ROBOT CONSULTING COLUMN 自動化・ロボットコンサルティングコラム

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【2024年】中小製造業のための今後のロボット活用方程式

2024.02.29

▼関連レポート 無料ダウンロードはこちらをクリック 1.中小製造業における課題とロボット活用の現状 中小製造業における課題として、超・人手不足問題が顕著です。 製造業の34歳以下の就業者数が年々減少しており、若年者の入職者数の増加が鈍い一方、高齢化が進んでいます。 特に中小企業にとっては人手不足が今後さらに深刻化する可能性があります。 このような状況下で、ロボット活用が注目されています。 ロボット活用によって単純な人手不足の解消と若手にとって魅力ある環境作りが不可欠です。 これらの情報を踏まえると、中小製造業では人手不足問題が深刻化しており、特に高齢化が進む中で若年者の入職者数が増加しづらい状況が把握されます。 そのため、ロボット活用が必要不可欠であり、単純な人手不足問題の解消だけでなく、若手にとっても働きやすい環境の整備が喫緊の課題となっています。 2.2024年中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 2020年、世界の産業用ロボット出荷台数全体に占める協働ロボットの割合は5%ほどでしたが、20%以上の伸び率を示し、今後の市場拡大が期待されています。 2030年には現在の2倍以上の市場規模に拡大すると予想されています。 特に中小製造業において、協働ロボットが主流となる理由について、簡単な操作や省スペースの特性が挙げられます。 多品種少量生産でロボットを取り扱う技術がなく、狭いスペースの中小製造業には従来の産業用ロボットが不向きであるため、協働ロボットが重要視されています。 この情報から、2024年には中小製造業において協働ロボットが主流になり、その需要がさらに拡大する見込みであることが示されます。 特に協働ロボットは、簡単な操作や省スペースの特性から、人手不足の解消や多品種少量生産に適した製造現場での活用が期待されています。 これらの要因により、協働ロボットは中小製造業においてますます重要な役割を果たすことが予測されます。 3.2024年中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用のポイントとして、多品種少量生産の製造業でロボットを活用する際の方法について考えてみましょう。 具体的なポイントとして、多品種のうち、どのワークを対象にするかを製品分析し、どの工程をロボット化するのかを作業分析することが重要です。 製品分析と作業分析を通じて、ロボット活用の条件を絞り込むことが肝要です。 これらのポイントを踏まえると、中小製造業が協働ロボットを実践する際には、多品種少量生産に対応するために、ロボットの活用条件を具体的に絞り込んでいく必要があります。 製品分析や作業分析を通じて、どの工程をロボット化するのかを明確に把握し、その上で活用条件を検討していくことが重要です。 これにより、効率的なロボット活用が実現し、中小製造業の生産性向上につながるでしょう。 4.ロボット導入の成功を目指す~製品分析と作業分析のポイント~ 製造業におけるロボット導入の成功に欠かせない要素とは何でしょうか? 製品分析と作業分析に注目し、ロボット導入を成功させるためのポイントについてお話しします。 まずは製品分析から始めましょう。 過去3年間の生産実績データを集め、各製品にかかる工数を算出します。 それにより、作業における工数がかかっている特定の製品を把握することができます。 仮に100品種を製造している場合でも、製品分析により上位10品種程度で半数以上の工数を占めていることがわかるかもしれません。 このような共通するポイントに着目し、ロボット導入の対象品種を含むべきです。 次に作業分析です。 作業の動画を撮影し、作業時間を割り出すことで、どの作業をロボットに代替すべきかを分析します。 また、工程ごとに作業の分析を行い、多くの時間がかかっている作業をロボットに代替させることで、投資対効果を向上させることが可能です。 製品分析と作業分析において、データを活用して具体的な取り組みを行うことが成功のカギです。 ロボット導入に際しては、一度立ち止まり、しっかりとした分析を行うことが大切です。 ぜひこのポイントを参考に、ロボット導入を成功させていきましょう。 5.協働ロボット活用成功事例 協働ロボット活用の成功事例詳細はレポートをダウンロードしてご覧ください ▼関連レポート 無料ダウンロードはこちらをクリック [sc name="cobot"][/sc] いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 ▼関連レポート 無料ダウンロードはこちらをクリック 1.中小製造業における課題とロボット活用の現状 中小製造業における課題として、超・人手不足問題が顕著です。 製造業の34歳以下の就業者数が年々減少しており、若年者の入職者数の増加が鈍い一方、高齢化が進んでいます。 特に中小企業にとっては人手不足が今後さらに深刻化する可能性があります。 このような状況下で、ロボット活用が注目されています。 ロボット活用によって単純な人手不足の解消と若手にとって魅力ある環境作りが不可欠です。 これらの情報を踏まえると、中小製造業では人手不足問題が深刻化しており、特に高齢化が進む中で若年者の入職者数が増加しづらい状況が把握されます。 そのため、ロボット活用が必要不可欠であり、単純な人手不足問題の解消だけでなく、若手にとっても働きやすい環境の整備が喫緊の課題となっています。 2.2024年中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 2020年、世界の産業用ロボット出荷台数全体に占める協働ロボットの割合は5%ほどでしたが、20%以上の伸び率を示し、今後の市場拡大が期待されています。 2030年には現在の2倍以上の市場規模に拡大すると予想されています。 特に中小製造業において、協働ロボットが主流となる理由について、簡単な操作や省スペースの特性が挙げられます。 多品種少量生産でロボットを取り扱う技術がなく、狭いスペースの中小製造業には従来の産業用ロボットが不向きであるため、協働ロボットが重要視されています。 この情報から、2024年には中小製造業において協働ロボットが主流になり、その需要がさらに拡大する見込みであることが示されます。 特に協働ロボットは、簡単な操作や省スペースの特性から、人手不足の解消や多品種少量生産に適した製造現場での活用が期待されています。 これらの要因により、協働ロボットは中小製造業においてますます重要な役割を果たすことが予測されます。 3.2024年中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用のポイントとして、多品種少量生産の製造業でロボットを活用する際の方法について考えてみましょう。 具体的なポイントとして、多品種のうち、どのワークを対象にするかを製品分析し、どの工程をロボット化するのかを作業分析することが重要です。 製品分析と作業分析を通じて、ロボット活用の条件を絞り込むことが肝要です。 これらのポイントを踏まえると、中小製造業が協働ロボットを実践する際には、多品種少量生産に対応するために、ロボットの活用条件を具体的に絞り込んでいく必要があります。 製品分析や作業分析を通じて、どの工程をロボット化するのかを明確に把握し、その上で活用条件を検討していくことが重要です。 これにより、効率的なロボット活用が実現し、中小製造業の生産性向上につながるでしょう。 4.ロボット導入の成功を目指す~製品分析と作業分析のポイント~ 製造業におけるロボット導入の成功に欠かせない要素とは何でしょうか? 製品分析と作業分析に注目し、ロボット導入を成功させるためのポイントについてお話しします。 まずは製品分析から始めましょう。 過去3年間の生産実績データを集め、各製品にかかる工数を算出します。 それにより、作業における工数がかかっている特定の製品を把握することができます。 仮に100品種を製造している場合でも、製品分析により上位10品種程度で半数以上の工数を占めていることがわかるかもしれません。 このような共通するポイントに着目し、ロボット導入の対象品種を含むべきです。 次に作業分析です。 作業の動画を撮影し、作業時間を割り出すことで、どの作業をロボットに代替すべきかを分析します。 また、工程ごとに作業の分析を行い、多くの時間がかかっている作業をロボットに代替させることで、投資対効果を向上させることが可能です。 製品分析と作業分析において、データを活用して具体的な取り組みを行うことが成功のカギです。 ロボット導入に際しては、一度立ち止まり、しっかりとした分析を行うことが大切です。 ぜひこのポイントを参考に、ロボット導入を成功させていきましょう。 5.協働ロボット活用成功事例 協働ロボット活用の成功事例詳細はレポートをダウンロードしてご覧ください ▼関連レポート 無料ダウンロードはこちらをクリック [sc name="cobot"][/sc]

工場内物流の自動化によるメリットと自動化を成功させる設備導入の手法とは?

2024.02.27

1.日本における製造業の現状と労働力不足への対策としての自動化の推進 はじめにロボットの需給動向についてご説明したいと思います。 日本におけるロボットの生産出荷台数は、コロナ禍で若干落ち込んでいましたが2022年には過去最高となり近年では人件費の高騰や人手不足を背景としてロボットの需要が高まっています。また協働ロボットの使い易さが向上してきており、これまでの大企業を中心としていたロボット活用の裾野が広がり、多数の分野で活用されるようになってきています。 次に労働人口の状況について共有します。 2030年には労働需要に対して供給人口は10%となる644万人が不足すると試算されています。対策として「働く女性を増やす」、「働くシニア人材を増やす」、「働く外国人を増やす」という、労働力の確保を推進することのほか「生産性を上げて、少ない人材でこれまで以上の成果を出す仕組みへ転換」をしていくということになります。生産性を上げる一つの手段として、設備導入による業務の自動化があります。 今回は工場の自動化を推進することについてのメリットについて説明します。 1つ目は人手不足の解消や生産性向上となります。こちらは皆様の想像通り、現在の人員にて行っている作業を、設備やロボットへ置き換えることで人員の代わりを補うこととなります。 2つ目は働きやすい環境作りとなります。重量物や危険物の取扱いなどの作業を自動化することで事故やけがのリスクを減らし働きやすく、魅力的な職場作りへつなげることができます。 3つ目は昨今、課題となっている特定のスキルを持った職人作業からの脱却となります。自動化だけでは解決できませんが業務方法を見直し、一部を自動化することで品質を担保しつつ 属人的な業務を減らしていくことが可能となります。 2番目と3番目が進むことで魅力的な職場となり、労働力不足が解消に向かい、さらに新しいビジネスが広がるような好循環となっている企業も多数あります。 今回のテーマである搬送工程は製造業においては付加価値が比較的低い作業となり、これまでは、改善や自動化導入が後回しになっていることが多い工程となります。しかしながら、製造業において製品の生産や品質向上、検査など欠かすことができない作業を行っている方がこれらの作業も行っていることで付加価値の高い業務の割合を減らしている可能性があります。これらの工程について人手を割いて業務を行っていれば自動化にて省人化や生産性向上を狙える可能性があります。 2.搬送工程の効果的な改善方法 搬送工程の自動化を検討する際の着眼点として 部材を探す作業・・・具体的には部品を保管庫から探す、中間仕掛品を棚から探すなどの作業となります。 運搬する作業・・・運搬についてはすべての工程間で発生していると思いますが運搬している間に前後の工程が止まっているような状態においては早急に見直すべきだと思います。 作業間の待ち・・・部材待ちや設備の完了待ち、指示待ちなど作業者が手待ちとなっている時間がないのかを確認します これらの3つのムダ作業を削減することで付加価値の高い業務へ移行し生産性を上げていくことが可能となります。 思い当たる工程はありますでしょうか? それぞれの工程についてもう少し詳細に分析する方法を説明していきたいと思います。 まずは対象となる工程・作業において現在の業務のフローチャートを作成します。 次にストップウォッチや設備のデータを用いてそれぞれの業務にどの程度の時間を要しているかを見るためにタイムチャートを作成していきます。複数人作業や平行作業などがある場合にもそれらが分かるように記載します。これらを作成することで、作業を可視化することができ、想定していた業務負荷との比較を行うとともに工程の組み換えや、業務ごとの改善点を見つけることが可能となります。その後、自動化した際の効果検討を開始します。 現状のレイアウトを再確認し、現在の作業導線を可視化し、非効率となっている配置を確認します。そのうえで、理想的なレイアウトや導入が可能と思われる設備を検討します。その際に可能であれば、改めて導線で運搬するモノの再確認やVSM(Value Stream Map)と呼ばれるモノの流れと物量を可視化するフロー図を作成します。これらを作ることで定期的な業務の見直しや改善が容易になり、理想的な業務フローの構築が可能となります。 自動化を検討するにあたり、部材のサイズや重量、梱包形態合わせた様々な自動設備あり、それらを組み合わせることで省人化や生産性向上につなげることができます。近年ではロボットや自動搬送機の性能向上が著しいため搬送工程の自動化の取り組みはしやすい環境にあります。 3.自動化設備の導入と効果検討 搬送の自動化の中でまず思いつく設備は自動搬送機(AGV)ではないかと思います。 製造業でAGVは近年、様々な使い方の方式が市場に出てきています。これまでは床面に磁気テープを張り、そのテープ上を搬送するタイプが主流でしたが、近年では自動搬送機がカメラで周囲の状況を認識して目的地までの経路を生成して運行するAMRというタイプも普及してきています。また無人のフォークリフトや大型の倉庫などで用いられるパレットや部品棚を運搬するタイプ、エレベーターとの連携など様々なAGVが発売されていますので自社にあったタイプを見つけることができると思います。 次に運搬に関するロボットについてとなります。 ロボットは主に産業用ロボットと呼ばれる、溶接や塗装、組み立てなど生産ラインを自動化する大型の工場にて利用されるロボットが主流でした。産業用ロボットは作業者との共存ができずに、安全柵などを利用して作業者とはエリアを分けて作業を行い、生産性を向上させる目的で使用します。一方で産業用ロボットの中でもセンサーや構造面、ソフト面にて安全を配慮した機構とすることで、人間と共存して同一エリアで作業ができる協働ロボットが近年増加しており、様々な業界で用いられるようになってきました。また協働ロボットは小型のものが多かったのですが、昨年には30kg可搬の協働ロボットや、AGVに協働ロボットを搭載させて移動先でも自動で部材を載せ替える構造になるなど、導入しやすいシステムが多数開発されています。 次に検討する工程は部材の保管、仕掛品の中間在庫の一時保管、製品を出荷するまでの保管、治具や工具の保管と工場内は様々な保管場所が存在することと思います。それらの保管棚に対して部材を探すことに時間を費やしていることもあるのではないでしょうか?モノを探すという作業は作業者による時間のばらつきも多く、効率が悪い業務となります。また、作業としては決まったものを探す業務となり簡単な作業なので自動化やシステム導入が後回しになっている工程でもあると思います。 完全自動化するには自動倉庫の導入などが想定されますが、そこまでの設備投資をしないまでも現在ある部品棚にデジタルピッキング表示器やプロジェクターを付けることで、作業指示書のバーコードを読み取るだけで場所をLEDで示してくれるなど簡易的なシステムを導入することで飛躍的に効率を上げることが可能です。 さらに、これらを導入することで在庫差異の減少や棚卸にかかる時間を削減できるなど効果は大きいものと思います。 最後に紹介する自動化設備としては各種検査設備や仕分け用の設備となります。 工場内では品質検査として様々な検査(外観検査、異物検査、重量検査、員数検査、ラベル検査)を実施しているものと思います。 それぞれについての検査設備が販売されており、近年ではロボットにカメラを付けての外観検査のシステムも多数導入事例があります。 4.設備の保全と管理 設備については導入して運用を始めると、あたかも大きな効果が出てくるものと期待して運用を開始してしまいます。一方で設備が想定通りに稼働しているのか?トラブルなどがどのくらいの頻度で起きているのか?トラブルの傾向はあるのか?など管理していかないと想定通りの稼働率や生産性の状況を把握することが難しい場合があります。それらの対応として、設備のデータの可視化(見える化)があります。 設備の稼働状況をDBへ取得して集計することで、稼働状態を可視化することができ生産性の向上や経営判断のツールとして活用することができますので、設備導入だけにとどまらず次のステップとして可視化についても検討を進めていくことを提案します。 次に設備の保全についてですが、車と同じように定期的な点検や消耗品の部品交換が必要です。 保全についての予算確保や対応人員の確保を行い、スケジュールを作成したうえで定期的な保全活動の実施を提案します。特に、故障については設備の初期導入時には初期故障や調整不足などで一定期間故障が増加しますが、そのあとは偶発故障期間となり安定稼働させることが可能です。その後、消耗品などが摩耗してくることで故障が多くなる期間に入りますが、定期的なグリスアップや点検を行うことで摩耗故障までの期間を延ばすことができ、結果的に高品質な製品を長期間生産することができるようになります。よって、設備導入時にはメーカーも交え保全についての計画をすることが重要なポイントと考えます。 5.まとめ 今回の内容のまとめとなります。 1番目として労働人口は2030年には10%不足します。 2番目として労働力不足への対策として自動化の推進は最良の手段となります。 3番目としては実際に導入している企業は生産性の向上、省人化、高品質を達成しています。 4番目として近年様々な種類の設備やロボットが販売されており、目的にあった自動化を推進することは可能です。 5番目として自動化を導入するポイントは現状の分析や導入後の継続的な改善・保全が重要となります ロボット産業の成長と労働力不足への対策としての自動化推進の重要性を説明しました。実際に導入する際においては、設備の選定や保全活動、生産性向上のための継続的な取り組みが必要です。しかしながら、今後もさらなる技術の進化や補助金の活用など、ロボットや設備を導入しやすい環境が整ってきています。 ロボットの活用により、労働力不足に対する課題を解決し、企業の生産性向上や競争力強化に貢献することが期待されます。船井総研では、個別固有のご相談に対してオンライン相談を提供しており、具体的な対策の一歩を踏み出すお手伝いをしています。 無料オンライン相談はこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045   ■おすすめソリューションのご案内 製造業の生産性を向上させる工場内物流自動化 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業の生産性向上において工場内物流自動化ソリューションがうまくいく理由 工場内物流の自動化に向けて工場内の生産工程のムダを洗い出します。 部材を探す 運搬する 作業の待ち を削減することで作業者が付加価値の高い業務に移行していけます。 現在の製造現場の状況を分析することで、ムリ、ムダ、ムラを探すことから開始します。 その中で自動化検討を行う工程を見つけることが可能です。 製造業生産性向上の自動化ソリューションの具体的な流れ 製造工程のムダの洗い出し 物流工程の人員・時間の洗い出し 作業フロー・タイムチャート作成 自動化対象工程の選定 概要構想作成 コストメリット試算 実行 https://www.funaisoken.co.jp/solution/maker_logistics-automation いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.日本における製造業の現状と労働力不足への対策としての自動化の推進 はじめにロボットの需給動向についてご説明したいと思います。 日本におけるロボットの生産出荷台数は、コロナ禍で若干落ち込んでいましたが2022年には過去最高となり近年では人件費の高騰や人手不足を背景としてロボットの需要が高まっています。また協働ロボットの使い易さが向上してきており、これまでの大企業を中心としていたロボット活用の裾野が広がり、多数の分野で活用されるようになってきています。 次に労働人口の状況について共有します。 2030年には労働需要に対して供給人口は10%となる644万人が不足すると試算されています。対策として「働く女性を増やす」、「働くシニア人材を増やす」、「働く外国人を増やす」という、労働力の確保を推進することのほか「生産性を上げて、少ない人材でこれまで以上の成果を出す仕組みへ転換」をしていくということになります。生産性を上げる一つの手段として、設備導入による業務の自動化があります。 今回は工場の自動化を推進することについてのメリットについて説明します。 1つ目は人手不足の解消や生産性向上となります。こちらは皆様の想像通り、現在の人員にて行っている作業を、設備やロボットへ置き換えることで人員の代わりを補うこととなります。 2つ目は働きやすい環境作りとなります。重量物や危険物の取扱いなどの作業を自動化することで事故やけがのリスクを減らし働きやすく、魅力的な職場作りへつなげることができます。 3つ目は昨今、課題となっている特定のスキルを持った職人作業からの脱却となります。自動化だけでは解決できませんが業務方法を見直し、一部を自動化することで品質を担保しつつ 属人的な業務を減らしていくことが可能となります。 2番目と3番目が進むことで魅力的な職場となり、労働力不足が解消に向かい、さらに新しいビジネスが広がるような好循環となっている企業も多数あります。 今回のテーマである搬送工程は製造業においては付加価値が比較的低い作業となり、これまでは、改善や自動化導入が後回しになっていることが多い工程となります。しかしながら、製造業において製品の生産や品質向上、検査など欠かすことができない作業を行っている方がこれらの作業も行っていることで付加価値の高い業務の割合を減らしている可能性があります。これらの工程について人手を割いて業務を行っていれば自動化にて省人化や生産性向上を狙える可能性があります。 2.搬送工程の効果的な改善方法 搬送工程の自動化を検討する際の着眼点として 部材を探す作業・・・具体的には部品を保管庫から探す、中間仕掛品を棚から探すなどの作業となります。 運搬する作業・・・運搬についてはすべての工程間で発生していると思いますが運搬している間に前後の工程が止まっているような状態においては早急に見直すべきだと思います。 作業間の待ち・・・部材待ちや設備の完了待ち、指示待ちなど作業者が手待ちとなっている時間がないのかを確認します これらの3つのムダ作業を削減することで付加価値の高い業務へ移行し生産性を上げていくことが可能となります。 思い当たる工程はありますでしょうか? それぞれの工程についてもう少し詳細に分析する方法を説明していきたいと思います。 まずは対象となる工程・作業において現在の業務のフローチャートを作成します。 次にストップウォッチや設備のデータを用いてそれぞれの業務にどの程度の時間を要しているかを見るためにタイムチャートを作成していきます。複数人作業や平行作業などがある場合にもそれらが分かるように記載します。これらを作成することで、作業を可視化することができ、想定していた業務負荷との比較を行うとともに工程の組み換えや、業務ごとの改善点を見つけることが可能となります。その後、自動化した際の効果検討を開始します。 現状のレイアウトを再確認し、現在の作業導線を可視化し、非効率となっている配置を確認します。そのうえで、理想的なレイアウトや導入が可能と思われる設備を検討します。その際に可能であれば、改めて導線で運搬するモノの再確認やVSM(Value Stream Map)と呼ばれるモノの流れと物量を可視化するフロー図を作成します。これらを作ることで定期的な業務の見直しや改善が容易になり、理想的な業務フローの構築が可能となります。 自動化を検討するにあたり、部材のサイズや重量、梱包形態合わせた様々な自動設備あり、それらを組み合わせることで省人化や生産性向上につなげることができます。近年ではロボットや自動搬送機の性能向上が著しいため搬送工程の自動化の取り組みはしやすい環境にあります。 3.自動化設備の導入と効果検討 搬送の自動化の中でまず思いつく設備は自動搬送機(AGV)ではないかと思います。 製造業でAGVは近年、様々な使い方の方式が市場に出てきています。これまでは床面に磁気テープを張り、そのテープ上を搬送するタイプが主流でしたが、近年では自動搬送機がカメラで周囲の状況を認識して目的地までの経路を生成して運行するAMRというタイプも普及してきています。また無人のフォークリフトや大型の倉庫などで用いられるパレットや部品棚を運搬するタイプ、エレベーターとの連携など様々なAGVが発売されていますので自社にあったタイプを見つけることができると思います。 次に運搬に関するロボットについてとなります。 ロボットは主に産業用ロボットと呼ばれる、溶接や塗装、組み立てなど生産ラインを自動化する大型の工場にて利用されるロボットが主流でした。産業用ロボットは作業者との共存ができずに、安全柵などを利用して作業者とはエリアを分けて作業を行い、生産性を向上させる目的で使用します。一方で産業用ロボットの中でもセンサーや構造面、ソフト面にて安全を配慮した機構とすることで、人間と共存して同一エリアで作業ができる協働ロボットが近年増加しており、様々な業界で用いられるようになってきました。また協働ロボットは小型のものが多かったのですが、昨年には30kg可搬の協働ロボットや、AGVに協働ロボットを搭載させて移動先でも自動で部材を載せ替える構造になるなど、導入しやすいシステムが多数開発されています。 次に検討する工程は部材の保管、仕掛品の中間在庫の一時保管、製品を出荷するまでの保管、治具や工具の保管と工場内は様々な保管場所が存在することと思います。それらの保管棚に対して部材を探すことに時間を費やしていることもあるのではないでしょうか?モノを探すという作業は作業者による時間のばらつきも多く、効率が悪い業務となります。また、作業としては決まったものを探す業務となり簡単な作業なので自動化やシステム導入が後回しになっている工程でもあると思います。 完全自動化するには自動倉庫の導入などが想定されますが、そこまでの設備投資をしないまでも現在ある部品棚にデジタルピッキング表示器やプロジェクターを付けることで、作業指示書のバーコードを読み取るだけで場所をLEDで示してくれるなど簡易的なシステムを導入することで飛躍的に効率を上げることが可能です。 さらに、これらを導入することで在庫差異の減少や棚卸にかかる時間を削減できるなど効果は大きいものと思います。 最後に紹介する自動化設備としては各種検査設備や仕分け用の設備となります。 工場内では品質検査として様々な検査(外観検査、異物検査、重量検査、員数検査、ラベル検査)を実施しているものと思います。 それぞれについての検査設備が販売されており、近年ではロボットにカメラを付けての外観検査のシステムも多数導入事例があります。 4.設備の保全と管理 設備については導入して運用を始めると、あたかも大きな効果が出てくるものと期待して運用を開始してしまいます。一方で設備が想定通りに稼働しているのか?トラブルなどがどのくらいの頻度で起きているのか?トラブルの傾向はあるのか?など管理していかないと想定通りの稼働率や生産性の状況を把握することが難しい場合があります。それらの対応として、設備のデータの可視化(見える化)があります。 設備の稼働状況をDBへ取得して集計することで、稼働状態を可視化することができ生産性の向上や経営判断のツールとして活用することができますので、設備導入だけにとどまらず次のステップとして可視化についても検討を進めていくことを提案します。 次に設備の保全についてですが、車と同じように定期的な点検や消耗品の部品交換が必要です。 保全についての予算確保や対応人員の確保を行い、スケジュールを作成したうえで定期的な保全活動の実施を提案します。特に、故障については設備の初期導入時には初期故障や調整不足などで一定期間故障が増加しますが、そのあとは偶発故障期間となり安定稼働させることが可能です。その後、消耗品などが摩耗してくることで故障が多くなる期間に入りますが、定期的なグリスアップや点検を行うことで摩耗故障までの期間を延ばすことができ、結果的に高品質な製品を長期間生産することができるようになります。よって、設備導入時にはメーカーも交え保全についての計画をすることが重要なポイントと考えます。 5.まとめ 今回の内容のまとめとなります。 1番目として労働人口は2030年には10%不足します。 2番目として労働力不足への対策として自動化の推進は最良の手段となります。 3番目としては実際に導入している企業は生産性の向上、省人化、高品質を達成しています。 4番目として近年様々な種類の設備やロボットが販売されており、目的にあった自動化を推進することは可能です。 5番目として自動化を導入するポイントは現状の分析や導入後の継続的な改善・保全が重要となります ロボット産業の成長と労働力不足への対策としての自動化推進の重要性を説明しました。実際に導入する際においては、設備の選定や保全活動、生産性向上のための継続的な取り組みが必要です。しかしながら、今後もさらなる技術の進化や補助金の活用など、ロボットや設備を導入しやすい環境が整ってきています。 ロボットの活用により、労働力不足に対する課題を解決し、企業の生産性向上や競争力強化に貢献することが期待されます。船井総研では、個別固有のご相談に対してオンライン相談を提供しており、具体的な対策の一歩を踏み出すお手伝いをしています。 無料オンライン相談はこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045   ■おすすめソリューションのご案内 製造業の生産性を向上させる工場内物流自動化 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業の生産性向上において工場内物流自動化ソリューションがうまくいく理由 工場内物流の自動化に向けて工場内の生産工程のムダを洗い出します。 部材を探す 運搬する 作業の待ち を削減することで作業者が付加価値の高い業務に移行していけます。 現在の製造現場の状況を分析することで、ムリ、ムダ、ムラを探すことから開始します。 その中で自動化検討を行う工程を見つけることが可能です。 製造業生産性向上の自動化ソリューションの具体的な流れ 製造工程のムダの洗い出し 物流工程の人員・時間の洗い出し 作業フロー・タイムチャート作成 自動化対象工程の選定 概要構想作成 コストメリット試算 実行 https://www.funaisoken.co.jp/solution/maker_logistics-automation

