力でこの国は発展してきました。 他国の技術を取り込み、他国以上の発展させる能力・技術のある日本において、実はAI技術は日本を復活させる良いテーマなのです。 他国の技術と残念がらずに、AI技術で日本が一番になれるように積極的に活用していけると良いですね。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! 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お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

工場経営の4つの経営資源

2023.06.07

工場経営には4つの経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ)の活用の善し悪しが重要です。 その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。 これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。 1.課題を見つけ出すこと 作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。 しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。 ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。 つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。 2.実態をデータで顕在化(見える化)させること 改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。 課題の改善においても実態把握が重要です。 生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。 要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。 それがIoTです。 3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。 まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。 次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。 つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。 それがAIです。 4.まとめ 工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。 しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。 今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。 そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。 今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 工場経営には4つの経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ)の活用の善し悪しが重要です。 その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。 これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。 1.課題を見つけ出すこと 作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。 しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。 ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。 つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。 2.実態をデータで顕在化(見える化)させること 改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。 課題の改善においても実態把握が重要です。 生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。 要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。 それがIoTです。 3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。 まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。 次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。 つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。 それがAIです。 4.まとめ 工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。 しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。 今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。 そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。 今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

製造業画像検査装置の最新情報AI・ディープラーニング

2023.05.30

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きます。 その最新情報の中でも特に画像処理検査に関するAIとディープラーニングについて説明させて頂きます。 1.画像処理検査に関するAI・ディープラーニングの最新情報 1.製造ラインでの検査: AI・ディープラーニングを使用することで、製造ラインでの欠陥検査や品質管理を効率化することができます。例えば、自動車部品や電子部品の検査では、欠陥を自動的に検出することが可能です。 2.医療画像解析: AI・ディープラーニングを使用することで、X線画像やMRI画像などの医療画像の解析を効率化することができます。例えば、乳がん検査では、AIによる画像解析を用いることで、従来の方法よりも高い精度で検査を行うことができます。 3.超解像技術: 超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。最近の研究では、AI・ディープラーニングを使用することで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。 4.検査データの蓄積と利活用: AI・ディープラーニングを使用することで、大量の検査データを蓄積し、そのデータを解析することで、より高い精度で欠陥検査を行うことができます。また、蓄積されたデータを活用することで、将来的には検査の自動化や予防保全などの新しいサービスの開発にもつながると期待されています。 5.異常検知技術: AI・ディープラーニングを使用することで、画像の異常を検出する技術が進化しています。例えば、監視カメラの映像から異常を検出するシステムや、衛星画像から異常地形を検出するシステムなどが開発されています。 上記の5つの列挙項目から分かる様に様々な新技術と融合して画像検査が新しく進んでいる事が分かります。本コラムでは製造業から見た視点でこれらの新しい画像検査の活用方法を説明させて頂きます。 2.AIとディープラーニングの違いをもう一度、確認してみましょう AI(人工知能)は、人間の知能を模倣して構築されたコンピューターシステムのことを指します。一方、ディープラーニングは、AIの一種で、人工ニューラルネットワークを使用した機械学習の一種です。 つまり、AIは、様々な技術を用いて構築された人工的な知能を指し、その中にはディープラーニングが含まれます。ディープラーニングは、人工的に構築されたニューラルネットワークを使用して、データからパターンや特徴を自動的に抽出し、それらを使って新しいデータを分類したり予測したりすることができます。 したがって、ディープラーニングは、AIの中でも特定のアプローチや技術の一種であり、AIの中で広く使用される技術の一つです。 上記を正しく理解した上で、先の5つの項目のうち「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」。「異常検知技術」について、どの様な技術かを簡単にご説明いたします。 3.「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」、「異常検知技術」について 3.1 超解像技術: 低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の細部をより詳細に見ることができるため、画像処理や画像解析において非常に有用です。 従来の方法では、画像の解像度を向上させるためには、画像を拡大して補間する方法が一般的でした。しかし、この方法では、画像がぼやけたり、データが失われたりしてしまうことがあります。これに対して、超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の品質を維持しながら解像度を向上させることができます。 近年、ディープラーニングを用いた超解像技術が注目されており、深層学習を用いることで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。具体的には、低解像度の画像を入力として、ディープラーニングモデルを学習させ、高解像度の画像を出力することができます。 つまり、低解像度のカメラで撮影した画像でも超高解像度の画像を生成して、今まで検出が難しかった欠陥も見つけられる可能性があります。 3.2 製造現場での検査画像データの蓄積と利活用: 製造プロセスにおける品質管理に重要な役割を持っています。工場での画像検査は、製品の外観や内部の欠陥を検出するために行われ、多数の画像データが生成されます。これらのデータを蓄積して、品質管理や生産改善に利用することができます。 まず、工場での画像検査データの蓄積には、データベースやサーバーなどのシステムが必要です。画像検査システムから生成されたデータを自動的に収集し、適切に整理して保存することが求められます。データの保存期間やアクセス権限など、セキュリティに関する規定も重要です。 利活用の面では、画像検査データを分析することで、製品の品質改善や異常検知に役立てることができます。例えば、同じ製品が何度も不良品として検査に引っかかっている場合、その原因を特定して改善することができます。