工場経営の4つの経営資源
2023.06.07
工場経営には4つの経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ)の活用の善し悪しが重要です。
その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。
これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。
1.課題を見つけ出すこと
作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。
しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。
ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。
つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。
2.実態をデータで顕在化(見える化)させること
改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。
課題の改善においても実態把握が重要です。
生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。
要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。
それがIoTです。
3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと
ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。
まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。
次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。
つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。
それがAIです。
4.まとめ
工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。
しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。
今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。
そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。
今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。
上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。
これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。
1.課題を見つけ出すこと
作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。
しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。
ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。
つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。
2.実態をデータで顕在化(見える化)させること
改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。
課題の改善においても実態把握が重要です。
生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。
要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。
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3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと
ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。
まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。
次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。
つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。
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工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。
しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。
今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。
そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。
今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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