【先行公開!】AI外観検査セミナーの事例と概要

2024.02.16

近年、生成AIなどで注目を浴びる「AI」。本コラムではそんな「AI」を外見検査に取り入れた事例やそもそも何ができるのか?といった内容を紹介いたします。 1.そもそも「AI」外観検査とは? 既存の外観検査方法(ルールベース)とAIを用いた場合とでは何が違うのか、以下にまとめてみました。 もうすこし実例に落とし込んでみた際のAIの強みは 良品の品質にばらつきがある場合でも不良の検出が可能 照明等の光の映り込みやワークのセット時の位置ズレにも対応可能 学習することで微細な不良を検出することができる ということになります。 画像検査装置の導入を検討する際はAIソフト購入等の追加コストが発生する為、「ルールベース⇒AI」の順番で検討することが一般的です。 また、ルールベースでの不良の検出率が98%程度であった場合、99.5%以上の精度を求める為にAIを導入するケースもあります。 目的に合わせて画像検査装置の要件設定が必要です。 次に実際のAI外観検査装置の導入成功事例をご紹介いたします。 2.【先行公開】曖昧さに強いAI外観検査の成功事例 ここでは4月に行われる弊社セミナーでご紹介する実際の成功事例を先行してご覧いただこうと思います。 透明・乳白色の樹脂成形品のAI画像検査成功事例 樹脂成形品を対象としたAI画像検査装置の事例を紹介いたします。 同一の装置で異なる条件の製品・不良を検出することは難しく、特に透明であったりする場合は反射や透けることで検査をさらに困難にします。 今回の事例では上記の理由の他、ルールベースだとほこりや照明の光などの“ノイズ”に対して判断がつかないのでAIの導入を行いました。 人の目で見ればわかるまさに「曖昧」な色の違いやキズ等の不良の検出や照明の反射等の環境要因をAIは学習し、対応して見せました。 さらに今回はPoC(AIで検出可能かというテスト)を実施し、撮影条件等の調整を行いました。それによりいざ装置を作って使い物にならないということを防ぐ効果を得ることができました。 3.【初リアル開催!】AI外観検査セミナー 上記では実際の事例を1つご紹介いたしましたが、4月に行われるセミナーではより多くの事例をご紹介いたします。 内容も「省人効果」や「費用回収」、「苦戦したこと」等より具体的な内容をお話しさせていただきますので情報収集を行っている方や検査工程の自動化についてご検討されている方は是非ご活用いただければと存じます。   ■関連するセミナーのご案内 AI外観検査 社長セミナー 外観検査を自動化して工数削減!省人化!標準化!品質向上!不良流出削減! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2024/04/09 (火) 10:00~12:30 東京会場 2024/04/16 (火) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 近年、生成AIなどで注目を浴びる「AI」。本コラムではそんな「AI」を外見検査に取り入れた事例やそもそも何ができるのか?といった内容を紹介いたします。 1.そもそも「AI」外観検査とは? 既存の外観検査方法(ルールベース)とAIを用いた場合とでは何が違うのか、以下にまとめてみました。 もうすこし実例に落とし込んでみた際のAIの強みは 良品の品質にばらつきがある場合でも不良の検出が可能 照明等の光の映り込みやワークのセット時の位置ズレにも対応可能 学習することで微細な不良を検出することができる ということになります。 画像検査装置の導入を検討する際はAIソフト購入等の追加コストが発生する為、「ルールベース⇒AI」の順番で検討することが一般的です。 また、ルールベースでの不良の検出率が98%程度であった場合、99.5%以上の精度を求める為にAIを導入するケースもあります。 目的に合わせて画像検査装置の要件設定が必要です。 次に実際のAI外観検査装置の導入成功事例をご紹介いたします。 2.【先行公開】曖昧さに強いAI外観検査の成功事例 ここでは4月に行われる弊社セミナーでご紹介する実際の成功事例を先行してご覧いただこうと思います。 透明・乳白色の樹脂成形品のAI画像検査成功事例 樹脂成形品を対象としたAI画像検査装置の事例を紹介いたします。 同一の装置で異なる条件の製品・不良を検出することは難しく、特に透明であったりする場合は反射や透けることで検査をさらに困難にします。 今回の事例では上記の理由の他、ルールベースだとほこりや照明の光などの“ノイズ”に対して判断がつかないのでAIの導入を行いました。 人の目で見ればわかるまさに「曖昧」な色の違いやキズ等の不良の検出や照明の反射等の環境要因をAIは学習し、対応して見せました。 さらに今回はPoC(AIで検出可能かというテスト)を実施し、撮影条件等の調整を行いました。それによりいざ装置を作って使い物にならないということを防ぐ効果を得ることができました。 3.【初リアル開催!】AI外観検査セミナー 上記では実際の事例を1つご紹介いたしましたが、4月に行われるセミナーではより多くの事例をご紹介いたします。 内容も「省人効果」や「費用回収」、「苦戦したこと」等より具体的な内容をお話しさせていただきますので情報収集を行っている方や検査工程の自動化についてご検討されている方は是非ご活用いただければと存じます。   ■関連するセミナーのご案内 AI外観検査 社長セミナー 外観検査を自動化して工数削減!省人化!標準化!品質向上!不良流出削減! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2024/04/09 (火) 10:00~12:30 東京会場 2024/04/16 (火) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045

外観検査の自動化とは?導入の流れや、成功させるポイントを解説!