また、製品の品質を定量的に評価するための指標として、画像解析技術を活用することも可能です。 さらに、画像検査データの蓄積と利活用には、機械学習や人工知能技術を活用することができます。これらの技術を用いることで、画像検査データをより高度に分析し、製品の品質改善や異常検知の精度を向上させることができます。 つまり、蓄積された検査画像データは単純に良品と不良品を見分けた結果ではなく、その不良の原因を突き止めるための大切な情報になります。機械学習や人工知能技術を活用し、フィードバックして不良原因を改善・改修・見直しする事で歩留まり率を改善する事が出来ます。 3.3 異常検知技術: 製品の品質管理において重要な役割を果たす技術です。製造工場では、多数の製品が生産されますが、その中には欠陥品や不良品が含まれることがあります。製品の検査において、人手による検査だけではなく、機械学習やディープラーニングを用いた異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 異常検知技術は、正常な製品の画像を多数収集し、学習モデルを作成することから始まります。学習モデルは、製品の画像から特徴量を抽出し、正常な製品の特徴量分布を学習します。このモデルを用いて、未知の製品の画像を分類することで、異常品を検知することができます。 異常検知技術は、機械学習やディープラーニングの分野で発展しています。最近では、異常検知に特化したアルゴリズムやモデルが開発され、高い精度での異常検知が可能になってきています。また、異常検知技術は、多様な画像処理技術と組み合わせることで、より高度な品質管理が可能となっています。 異常検知技術を用いた製品の品質管理には、以下のようなメリットがあります。 自動化により人手作業の負担を軽減できる。 正確性が向上し、品質管理の効率化が期待できる。 未知の欠陥や不良品を検知できるため、製品の品質改善につながる。 データの蓄積や分析により、生産プロセスの改善に役立てることができる。 つまり、製品の品質管理において異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 4.まとめ 今回のコラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 このような方におすすめ 人手に頼った目視検査で工数がかかっている 画像検査装置の導入が未経験である 小さな不良なので画像検査が可能なのか分からない 人による目視検査で不良品が流出している 検査業務が属人化している   ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産の塗装&外観検査工程ロボット活用!社長セミナー 「多品種少量生産の塗装加工業の社長が取り組むべきロボット戦略」 ロボットによる自動塗装で人手を増やさずに生産性を上げる! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495 いつも当コラムをご愛読頂きましてありがとうございます。 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きます。 その最新情報の中でも特に画像処理検査に関するAIとディープラーニングについて説明させて頂きます。 1.画像処理検査に関するAI・ディープラーニングの最新情報 1.製造ラインでの検査: AI・ディープラーニングを使用することで、製造ラインでの欠陥検査や品質管理を効率化することができます。例えば、自動車部品や電子部品の検査では、欠陥を自動的に検出することが可能です。 2.医療画像解析: AI・ディープラーニングを使用することで、X線画像やMRI画像などの医療画像の解析を効率化することができます。例えば、乳がん検査では、AIによる画像解析を用いることで、従来の方法よりも高い精度で検査を行うことができます。 3.超解像技術: 超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。最近の研究では、AI・ディープラーニングを使用することで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。 4.検査データの蓄積と利活用: AI・ディープラーニングを使用することで、大量の検査データを蓄積し、そのデータを解析することで、より高い精度で欠陥検査を行うことができます。また、蓄積されたデータを活用することで、将来的には検査の自動化や予防保全などの新しいサービスの開発にもつながると期待されています。 5.異常検知技術: AI・ディープラーニングを使用することで、画像の異常を検出する技術が進化しています。例えば、監視カメラの映像から異常を検出するシステムや、衛星画像から異常地形を検出するシステムなどが開発されています。 上記の5つの列挙項目から分かる様に様々な新技術と融合して画像検査が新しく進んでいる事が分かります。本コラムでは製造業から見た視点でこれらの新しい画像検査の活用方法を説明させて頂きます。 2.AIとディープラーニングの違いをもう一度、確認してみましょう AI(人工知能)は、人間の知能を模倣して構築されたコンピューターシステムのことを指します。一方、ディープラーニングは、AIの一種で、人工ニューラルネットワークを使用した機械学習の一種です。 つまり、AIは、様々な技術を用いて構築された人工的な知能を指し、その中にはディープラーニングが含まれます。ディープラーニングは、人工的に構築されたニューラルネットワークを使用して、データからパターンや特徴を自動的に抽出し、それらを使って新しいデータを分類したり予測したりすることができます。 