2024.02.05

外観検査は、製品や原材料の品質確保を重視する製造業において不可欠な工程です。近年では、人件費削減の観点から、検査の自動化に取り組む企業様が増加しており、船井総研でもご相談いただくことの多い自動化テーマの一つとなっています。 本コラムでは、外観検査自動化のメリットは導入までの流れを解説した後、失敗例と成功のポイントを解説いたします。貴社の情報収集の一助となれば幸いです。 また、船井総研では、AIを活用した外観検査のコンサルティングをおこなっております。ご興味のある方は以下のサイトをご覧ください。 ⇒関連記事:製造業 | AI外観検査 自動化コンサルティング 1.外観検査の自動化とは 外観検査は、製品や原材料の品質確保を重視する製造業において不可欠な工程です。 具体的には、製品や部品の表面に付着した汚れ、異物、キズ、変形といった欠陥を検出し、品質の向上を図る工程です。 従来、外観検査は主に人の目による目視検査が行われてきました。 しかし、目視検査では、人によって異なる検査精度のばらつきや、検査員の見落としによってどうしても不良を流出してしまう、という課題がありました。 昨今の工場では、その解決策として、検査装置を活用した検査工程の自動化が進められています。 外観検査の自動化は製造業全般に適用されており、自動車、半導体、食品・飲料、製薬など多岐にわたる産業で導入されています。 近年では、機械学習や画像処理技術を駆使した高精度な外観検査も可能となっており、従来では困難だった検査についても、自動化を行うことが可能になっています。 また、設備環境に合わせて、最適な照明やレンズを選択することで、安定した画像抽出が可能になります。 ⇒関連記事:AI外観検査とは?従来の画像検査との違い、導入のメリットや注意点とは? 2.外観検査自動化を行う4つのメリット 2―1.高精度な検査が実現可能 外観検査自動化において検査機は、事前に設定された基準やアルゴリズムに基づいて作業を遂行します。このプログラムによる検査は、人間の目で見逃す可能性がある微細な欠陥や変形を確実に検知します。例えば、キズ、異物、色、形状の変化など、さまざまな欠陥を高い精度で検出することができます。また、計測機能を搭載することで、寸法測定なども自動化できます。 また、深層学習などの技術を用いることで、新たな異常パターンも検出できるようになります。深層学習では、大量の学習資料を基に、AIが良品と不良品を自動で認識し、判断します。これにより、従来のルールベース型では難しかった、複雑な形状の製品や、微妙な色ムラ、キズなどの検出も可能になります。異常検知の精度向上により、これまで以上に高品質な製品を製造することが可能になります。 2-2.検査工程の人手不足を解消 外観検査の自動化によって、検査工程における作業員の不足を解消することができ、人手不足による製造ラインの遅延や作業者のストレスを軽減することができます。 また、自動化によって不要となった人員には、他の重要な業務を行ってもらうことで、工場全体の生産性を向上させることができます。 2-3.検査員の育成コスト削減 外観検査の自動化により、検査員の育成にかかる時間とコストを大幅に削減できます。 検査員のスキル向上には経験が必要であり、これを得るためには時間と手間がかかります。 検査機を使用する際は、(装置を適切に構築することさえできれば、)即座に検査を開始することができます。 また、ヒューマンエラーが減少することで、不良品の再検査や製品リコール、保守にかかるコストも低減します。 2-4.検査時間の短縮 外観検査の自動化を行うことで、作業時間を短縮、ひいては生産ラインの効率を向上させることができます。 人の稼働時間には限界がありますが、検査機は24時間365日の稼働が可能です。 検査速度も人間よりも速いため、検査時間を大幅に短縮することができます。 これにより、従来の目視検査に比べて生産サイクルタイムが短縮され、製品の早期出荷が可能となります。 また、処理速度の向上により、リアルタイムでの検査も可能になります。 ⇒関連記事:製造業DXとは?DXのメリットや、成功事例をわかりやすく解説! 次に外観検査自動化導入の流れを解説します。 3.外観検査自動化 導入の流れ 外観検査自動化の導入の流れは以下の図のようになっています。 3-1.要件定義 要件定義とは、自動化をする際の目的を明確化することです。 自社にどのような課題があって、何のために外観検査の自動化を行っていくのかを明確にする必要があります。 たとえば、代表的な目的感でいえば、「外観検査を自動化して省人化しコストを下げたい」「外観検査を自動化して不良率を下げたい」「外観検査を自動化してより速いタクトタイムで検査を行いたい」などが挙げられます。 “自社がどの課題の改善に重きをおいているのか“は導入前に明確にしておかないと、ゴールが不明瞭となってしまうため、導入に失敗する可能性が高くなってしまいます。 3-2.検査システムの構築/テスト 次に、要件定義に沿う様な検査システムを構築していきます。 まず、要件定義の際に決定した検査項目について、目論見通り検査が行えるか検証を行い、その後検証結果に沿う機器や方法の選定を行います。 次に、選定した機器や方法で、期待通りの検査を行うことができるかテストを行います。 機器や方法の選定とテストを繰り返し、目的を果たすことができる検査機構を構築していきます。 検討項目としては、カメラ、照明、検査ラインなどの機器の選定や撮像した画像処理方法の選定などが存在します。 検査システムの構築においては検討すべきことが非常に多岐に渡っています。 例えば、下記の様な項目が挙げられます。 これらの事項は、選定する際に考えるべきことの内、ほんの一部です。 実際に検査の自動化を行う際は、様々な項目について検討を行う必要があります。 3-3.本導入 テスト結果に問題がなければ、本導入に映ります。 テスト時に検査できていたとしても、本導入でも同様に検査できるとは限らず、また運用後に検査システムで検知できない様な不良品が出ることもあります。 本導入がうまくいくかどうかは、要件定義の巧拙によるところが大きいですが、万一うまく検査の自動化を行うことができない場合でも、どうすれば目的を達成できるか、PDCAを回していきましょう。 ⇒関連記事:工場の自動化 (ファクトリーオートメーション) とは?成功事例5選やメリット、実現までの流れを一挙解説! 4.外観検査自動化の失敗例 続いて、外観検査の自動化における失敗例を2つ紹介します。 4-1.費用対効果が出ない 1つ目は、「費用対効果が出ない」です。 こちらは、要件定義が適切に行えていないときに起こる可能性が高いです。 当たり前ですが、全ての検査製品・検査作業を一気に自動化していくことは不可能です。 自動化を行う際は、必ず特定の品種・作業に絞ることが重要です。 費用対効果を出していくためには、儲かっている製品や工数のかかっている作業を重点的に自動化していく必要があります。 4-2.検査したい製品を適切に撮像できない 2つ目は、「検査したい製品を適切に撮像できない」です。 こちらも非常に多い失敗例です。 検査の自動化を成功させるために重要ことは、”どれだけその検査方法に対してノウハウを持っているか”です。 先述の通り、外観検査を自動化させるためには、多くの事柄について検討する必要があり、非常に幅広い知識と経験が必要となります。 同じカメラを使っていても、異なる照明を使っていれば見え方は全く異なりますし、また画像処理の方法によっても精度・タクトタイムが大きく異なります。 自動化したい検査方法に対して、様々な手法で検討を行うことで、より精度が高く、より速く、より安い外観検査システムを構築することが可能です。 5.外観検査の自動化を成功させるために重要な2つのこと 外観検査を自動化する際に押さえるべきポイントは下記の2つです。 5-1.明確な要件定義 自動化を行うことで何を実現したいのか?この一点がブレてしまうと、全てがうまくいきません。 何を目的とするのかを決定することで、適切な検査の方法も、機器も、自社に最適なものを選定・導入することができます。 要件定義は、しっかり時間をかけて行いましょう。 例えば、検査対象の形状や色、検査項目、検査速度、求められる精度、設置場所の環境、搬送方法、初期量、保守の有無、運用開始時期、運用方法、予算などを明確に定義します。 5-2.適切な費用感 自動化を行う際、どれだけの費用をかけるべきなのか。 難しいと思われる方も多いかもしれません。 自動化を行う際の適切な費用感は、簡易的に以下の公式で求めることが可能です。 投資効果は、例えば自動化によって削減される人工数によって削減される人件費などで測ることができます。 また、投資回収の年数は、一般的に3~5年で考えることが多いです。 自動化をすればどれだけの投資効果が期待できるのか?どのくらいの年数での償却を目標としているのか?を鑑み、投資額を決定しましょう。 6.まとめ 今回は、外観検査自動化のメリットや導入までの流れについて解説いたしました。貴社の情報収集の一助となれば幸いです。 この度、船井総研では「AI外観検査 社長セミナー」を開催いたします。当日は、AIを活用して外観検査の自動化に成功した、ササノ合成株式会社 代表取締役 笹野英一氏をお招きし、成功事例をお話ししていただきます。 ご興味のある方は、“以下の関連するセミナーのご案内“をご確認ください。   ■関連するセミナーのご案内 樹脂成型・ゴム製品製造業向け AI外観検査 社長セミナー 人件費年間1,400万円削減!年間198万個の全品検査実現! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2025/02/06 (木) 10:00~12:30 東京会場 2024/02/12 (水) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045 外観検査は、製品や原材料の品質確保を重視する製造業において不可欠な工程です。近年では、人件費削減の観点から、検査の自動化に取り組む企業様が増加しており、船井総研でもご相談いただくことの多い自動化テーマの一つとなっています。 本コラムでは、外観検査自動化のメリットは導入までの流れを解説した後、失敗例と成功のポイントを解説いたします。貴社の情報収集の一助となれば幸いです。 また、船井総研では、AIを活用した外観検査のコンサルティングをおこなっております。ご興味のある方は以下のサイトをご覧ください。 ⇒関連記事:製造業 | AI外観検査 自動化コンサルティング 1.外観検査の自動化とは 外観検査は、製品や原材料の品質確保を重視する製造業において不可欠な工程です。 具体的には、製品や部品の表面に付着した汚れ、異物、キズ、変形といった欠陥を検出し、品質の向上を図る工程です。 従来、外観検査は主に人の目による目視検査が行われてきました。 しかし、目視検査では、人によって異なる検査精度のばらつきや、検査員の見落としによってどうしても不良を流出してしまう、という課題がありました。 昨今の工場では、その解決策として、検査装置を活用した検査工程の自動化が進められています。 外観検査の自動化は製造業全般に適用されており、自動車、半導体、食品・飲料、製薬など多岐にわたる産業で導入されています。 近年では、機械学習や画像処理技術を駆使した高精度な外観検査も可能となっており、従来では困難だった検査についても、自動化を行うことが可能になっています。 また、設備環境に合わせて、最適な照明やレンズを選択することで、安定した画像抽出が可能になります。 ⇒関連記事:AI外観検査とは?従来の画像検査との違い、導入のメリットや注意点とは? 2.外観検査自動化を行う4つのメリット 2―1.高精度な検査が実現可能 外観検査自動化において検査機は、事前に設定された基準やアルゴリズムに基づいて作業を遂行します。このプログラムによる検査は、人間の目で見逃す可能性がある微細な欠陥や変形を確実に検知します。例えば、キズ、異物、色、形状の変化など、さまざまな欠陥を高い精度で検出することができます。また、計測機能を搭載することで、寸法測定なども自動化できます。 また、深層学習などの技術を用いることで、新たな異常パターンも検出できるようになります。深層学習では、大量の学習資料を基に、AIが良品と不良品を自動で認識し、判断します。これにより、従来のルールベース型では難しかった、複雑な形状の製品や、微妙な色ムラ、キズなどの検出も可能になります。異常検知の精度向上により、これまで以上に高品質な製品を製造することが可能になります。 2-2.検査工程の人手不足を解消 外観検査の自動化によって、検査工程における作業員の不足を解消することができ、人手不足による製造ラインの遅延や作業者のストレスを軽減することができます。 また、自動化によって不要となった人員には、他の重要な業務を行ってもらうことで、工場全体の生産性を向上させることができます。 2-3.検査員の育成コスト削減 外観検査の自動化により、検査員の育成にかかる時間とコストを大幅に削減できます。 検査員のスキル向上には経験が必要であり、これを得るためには時間と手間がかかります。 検査機を使用する際は、(装置を適切に構築することさえできれば、)即座に検査を開始することができます。 また、ヒューマンエラーが減少することで、不良品の再検査や製品リコール、保守にかかるコストも低減します。 2-4.検査時間の短縮 外観検査の自動化を行うことで、作業時間を短縮、ひいては生産ラインの効率を向上させることができます。 人の稼働時間には限界がありますが、検査機は24時間365日の稼働が可能です。 検査速度も人間よりも速いため、検査時間を大幅に短縮することができます。 これにより、従来の目視検査に比べて生産サイクルタイムが短縮され、製品の早期出荷が可能となります。 また、処理速度の向上により、リアルタイムでの検査も可能になります。 ⇒関連記事:製造業DXとは?DXのメリットや、成功事例をわかりやすく解説! 次に外観検査自動化導入の流れを解説します。 3.外観検査自動化 導入の流れ 外観検査自動化の導入の流れは以下の図のようになっています。 3-1.要件定義 要件定義とは、自動化をする際の目的を明確化することです。 自社にどのような課題があって、何のために外観検査の自動化を行っていくのかを明確にする必要があります。 たとえば、代表的な目的感でいえば、「外観検査を自動化して省人化しコストを下げたい」「外観検査を自動化して不良率を下げたい」「外観検査を自動化してより速いタクトタイムで検査を行いたい」などが挙げられます。 “自社がどの課題の改善に重きをおいているのか“は導入前に明確にしておかないと、ゴールが不明瞭となってしまうため、導入に失敗する可能性が高くなってしまいます。 3-2.検査システムの構築/テスト 次に、要件定義に沿う様な検査システムを構築していきます。 まず、要件定義の際に決定した検査項目について、目論見通り検査が行えるか検証を行い、その後検証結果に沿う機器や方法の選定を行います。 次に、選定した機器や方法で、期待通りの検査を行うことができるかテストを行います。 機器や方法の選定とテストを繰り返し、目的を果たすことができる検査機構を構築していきます。 検討項目としては、カメラ、照明、検査ラインなどの機器の選定や撮像した画像処理方法の選定などが存在します。 検査システムの構築においては検討すべきことが非常に多岐に渡っています。 例えば、下記の様な項目が挙げられます。 これらの事項は、選定する際に考えるべきことの内、ほんの一部です。 実際に検査の自動化を行う際は、様々な項目について検討を行う必要があります。 3-3.本導入 テスト結果に問題がなければ、本導入に映ります。 テスト時に検査できていたとしても、本導入でも同様に検査できるとは限らず、また運用後に検査システムで検知できない様な不良品が出ることもあります。 本導入がうまくいくかどうかは、要件定義の巧拙によるところが大きいですが、万一うまく検査の自動化を行うことができない場合でも、どうすれば目的を達成できるか、PDCAを回していきましょう。 ⇒関連記事:工場の自動化 (ファクトリーオートメーション) とは?成功事例5選やメリット、実現までの流れを一挙解説! 4.外観検査自動化の失敗例 続いて、外観検査の自動化における失敗例を2つ紹介します。 4-1.費用対効果が出ない 1つ目は、「費用対効果が出ない」です。 こちらは、要件定義が適切に行えていないときに起こる可能性が高いです。 当たり前ですが、全ての検査製品・検査作業を一気に自動化していくことは不可能です。 自動化を行う際は、必ず特定の品種・作業に絞ることが重要です。 費用対効果を出していくためには、儲かっている製品や工数のかかっている作業を重点的に自動化していく必要があります。 4-2.検査したい製品を適切に撮像できない 2つ目は、「検査したい製品を適切に撮像できない」です。 こちらも非常に多い失敗例です。 検査の自動化を成功させるために重要ことは、”どれだけその検査方法に対してノウハウを持っているか”です。 先述の通り、外観検査を自動化させるためには、多くの事柄について検討する必要があり、非常に幅広い知識と経験が必要となります。 同じカメラを使っていても、異なる照明を使っていれば見え方は全く異なりますし、また画像処理の方法によっても精度・タクトタイムが大きく異なります。 自動化したい検査方法に対して、様々な手法で検討を行うことで、より精度が高く、より速く、より安い外観検査システムを構築することが可能です。 5.外観検査の自動化を成功させるために重要な2つのこと 外観検査を自動化する際に押さえるべきポイントは下記の2つです。 5-1.明確な要件定義 自動化を行うことで何を実現したいのか?この一点がブレてしまうと、全てがうまくいきません。 何を目的とするのかを決定することで、適切な検査の方法も、機器も、自社に最適なものを選定・導入することができます。 要件定義は、しっかり時間をかけて行いましょう。 例えば、検査対象の形状や色、検査項目、検査速度、求められる精度、設置場所の環境、搬送方法、初期量、保守の有無、運用開始時期、運用方法、予算などを明確に定義します。 5-2.適切な費用感 自動化を行う際、どれだけの費用をかけるべきなのか。 難しいと思われる方も多いかもしれません。 自動化を行う際の適切な費用感は、簡易的に以下の公式で求めることが可能です。 投資効果は、例えば自動化によって削減される人工数によって削減される人件費などで測ることができます。 また、投資回収の年数は、一般的に3~5年で考えることが多いです。 自動化をすればどれだけの投資効果が期待できるのか?どのくらいの年数での償却を目標としているのか?を鑑み、投資額を決定しましょう。 6.まとめ 今回は、外観検査自動化のメリットや導入までの流れについて解説いたしました。貴社の情報収集の一助となれば幸いです。 この度、船井総研では「AI外観検査 社長セミナー」を開催いたします。当日は、AIを活用して外観検査の自動化に成功した、ササノ合成株式会社 代表取締役 笹野英一氏をお招きし、成功事例をお話ししていただきます。 ご興味のある方は、“以下の関連するセミナーのご案内“をご確認ください。   ■関連するセミナーのご案内 樹脂成型・ゴム製品製造業向け AI外観検査 社長セミナー 人件費年間1,400万円削減!年間198万個の全品検査実現! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2025/02/06 (木) 10:00~12:30 東京会場 2024/02/12 (水) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/121701   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045

日本&海外の協働ロボットメーカー16社の特徴を紹介!

2024.02.01

▼『【製造業】経営者向け!!工場の協働ロボット活用成功事例集』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 近年、協働ロボットは、企業規模・業種・作業を問わず、導入が進んでいます。 現在では、様々な協働ロボットメーカーが乱立しているため、 各協働ロボットメーカーの特徴・違いがわからない! 結局自社に最適な協働ロボットメーカーがわからない! と感じる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、協働ロボットについて比較・検討されている方に向けて、計16つ(日本企業:8社/海外企業8社)の協働ロボットメーカーの特徴を紹介します。情報収集のお役に立てば幸いです。 1.日本の協働ロボットメーカー8選! 1-1.ファナック「CRX シリーズ」 (引用:https://www.fanuc.co.jp/ja/product/robot/f_r_collabo.html) ファナックは、基本技術であるNCとサーボ、レーザからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業および ロボマシン事業を展開しています。 協働ロボット以外にもアーク溶接ロボット、塗装ロボット、パレタイジングロボットのような産業用ロボットも取り扱っています。 FANUCは国内大手メーカーであり、様々な国内メーカーとのプラグイン周辺機器が揃っているため、現場のニーズに合わせた自動化の構築が可能となっています。 また、国内ロボットメーカーであるためアフターサポートも充実しており、協働ロボット導入後も安心して使用することが可能です。 最近ではアーク溶接と協働ロボットをパッケージ化したシステムを開発し協働ロボット溶接も可能になっています。 専用のアプリケーションとなっており協働ロボットの特徴であるダイレクトティーチングにプラスして溶接条件を簡単に設定できるようになっています。 機械加工におけるワーク供給においてもファナックのロボドリル等との相性が良くLANケーブル一つでインターフェースが取れるため複雑な信号のやり取りなどが不要となっています。 ⇒関連記事:工場の自動化 (ファクトリーオートメーション) とは?成功事例5選やメリット、実現までの流れを一挙解説! 1-2.テックマン「TM シリーズ」 (引用:https://ssi-robot.co.jp/tm-robot/) Techman Robotは2016年に設立され、台湾を拠点とする協働ロボットメーカーです。 テックマンの一番の特徴はロボットビジョン(カメラ)を標準搭載していることです。 従来、ロボットとビジョンの連携には複雑なキャリブレーションのような作業が必要で、素人には到底使いこなせないシステムとなっていました。 テックマンは標準でロボットビジョンを搭載しており、上記のような複雑な連携が不要となっています。 ロボットビジョンを搭載しているため、ランダムに置かれたワークのピッキングのような作業が得意です。 また、ロボットビジョンを活用したランドマーク機能を活用することで3次元での位置補正が可能となっているため、ロボットを移動・再度設置、した際の複雑な補正や修正が不要となっており、よりフレキシブルな協働ロボット活用が可能となっています。 操作性については、協働ロボットの特徴であるダイレクトティーチングは勿論のこと、フローチャートプログラムを採用することで、より直感的にロボットティーチングをすることが可能となっています。 1-2.安川電機「MOTOMAN HCシリーズ」 株式会社安川電機は1915年に設立された、日本のロボットメーカーです。 その特徴は、幅広いラインナップを揃えていることです。まず、可搬重量が10kg以下用のロボットから、可搬重量21kg~30kg用のロボットを取り揃えており、様々な重量のワークに対応しています。さらに、防塵・防滴仕様のロボットから食品仕様のものまで、様々な用途に合わせた協働ロボットを製造しています。 また、近年では、自律ロボットと呼ばれる「MOTOMAN NEXTシリーズ」を発売しています。このロボットは、“自律ロボット“の名の通り、ロボットが周囲の状況に合わせて自律的に判断し、駆動することができます。 (引用:https://www.e-mechatronics.com/product/robot/special/motoman-next/) 「MOTOMAN NEXT」は、ロボットにとって障害物となる様な環境情報を入力すれば、ティーチングレスで動作の指示を行うことができます。 さらに、ビジョンカメラや力覚センサなどを用いることで、周辺環境との衝突回避や、動作位置の微調整など、状況に合わせた判断を行うことが可能になります。究極的には、使用するツールや、具体的な作業の指示を行うことで、ティーチレスでロボットへ動作の指示を行うことができます。 1-4.川崎重工業「duAro シリーズ」 (引用:https://kawasakirobotics.com/jp/products-robots/duaro1/) duAroシリーズは、双腕型の協働ロボットです。 その特徴は、「人が両手を使って行う作業をそのまま自動化できること」です。他社の単腕ロボットと違い、アームが2つあるため、より自由度の高い作業を行うことができます。 例えば、位置決めが必要な作業を単腕ロボットで自動化しようとすると、治具か、もう1台単腕ロボットを用意する必要があります。duAroであれば、片方のロボットアームでワークの位置決めを行い、もう片方のロボットアームで作業をすることが可能です。このように、難易度が比較的高い、作業の自動化に向いています。ただし、可搬重量が最大4~6kgとなっており、他社の協働ロボットと比較しても軽いものしか扱うことができません。重量物が扱えない、という点については注意が必要です。 1-5.カワダロボティクス「NEXTAGEシリーズ」 (引用:https://nextage.kawadarobot.co.jp/product) 「NEXTAGEシリーズ」の特徴は、他のどの協働ロボットよりも人に近い動きができることです。2本のロボットアームと、2つのカメラ、回る腰部。一般的な双腕ロボットの様な、人の腕を模したロボットとは異なり、人の上半身を模したロボットです。軸数はなんと15軸。(両腕にそれぞれ6軸、頭部カメラに2軸、腰部に1軸。)この圧倒的な軸数からも、非常に自由度の高い動きが可能なことがわかるかと思います。他社の協働ロボットを用いて自動化する場合、複数台ロボットが必要な場合でも、「NEXTAGEシリーズ」なら1台で自動化をすることが可能になるでしょう。 1-6.デンソーウェーブ「COBOTTA シリーズ」 (引用:https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/collabo/cobotta.html) COBOTTAの特徴は、「徹底的に追及された安全性」です。鋭利な部分が存在しないアーム構造、指が挟みこまない様に配慮された可動範囲。さらに、速度やトルクを監視するセンサを6つも内蔵しています。このことから、ロボットの外見も、中身も安全性が追及されていることがわかると思います。もちろん、他社の協働ロボットも安全性に問題はありません。が、デンソーウェーブのHPを見れば、安全性に対するこだわりを感じることができます。 ⇒関連記事:デンソーウェーブ流・組立作業の自動化手法! 1-7.不二越「CMZ シリーズ」 (引用:https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/rob/hand/cz10a.htm) CMZシリーズの特徴は、「トップクラスの高速・高精度を有していること」です。最高速度は協働時毎秒1000 mm、非協働時毎秒2500 mm、位置繰り返し精度は±0.02 mmとなっています。この数字は業界の中でも非常に高い数字で、技術力の高さが伺えます。もちろん、安全停止機能はついていますので、ご安心ください。 1-8.三菱電機「MELFA ASSISTA シリーズ」 (引用:https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/rbt/assista/items/assista/index.html) MELFA ASSISTAの特徴は、「圧倒的な使いやすさ」です。まず、MELFA ASSISTAは、ダイレクトティーチングで教示を行うことができます。ここまでは他社の協働ロボットと何ら変わりません。次に、MELFA ASSISTAは、専用のティーチングツール「RT VisualBox」 を使うことで、仮想の3次元空間内において直感的にティーチング作業を行うこともできます。こちらは、今後デジタルネイティブ世代が増えることを見越して開発を行ったそうです。(引用:https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2006/11/news069.html) さらに、MELFA ASSISTAには、協働ロボットには珍しくLEDが搭載されています。このLEDはロボットの稼働状態を示しており、周辺の作業者にロボットの稼働状態を伝えることができます。 (引用:https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/topics/2020/04_robot/factory/index.html?ref=pr_assista_1) 以上の特徴から、MELFA ASSISTAには、他社にはない”使いやすさ”を実現しています。また、三菱電機はPLCをはじめとした、様々な機器も製造しています。これらの三菱電機製の機器との接続も、この協働ロボットなら容易に行うことができます。 2.海外の協働ロボットメーカー8選! 2-1.Universal Robots「UR シリーズ」 (引用:https://www.universal-robots.com/ja/) 協働ロボットの生みの親である、デンマークの協働ロボットメーカー。URシリーズの特徴は「圧倒的な実績」です。2024年1月現在、市場シェアは50%を占め、75,000を超える企業で導入されています。HPには、“120以上の事例”が掲載されており、マテハンや組み立て、検査、加工などで使われた様々な導入事例を知ることができます。最近では、2023年に可搬重量30kgに対応した協働ロボット「UR30」が登場。有名どころで言えば、ファナックや安川電機に続いて、3番目となる可搬重量30kgに対応した協働ロボットの発売です。 このUR30の特筆すべき点はその本体重量の軽さです。 同じ30 kg可搬のFANACの協働ロボット(CRX-25iA)と安川電機の協働ロボット(MOTOMAN-HC30PL)の本体質量がそれぞれ135kg,140kgであるのに対し、UR30は本体質量が65kgと大幅に軽量仕様となっています。 これにより、扱いやすさが向上し、さらには壁や天井などにも設置して利用することも可能です。 (引用:https://www.mapion.co.jp/news/column/cobs2693821-1-all/) 2-2.AUBO robotics「i シリーズ」 (引用:https://www.aubo-cobot.com/public/) 中国発の協働ロボットメーカー。 iシリーズの特徴は、「価格が比較的安価であること」です。 一般的な他社の協働ロボットの協働ロボットと比較して、2~3割ほど安くできるそうです。 一般的な協働ロボットの本体価格は、300~500万円であると言われています。 単純計算でいえば、240~400万円程度で購入することが可能です。 “中国製”で“安い”と聞くと、品質が悪いのではないか、と感じる方もいるのではないでしょうか。 その点、AUBO roboticsは安心できます。 ロボットの動きの核と言えるモーターやブレーキ、エンコーダなどのコア部品は全て自社で内製していることから、品質の担保、改善を行っていることが伺えるでしょう。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1558505650-884330) (引用:https://robotstart.info/2023/11/13/moriyama_mikata-no186.html) 2-3.JAKA「Zu シリーズ/All-In-One シリーズ/Pro シリーズ」 (引用:https://www.jakarobotics.com/ja/) ドイツの協働ロボットメーカー。 この協働ロボットの強みは、「プログラミングがしやすいこと」と「低コストで導入できること」です。 協働ロボットの動作プログラムの作成の際は「Scratch」と呼ばれるプログラム言語をベースとしたソフトウェアを使うことができます。 ローコードでプログラミングをすることができるので、コードに馴染みのない人でも、プログラムを作成することができます。 また、最大可搬重量10kg&6軸タイプの一般的な協働ロボットに比べると、市場価格は2/3程度に抑えられるという。 一般的な協働ロボットの本体価格を300~500万円であるとすると、JAKAの協働ロボットは200~333万円で購入できるという計算になります。 ロボットへの教示のしやすさや、低コストで導入できることから、中小企業での導入が向いていると考えられます。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1583369070-577142&dp=1) 2-4.igus「ReBeLシリーズ」 (引用:https://www.igus.co.jp/robolink/cobots) ドイツの協働ロボットメーカー。 その特徴は「安さと軽さ」です。 内臓コントローラと、ロボット制御のソフトウェアがついて、メーカー希望小売価格は1,197,273円(税込)。 可搬重量は最大2kgとなっており、同可搬重量の一般的な協働ロボットと比較すると、非常に安価であることがわかります。 低い導入ハードルと、短期で投資回収を行うことができることが強みです。 また、もう一点特筆すべきはその軽さです。 一般的な金属製の協働ロボットとは異なり、ReBeLシリーズは高機能ポリマー製のボディでできています。 これによって重さはわずか8.2 kgと非常に扱いやすい仕様になっています。 壁付け、天吊りも可能です。 2-5.FAIRinovation「FRシリーズ」 (引用元:https://www.frtech.fr/) 中国の新興協働ロボットメーカー。 その特徴は「圧倒的な価格の安さ」です。 一般的な協働ロボットの価格帯が300万円~500万円であるのに対し、FAIRINOロボットは1台50万円で購入することができます。 圧倒的低コストの理由を担当者の方に確認したところ、「減速機を含め部品を全て自社製造しているから」とのことでした。 中国メーカーで且つ破格に安価な価格であることから一抹の不安感がありますが、他社の協働ロボット同様、一般的な溶接、パレタイズ、ピッキングなど用途で活用することができます。 過去の展示会で実際に溶接作業のティーチングのデモを拝見しましたが、見た目は他社製の協働ロボットとそん色ない動きをしていました。(しかも、オプションのカメラで撮像した画像からティーチング箇所を判断し、ティーチングを自動生成していました。) 手軽に協働ロボットを導入をしたい方にオススメです。 ⇒関連記事:たった50万円のロボットも登場!?2024年ロボット最新技術7選! ⇒関連記事:溶接業必見!100万円で導入できる溶接ロボットのご紹介 2-6.Kassow Robots 「KR シリーズ」 (引用元:https://ksw-robots.co.jp/) デンマークの協働ロボットメーカー。 「KRシリーズ」の特徴は、「7軸の協働ロボットであること」です。(FANACや安川電機など、現行の協働ロボットは6軸であることがほとんどです。) 軸が7つあることのメリットは、ロボットの可動域が広くなることです。 軸数が一つ増えることでそんなに可動域が変わるのか?とお思いの方は、添付の動画を是非ご覧になってください。 アーム本体に近いところや、入り組んだ場所にもアームが届いていることが理解できるはずです。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1539936027-885058&dp=2) 2-7.KUKA「LBR iiwa シリーズ」 (引用:https://www.kuka.com/ja-jp) ドイツの協働ロボットメーカー。 LBR iiwa シリーズの特徴は、「比較的器用な作業ができること」です。 その秘密は、”軸数”にあります。 一般的な協働ロボットの軸数が6つであるのに対し、この協働ロボットは7つの軸で構成されています。 これによって、より広い可動範囲を実現し、また狭いポイントに潜ったり、入りこんだりする動きを可能にしています。 さらに、7軸全てにトルクセンサが埋め込んであるので、繊細な力制御を実現しています。 今でこそ、7軸の協働ロボットは増えてきましたが、KUKAは2013年にLBR iiwaを発売しています。 7軸協働ロボットの先駆けと言えるでしょう。 (引用:https://www.kyodo-robot.com/frontline/kuka_1) 2-8.BECKHOFF「ATRO シリーズ」 (引用元:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/) ドイツの協働ロボットメーカー。BECKOFFの協働ロボット「ATRO」の特徴は、「ロボットアームが軸毎に独立した部品で構成されていること」です。 つまり、ロボットアームを軸毎に分解&組立することができます。 この特徴を擁する「ATRO」の強みは2つです。 1つ目はハード面での汎用性が高いことです。 軸毎に独立した部品で構成されているため、生産方法に合わせてロボットアームを構築することができます。 例えば、4軸で組み立ててピッキングに使用することができる一方で、1軸のみ使用しターンテーブルの様に使用することもできます。 (引用記事に記載の動画をみていただくと非常にわかりやすいかと思います。) https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2304/19/news076.html つまり、ユーザーの発想次第で使い方を無限大に広げることができます。 2つ目はメンテナンスが容易であることです。 協働ロボットが故障した場合、従来であれば故障したロボットを修理する必要がありました。 修理するためには、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要があるため、長い期間生産が止まってしまう可能性があります。 その点、「ATRO」は故障した部品を交換するだけで、正常状態に戻すことができます。 現場の作業者が簡単に分解&組立できるので、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要もありません。 下記のページを見ていただければ、組付けが簡単に行えることがわかるでしょう。 https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/ いかがでしたでしょうか?ここまで、計16社が提供する協働ロボットの特徴を紹介致しました。貴社の情報収集のお役に立てば幸いです。 最後に、船井総研がお客様にロボット導入をする際、必ず行っていることを紹介致します。 3.中堅・中小企業がメーカー選定の前に必ずやるべきたった一つのこと メーカー選定の前に必ずやるべきたった一つのこと。 それは、「製品・作業分析」です。 この分析なくして、特に多品種少量生産の製造業における費用対効果の最大化は難しいです。 製品・作業分析を行う必要がある理由は、自動化効果の大きい作業・製品を絞るためです。品種の多い工場でロボットによる自動化をしようとしても、一度にたくさんの製品群を自動化することは不可能です。 より短期的に自動化の効果を出すには、自動化効果の大きい作業、製品を絞り、順々にロボットによる自動化を進めていく必要があります。 そのため、船井総研ではお客様にロボット導入を行う際は必ず「製品・作業分析」を行っています。 では、「製品・作業分析」は具体的にどのように進めていけば良いのでしょうか。 分析のフローを下記に示します。 製品・作業分析を行う上で、なぜ年間工数を算出するのか、なぜわざわざ作業をしている動画を撮影するのでしょうか。 その理由は...... 続きは下記の資料ダウンロードで解説します! 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[sc name="cobot"][/sc] ▼『【製造業】経営者向け!!工場の協働ロボット活用成功事例集』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 近年、協働ロボットは、企業規模・業種・作業を問わず、導入が進んでいます。 現在では、様々な協働ロボットメーカーが乱立しているため、 各協働ロボットメーカーの特徴・違いがわからない! 結局自社に最適な協働ロボットメーカーがわからない! と感じる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、協働ロボットについて比較・検討されている方に向けて、計16つ(日本企業:8社/海外企業8社)の協働ロボットメーカーの特徴を紹介します。情報収集のお役に立てば幸いです。 1.日本の協働ロボットメーカー8選! 1-1.ファナック「CRX シリーズ」 (引用:https://www.fanuc.co.jp/ja/product/robot/f_r_collabo.html) ファナックは、基本技術であるNCとサーボ、レーザからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業および ロボマシン事業を展開しています。 協働ロボット以外にもアーク溶接ロボット、塗装ロボット、パレタイジングロボットのような産業用ロボットも取り扱っています。 FANUCは国内大手メーカーであり、様々な国内メーカーとのプラグイン周辺機器が揃っているため、現場のニーズに合わせた自動化の構築が可能となっています。 また、国内ロボットメーカーであるためアフターサポートも充実しており、協働ロボット導入後も安心して使用することが可能です。 最近ではアーク溶接と協働ロボットをパッケージ化したシステムを開発し協働ロボット溶接も可能になっています。 専用のアプリケーションとなっており協働ロボットの特徴であるダイレクトティーチングにプラスして溶接条件を簡単に設定できるようになっています。 機械加工におけるワーク供給においてもファナックのロボドリル等との相性が良くLANケーブル一つでインターフェースが取れるため複雑な信号のやり取りなどが不要となっています。 ⇒関連記事:工場の自動化 (ファクトリーオートメーション) とは?成功事例5選やメリット、実現までの流れを一挙解説! 1-2.テックマン「TM シリーズ」 (引用:https://ssi-robot.co.jp/tm-robot/) Techman Robotは2016年に設立され、台湾を拠点とする協働ロボットメーカーです。 テックマンの一番の特徴はロボットビジョン(カメラ)を標準搭載していることです。 従来、ロボットとビジョンの連携には複雑なキャリブレーションのような作業が必要で、素人には到底使いこなせないシステムとなっていました。 テックマンは標準でロボットビジョンを搭載しており、上記のような複雑な連携が不要となっています。 ロボットビジョンを搭載しているため、ランダムに置かれたワークのピッキングのような作業が得意です。 また、ロボットビジョンを活用したランドマーク機能を活用することで3次元での位置補正が可能となっているため、ロボットを移動・再度設置、した際の複雑な補正や修正が不要となっており、よりフレキシブルな協働ロボット活用が可能となっています。 操作性については、協働ロボットの特徴であるダイレクトティーチングは勿論のこと、フローチャートプログラムを採用することで、より直感的にロボットティーチングをすることが可能となっています。 1-2.安川電機「MOTOMAN HCシリーズ」 株式会社安川電機は1915年に設立された、日本のロボットメーカーです。 その特徴は、幅広いラインナップを揃えていることです。まず、可搬重量が10kg以下用のロボットから、可搬重量21kg~30kg用のロボットを取り揃えており、様々な重量のワークに対応しています。さらに、防塵・防滴仕様のロボットから食品仕様のものまで、様々な用途に合わせた協働ロボットを製造しています。 また、近年では、自律ロボットと呼ばれる「MOTOMAN NEXTシリーズ」を発売しています。このロボットは、“自律ロボット“の名の通り、ロボットが周囲の状況に合わせて自律的に判断し、駆動することができます。 (引用:https://www.e-mechatronics.com/product/robot/special/motoman-next/) 「MOTOMAN NEXT」は、ロボットにとって障害物となる様な環境情報を入力すれば、ティーチングレスで動作の指示を行うことができます。 さらに、ビジョンカメラや力覚センサなどを用いることで、周辺環境との衝突回避や、動作位置の微調整など、状況に合わせた判断を行うことが可能になります。究極的には、使用するツールや、具体的な作業の指示を行うことで、ティーチレスでロボットへ動作の指示を行うことができます。 1-4.川崎重工業「duAro シリーズ」 (引用:https://kawasakirobotics.com/jp/products-robots/duaro1/) duAroシリーズは、双腕型の協働ロボットです。 その特徴は、「人が両手を使って行う作業をそのまま自動化できること」です。他社の単腕ロボットと違い、アームが2つあるため、より自由度の高い作業を行うことができます。 例えば、位置決めが必要な作業を単腕ロボットで自動化しようとすると、治具か、もう1台単腕ロボットを用意する必要があります。duAroであれば、片方のロボットアームでワークの位置決めを行い、もう片方のロボットアームで作業をすることが可能です。このように、難易度が比較的高い、作業の自動化に向いています。ただし、可搬重量が最大4~6kgとなっており、他社の協働ロボットと比較しても軽いものしか扱うことができません。重量物が扱えない、という点については注意が必要です。 1-5.カワダロボティクス「NEXTAGEシリーズ」 (引用:https://nextage.kawadarobot.co.jp/product) 「NEXTAGEシリーズ」の特徴は、他のどの協働ロボットよりも人に近い動きができることです。2本のロボットアームと、2つのカメラ、回る腰部。一般的な双腕ロボットの様な、人の腕を模したロボットとは異なり、人の上半身を模したロボットです。軸数はなんと15軸。(両腕にそれぞれ6軸、頭部カメラに2軸、腰部に1軸。)この圧倒的な軸数からも、非常に自由度の高い動きが可能なことがわかるかと思います。他社の協働ロボットを用いて自動化する場合、複数台ロボットが必要な場合でも、「NEXTAGEシリーズ」なら1台で自動化をすることが可能になるでしょう。 1-6.デンソーウェーブ「COBOTTA シリーズ」 (引用:https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/collabo/cobotta.html) COBOTTAの特徴は、「徹底的に追及された安全性」です。鋭利な部分が存在しないアーム構造、指が挟みこまない様に配慮された可動範囲。さらに、速度やトルクを監視するセンサを6つも内蔵しています。このことから、ロボットの外見も、中身も安全性が追及されていることがわかると思います。もちろん、他社の協働ロボットも安全性に問題はありません。が、デンソーウェーブのHPを見れば、安全性に対するこだわりを感じることができます。 ⇒関連記事:デンソーウェーブ流・組立作業の自動化手法! 1-7.不二越「CMZ シリーズ」 (引用:https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/rob/hand/cz10a.htm) CMZシリーズの特徴は、「トップクラスの高速・高精度を有していること」です。最高速度は協働時毎秒1000 mm、非協働時毎秒2500 mm、位置繰り返し精度は±0.02 mmとなっています。この数字は業界の中でも非常に高い数字で、技術力の高さが伺えます。もちろん、安全停止機能はついていますので、ご安心ください。 1-8.三菱電機「MELFA ASSISTA シリーズ」 (引用:https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/rbt/assista/items/assista/index.html) MELFA ASSISTAの特徴は、「圧倒的な使いやすさ」です。まず、MELFA ASSISTAは、ダイレクトティーチングで教示を行うことができます。ここまでは他社の協働ロボットと何ら変わりません。次に、MELFA ASSISTAは、専用のティーチングツール「RT VisualBox」 を使うことで、仮想の3次元空間内において直感的にティーチング作業を行うこともできます。こちらは、今後デジタルネイティブ世代が増えることを見越して開発を行ったそうです。(引用:https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2006/11/news069.html) さらに、MELFA ASSISTAには、協働ロボットには珍しくLEDが搭載されています。このLEDはロボットの稼働状態を示しており、周辺の作業者にロボットの稼働状態を伝えることができます。 (引用:https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/topics/2020/04_robot/factory/index.html?ref=pr_assista_1) 以上の特徴から、MELFA ASSISTAには、他社にはない”使いやすさ”を実現しています。また、三菱電機はPLCをはじめとした、様々な機器も製造しています。これらの三菱電機製の機器との接続も、この協働ロボットなら容易に行うことができます。 2.海外の協働ロボットメーカー8選! 2-1.Universal Robots「UR シリーズ」 (引用:https://www.universal-robots.com/ja/) 協働ロボットの生みの親である、デンマークの協働ロボットメーカー。URシリーズの特徴は「圧倒的な実績」です。2024年1月現在、市場シェアは50%を占め、75,000を超える企業で導入されています。HPには、“120以上の事例”が掲載されており、マテハンや組み立て、検査、加工などで使われた様々な導入事例を知ることができます。最近では、2023年に可搬重量30kgに対応した協働ロボット「UR30」が登場。有名どころで言えば、ファナックや安川電機に続いて、3番目となる可搬重量30kgに対応した協働ロボットの発売です。 このUR30の特筆すべき点はその本体重量の軽さです。 同じ30 kg可搬のFANACの協働ロボット(CRX-25iA)と安川電機の協働ロボット(MOTOMAN-HC30PL)の本体質量がそれぞれ135kg,140kgであるのに対し、UR30は本体質量が65kgと大幅に軽量仕様となっています。 これにより、扱いやすさが向上し、さらには壁や天井などにも設置して利用することも可能です。 (引用:https://www.mapion.co.jp/news/column/cobs2693821-1-all/) 2-2.AUBO robotics「i シリーズ」 (引用:https://www.aubo-cobot.com/public/) 中国発の協働ロボットメーカー。 iシリーズの特徴は、「価格が比較的安価であること」です。 一般的な他社の協働ロボットの協働ロボットと比較して、2~3割ほど安くできるそうです。 一般的な協働ロボットの本体価格は、300~500万円であると言われています。 単純計算でいえば、240~400万円程度で購入することが可能です。 “中国製”で“安い”と聞くと、品質が悪いのではないか、と感じる方もいるのではないでしょうか。 その点、AUBO roboticsは安心できます。 ロボットの動きの核と言えるモーターやブレーキ、エンコーダなどのコア部品は全て自社で内製していることから、品質の担保、改善を行っていることが伺えるでしょう。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1558505650-884330) (引用:https://robotstart.info/2023/11/13/moriyama_mikata-no186.html) 2-3.JAKA「Zu シリーズ/All-In-One シリーズ/Pro シリーズ」 (引用:https://www.jakarobotics.com/ja/) ドイツの協働ロボットメーカー。 この協働ロボットの強みは、「プログラミングがしやすいこと」と「低コストで導入できること」です。 協働ロボットの動作プログラムの作成の際は「Scratch」と呼ばれるプログラム言語をベースとしたソフトウェアを使うことができます。 ローコードでプログラミングをすることができるので、コードに馴染みのない人でも、プログラムを作成することができます。 また、最大可搬重量10kg&6軸タイプの一般的な協働ロボットに比べると、市場価格は2/3程度に抑えられるという。 一般的な協働ロボットの本体価格を300~500万円であるとすると、JAKAの協働ロボットは200~333万円で購入できるという計算になります。 ロボットへの教示のしやすさや、低コストで導入できることから、中小企業での導入が向いていると考えられます。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1583369070-577142&dp=1) 2-4.igus「ReBeLシリーズ」 (引用:https://www.igus.co.jp/robolink/cobots) ドイツの協働ロボットメーカー。 その特徴は「安さと軽さ」です。 内臓コントローラと、ロボット制御のソフトウェアがついて、メーカー希望小売価格は1,197,273円(税込)。 可搬重量は最大2kgとなっており、同可搬重量の一般的な協働ロボットと比較すると、非常に安価であることがわかります。 低い導入ハードルと、短期で投資回収を行うことができることが強みです。 また、もう一点特筆すべきはその軽さです。 一般的な金属製の協働ロボットとは異なり、ReBeLシリーズは高機能ポリマー製のボディでできています。 これによって重さはわずか8.2 kgと非常に扱いやすい仕様になっています。 壁付け、天吊りも可能です。 2-5.FAIRinovation「FRシリーズ」 (引用元:https://www.frtech.fr/) 中国の新興協働ロボットメーカー。 その特徴は「圧倒的な価格の安さ」です。 一般的な協働ロボットの価格帯が300万円~500万円であるのに対し、FAIRINOロボットは1台50万円で購入することができます。 圧倒的低コストの理由を担当者の方に確認したところ、「減速機を含め部品を全て自社製造しているから」とのことでした。 中国メーカーで且つ破格に安価な価格であることから一抹の不安感がありますが、他社の協働ロボット同様、一般的な溶接、パレタイズ、ピッキングなど用途で活用することができます。 過去の展示会で実際に溶接作業のティーチングのデモを拝見しましたが、見た目は他社製の協働ロボットとそん色ない動きをしていました。(しかも、オプションのカメラで撮像した画像からティーチング箇所を判断し、ティーチングを自動生成していました。) 手軽に協働ロボットを導入をしたい方にオススメです。 ⇒関連記事:たった50万円のロボットも登場!?2024年ロボット最新技術7選! ⇒関連記事:溶接業必見!100万円で導入できる溶接ロボットのご紹介 2-6.Kassow Robots 「KR シリーズ」 (引用元:https://ksw-robots.co.jp/) デンマークの協働ロボットメーカー。 「KRシリーズ」の特徴は、「7軸の協働ロボットであること」です。(FANACや安川電機など、現行の協働ロボットは6軸であることがほとんどです。) 軸が7つあることのメリットは、ロボットの可動域が広くなることです。 軸数が一つ増えることでそんなに可動域が変わるのか?とお思いの方は、添付の動画を是非ご覧になってください。 アーム本体に近いところや、入り組んだ場所にもアームが届いていることが理解できるはずです。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1539936027-885058&dp=2) 2-7.KUKA「LBR iiwa シリーズ」 (引用:https://www.kuka.com/ja-jp) ドイツの協働ロボットメーカー。 LBR iiwa シリーズの特徴は、「比較的器用な作業ができること」です。 その秘密は、”軸数”にあります。 一般的な協働ロボットの軸数が6つであるのに対し、この協働ロボットは7つの軸で構成されています。 これによって、より広い可動範囲を実現し、また狭いポイントに潜ったり、入りこんだりする動きを可能にしています。 さらに、7軸全てにトルクセンサが埋め込んであるので、繊細な力制御を実現しています。 今でこそ、7軸の協働ロボットは増えてきましたが、KUKAは2013年にLBR iiwaを発売しています。 7軸協働ロボットの先駆けと言えるでしょう。 (引用:https://www.kyodo-robot.com/frontline/kuka_1) 2-8.BECKHOFF「ATRO シリーズ」 (引用元:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/) ドイツの協働ロボットメーカー。BECKOFFの協働ロボット「ATRO」の特徴は、「ロボットアームが軸毎に独立した部品で構成されていること」です。 つまり、ロボットアームを軸毎に分解&組立することができます。 この特徴を擁する「ATRO」の強みは2つです。 1つ目はハード面での汎用性が高いことです。 軸毎に独立した部品で構成されているため、生産方法に合わせてロボットアームを構築することができます。 例えば、4軸で組み立ててピッキングに使用することができる一方で、1軸のみ使用しターンテーブルの様に使用することもできます。 (引用記事に記載の動画をみていただくと非常にわかりやすいかと思います。) https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2304/19/news076.html つまり、ユーザーの発想次第で使い方を無限大に広げることができます。 2つ目はメンテナンスが容易であることです。 協働ロボットが故障した場合、従来であれば故障したロボットを修理する必要がありました。 修理するためには、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要があるため、長い期間生産が止まってしまう可能性があります。 その点、「ATRO」は故障した部品を交換するだけで、正常状態に戻すことができます。 現場の作業者が簡単に分解&組立できるので、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要もありません。 下記のページを見ていただければ、組付けが簡単に行えることがわかるでしょう。 https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/ いかがでしたでしょうか?ここまで、計16社が提供する協働ロボットの特徴を紹介致しました。貴社の情報収集のお役に立てば幸いです。 最後に、船井総研がお客様にロボット導入をする際、必ず行っていることを紹介致します。 3.中堅・中小企業がメーカー選定の前に必ずやるべきたった一つのこと メーカー選定の前に必ずやるべきたった一つのこと。 それは、「製品・作業分析」です。 この分析なくして、特に多品種少量生産の製造業における費用対効果の最大化は難しいです。 製品・作業分析を行う必要がある理由は、自動化効果の大きい作業・製品を絞るためです。品種の多い工場でロボットによる自動化をしようとしても、一度にたくさんの製品群を自動化することは不可能です。 より短期的に自動化の効果を出すには、自動化効果の大きい作業、製品を絞り、順々にロボットによる自動化を進めていく必要があります。 そのため、船井総研ではお客様にロボット導入を行う際は必ず「製品・作業分析」を行っています。 では、「製品・作業分析」は具体的にどのように進めていけば良いのでしょうか。 分析のフローを下記に示します。 製品・作業分析を行う上で、なぜ年間工数を算出するのか、なぜわざわざ作業をしている動画を撮影するのでしょうか。 その理由は...... 続きは下記の資料ダウンロードで解説します! 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製造業における構内物流の自動化