したがって、ディープラーニングは、AIの中でも特定のアプローチや技術の一種であり、AIの中で広く使用される技術の一つです。 上記を正しく理解した上で、先の5つの項目のうち「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」。「異常検知技術」について、どの様な技術かを簡単にご説明いたします。 3.「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」、「異常検知技術」について 3.1 超解像技術: 低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の細部をより詳細に見ることができるため、画像処理や画像解析において非常に有用です。 従来の方法では、画像の解像度を向上させるためには、画像を拡大して補間する方法が一般的でした。しかし、この方法では、画像がぼやけたり、データが失われたりしてしまうことがあります。これに対して、超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の品質を維持しながら解像度を向上させることができます。 近年、ディープラーニングを用いた超解像技術が注目されており、深層学習を用いることで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。具体的には、低解像度の画像を入力として、ディープラーニングモデルを学習させ、高解像度の画像を出力することができます。 つまり、低解像度のカメラで撮影した画像でも超高解像度の画像を生成して、今まで検出が難しかった欠陥も見つけられる可能性があります。 3.2 製造現場での検査画像データの蓄積と利活用: 製造プロセスにおける品質管理に重要な役割を持っています。工場での画像検査は、製品の外観や内部の欠陥を検出するために行われ、多数の画像データが生成されます。これらのデータを蓄積して、品質管理や生産改善に利用することができます。 まず、工場での画像検査データの蓄積には、データベースやサーバーなどのシステムが必要です。画像検査システムから生成されたデータを自動的に収集し、適切に整理して保存することが求められます。データの保存期間やアクセス権限など、セキュリティに関する規定も重要です。 利活用の面では、画像検査データを分析することで、製品の品質改善や異常検知に役立てることができます。例えば、同じ製品が何度も不良品として検査に引っかかっている場合、その原因を特定して改善することができます。また、製品の品質を定量的に評価するための指標として、画像解析技術を活用することも可能です。 さらに、画像検査データの蓄積と利活用には、機械学習や人工知能技術を活用することができます。これらの技術を用いることで、画像検査データをより高度に分析し、製品の品質改善や異常検知の精度を向上させることができます。 つまり、蓄積された検査画像データは単純に良品と不良品を見分けた結果ではなく、その不良の原因を突き止めるための大切な情報になります。機械学習や人工知能技術を活用し、フィードバックして不良原因を改善・改修・見直しする事で歩留まり率を改善する事が出来ます。 3.3 異常検知技術: 製品の品質管理において重要な役割を果たす技術です。製造工場では、多数の製品が生産されますが、その中には欠陥品や不良品が含まれることがあります。製品の検査において、人手による検査だけではなく、機械学習やディープラーニングを用いた異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 異常検知技術は、正常な製品の画像を多数収集し、学習モデルを作成することから始まります。学習モデルは、製品の画像から特徴量を抽出し、正常な製品の特徴量分布を学習します。このモデルを用いて、未知の製品の画像を分類することで、異常品を検知することができます。 異常検知技術は、機械学習やディープラーニングの分野で発展しています。最近では、異常検知に特化したアルゴリズムやモデルが開発され、高い精度での異常検知が可能になってきています。また、異常検知技術は、多様な画像処理技術と組み合わせることで、より高度な品質管理が可能となっています。 異常検知技術を用いた製品の品質管理には、以下のようなメリットがあります。 自動化により人手作業の負担を軽減できる。 正確性が向上し、品質管理の効率化が期待できる。 未知の欠陥や不良品を検知できるため、製品の品質改善につながる。 データの蓄積や分析により、生産プロセスの改善に役立てることができる。 つまり、製品の品質管理において異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 4.まとめ 今回のコラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 このような方におすすめ 人手に頼った目視検査で工数がかかっている 画像検査装置の導入が未経験である 小さな不良なので画像検査が可能なのか分からない 人による目視検査で不良品が流出している 検査業務が属人化している   ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産の塗装&外観検査工程ロボット活用!社長セミナー 「多品種少量生産の塗装加工業の社長が取り組むべきロボット戦略」 ロボットによる自動塗装で人手を増やさずに生産性を上げる! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495

多品種少量生産型製造業の付加価値をアップする見積もりAI

2023.05.24