2024.01.23

1.ロボット産業の成長と需要の拡大 2022年の日本では、ロボットの生産・出荷台数が過去最高となり、出荷総額も1兆円を超えました。 これまでの電気・半導体・自動車産業だけでなく、幅広い産業にてロボットが使用されるようになっています。 特に近年の人件費高騰や人手不足を背景としてロボットの需要が高まり、協働ロボットの使いやすさなど活用領域の裾野は広がりをみせています。 これまでの大企業を中心としたロボットの導入が中小企業でも導入しやすい環境となっており、ロボットの活用を通じて生産性を向上する取り組みが求められています。 2.労働力不足への対策としてのロボット活用 2030年には労働需要に対して供給人口が10%不足すると試算されています。 労働力不足はそれぞれの企業が直面する課題となります。 対策としては、働く女性を増やす、働くシニア人材を増やす、働く外国人を増やすという、労働力の確保を推進することのほか、生産性を上げて、少ない人材でこれまで以上の成果を出す仕組みへ転換をしていくことが重要です。 設備導入による業務の自動化が生産性を上げる一つの手段として注目されています。 3.工場内の生産工程のムダ削減の重要性 工場内の生産工程においては、部材の探索や運搬、作業の待ち時間など、ムダな作業が存在します。 これらのムダを削減することで、作業者はより付加価値の高い業務に移行することができます。 また、労働人口の減少も企業にとって深刻な課題であり、工場内の生産工程のムダ削減は労働人口不足への対策としても重要です。 4.自動化技術の活用 工場内の生産工程のムダ削減には、無人搬送機やロボットなどの自動化技術が活用されています。 例えば、配膳ロボットの導入により、作業者の負担が軽減され、作業時間が削減されました。 また、物流倉庫ではピッキングや搬送作業を自動化するためにロボットが導入され、人員削減や労働時間の短縮が実現されました。 さらに、部品のハンドリングや重量検査作業もロボットによって自動化され、労働生産性の向上と品質の安定化が図られました。 自動化技術の活用により、工場内の生産工程のムダ削減と労働人口不足への対策が同時に実現されます。 5.設備導入フローと保全活動の重要性 自動化技術の導入には、設備導入フローと保全活動が重要です。 設備の選定やレイアウトの見直し、生産シミュレーションの活用など、効果的な設備導入フローを構築することが必要です。 また、定期保全によって稼働率の向上や品質の維持、安全の確保などが実現されます。 設備導入フローと保全活動の取り組みにより、自動化技術の効果を最大限に引き出すことができます。 6.まとめと展望 工場内物流の自動化は、生産工程のムダ削減や労働人口不足への対策において重要な要素です。 無人搬送機やロボットなどの自動化技術の活用により、作業者はより付加価値の高い業務に注力することができます。 また、設備導入フローと保全活動の取り組みも重要であり、定期保全によって効率的な生産が実現されます。 工場内物流の自動化は、労働力不足への対策としても有効であり、生産性の向上や省人化、高品質などの効果が期待できます。 ロボット産業の成長と労働力不足への対策としてのロボット活用の重要性を説明しました。 実際に導入する際においては、設備の選定や保全活動、生産性向上のための継続的な取り組みが必要です。 しかしながら、今後もさらなる技術の進化や補助金の活用など、ロボットや設備を導入しやすい環境が整ってきています。 ロボットの活用により、労働力不足に対する課題を解決し、企業の生産性向上や競争力強化に貢献することが期待されます。 船井総研では、個別固有のご相談に対してオンライン相談を提供しており、具体的な対策の一歩を踏み出すお手伝いをしています。   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.ロボット産業の成長と需要の拡大 2022年の日本では、ロボットの生産・出荷台数が過去最高となり、出荷総額も1兆円を超えました。 これまでの電気・半導体・自動車産業だけでなく、幅広い産業にてロボットが使用されるようになっています。 特に近年の人件費高騰や人手不足を背景としてロボットの需要が高まり、協働ロボットの使いやすさなど活用領域の裾野は広がりをみせています。 これまでの大企業を中心としたロボットの導入が中小企業でも導入しやすい環境となっており、ロボットの活用を通じて生産性を向上する取り組みが求められています。 2.労働力不足への対策としてのロボット活用 2030年には労働需要に対して供給人口が10%不足すると試算されています。 労働力不足はそれぞれの企業が直面する課題となります。 対策としては、働く女性を増やす、働くシニア人材を増やす、働く外国人を増やすという、労働力の確保を推進することのほか、生産性を上げて、少ない人材でこれまで以上の成果を出す仕組みへ転換をしていくことが重要です。 設備導入による業務の自動化が生産性を上げる一つの手段として注目されています。 3.工場内の生産工程のムダ削減の重要性 工場内の生産工程においては、部材の探索や運搬、作業の待ち時間など、ムダな作業が存在します。 これらのムダを削減することで、作業者はより付加価値の高い業務に移行することができます。 また、労働人口の減少も企業にとって深刻な課題であり、工場内の生産工程のムダ削減は労働人口不足への対策としても重要です。 4.自動化技術の活用 工場内の生産工程のムダ削減には、無人搬送機やロボットなどの自動化技術が活用されています。 例えば、配膳ロボットの導入により、作業者の負担が軽減され、作業時間が削減されました。 また、物流倉庫ではピッキングや搬送作業を自動化するためにロボットが導入され、人員削減や労働時間の短縮が実現されました。 さらに、部品のハンドリングや重量検査作業もロボットによって自動化され、労働生産性の向上と品質の安定化が図られました。 自動化技術の活用により、工場内の生産工程のムダ削減と労働人口不足への対策が同時に実現されます。 5.設備導入フローと保全活動の重要性 自動化技術の導入には、設備導入フローと保全活動が重要です。 設備の選定やレイアウトの見直し、生産シミュレーションの活用など、効果的な設備導入フローを構築することが必要です。 また、定期保全によって稼働率の向上や品質の維持、安全の確保などが実現されます。 設備導入フローと保全活動の取り組みにより、自動化技術の効果を最大限に引き出すことができます。 6.まとめと展望 工場内物流の自動化は、生産工程のムダ削減や労働人口不足への対策において重要な要素です。 無人搬送機やロボットなどの自動化技術の活用により、作業者はより付加価値の高い業務に注力することができます。 また、設備導入フローと保全活動の取り組みも重要であり、定期保全によって効率的な生産が実現されます。 工場内物流の自動化は、労働力不足への対策としても有効であり、生産性の向上や省人化、高品質などの効果が期待できます。 ロボット産業の成長と労働力不足への対策としてのロボット活用の重要性を説明しました。 実際に導入する際においては、設備の選定や保全活動、生産性向上のための継続的な取り組みが必要です。 しかしながら、今後もさらなる技術の進化や補助金の活用など、ロボットや設備を導入しやすい環境が整ってきています。 ロボットの活用により、労働力不足に対する課題を解決し、企業の生産性向上や競争力強化に貢献することが期待されます。 船井総研では、個別固有のご相談に対してオンライン相談を提供しており、具体的な対策の一歩を踏み出すお手伝いをしています。   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045

改定ものづくり補助金 省力化(オーダーメイド)枠を説明&活用案を紹介

2024.01.11

既に多くの注目を集めている「第17次ものづくり補助金(正式名称「ものづくり・商業・サービス補助金」)のなかでも、特に注目されているのが「省力化(オーダーメイド)枠」です。本コラムでは「省力化(オーダーメイド)枠」について紹介しています。 「省力化(オーダーメイド)枠」の要件はまだすべて公開されてはいません。今わかっている情報で、補助金申請書にどのようなポイントを盛り込む必要があるのかを解説させていただきます。また、どのような活用案が考えられるのか、仮説を含みますが、いくつか記載してみましたので、是非、一読していただき、自社の事業計画の参考にしていただければ幸いです。また、不明点や質問などがあれば、お気軽に私たちにご連絡ください。貴社の事業背景をお聞きした上で、アドバイスをさせていただきます。 1.省力化(オーダーメイド)枠について (1)補助対象経費 補助対象経費の項目については、以下に様に記載されています。 「機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費」 機械装置・システム構築費は必須と併記されていることから、この費目は必須です (2)補助上限額・補助率について 補助率は、中小企業で1/2以内、小規模・再生事業者は2/3以内 補助上限額は、従業員数によって異なります。 ・従業員数5人以下    750万円 ・従業員数6~20人   1,500万円 ・従業員数21~50人  3,000万円 ・従業員数51~99人  5,000万円 ・従業員数100人以上  8,000万円 上記に加えて、「大幅賃上げに係る補助額上限引き上げの特例」を行う場合、補助上限額を250万円~2,000万円を上乗せされます。 ・従業員数5人以下    1,000万円 ・従業員数6~20人   2,000万円 ・従業員数21~50人  4,000万円 ・従業員数51~99人  6,500万円 ・従業員数100人以上  1億円 「大幅賃上げに係る補助額上限引き上げの特例」の要件:  補助業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者は以下の要件を満たす必要があります。また、賃上げに係る計画書を提出することが必須です。 1)付加価値額  年平均成長率+3%以上(基本要件と同じ) 2)給与支給総額 年平均成長率+6%以上(基本要件と異なる) 3)最低賃金   事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準にしたうえで、毎年、事業場内最低を+50円以上増額(基本要件と異なる) 【参考】基本要件 1)付加価値額  年平均成長率+3%以上 2)給与支給総額 年平均成長率+1.5%以上増加 3)最低賃金   地域別最低賃金+30円以上の水準とする (3)要件未達の場合の補助金返還義務について 基本要件等が未達の場合、補助金返還義務があります。こちらもよく認識しておく必要があります。 詳細はもの補助事務局から追って公表される予定です。 1)基本要件が未達の場合  ・事業計画終了時点において、基本要件2)給与支給総額が未達の場合、補助金の一部を返還  ・事業計画期間中の毎年3月末時点において基本要件3)が未達の場合、補助金の一部を返還 2)大幅な賃上げに係る補助上限額引き上げの特例(以下、賃上げ特例)の要件が未達の場合  ・事業計画終了時点において、賃上げ特例の要件2)給与支給総額が未達の場合、補助金上乗せ分を返還  ・事業計画期間中の毎年3月末時点において賃上げ特例の要件3)が未達の場合、補助金上乗せ分を返還 (4)対象事業・活用イメージについて 対象事業の要件は以下のように定められています。 人手不足の解消に向けて、デジタル技術※1 等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)※2 の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※3 ※1:デジタル技術とは AI 、ロボット、センサー等をいう。 ※2:ロボット単体の導入ではなく、外部のシステムインテグレータ( Sier )との連携などによりロボットシステム等を構築したものをいう。 ※3:基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追ってもの補助事務局から公表予定) 活用イメージの例として、下記が挙げられています。 熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発した AI や画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・ 24 時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。 以上の情報から、下記のポイントが計画に盛り込まれている必要があることが読み取れます。 ・技術的な課題に対する、革新的な開発が必要 ・自社に合わせた開発かつ外部業者との協力が必要 ・省人化ではなく、省力化であること ・既存業務の置き換えではなく、改善効果(生産性向上、生産量増加⇒売上増加)があること 補助金を申請する際には、上記のポイントと審査項目をわかりすく記載した事業計画書を提出する必要があります。私たちにご連絡いただければ、貴社の業務・設備投資計画を詳細にお聞きして、申請要件を満たすようにストーリー作りを支援させていただきます。 2.独自の活用イメージについて 以下にもの補助金 省力化(オーダーメイド)枠の筆者独自の活用イメージをあげさせていただきます。 (1)精密加工を行っている伝統的な手動切削加工工程に、切削加工機メーカーと共同開発した最新5軸マシニングセンターとロボットアームを導入。材料搬出入の自動化および複数軸の連続自動加工が可能になったことで、生産効率の大幅向上と品質安定化を達成。従来の作業者は、より価格単価の高い試作品の製造に従事することが可能となった。 (2)自社のプラスチック射出成型ラインは生産効率と計画柔軟性に問題があったため、SIerと共同で開発した高性能3Dプリンターとリアルタイム監視システム、自動搬送ラインを複数導入することで、複雑な形状の部品も迅速に生産可能になり、生産効率の向上と24時間操業を可能にした。一人の作業者で複数台を担当することが可能になり、作業者ひとり当たりの付加価値額も増加した。 (3)金属の曲げ・溶接加工の属人化解消と生産量増加を目的に、ロボットアームと自動材料搬送システム、3D画像検査システム、生産管理システムを導入。24時間の生産対応と品質安定化、安全性向上が実現した。生産管理システムで進捗状況が見えることから、従来の作業者は、新たな顧客ニーズに対応するために加工技術開発に従事することが可能となった。 以上のように今後、この補助金を活用し、大胆な設備投資に取り組むことで自社の競争力強化を実現することが可能です。今回の募集枠では、間に合わない可能性もありますが、今後、補助金事業が継続していくことは見込めますので、今から検討をして来年、再来年の準備をしておくことは、大変重要で必要なことです。 3.まとめ 2024年度ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠について説明させていただきました。他の枠として、製品・サービス高付加価値枠(通常類型・成長分野進出類型(DX/GX))、グローバル枠がありますのでそちらも必要に応じて確認していただければと思います。 2024年度ものづくり補助金を活用して、省力化のための設備投資や、製品・サービス高付加価値化やDX,GX、海外事業の拡大を行う予定があれば、補助事業の実績報告が2024年12月10日であるということを念頭に、発注・納品等のスケジュールを組んでいただく必要があるでしょう。 本コラムを読んでいただき、質問・不明点・相談したいことなどあればお気軽にご連絡ください。また、補助金活用に関して支援が必要な場合もご相談ください。 私どもは、企業の中に入り込み、企業に寄り添い、計画を立案実行し定着・継続的な改善まで支援させて頂き、経営指標を改善することがゴールですので、最後まで伴走させていただきます。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ものづくり補助金最新動向レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ ものづくり補助金(正式名称:「ものづくり・商業・サービス補助金」)の活用を検討している経営者様、次回申請の準備をしている経営者様にまず読んでいただきたいレポートです。 2023年12月に中小企業庁から次回以降のものづくり補助金の要件情報が一部公開されました。その内容からものつくり補助金に変更があることが明らかになりました。このレポートでは新たな要件を公開情報を基に整理しています。 ものづくり補助金の仕様を考えている経営者様は必ず押さえておくべき内容を記載したレポートです。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02292_S045   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 【目指すは投資回収3年!協働ロボット活用事例特集!社長セミナー】 ~中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/105866 協働ロボットの活用事例特集! 中小製造業の皆様、このセミナーを見逃すわけにはいきません! ロボット活用成功事例がここに集結します! 低コストでの導入方法、自動化生産の具体的な手法、人手不足を解消する秘策、生産性を引き上げるノウハウ...全てがここで明かされます! 船井総合研究所と愛同工業の著名な社長が登壇し、現場目線からの貴重な情報を提供します! 東京会場・大阪会場での開催となります! このセミナーが御社の製造現場を変えるきっかけになるかもしれません! 空きは限られていますので、今すぐウェブサイトからお申し込みください。 協働ロボットの力を最大限に引き出し、成果を最短3年で得るチャンスです! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 東京会場 2024/01/23 (火) 13:00~16:00 大阪会場 2024/01/29 (月) 13:00~16:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 既に多くの注目を集めている「第17次ものづくり補助金(正式名称「ものづくり・商業・サービス補助金」)のなかでも、特に注目されているのが「省力化(オーダーメイド)枠」です。本コラムでは「省力化(オーダーメイド)枠」について紹介しています。 「省力化(オーダーメイド)枠」の要件はまだすべて公開されてはいません。今わかっている情報で、補助金申請書にどのようなポイントを盛り込む必要があるのかを解説させていただきます。また、どのような活用案が考えられるのか、仮説を含みますが、いくつか記載してみましたので、是非、一読していただき、自社の事業計画の参考にしていただければ幸いです。また、不明点や質問などがあれば、お気軽に私たちにご連絡ください。貴社の事業背景をお聞きした上で、アドバイスをさせていただきます。 1.省力化(オーダーメイド)枠について (1)補助対象経費 補助対象経費の項目については、以下に様に記載されています。 「機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費」 機械装置・システム構築費は必須と併記されていることから、この費目は必須です (2)補助上限額・補助率について 補助率は、中小企業で1/2以内、小規模・再生事業者は2/3以内 補助上限額は、従業員数によって異なります。 ・従業員数5人以下    750万円 ・従業員数6~20人   1,500万円 ・従業員数21~50人  3,000万円 ・従業員数51~99人  5,000万円 ・従業員数100人以上  8,000万円 上記に加えて、「大幅賃上げに係る補助額上限引き上げの特例」を行う場合、補助上限額を250万円~2,000万円を上乗せされます。 ・従業員数5人以下    1,000万円 ・従業員数6~20人   2,000万円 ・従業員数21~50人  4,000万円 ・従業員数51~99人  6,500万円 ・従業員数100人以上  1億円 「大幅賃上げに係る補助額上限引き上げの特例」の要件:  補助業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者は以下の要件を満たす必要があります。また、賃上げに係る計画書を提出することが必須です。 1)付加価値額  年平均成長率+3%以上(基本要件と同じ) 2)給与支給総額 年平均成長率+6%以上(基本要件と異なる) 3)最低賃金   事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準にしたうえで、毎年、事業場内最低を+50円以上増額(基本要件と異なる) 【参考】基本要件 1)付加価値額  年平均成長率+3%以上 2)給与支給総額 年平均成長率+1.5%以上増加 3)最低賃金   地域別最低賃金+30円以上の水準とする (3)要件未達の場合の補助金返還義務について 基本要件等が未達の場合、補助金返還義務があります。こちらもよく認識しておく必要があります。 詳細はもの補助事務局から追って公表される予定です。 1)基本要件が未達の場合  ・事業計画終了時点において、基本要件2)給与支給総額が未達の場合、補助金の一部を返還  ・事業計画期間中の毎年3月末時点において基本要件3)が未達の場合、補助金の一部を返還 2)大幅な賃上げに係る補助上限額引き上げの特例(以下、賃上げ特例)の要件が未達の場合  ・事業計画終了時点において、賃上げ特例の要件2)給与支給総額が未達の場合、補助金上乗せ分を返還  ・事業計画期間中の毎年3月末時点において賃上げ特例の要件3)が未達の場合、補助金上乗せ分を返還 (4)対象事業・活用イメージについて 対象事業の要件は以下のように定められています。 人手不足の解消に向けて、デジタル技術※1 等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)※2 の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※3 ※1:デジタル技術とは AI 、ロボット、センサー等をいう。 ※2:ロボット単体の導入ではなく、外部のシステムインテグレータ( Sier )との連携などによりロボットシステム等を構築したものをいう。 ※3:基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追ってもの補助事務局から公表予定) 活用イメージの例として、下記が挙げられています。 熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発した AI や画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・ 24 時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。 以上の情報から、下記のポイントが計画に盛り込まれている必要があることが読み取れます。 ・技術的な課題に対する、革新的な開発が必要 ・自社に合わせた開発かつ外部業者との協力が必要 ・省人化ではなく、省力化であること ・既存業務の置き換えではなく、改善効果(生産性向上、生産量増加⇒売上増加)があること 補助金を申請する際には、上記のポイントと審査項目をわかりすく記載した事業計画書を提出する必要があります。私たちにご連絡いただければ、貴社の業務・設備投資計画を詳細にお聞きして、申請要件を満たすようにストーリー作りを支援させていただきます。 2.独自の活用イメージについて 以下にもの補助金 省力化(オーダーメイド)枠の筆者独自の活用イメージをあげさせていただきます。 (1)精密加工を行っている伝統的な手動切削加工工程に、切削加工機メーカーと共同開発した最新5軸マシニングセンターとロボットアームを導入。材料搬出入の自動化および複数軸の連続自動加工が可能になったことで、生産効率の大幅向上と品質安定化を達成。従来の作業者は、より価格単価の高い試作品の製造に従事することが可能となった。 (2)自社のプラスチック射出成型ラインは生産効率と計画柔軟性に問題があったため、SIerと共同で開発した高性能3Dプリンターとリアルタイム監視システム、自動搬送ラインを複数導入することで、複雑な形状の部品も迅速に生産可能になり、生産効率の向上と24時間操業を可能にした。一人の作業者で複数台を担当することが可能になり、作業者ひとり当たりの付加価値額も増加した。 (3)金属の曲げ・溶接加工の属人化解消と生産量増加を目的に、ロボットアームと自動材料搬送システム、3D画像検査システム、生産管理システムを導入。24時間の生産対応と品質安定化、安全性向上が実現した。生産管理システムで進捗状況が見えることから、従来の作業者は、新たな顧客ニーズに対応するために加工技術開発に従事することが可能となった。 以上のように今後、この補助金を活用し、大胆な設備投資に取り組むことで自社の競争力強化を実現することが可能です。今回の募集枠では、間に合わない可能性もありますが、今後、補助金事業が継続していくことは見込めますので、今から検討をして来年、再来年の準備をしておくことは、大変重要で必要なことです。 3.まとめ 2024年度ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠について説明させていただきました。他の枠として、製品・サービス高付加価値枠(通常類型・成長分野進出類型(DX/GX))、グローバル枠がありますのでそちらも必要に応じて確認していただければと思います。 2024年度ものづくり補助金を活用して、省力化のための設備投資や、製品・サービス高付加価値化やDX,GX、海外事業の拡大を行う予定があれば、補助事業の実績報告が2024年12月10日であるということを念頭に、発注・納品等のスケジュールを組んでいただく必要があるでしょう。 本コラムを読んでいただき、質問・不明点・相談したいことなどあればお気軽にご連絡ください。また、補助金活用に関して支援が必要な場合もご相談ください。 私どもは、企業の中に入り込み、企業に寄り添い、計画を立案実行し定着・継続的な改善まで支援させて頂き、経営指標を改善することがゴールですので、最後まで伴走させていただきます。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ものづくり補助金最新動向レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ ものづくり補助金(正式名称:「ものづくり・商業・サービス補助金」)の活用を検討している経営者様、次回申請の準備をしている経営者様にまず読んでいただきたいレポートです。 2023年12月に中小企業庁から次回以降のものづくり補助金の要件情報が一部公開されました。その内容からものつくり補助金に変更があることが明らかになりました。このレポートでは新たな要件を公開情報を基に整理しています。 ものづくり補助金の仕様を考えている経営者様は必ず押さえておくべき内容を記載したレポートです。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02292_S045   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 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工場の省人化 最新技術!完全無人化工場から協働ロボット搭載AMRまで!

2023.12.21

11/29~12/2に行われた世界最大規模のロボット展示会、「国際ロボット展 (iREX2023)」。ロボット専門コンサルタントの筆者も参戦し、最新情報を収集してきました。 今回のコラムでは、「完全無人化工場を支える技術」、「協働ロボット搭載AMR」に焦点を当てて、出展社数615から厳選した4社の最新技術事例を紹介致します。貴社のお役に立てば幸いです。 1.完全無人化工場を支える技術 今回の展示では、完全無人工場のデモが行われていました。完全に無人なので、製造工程の最初から最後まで、ロボットが全自動で作業を行います。 では、次世代型の完全無人工場実現のために、どのような技術が使われているのでしょうか?今回は、安川電機社とOmron社が提供する完全自動化サービスと、それを支える技術をご紹介致します。 1.1. 安川電機社: i³-Mechatronics i³-Mechatronicsはスマート工場化に向けたソリューションコンセプトです。平たく言えば、i³-Mechatronicsとは設備稼働状況や生産方法などのデータを管理し、分析し、活用するための考え方を指します。このソリューションの実現には様々な技術が使われていますが、今回は中でも「AIピッキング」と、「機器の故障予知診断」をご紹介いたします。 AIピッキング 安川電機社が独自開発したAI技術「Alliom(アリオム)」は、シミュレータ上でより現実環境に近い学習データを作成し剛体物だけでなく軟体物も同一ハンドでピッキングすることを可能にしています。Alliomの特徴は、「シミュレータ上でAI生成プロセス(学習データ生成+学習+AI生成)が完結できること」にあります。従来のAIは、学習させるための画像を大量に用意する必要がありましたが、Alliomは自前で生成した学習データを使って学習するため、AI開発含めて実運用までの導入時間が圧倒的に短くなり、実機投入精度の向上も期待されています。 例えば、バラ積み部品のピッキング作業においては、まず対象の部品をシミュレータに取り込み、仮想空間上に部品の摩擦感や光源の角度などを含めた、作業環境を構築します。その後、AIでバーチャル上に大量の部品データとバラバラの積み方を生成することで、ロボットハンドがどの軌道でどのポイントであれば安定して把持できるのか学習していき、これが繰り返されることで精度が上がっていきます。 (引用:https://www.yaskawa.co.jp/product/i3-mechatronics/ai_picking) これによって、これまで実機で生成していた学習用のデータが不要になったため、3-4時間ほどで実機検証して適用できるようになり、導入にかかる時間やコストの大幅な削減をすることが可能になります。 機器の故障予知診断 製造に使用する機械やロボットの故障を予知する技術です。これらは、機械にセンサーを取り付け、モニタリングすることで実現されます。 例えば産業用ロボットに組み込まれている減速機は、状況に応じて交換が必要な部品です。ロボットの稼働データから減速機に内蔵しているギヤの摩耗状態を予測し、減速機ごとの故障時期を推測することで、計画的に部品の交換を行うことができます。 またインバータやサーボモータも同様に、正常時と異常時の機器の状態を比較することで、事前にメンテナンスを行うことができます。具体的には、モータが駆動しているときの周波数・回転速度・消費電力・トルク値・温度・電圧など様々なデータを収集・分析することで、予知保全をすることが可能になります。 1.2. Omron社: Sysmac Sysmacは、Omron社が提供するスマート工場化に向けたソリューションコンセプトです。内容は先述の安川電機社のコンセプトとほぼ変わらず、データを収集し、分析し、活用していくことを推奨しています。今回は、Omron社草津工場でのビッグデータ活用事例を紹介します。Omron社草津工場では、IoTを活用した現場改善を行い、改善点の抽出時間を1/6以下に減少させることに成功しました。では、草津工場ではどのように改善点の抽出時間を減らしていったのでしょうか。 生産性向上の取り組み Omron社草津工場では、工程ごとの稼働時間や炉の酸素濃度をリアルタイムで把握し、改善点の抽出を行いました。 下記の画像は、Omron社草津工場の表面実装工程における、機械ごとにかかった作業時間を示しています。 図 Omron社草津工場の表面実装工程における、機械ごとにかかった作業時間 (引用:https://www.fa.omron.co.jp/product/special/sysmac/technology/kusatsu-report-1.html) この図の見方と図からわかることを下記に示します。 下図プロット画面左側のチャートがタイムライン。 上から下へ時間が流れており、横軸は4つの機械に入った時間、出た時間などがプロットされている。 一本一本の線がプリント基板を現しており、線をたどると、何時何分に第1工程に基板が入って、何分後に第2工程、第3工程に移っていくのが分かる。 線が浅い角度で密になっているほど加工時間が短いということ。逆に角度が大きいものは加工時間が長くかかったことを意味し、チャートの白いところは無駄な部分と言える。 線の途中のバブル・チャートは高速機のワーニング(警告)のデータ。青いバブルは機械が止まらなかったワーニング。赤いバブルは止まったワーニング。バブルの大きさはワーニングの回数を示している。 また、チャートの右側に示している数字は、実装工程に用いるリフロー炉の酸素濃度の変化を表しています。草津工場では、はんだがうまくつくように、炉内は窒素を充満させて酸素濃度を下げていますが、このデータから一部酸素濃度が高くなっている時間帯が存在することがわかります。検査工程ではんだ不良が出たときに、この個体が流れたときの酸素濃度が少し高くなっていたこと、機械トラブルではんだ塗布後に5分も止まっていたことがわかります。 このように、取得した稼働データからその稼働状況を図式化することで、ネック工程を論理的に解析することができます。 2.協働ロボット搭載AMR 近年、自律走行ロボット(AMR)と、協働ロボットを組み合わせる新たな運用方法が検討されています。AMRは人間でいうところの “足”、協働ロボットは人間でいうところの”手”に当たるので、協働ロボットを搭載したAMRはある程度疑似的に人間の動きを再現することができます。 今回は、国際ロボット展で紹介されていた2社の協働ロボット搭載AMRを紹介致します。 2.1. Dobot社:「Dobot AMR」 中国の協働ロボットメーカーDobot社が提供しているAMRと協働ロボットを組み合わせたロボット。 このロボットの特徴は、「充電時間の長さ」です。 後ほど紹介するロボットの充電時間が4~5時間程度であるのに対し、このロボットはリチウムイオンバッテリーを搭載しており、1回の充電で8時間稼働することができます。 AMRを安定的に稼働させるには、充電切れを未然に防ぐことが不可欠です。 Dobot社のロボットを使えば、昼勤時に充電なしでフル稼働させることも可能です。 こまめに充電を行えば、稼働時間はさらに伸びるでしょう。 2.2. Ci Robotics社:「MoMaシリーズ」 Ci Robotics社が提供するAMRと協働ロボットを組み合わせたロボット。 加工工場でのワーク搬送や、半導体製造工程の搬送・ハンドリング工程において導入実績があります。 MoMaの特徴の一つは、「ワイヤレス充電が行えること」です。 先述しましたが、AMRを安定的に稼働させるには、充電切れを未然に防ぐことが不可欠です。 しかし、プラグなどを用いた従来の接触式の充電では、スパークによる火災のリスクが懸念されていました。MoMaはワイヤレス充電に対応しているため、安全且つ安定的に運用することが可能です。 一回の充電で稼働できる時間は4~5時間と比較的少ないものの、急速充電に対応しておりいるため、24時間稼働をすることも可能です。 3.さいごに 今回は、「完全無人化工場を支える技術」、「協働ロボット搭載AMR」に焦点を当てて、紹介させていただきました。貴社の情報収集の一助となれば幸いでございます。 ※上記の記事を読んで「工場内物流・搬送の自動化」に興味が湧いた方に朗報です。 船井総研では、2024年2月13日/15日/19日に「従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化」セミナーを開催致します! 当日は、ECの物流倉庫立ち上げの経験を持つコンサルタントが成功する物流・搬送自動化手法を余すことなくご紹介します! さらに!!今回のゲスト講師は、低コストで搬送ロボットを導入し、年間工数600時間削減に成功した大野精工株式会社 代表取締役社長 大野龍太郎氏です!! 成功する物流・搬送自動化手法から、搬送ロボットの最新活用事例、搬送ロボット導入時の大野社長のリアルなお話まで、工場内物流・搬送工程自動化の“イマ”がわかるセミナーとなっております。   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045 11/29~12/2に行われた世界最大規模のロボット展示会、「国際ロボット展 (iREX2023)」。ロボット専門コンサルタントの筆者も参戦し、最新情報を収集してきました。 今回のコラムでは、「完全無人化工場を支える技術」、「協働ロボット搭載AMR」に焦点を当てて、出展社数615から厳選した4社の最新技術事例を紹介致します。貴社のお役に立てば幸いです。 1.完全無人化工場を支える技術 今回の展示では、完全無人工場のデモが行われていました。完全に無人なので、製造工程の最初から最後まで、ロボットが全自動で作業を行います。 では、次世代型の完全無人工場実現のために、どのような技術が使われているのでしょうか?今回は、安川電機社とOmron社が提供する完全自動化サービスと、それを支える技術をご紹介致します。 1.1. 安川電機社: i³-Mechatronics i³-Mechatronicsはスマート工場化に向けたソリューションコンセプトです。平たく言えば、i³-Mechatronicsとは設備稼働状況や生産方法などのデータを管理し、分析し、活用するための考え方を指します。このソリューションの実現には様々な技術が使われていますが、今回は中でも「AIピッキング」と、「機器の故障予知診断」をご紹介いたします。 AIピッキング 安川電機社が独自開発したAI技術「Alliom(アリオム)」は、シミュレータ上でより現実環境に近い学習データを作成し剛体物だけでなく軟体物も同一ハンドでピッキングすることを可能にしています。Alliomの特徴は、「シミュレータ上でAI生成プロセス(学習データ生成+学習+AI生成)が完結できること」にあります。従来のAIは、学習させるための画像を大量に用意する必要がありましたが、Alliomは自前で生成した学習データを使って学習するため、AI開発含めて実運用までの導入時間が圧倒的に短くなり、実機投入精度の向上も期待されています。 例えば、バラ積み部品のピッキング作業においては、まず対象の部品をシミュレータに取り込み、仮想空間上に部品の摩擦感や光源の角度などを含めた、作業環境を構築します。その後、AIでバーチャル上に大量の部品データとバラバラの積み方を生成することで、ロボットハンドがどの軌道でどのポイントであれば安定して把持できるのか学習していき、これが繰り返されることで精度が上がっていきます。 (引用:https://www.yaskawa.co.jp/product/i3-mechatronics/ai_picking) これによって、これまで実機で生成していた学習用のデータが不要になったため、3-4時間ほどで実機検証して適用できるようになり、導入にかかる時間やコストの大幅な削減をすることが可能になります。 機器の故障予知診断 製造に使用する機械やロボットの故障を予知する技術です。これらは、機械にセンサーを取り付け、モニタリングすることで実現されます。 例えば産業用ロボットに組み込まれている減速機は、状況に応じて交換が必要な部品です。ロボットの稼働データから減速機に内蔵しているギヤの摩耗状態を予測し、減速機ごとの故障時期を推測することで、計画的に部品の交換を行うことができます。 またインバータやサーボモータも同様に、正常時と異常時の機器の状態を比較することで、事前にメンテナンスを行うことができます。具体的には、モータが駆動しているときの周波数・回転速度・消費電力・トルク値・温度・電圧など様々なデータを収集・分析することで、予知保全をすることが可能になります。 1.2. Omron社: Sysmac Sysmacは、Omron社が提供するスマート工場化に向けたソリューションコンセプトです。内容は先述の安川電機社のコンセプトとほぼ変わらず、データを収集し、分析し、活用していくことを推奨しています。今回は、Omron社草津工場でのビッグデータ活用事例を紹介します。Omron社草津工場では、IoTを活用した現場改善を行い、改善点の抽出時間を1/6以下に減少させることに成功しました。では、草津工場ではどのように改善点の抽出時間を減らしていったのでしょうか。 生産性向上の取り組み Omron社草津工場では、工程ごとの稼働時間や炉の酸素濃度をリアルタイムで把握し、改善点の抽出を行いました。 下記の画像は、Omron社草津工場の表面実装工程における、機械ごとにかかった作業時間を示しています。 図 Omron社草津工場の表面実装工程における、機械ごとにかかった作業時間 (引用:https://www.fa.omron.co.jp/product/special/sysmac/technology/kusatsu-report-1.html) この図の見方と図からわかることを下記に示します。 下図プロット画面左側のチャートがタイムライン。 上から下へ時間が流れており、横軸は4つの機械に入った時間、出た時間などがプロットされている。 一本一本の線がプリント基板を現しており、線をたどると、何時何分に第1工程に基板が入って、何分後に第2工程、第3工程に移っていくのが分かる。 線が浅い角度で密になっているほど加工時間が短いということ。逆に角度が大きいものは加工時間が長くかかったことを意味し、チャートの白いところは無駄な部分と言える。 線の途中のバブル・チャートは高速機のワーニング(警告)のデータ。青いバブルは機械が止まらなかったワーニング。赤いバブルは止まったワーニング。バブルの大きさはワーニングの回数を示している。 また、チャートの右側に示している数字は、実装工程に用いるリフロー炉の酸素濃度の変化を表しています。草津工場では、はんだがうまくつくように、炉内は窒素を充満させて酸素濃度を下げていますが、このデータから一部酸素濃度が高くなっている時間帯が存在することがわかります。検査工程ではんだ不良が出たときに、この個体が流れたときの酸素濃度が少し高くなっていたこと、機械トラブルではんだ塗布後に5分も止まっていたことがわかります。 このように、取得した稼働データからその稼働状況を図式化することで、ネック工程を論理的に解析することができます。 2.協働ロボット搭載AMR 近年、自律走行ロボット(AMR)と、協働ロボットを組み合わせる新たな運用方法が検討されています。AMRは人間でいうところの “足”、協働ロボットは人間でいうところの”手”に当たるので、協働ロボットを搭載したAMRはある程度疑似的に人間の動きを再現することができます。 今回は、国際ロボット展で紹介されていた2社の協働ロボット搭載AMRを紹介致します。 2.1. Dobot社:「Dobot AMR」 中国の協働ロボットメーカーDobot社が提供しているAMRと協働ロボットを組み合わせたロボット。 このロボットの特徴は、「充電時間の長さ」です。 後ほど紹介するロボットの充電時間が4~5時間程度であるのに対し、このロボットはリチウムイオンバッテリーを搭載しており、1回の充電で8時間稼働することができます。 AMRを安定的に稼働させるには、充電切れを未然に防ぐことが不可欠です。 Dobot社のロボットを使えば、昼勤時に充電なしでフル稼働させることも可能です。 こまめに充電を行えば、稼働時間はさらに伸びるでしょう。 2.2. Ci Robotics社:「MoMaシリーズ」 Ci Robotics社が提供するAMRと協働ロボットを組み合わせたロボット。 加工工場でのワーク搬送や、半導体製造工程の搬送・ハンドリング工程において導入実績があります。 MoMaの特徴の一つは、「ワイヤレス充電が行えること」です。 先述しましたが、AMRを安定的に稼働させるには、充電切れを未然に防ぐことが不可欠です。 しかし、プラグなどを用いた従来の接触式の充電では、スパークによる火災のリスクが懸念されていました。MoMaはワイヤレス充電に対応しているため、安全且つ安定的に運用することが可能です。 一回の充電で稼働できる時間は4~5時間と比較的少ないものの、急速充電に対応しておりいるため、24時間稼働をすることも可能です。 3.さいごに 今回は、「完全無人化工場を支える技術」、「協働ロボット搭載AMR」に焦点を当てて、紹介させていただきました。貴社の情報収集の一助となれば幸いでございます。 ※上記の記事を読んで「工場内物流・搬送の自動化」に興味が湧いた方に朗報です。 船井総研では、2024年2月13日/15日/19日に「従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化」セミナーを開催致します! 当日は、ECの物流倉庫立ち上げの経験を持つコンサルタントが成功する物流・搬送自動化手法を余すことなくご紹介します! さらに!!今回のゲスト講師は、低コストで搬送ロボットを導入し、年間工数600時間削減に成功した大野精工株式会社 代表取締役社長 大野龍太郎氏です!! 成功する物流・搬送自動化手法から、搬送ロボットの最新活用事例、搬送ロボット導入時の大野社長のリアルなお話まで、工場内物流・搬送工程自動化の“イマ”がわかるセミナーとなっております。   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045

たった50万円のロボットも登場!?2024年ロボット最新技術7選!