1.付加価値アップのキーワードは「熟練技術のDX化」 突然ですが、皆様の会社で 以下のような業務はありませんか? 人的依存の高い業務 属人的な業務 手作業が多い業務 一部の社員に偏っている業務 熟練と勘と経験を要する業務 以上を標準化・パッケージ化して誰でもできるように技術継承をしたい業務 特に、「一品一様」「多品種少量生産」に該当する製造業の皆様にとっては、自社の何らかの業務・工程で思い当たる節があるのではないかと思います。 また、外部環境を見渡してみると、原材料やエネルギーコストの乱高下が今後も予測される中、そのような時代にも耐え得る経営を志向していく必要があります。 一言で言えば、「原材料等の乱高下の影響を極力低減できるビジネスモデル」。要は、「自ら付加価値を作れるビジネスモデル」でないと、このような乱高下の時代に安定した経営は難しいでしょう。 「付加価値を作れる」とは、やはり「熟練したヒトの手が介在して差別化できるノウハウ・情報・スキルが必須」ということです。 しかし、今時、そのような熟練者を採用する・育成する方が難しく、その技術継承も困難です。 そこで、「DX化」が必須となります。 「熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化」です。 誰でもできるような、誰でも知っているような技術・ノウハウ・スキルではなく、「その企業独自の技術・ノウハウ・スキル」をDX化していくことで、永続性と安定性が作れるようになります。 2.「熟練技術のDX化」の事例 熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化の一例として、「見積もり業務に関するDX化」の事例をご紹介いたします。 【事例サマリー】 ・従業員数:約50名 ・業種:建築用金属製品製造業 (一品一様・多品種少量生産) ・2DCADデータを用いた見積もりAIシステムを導入 ・社長自ら手掛けていた見積もり業務の「標準化・脱属人化・技術継承」を推進 今回ご紹介する「見積もり業務に関するDX化」の実践企業様では、見積もりAIシステムの導入を進めています。 この見積もりAIシステムは、 ①新規の見積もり作成の際に、参考となる過去の図面データを探すのに時間がかかる ②参考となる過去の図面データを探す工程が特に属人化しており、熟練者しか対応できない ③熟練者が見積もり業務以外の仕事に時間を割くことが難しい 等の「見積もり業務」に関する課題解決をサポートするためのシステムです。 こちらの企業様では見積もりAIシステムの導入を通じて、 ①新規の見積もり作成の際に必要な「過去の参考図面データ」を探すスピードが速くなり、見積もり作成時間を大幅に短縮することができた ②属人的な見積もり作成ノウハウを標準化し、熟練者以外の社員でも見積もり業務に従事することができるようになった ③社長自ら従事していた見積もり業務の時間を浮かせ、空いた時間で社長が別の高付加価値業務へ取り組むことができるようになった 等の導入効果を得ることができました。 【見積もりAIシステム導入前】 【見積もりAIシステム導入後】 AI活用の話題となると、 既存業務を「より楽に」できるようになる(=効率化) 既存業務を「より少ない人数で」できるようになる(=省人化) という主旨の話が先行しがちですが、今回ご紹介した事例の「より本質的なポイント」は単なる「効率化・省人化」の実現だけでなく、AI導入を通じて浮かせることができた社長の時間を「より高付加価値な業務」へ投資することが可能となった つまり、「社長の時間の使い方改革」を実現できたという点が、「より本質的なポイント」となります。 AI活用を通じて「社長の時間の使い方」を変えていくことで、 経営方針の策定(会社の方向付け) 設備計画の構想 その他の意思決定 等のような、「本当に社長にしかできない高付加価値な仕事」に社長が時間を使えるようになっていきます。 今回は見積もり業務を例にお伝えさせていただきましたが、読者の皆様の会社でも、 人的依存の高い業務 属人的な業務 手作業が多い業務 一部の社員に偏っている業務 熟練と勘と経験を要する業務 等が存在していないでしょうか? 本コラムが皆様の会社における「熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化」の切り口を考えるきっかけとなれば幸いです。 今回ご紹介した事例の詳細についてご興味のある方は、以下のURLから是非お気軽にお問い合わせください。 ▼本コラムの内容に関するお問い合わせはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html?siteno=S045   ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産板金加工業の為の見積もりAI!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100000 ■開催内容 3D-CADデータを用いた高精度の類似検索!従業員数25名の工業用模型製造業におけるAI活用最新事例 2D-CAD図面とPDF図面を用いた見積もりAIシステムを導入!従業員数51名の板金加工業におけるAI活用最新事例 AI活用戦略講座編 「板金加工業経営者が取り組むべきAI活用戦略」 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/06/14 (水) 13:00~15:00 2023/06/16 (金) 13:00~15:00 2023/06/21 (水) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100000 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.付加価値アップのキーワードは「熟練技術のDX化」 突然ですが、皆様の会社で 以下のような業務はありませんか? 人的依存の高い業務 属人的な業務 手作業が多い業務 一部の社員に偏っている業務 熟練と勘と経験を要する業務 以上を標準化・パッケージ化して誰でもできるように技術継承をしたい業務 特に、「一品一様」「多品種少量生産」に該当する製造業の皆様にとっては、自社の何らかの業務・工程で思い当たる節があるのではないかと思います。 また、外部環境を見渡してみると、原材料やエネルギーコストの乱高下が今後も予測される中、そのような時代にも耐え得る経営を志向していく必要があります。 一言で言えば、「原材料等の乱高下の影響を極力低減できるビジネスモデル」。要は、「自ら付加価値を作れるビジネスモデル」でないと、このような乱高下の時代に安定した経営は難しいでしょう。 「付加価値を作れる」とは、やはり「熟練したヒトの手が介在して差別化できるノウハウ・情報・スキルが必須」ということです。 しかし、今時、そのような熟練者を採用する・育成する方が難しく、その技術継承も困難です。 そこで、「DX化」が必須となります。 「熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化」です。 誰でもできるような、誰でも知っているような技術・ノウハウ・スキルではなく、「その企業独自の技術・ノウハウ・スキル」をDX化していくことで、永続性と安定性が作れるようになります。 2.「熟練技術のDX化」の事例 熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化の一例として、「見積もり業務に関するDX化」の事例をご紹介いたします。 【事例サマリー】 ・従業員数:約50名 ・業種:建築用金属製品製造業 (一品一様・多品種少量生産) ・2DCADデータを用いた見積もりAIシステムを導入 ・社長自ら手掛けていた見積もり業務の「標準化・脱属人化・技術継承」を推進 今回ご紹介する「見積もり業務に関するDX化」の実践企業様では、見積もりAIシステムの導入を進めています。 この見積もりAIシステムは、 ①新規の見積もり作成の際に、参考となる過去の図面データを探すのに時間がかかる ②参考となる過去の図面データを探す工程が特に属人化しており、熟練者しか対応できない ③熟練者が見積もり業務以外の仕事に時間を割くことが難しい 等の「見積もり業務」に関する課題解決をサポートするためのシステムです。 こちらの企業様では見積もりAIシステムの導入を通じて、 ①新規の見積もり作成の際に必要な「過去の参考図面データ」を探すスピードが速くなり、見積もり作成時間を大幅に短縮することができた ②属人的な見積もり作成ノウハウを標準化し、熟練者以外の社員でも見積もり業務に従事することができるようになった ③社長自ら従事していた見積もり業務の時間を浮かせ、空いた時間で社長が別の高付加価値業務へ取り組むことができるようになった 等の導入効果を得ることができました。 【見積もりAIシステム導入前】 【見積もりAIシステム導入後】 AI活用の話題となると、 既存業務を「より楽に」できるようになる(=効率化) 既存業務を「より少ない人数で」できるようになる(=省人化) という主旨の話が先行しがちですが、今回ご紹介した事例の「より本質的なポイント」は単なる「効率化・省人化」の実現だけでなく、AI導入を通じて浮かせることができた社長の時間を「より高付加価値な業務」へ投資することが可能となった つまり、「社長の時間の使い方改革」を実現できたという点が、「より本質的なポイント」となります。 AI活用を通じて「社長の時間の使い方」を変えていくことで、 経営方針の策定(会社の方向付け) 設備計画の構想 その他の意思決定 等のような、「本当に社長にしかできない高付加価値な仕事」に社長が時間を使えるようになっていきます。 今回は見積もり業務を例にお伝えさせていただきましたが、読者の皆様の会社でも、 人的依存の高い業務 属人的な業務 手作業が多い業務 一部の社員に偏っている業務 熟練と勘と経験を要する業務 等が存在していないでしょうか? 本コラムが皆様の会社における「熟練技術・熟練ノウハウ・熟練スキルのDX化」の切り口を考えるきっかけとなれば幸いです。 今回ご紹介した事例の詳細についてご興味のある方は、以下のURLから是非お気軽にお問い合わせください。 ▼本コラムの内容に関するお問い合わせはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html?siteno=S045   ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産板金加工業の為の見積もりAI!社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100000 ■開催内容 3D-CADデータを用いた高精度の類似検索!従業員数25名の工業用模型製造業におけるAI活用最新事例 2D-CAD図面とPDF図面を用いた見積もりAIシステムを導入!従業員数51名の板金加工業におけるAI活用最新事例 AI活用戦略講座編 「板金加工業経営者が取り組むべきAI活用戦略」 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/06/14 (水) 13:00~15:00 2023/06/16 (金) 13:00~15:00 2023/06/21 (水) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100000