2023.12.12

▼『製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 11/29~12/2、東京ビッグサイトで行われた、世界最大規模のロボット展示会、「国際ロボット展 (iREX2023)」。ロボット専門コンサルタントの筆者も参戦し、最新情報を収集してきました。 今回のコラムでは、「ロボットと生成AI」、「新世代ロボット」に焦点を当てて、出展社数615から厳選した7社の最新技術事例を紹介致します。貴社のお役に立てば幸いです。 1.ロボットにおける生成AI活用技術 ロボット活用においても、生成AIの利用が加速すると考えられます。 今回のロボット展の講演において、日立製作所の守屋氏は次の様に語っていました。「生成AIは、“目的の状態になることをコミットするもの“と定義することができ、これはすなわち”制御“である。ロボットの”制御“と生成AIは親和性が非常に高い。」。 このことから、ロボット分野においては、他の分野以上に生成AI活用の技術が進んでいくと考えられます。 1-1.Google Cloud社:検査AI (Visual Inspection AI)とロボットを使った検査の自動化 Googleが製造しているスマホ(Google Pixel)で写真を撮影すると、Google Pixelがその写真に映っている顔やモノを認識していることがわかるかと思います (iphoneも同様ですが)。この画像認識の技術はVision AIと呼ばれています。 Google Cloud社ではこの画像認識技術を製造業に転用し、検査の自動化ソリューションを提供しています。 検査できる項目は多岐に渡り、具体的には、OK/NG判定、へこみ、ひび割れ裂け目などの領域固有の不具合の検出、基板組み立ての不具合品がないかどうかの確認などを行うことができます。 外観検査AIに詳しい方であれば、その検査精度が非常に気になるところではないでしょうか。 Google Cloud社によると、「汎用の機械学習アプローチを使用した場合と比較して、Visual Inspection AI の使用によって正確さが最大で 10 倍も向上しました。」とのことで、従来の機械学習と比較して、高い検査精度を実現できていると言えます。 (引用:https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai-machine-learning/improve-manufacturing-quality-control-with-visual-inspection-ai)。 またGoogle社では、Google Pixelを製造する際、Visual Inspection AIを利用して検査を行っています。自社での製造工程で使用していることが何より、検査精度の高さを物語っているのではないでしょうか。 こういった技術が産業用機械にも搭載される未来も近いと思われます。 1-2.DENSO社:AI模倣学習によるティーチングと音声認識によるプログラムの生成 今回のロボット展では、音声指示に従って自動でコーヒーの粉を調合することができる協働ロボットが展示されていました “音声指示に従ってロボットが動く“といったコンセプトの展示が見られたのは、(見た限り)DENSO社だけが展示を行っていました。 音声指示に従ってロボットを動かすために、今回の機構では2つのAIが使われています。 1つ目は、ご存じChat GPT。今回の機構においては、人が自然言語で注文した内容を認識する役割を持っています。内容を認識後、下記の2つ目のAIに認識した音声指示内容を指示します。 2つ目は、アメリカのIntegral社が開発した模倣学習AI。模倣学習AIとは、すでに蓄積されている教示データやワークのモデルデータを用いて、実際に撮影した3Dデータから詳細のワーク形状・位置を推論します。 推論したデータを用いて、ロボットの軌道を生成します。 これにより、ティーチングにかかる時間を大幅に削ることができると考えられています。 DENSO社のHPを確認すると、ワークの位置が変わっても、カメラで位置を補正して把持する例や、適切な粉の量を認識し、特定の量を持ってくる例などが見られました。 (引用:https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/software/aiil.html) これらのティーチングは、今までは非常に困難なものでした。先述の例で言えば、毎作業ピッキングや粉を取る位置が異なり、いちいちティーチングを行う必要があったためです。 国際ロボット展で展示されていたGoogle Cloud社とDENSO社のAI活用事例を紹介しました。今後声だけでロボットに指示し、ロボットに稼働してもらう未来はそう遠くない、と思わせる展示内容でした。 2.新世代ロボット 世界最大規模のロボット展、ということもあり、新型のロボットが多数出展していました。今回は合計5社の新世代ロボットを紹介します。特に、今回紹介する海外の協働ロボットはどれも特徴的なので、是非ご覧ください。 2-1.ユニバーサルロボット社:30kgの可搬重量を持つ協働ロボット「UR30」 (引用:https://www.universal-robots.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%97/ur30-robot/) ユニバーサルロボットから、可搬重量30kgに対応した協働ロボット「UR30」が登場。ロボット展デモでは、積み荷のパレタイズや、タイヤを積む作業を行っていました。 有名どころで言えば、ファナックや安川電機に続いて、3番目となる可搬重量30kgに対応した協働ロボットの発売です。 UR30の特筆すべき点はその本体重量の軽さです。 同じ30 kg可搬のFANACの協働ロボット(CRX-25iA)と安川電機の協働ロボット(MOTOMAN-HC30PL)の本体質量がそれぞれ135kg,140kgであるのに対し、UR30は本体質量が65kgと大幅に軽量仕様となっています。 これにより、扱いやすさが向上し、さらには壁や天井などにも設置して利用することも可能です(引用:https://www.mapion.co.jp/news/column/cobs2693821-1-all/)。 2-2.安川電機社:最新自律ロボット「MOTOMAN NEXT」 (引用元:https://www.yaskawa.co.jp/newsrelease/product/1154379) 今回のロボット展でも大々的に展示されていた、安川電機の最新自律ロボット「MOTOMAN NEXT」。“自律ロボット“の名の通り、ロボットが周囲の状況に合わせて自律的に判断し、駆動します。 具体的に特徴を説明致します。「MOTOMAN NEXT」はあらかじめ動作環境を入力したパスプランニングサービスを使って、目標点までのパスを自動生成することができます。さらに、ビジョンカメラや力覚センサなどを用いることで、状況に合わせた判断を行うことが可能になります。究極的には、使用するツールや、具体的な作業の指示を行うことで、ティーチレスでロボットへ動作の指示を行うことができます。 2-3.海外の協働ロボット① FAIR Innovation Robot System社:「FAIRINO Robot」 (引用元:https://www.frtech.fr/) 中国の新興協働ロボットメーカー。その特徴は「圧倒的な価格の安さ」です。 一般的な協働ロボットの価格帯が200万円~500万円であるのに対し、1台50万円で購入することができます。 圧倒的低コストの理由を担当者の方に確認したところ、「減速機を含め部品を全て自社製造しているから」とのことでした。 中国メーカーで且つ破格に安価な価格であることから一抹の不安感がありますが、他社の協働ロボット同様、一般的な溶接、パレタイズ、ピッキングなど用途で活用することができます。筆者は実際に溶接作業のティーチングのデモを拝見しましたが、見た目は他社製の協働ロボットの動きと遜色ないな、という感想を持ちました。(しかも、オプションのカメラで撮像した画像からティーチング箇所を判断し、ティーチングを自動生成していました。) 手軽に協働ロボットを導入をしたい方にオススメです。 2-4.海外の協働ロボット② Kassow Robots:「KRシリーズ」 (引用元:https://ksw-robots.co.jp/) デンマークの協働ロボットメーカー。 「KRシリーズ」の特徴は、「7軸の協働ロボットであること」です。(FANACや安川電機など、現行の協働ロボットは6軸であることがほとんどです。) 軸が7つあることのメリットは、ロボットの可動域が広くなることです。 軸数が一つ増えることでそんなに可動域が変わるのか?とお思いの方は、添付の動画を是非ご覧になってください。 アーム本体に近いところや、入り組んだ場所にもアームが届いていることが理解できるはずです。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1539936027-885058&dp=2) 2-5.海外の協働ロボット③ BECKHOFF社:「ATRO」 (引用元:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/) ドイツの協働ロボットメーカー。 BECKOFFの協働ロボット「ATRO」の特徴は、「ロボットアームが軸毎に独立した部品で構成されていること」です。 つまり、ロボットアームを軸毎に分解&組立することができます。 この特徴を擁する「ATRO」の強みは2つです。 1つ目はハード面での汎用性が高いことです。軸毎に独立した部品で構成されているため、生産方法に合わせてロボットアームを構築することができます。 例えば、4軸で組み立ててピッキングに使用することができる一方で、1軸のみ使用しターンテーブルの様に使用することもできます。 (引用記事に記載の動画をみていただくと非常にわかりやすいかと思います。) https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2304/19/news076.html つまり、ユーザーの発想次第で使い方を無限大に広げることができます。 2つ目はメンテナンスが容易であることです。 協働ロボットが故障した場合、従来であれば故障したロボットを修理する必要がありました。 修理するためには、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要があるため、長い期間生産が止まってしまう可能性があります。 その点、「ATRO」は故障した部品を交換するだけで、正常状態に戻すことができます。 現場の作業者が簡単に分解&組立できるので、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要もありません。 下記のページを見ていただければ、組付けが簡単に行えることがわかるでしょう。 https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/ 3.さいごに 今回は、生成AIと新世代ロボットに焦点を当てて、紹介させていただきました。貴社の情報収集の一助となれば幸いでございます。 国際ロボット展レポート第2弾は、“物流”に焦点を当てて、最新技術をご紹介致します。 ▼『製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! ▼『製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 11/29~12/2、東京ビッグサイトで行われた、世界最大規模のロボット展示会、「国際ロボット展 (iREX2023)」。ロボット専門コンサルタントの筆者も参戦し、最新情報を収集してきました。 今回のコラムでは、「ロボットと生成AI」、「新世代ロボット」に焦点を当てて、出展社数615から厳選した7社の最新技術事例を紹介致します。貴社のお役に立てば幸いです。 1.ロボットにおける生成AI活用技術 ロボット活用においても、生成AIの利用が加速すると考えられます。 今回のロボット展の講演において、日立製作所の守屋氏は次の様に語っていました。「生成AIは、“目的の状態になることをコミットするもの“と定義することができ、これはすなわち”制御“である。ロボットの”制御“と生成AIは親和性が非常に高い。」。 このことから、ロボット分野においては、他の分野以上に生成AI活用の技術が進んでいくと考えられます。 1-1.Google Cloud社:検査AI (Visual Inspection AI)とロボットを使った検査の自動化 Googleが製造しているスマホ(Google Pixel)で写真を撮影すると、Google Pixelがその写真に映っている顔やモノを認識していることがわかるかと思います (iphoneも同様ですが)。この画像認識の技術はVision AIと呼ばれています。 Google Cloud社ではこの画像認識技術を製造業に転用し、検査の自動化ソリューションを提供しています。 検査できる項目は多岐に渡り、具体的には、OK/NG判定、へこみ、ひび割れ裂け目などの領域固有の不具合の検出、基板組み立ての不具合品がないかどうかの確認などを行うことができます。 外観検査AIに詳しい方であれば、その検査精度が非常に気になるところではないでしょうか。 Google Cloud社によると、「汎用の機械学習アプローチを使用した場合と比較して、Visual Inspection AI の使用によって正確さが最大で 10 倍も向上しました。」とのことで、従来の機械学習と比較して、高い検査精度を実現できていると言えます。 (引用:https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai-machine-learning/improve-manufacturing-quality-control-with-visual-inspection-ai)。 またGoogle社では、Google Pixelを製造する際、Visual Inspection AIを利用して検査を行っています。自社での製造工程で使用していることが何より、検査精度の高さを物語っているのではないでしょうか。 こういった技術が産業用機械にも搭載される未来も近いと思われます。 1-2.DENSO社:AI模倣学習によるティーチングと音声認識によるプログラムの生成 今回のロボット展では、音声指示に従って自動でコーヒーの粉を調合することができる協働ロボットが展示されていました “音声指示に従ってロボットが動く“といったコンセプトの展示が見られたのは、(見た限り)DENSO社だけが展示を行っていました。 音声指示に従ってロボットを動かすために、今回の機構では2つのAIが使われています。 1つ目は、ご存じChat GPT。今回の機構においては、人が自然言語で注文した内容を認識する役割を持っています。内容を認識後、下記の2つ目のAIに認識した音声指示内容を指示します。 2つ目は、アメリカのIntegral社が開発した模倣学習AI。模倣学習AIとは、すでに蓄積されている教示データやワークのモデルデータを用いて、実際に撮影した3Dデータから詳細のワーク形状・位置を推論します。 推論したデータを用いて、ロボットの軌道を生成します。 これにより、ティーチングにかかる時間を大幅に削ることができると考えられています。 DENSO社のHPを確認すると、ワークの位置が変わっても、カメラで位置を補正して把持する例や、適切な粉の量を認識し、特定の量を持ってくる例などが見られました。 (引用:https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/software/aiil.html) これらのティーチングは、今までは非常に困難なものでした。先述の例で言えば、毎作業ピッキングや粉を取る位置が異なり、いちいちティーチングを行う必要があったためです。 国際ロボット展で展示されていたGoogle Cloud社とDENSO社のAI活用事例を紹介しました。今後声だけでロボットに指示し、ロボットに稼働してもらう未来はそう遠くない、と思わせる展示内容でした。 2.新世代ロボット 世界最大規模のロボット展、ということもあり、新型のロボットが多数出展していました。今回は合計5社の新世代ロボットを紹介します。特に、今回紹介する海外の協働ロボットはどれも特徴的なので、是非ご覧ください。 2-1.ユニバーサルロボット社:30kgの可搬重量を持つ協働ロボット「UR30」 (引用:https://www.universal-robots.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%97/ur30-robot/) ユニバーサルロボットから、可搬重量30kgに対応した協働ロボット「UR30」が登場。ロボット展デモでは、積み荷のパレタイズや、タイヤを積む作業を行っていました。 有名どころで言えば、ファナックや安川電機に続いて、3番目となる可搬重量30kgに対応した協働ロボットの発売です。 UR30の特筆すべき点はその本体重量の軽さです。 同じ30 kg可搬のFANACの協働ロボット(CRX-25iA)と安川電機の協働ロボット(MOTOMAN-HC30PL)の本体質量がそれぞれ135kg,140kgであるのに対し、UR30は本体質量が65kgと大幅に軽量仕様となっています。 これにより、扱いやすさが向上し、さらには壁や天井などにも設置して利用することも可能です(引用:https://www.mapion.co.jp/news/column/cobs2693821-1-all/)。 2-2.安川電機社:最新自律ロボット「MOTOMAN NEXT」 (引用元:https://www.yaskawa.co.jp/newsrelease/product/1154379) 今回のロボット展でも大々的に展示されていた、安川電機の最新自律ロボット「MOTOMAN NEXT」。“自律ロボット“の名の通り、ロボットが周囲の状況に合わせて自律的に判断し、駆動します。 具体的に特徴を説明致します。「MOTOMAN NEXT」はあらかじめ動作環境を入力したパスプランニングサービスを使って、目標点までのパスを自動生成することができます。さらに、ビジョンカメラや力覚センサなどを用いることで、状況に合わせた判断を行うことが可能になります。究極的には、使用するツールや、具体的な作業の指示を行うことで、ティーチレスでロボットへ動作の指示を行うことができます。 2-3.海外の協働ロボット① FAIR Innovation Robot System社:「FAIRINO Robot」 (引用元:https://www.frtech.fr/) 中国の新興協働ロボットメーカー。その特徴は「圧倒的な価格の安さ」です。 一般的な協働ロボットの価格帯が200万円~500万円であるのに対し、1台50万円で購入することができます。 圧倒的低コストの理由を担当者の方に確認したところ、「減速機を含め部品を全て自社製造しているから」とのことでした。 中国メーカーで且つ破格に安価な価格であることから一抹の不安感がありますが、他社の協働ロボット同様、一般的な溶接、パレタイズ、ピッキングなど用途で活用することができます。筆者は実際に溶接作業のティーチングのデモを拝見しましたが、見た目は他社製の協働ロボットの動きと遜色ないな、という感想を持ちました。(しかも、オプションのカメラで撮像した画像からティーチング箇所を判断し、ティーチングを自動生成していました。) 手軽に協働ロボットを導入をしたい方にオススメです。 2-4.海外の協働ロボット② Kassow Robots:「KRシリーズ」 (引用元:https://ksw-robots.co.jp/) デンマークの協働ロボットメーカー。 「KRシリーズ」の特徴は、「7軸の協働ロボットであること」です。(FANACや安川電機など、現行の協働ロボットは6軸であることがほとんどです。) 軸が7つあることのメリットは、ロボットの可動域が広くなることです。 軸数が一つ増えることでそんなに可動域が変わるのか?とお思いの方は、添付の動画を是非ご覧になってください。 アーム本体に近いところや、入り組んだ場所にもアームが届いていることが理解できるはずです。 (引用:https://www.robot-digest.com/contents/?id=1539936027-885058&dp=2) 2-5.海外の協働ロボット③ BECKHOFF社:「ATRO」 (引用元:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/) ドイツの協働ロボットメーカー。 BECKOFFの協働ロボット「ATRO」の特徴は、「ロボットアームが軸毎に独立した部品で構成されていること」です。 つまり、ロボットアームを軸毎に分解&組立することができます。 この特徴を擁する「ATRO」の強みは2つです。 1つ目はハード面での汎用性が高いことです。軸毎に独立した部品で構成されているため、生産方法に合わせてロボットアームを構築することができます。 例えば、4軸で組み立ててピッキングに使用することができる一方で、1軸のみ使用しターンテーブルの様に使用することもできます。 (引用記事に記載の動画をみていただくと非常にわかりやすいかと思います。) https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2304/19/news076.html つまり、ユーザーの発想次第で使い方を無限大に広げることができます。 2つ目はメンテナンスが容易であることです。 協働ロボットが故障した場合、従来であれば故障したロボットを修理する必要がありました。 修理するためには、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要があるため、長い期間生産が止まってしまう可能性があります。 その点、「ATRO」は故障した部品を交換するだけで、正常状態に戻すことができます。 現場の作業者が簡単に分解&組立できるので、メーカーからエンジニアを呼ぶ必要もありません。 下記のページを見ていただければ、組付けが簡単に行えることがわかるでしょう。 https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/atro-automation-technology-for-robotics/ 3.さいごに 今回は、生成AIと新世代ロボットに焦点を当てて、紹介させていただきました。貴社の情報収集の一助となれば幸いでございます。 国際ロボット展レポート第2弾は、“物流”に焦点を当てて、最新技術をご紹介致します。 ▼『製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~』 無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料!

製造業の社長が知るべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントとは?

2023.12.01

1.AI(ディープラーニング)画像検査のポイント 製造業の社長が知っておくべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントとは以下の事です。 サンプルデータの準備: AIモデルを訓練するためには、多くのサンプルデータが必要です。正しいラベル付けがされた多様な製品の画像データを収集し、特に不良品の画像に重点をおくことが重要です。 ラベル付けとアノテーション: サンプルデータに正しいラベルを付けることで、AIモデルが正確に学習することができます。不良品の位置や種類など、必要な情報をアノテーションしてデータセットを準備します。 アルゴリズムとモデルの選択: 画像検査には様々なアルゴリズムとモデルがあります。ディープラーニングの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識や検査によく用いられます。適切なアルゴリズムとモデルを選択し、利用可能なリソースと要件に合わせた開発を行います。 モデルの訓練と評価: データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 リアルタイムの運用性: AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 継続的なモデルの改善と監視: AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 これらのポイントを考慮し、製造業の社長がAI(ディープラーニング)画像検査の導入や開発を行うことが重要です。それにより、効率的な不良品検出や品質管理の向上を実現することができます。 上記の6つの列挙項目から分かる様に製造業の社長が知っておくべくAI(ディープラーニング)画像検査のポイントは主に6つの事象がある事が分かります。本コラムでは6つ事象の事例を交えて説明させて頂きます。 2.成功事例 製造業の社長が知っておくべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントを導入事例と共に解説します。 2.1 サンプルデータの準備 AIモデルを訓練するためには、多くのサンプルデータが必要です。正しいラベル付けがされた多様な製品の画像データを収集し、特に不良品の画像に重点をおくことが重要です。 導入事例:樹脂成型品のAI検査 樹脂成型品の良品サンプルと不良品サンプルを各約100個、つまり合計 約200個をお客様にご用意頂きました。 次に1つのサンプル品につき、上下左右前後の6方向から撮影し、合計約1,200枚の画像を撮影しました。 次に約1,200枚の画像から不良個所のある画像が約300枚をAIに学習させる事が出来ました。また、残り約900枚は正常品画像としてAIに学習させる事が出来ました。 2.2 ラベル付けとアノテーション サンプルデータに正しいラベルを付けることで、AIモデルが正確に学習することができます。不良品の位置や種類など、必要な情報をアノテーションしてデータセットを準備します。 導入事例:ゼリー容器の側面フィルムのAI検査 側面フィルムの不良個所を指定して、AIに不良部を教える方法「教示有り」という設定で学習させました。 フィルムの皺やめくれ、破れ、位置ズレなどを不良個所として登録する事で、正しく良品と不良品を判別する事が出来ました。 2.3 アルゴリズムとモデルの選択 画像検査には様々なアルゴリズムとモデルがあります。ディープラーニングの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識や検査によく用いられます。適切なアルゴリズムとモデルを選択し、利用可能なリソースと要件に合わせた開発を行います。 導入事例:刻印文字のAI検査 金属コネクタに刻印された製品名(型式)をAI画像検査で判定を行う。 プレス刻印機で刻印される為、刻印された文字にばらつきがありました。 同じ文字でもばらつきが発生するため、ディープラーニングの畳み込みを使用し、ばらつきがあっても判別できる様に学習させることで、文字を認識し、認識できない場合を不良と判定する。 2.4 モデルの訓練と評価 データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 導入事例:冷却シートのAI検査 学習データを正常品画像と不良品画像を使って作成したのち、実際に製造ラインに導入する前に検査精度の評価を行いました。 異物や気泡、ズレなどの新たな不良品画像を数百枚用意し、漏れなく検出できるかを評価したうえで、実際の生産ラインへ導入しました。 2.5 リアルタイムの運用性 AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 導入事例:高速で巻き取る金属ワイヤのAI検査 高速で巻き取る金属ワイヤが正しく巻き取れない時を検出します。 例えば、ほつれ、浮き、ズレなどを素早く検出し、巻き取り装置を止めて、やり直しを行うためのAI検査装置です。 金属ワイヤが何重にも巻かれるため、一般的なルールベースの画像処理では困難でした。 また、検出速度も5msec以内に判定する為、不具合検出して直ぐに停止出来る為、まき直しが楽になりました。 2.6 継続的なモデルの改善と監視 AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 導入事例:樹脂成型品のAI画像検査 成型後、一旦、K社製のルールベース画像検査(昔ながらの画像処理)を行い、NG判定した画像をAIで再検査しています。 導入当初の学習データではなかった不良が出だしたので、学習データを作り直し、以前からの不良に新しい不良を学習させたデータにする事にしました。 それにより以前からの不良と新しい不良も上手く検出出来る様になりました。 3.各項目の重要性 3.1 サンプルデータの準備 AIモデルを訓練するためには、多くのサンプルデータが必要です。正しいラベル付けがされた多様な製品の画像データを収集し、特に不良品の画像に重点をおくことが重要です。 AIモデルとは簡単に言うとお手本という事です。 つまり、お手本となる良品と不良品を複数用意し、それらをAIに学習させる事が重要です。 例えば、目視検査員に良品サンプルだけ渡しても、目視検査員は不良品を判断する事は難しいのと同じです。不良品のサンプルも渡して、どういった不良が出やすい製品なのか? どの部分をどの様な不良が発生していて、目視検査員に不良を見つけて欲しいのか皆様は説明して、目視検査員に目視検査を行って頂いていると思います。 その目視検査員をAI画像検査に置き換えてみてください。そして、目視検査員と同じようにAI画像検査においても教えてあげるのです。 3.2 ラベル付けとアノテーション サンプルデータに正しいラベルを付けることで、AIモデルが正確に学習することができます。不良品の位置や種類など、必要な情報をアノテーションしてデータセットを準備します。 ラベル付けとは良品画像には良品であるというラベルをつけます。また、不良品画像には不良品であるというラベルをつけます。また、不良品画像を更に細かく分類したい場合は、それぞれの不良種別毎にラベルとつける事が出来ます。 アノテーションとはAIが学習するために、テキストや音声や画像などあらゆる形態のデータにタグを付けて、「意味」をもたせる作業のことです。 アノテーションを行う時に重要なのは、例えば、「傷」という不良に対し、傷が明らかに分かる不良品画像を用意する事、また傷の不良においても「大きさ」「方向性」「深さ」など不良と判別するための不良品画像を用意する必要があります。明らかな小さな傷で良品と判断して欲しい傷の画像を不良品画像に含めて学習させてしまうとAIはそれらを不良品と判断してしまいますが、それらを良品としてAIに学習させる事で意図した判定を行える学習データを作る事が出来ます。 3.3 アルゴリズムとモデルの選択 画像検査には様々なアルゴリズムとモデルがあります。ディープラーニングの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識や検査によく用いられます。適切なアルゴリズムとモデルを選択し、利用可能なリソースと要件に合わせた開発を行います。 アルゴリズムとは「欠陥検出アルゴリズム(教示無し)」、「欠陥検出アルゴリズム(教示有り)」、「分類アルゴリズム」、「カウントアルゴリズム」、「文字認識アルゴリズム」などがあります。 主に製造業で使用するのは「欠陥検出アルゴリズム」です。これは良品と傷や汚れ、打痕などの不良を判別するのに使用されます。その中でも教示有り、無しというのは、意図して不良個所を指示して学習させるか、そうでないかの違いです。例えば、傷の箇所はココだと教えるか、教えずに学習させるかの違いです。例えば特に特定箇所に傷が出やすい場合や背景画像との違いが少なく分かりにくい場合に教示有り学習すると有効です。 「分類アルゴリズム」は例えば、不良の種別を分けて検出したい場合なので使用します。「傷」、「汚れ」、「打痕」、「凸」など分ける場合などです。また、複数の種類が写る画像からそれぞれの物を仕分ける場合にも有効です。「カウントアルゴリズム」はカウントするのに便利なアルゴリズムです。例えば、トレー中の沢山のボルトをカウントしたい場合に 全体が見えているボルトばかりでなく、一部だけ見えているボルトをカウントさせるなどに有効です。「文字認識アルゴリズム」は文字を読み取るのに有効なアルゴリズムです。文字のフォントが変わっていても、学習する事でフォント違いでも読み取る事が出来ます。 モデルとは、上記アルゴリズムを活用する為に必要なモデル、お手本となる画像の事です。正しいアルゴリズムと正しいモデルを用意する事が非常に大切になります。 3.4 モデルの訓練と評価 データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 モデルの訓練とは、AIに1度の学習モデルを構築させただけで完璧に検査などが出来るという事はまずありません。よって、何度も繰り返し、やり直して、納得の行く検査が出来る学習データを作る事が必要です。そのためには、実際に作成した学習データ:AIモデルで実際に撮影した画像を判定させて、正しく判定出来ているか?欲しい精度が検出出来るか?意図する処理時間内で判定出来ているか?などテストしその結果を評価する事が必要です。 3.5 リアルタイムの運用性 AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 一般的なPCでもAI画像検査ソフトは動作します。しかし、AI画像検査における処理は、処理するPCに多大な負荷をかけます。よって、AI画像処理で良く用いられるのは、GPUボード(グラフィックボード)の高速CPUを用いる事です。特に良く使用されているのはNVIDIA製GPUがあります。 3.6 継続的なモデルの改善と監視 AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 先ほど、導入事例においてもご説明した通り、AI画像検査は新たに発生した不良品などに対応させる必要に対応する事が導入後に発生するでしょう。よって、導入した後も絶えず、AI学習データ:モデルの改善が必要ではないか?を監視し続ける必要があります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい社長が知っておくべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントについて、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での自動検品の導入検討や、過去に断念された自動検品の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 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データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 リアルタイムの運用性: AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 継続的なモデルの改善と監視: AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 これらのポイントを考慮し、製造業の社長がAI(ディープラーニング)画像検査の導入や開発を行うことが重要です。それにより、効率的な不良品検出や品質管理の向上を実現することができます。 上記の6つの列挙項目から分かる様に製造業の社長が知っておくべくAI(ディープラーニング)画像検査のポイントは主に6つの事象がある事が分かります。本コラムでは6つ事象の事例を交えて説明させて頂きます。 2.成功事例 製造業の社長が知っておくべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントを導入事例と共に解説します。 2.1 サンプルデータの準備 AIモデルを訓練するためには、多くのサンプルデータが必要です。正しいラベル付けがされた多様な製品の画像データを収集し、特に不良品の画像に重点をおくことが重要です。 導入事例:樹脂成型品のAI検査 樹脂成型品の良品サンプルと不良品サンプルを各約100個、つまり合計 約200個をお客様にご用意頂きました。 次に1つのサンプル品につき、上下左右前後の6方向から撮影し、合計約1,200枚の画像を撮影しました。 次に約1,200枚の画像から不良個所のある画像が約300枚をAIに学習させる事が出来ました。また、残り約900枚は正常品画像としてAIに学習させる事が出来ました。 2.2 ラベル付けとアノテーション サンプルデータに正しいラベルを付けることで、AIモデルが正確に学習することができます。不良品の位置や種類など、必要な情報をアノテーションしてデータセットを準備します。 導入事例:ゼリー容器の側面フィルムのAI検査 側面フィルムの不良個所を指定して、AIに不良部を教える方法「教示有り」という設定で学習させました。 フィルムの皺やめくれ、破れ、位置ズレなどを不良個所として登録する事で、正しく良品と不良品を判別する事が出来ました。 2.3 アルゴリズムとモデルの選択 画像検査には様々なアルゴリズムとモデルがあります。ディープラーニングの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識や検査によく用いられます。適切なアルゴリズムとモデルを選択し、利用可能なリソースと要件に合わせた開発を行います。 導入事例:刻印文字のAI検査 金属コネクタに刻印された製品名(型式)をAI画像検査で判定を行う。 プレス刻印機で刻印される為、刻印された文字にばらつきがありました。 同じ文字でもばらつきが発生するため、ディープラーニングの畳み込みを使用し、ばらつきがあっても判別できる様に学習させることで、文字を認識し、認識できない場合を不良と判定する。 2.4 モデルの訓練と評価 データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 導入事例:冷却シートのAI検査 学習データを正常品画像と不良品画像を使って作成したのち、実際に製造ラインに導入する前に検査精度の評価を行いました。 異物や気泡、ズレなどの新たな不良品画像を数百枚用意し、漏れなく検出できるかを評価したうえで、実際の生産ラインへ導入しました。 2.5 リアルタイムの運用性 AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 導入事例:高速で巻き取る金属ワイヤのAI検査 高速で巻き取る金属ワイヤが正しく巻き取れない時を検出します。 例えば、ほつれ、浮き、ズレなどを素早く検出し、巻き取り装置を止めて、やり直しを行うためのAI検査装置です。 金属ワイヤが何重にも巻かれるため、一般的なルールベースの画像処理では困難でした。 また、検出速度も5msec以内に判定する為、不具合検出して直ぐに停止出来る為、まき直しが楽になりました。 2.6 継続的なモデルの改善と監視 AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 導入事例:樹脂成型品のAI画像検査 成型後、一旦、K社製のルールベース画像検査(昔ながらの画像処理)を行い、NG判定した画像をAIで再検査しています。 導入当初の学習データではなかった不良が出だしたので、学習データを作り直し、以前からの不良に新しい不良を学習させたデータにする事にしました。 それにより以前からの不良と新しい不良も上手く検出出来る様になりました。 3.各項目の重要性 3.1 サンプルデータの準備 AIモデルを訓練するためには、多くのサンプルデータが必要です。正しいラベル付けがされた多様な製品の画像データを収集し、特に不良品の画像に重点をおくことが重要です。 AIモデルとは簡単に言うとお手本という事です。 つまり、お手本となる良品と不良品を複数用意し、それらをAIに学習させる事が重要です。 例えば、目視検査員に良品サンプルだけ渡しても、目視検査員は不良品を判断する事は難しいのと同じです。不良品のサンプルも渡して、どういった不良が出やすい製品なのか? どの部分をどの様な不良が発生していて、目視検査員に不良を見つけて欲しいのか皆様は説明して、目視検査員に目視検査を行って頂いていると思います。 その目視検査員をAI画像検査に置き換えてみてください。そして、目視検査員と同じようにAI画像検査においても教えてあげるのです。 3.2 ラベル付けとアノテーション サンプルデータに正しいラベルを付けることで、AIモデルが正確に学習することができます。不良品の位置や種類など、必要な情報をアノテーションしてデータセットを準備します。 ラベル付けとは良品画像には良品であるというラベルをつけます。また、不良品画像には不良品であるというラベルをつけます。また、不良品画像を更に細かく分類したい場合は、それぞれの不良種別毎にラベルとつける事が出来ます。 アノテーションとはAIが学習するために、テキストや音声や画像などあらゆる形態のデータにタグを付けて、「意味」をもたせる作業のことです。 アノテーションを行う時に重要なのは、例えば、「傷」という不良に対し、傷が明らかに分かる不良品画像を用意する事、また傷の不良においても「大きさ」「方向性」「深さ」など不良と判別するための不良品画像を用意する必要があります。明らかな小さな傷で良品と判断して欲しい傷の画像を不良品画像に含めて学習させてしまうとAIはそれらを不良品と判断してしまいますが、それらを良品としてAIに学習させる事で意図した判定を行える学習データを作る事が出来ます。 3.3 アルゴリズムとモデルの選択 画像検査には様々なアルゴリズムとモデルがあります。ディープラーニングの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識や検査によく用いられます。適切なアルゴリズムとモデルを選択し、利用可能なリソースと要件に合わせた開発を行います。 アルゴリズムとは「欠陥検出アルゴリズム(教示無し)」、「欠陥検出アルゴリズム(教示有り)」、「分類アルゴリズム」、「カウントアルゴリズム」、「文字認識アルゴリズム」などがあります。 主に製造業で使用するのは「欠陥検出アルゴリズム」です。これは良品と傷や汚れ、打痕などの不良を判別するのに使用されます。その中でも教示有り、無しというのは、意図して不良個所を指示して学習させるか、そうでないかの違いです。例えば、傷の箇所はココだと教えるか、教えずに学習させるかの違いです。例えば特に特定箇所に傷が出やすい場合や背景画像との違いが少なく分かりにくい場合に教示有り学習すると有効です。 「分類アルゴリズム」は例えば、不良の種別を分けて検出したい場合なので使用します。「傷」、「汚れ」、「打痕」、「凸」など分ける場合などです。また、複数の種類が写る画像からそれぞれの物を仕分ける場合にも有効です。「カウントアルゴリズム」はカウントするのに便利なアルゴリズムです。例えば、トレー中の沢山のボルトをカウントしたい場合に 全体が見えているボルトばかりでなく、一部だけ見えているボルトをカウントさせるなどに有効です。「文字認識アルゴリズム」は文字を読み取るのに有効なアルゴリズムです。文字のフォントが変わっていても、学習する事でフォント違いでも読み取る事が出来ます。 モデルとは、上記アルゴリズムを活用する為に必要なモデル、お手本となる画像の事です。正しいアルゴリズムと正しいモデルを用意する事が非常に大切になります。 3.4 モデルの訓練と評価 データセットを使用してAIモデルを訓練し、その精度や性能を評価します。適切なトレーニング手法やハイパーパラメータの選択を行い、モデルの性能を最大化します。クロスバリデーションやテストデータを使用してモデルの評価を行い、適切な精度を確認します。 モデルの訓練とは、AIに1度の学習モデルを構築させただけで完璧に検査などが出来るという事はまずありません。よって、何度も繰り返し、やり直して、納得の行く検査が出来る学習データを作る事が必要です。そのためには、実際に作成した学習データ:AIモデルで実際に撮影した画像を判定させて、正しく判定出来ているか?欲しい精度が検出出来るか?意図する処理時間内で判定出来ているか?などテストしその結果を評価する事が必要です。 3.5 リアルタイムの運用性 AI(ディープラーニング)画像検査はリアルタイムの運用も求められます。モデルを実際の製品ラインに統合し、高速で画像処理を行いながら検査結果を返す能力が必要です。リアルタイム性、スケーラビリティ、可用性などを考慮したシステムの開発が必要です。 一般的なPCでもAI画像検査ソフトは動作します。しかし、AI画像検査における処理は、処理するPCに多大な負荷をかけます。よって、AI画像処理で良く用いられるのは、GPUボード(グラフィックボード)の高速CPUを用いる事です。特に良く使用されているのはNVIDIA製GPUがあります。 3.6 継続的なモデルの改善と監視 AIモデルはトレーニング後も継続的な改善と監視が必要です。新たなデータの収集や追加学習などによりモデルを改善し、実際の運用データをベースにモデルのパフォーマンスを監視します。 先ほど、導入事例においてもご説明した通り、AI画像検査は新たに発生した不良品などに対応させる必要に対応する事が導入後に発生するでしょう。よって、導入した後も絶えず、AI学習データ:モデルの改善が必要ではないか?を監視し続ける必要があります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい社長が知っておくべきAI(ディープラーニング)画像検査のポイントについて、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での自動検品の導入検討や、過去に断念された自動検品の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。   中堅・中小製造業 経営者向け AI外観検査の導入ポイント 解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 製造業では必ずと言っていいほど人手のかかる作業となっている外観検査。 本レポートではその外観検査の自動化について、自動化のメリットとAIを活用した外観検査の概要、導入におけるポイント、成功事例を解説しています。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02131_S045   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 【目指すは投資回収3年!協働ロボット活用事例特集!社長セミナー】 ~中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400 「成功事例ゲスト講座」中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ!社長特別講演! 低コストだから出来る!40台以上のロボットを導入して生産性を向上した事例を基に具体的な導入手法を解説! 低コストでロボットを導入するための具体的な手法! 経営者目線で語る協働ロボットのメリットと導入の手法! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 東京会場 2024/01/23 (火) 13:00~16:00 大阪会場 2024/01/29 (月) 13:00~16:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400

搬送ロボットの基礎知識とメリットとデメリットを徹底解説!搬送ロボットのトップメーカー10 社を一挙紹介!

2023.11.08

1.搬送ロボットの基本とは - 搬送ロボットの機能と特徴を解説 搬送ロボットは、物品や材料の移動や運搬を自動化するためのロボットです。 産業の現場や倉庫、物流センターなどで広く利用されています。 搬送ロボットは、様々な種類と機能を持っており、効率的な物流運営や作業負荷の軽減を実現するために欠かせない存在となっています。 搬送ロボットの主な特徴の一つは、自律性です。 自律走行システムを搭載しており、指定された経路や作業場所への移動を自ら判断して行います。 これにより、人間の監視や操作が必要なく、24 時間連続稼働が可能となります。 また、搬送ロボットはさまざまな形状やサイズがあります。 例えば、AGV(自動誘導車)は、小型から大型まで幅広い荷物を運搬するために使用されます。 また、コンベヤータイプの搬送ロボットは、自動的に物品を搬送するだけでなく、仕分けやピッキングなどの作業も行うことができます。 さらに、搬送ロボットはセンサーやカメラなどの機能を搭載しており、周囲の状況や物体を検知することができます。 これにより、衝突や障害物を回避する能力を持ち、安全性を確保します。 搬送ロボットの利点は、作業効率の向上や人的ミスの軽減、人手不足の解消など、さまざまな面で生産性の向上につながります。 しかし、デメリットとしては、導入コストの高さや運用・保守の面での課題があります。 これらの点を考慮しながら、搬送ロボットを導入する際には綿密な計画と適切な選択が求められます。 搬送ロボットの基本的な機能や特徴を理解することは、効果的な導入や運用のための基礎知識となります。 次に、搬送ロボットの種類と用途について詳しく紹介していきたいと思います。 2.搬送ロボットの種類と用途 - 様々な種類の搬送ロボットとそれぞれの搬送ロボットは、その目的や用途に応じてさまざまな種類が存在します。 それぞれの搬送ロボットは、異なる作業環境や物品の特性に適した設計や機能を備えています。 AGV と AMR は、物品を運搬するために広く利用されています。 AGV と AMR は、自律性を持ち、埋め込まれたソフトウェアやセンサーによって経路を判断しながら、倉庫や生産ライン内で物品をピッキング、運搬、仕分けすることができます。 AGV と AMR は、製造業で効率的な物流作業を実現するために広く活用されています。 AGVとは AGV(Automated Guided Vehicle)は、無人搬送車のことであり、製造業において物流倉庫や生産ラインで広く利用されています。 AGV は予め設定されたルートを自動的に走行し、物品の運搬や搬送を行います。 センサーやナビゲーションシステムによって移動を制御し、作業者の負担軽減や生産効率の向上を実現します。 AGV は無人で操作されるため、自動化された作業環境で利用されることが一般的です。 事前に設定されたマップやルートに基づいて移動するため、高い精度での運搬や物品の正確な配置が可能です。 AGV は様々な形状やサイズのものが存在し、荷物や製品の大きさや重量に応じて選択できます。 AMRとは AMR(Autonomous Mobile Robot)は、自律型搬送ロボットのことであり、製造業でも活用されています。 AMR はセンサーやカメラ、自己位置推定技術などを駆使し、環境を認識して自律的に移動します。 大きな自由度を持つため、変則的な作業空間でも柔軟に活動することができます。 AMR は AGV と比べてさらに高い柔軟性を持つことが特徴です。 例えば、狭い通路や複雑な作業スペースにおいても自律的に移動し、正確な位置決めや運搬を行うことができます。 センサーによって周囲の状況をリアルタイムに把握し、障害物の回避や危険な状況からの避難も行えます。 搬送ロボットはさまざまな業界や状況で利用されています。 自動倉庫や自動化された生産ライン、空港や倉庫などの物流施設、商業施設内の運搬業務など、様々な場面で活躍しています。 各種類の搬送ロボットは、さまざまな用途に合わせて設計され、物品の形状や重量、作業環境などに応じた機能や特性を備えています。 正確な運搬や効率化を実現するためには、適切な搬送ロボットの選択が重要です。 次に、搬送ロボットのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。 3.搬送ロボットのメリットとデメリット - 搬送ロボットを利用すること搬送ロボットを導入することには、さまざまな利点があります。 まず第一に、作業効率の向上が挙げられます。 搬送ロボットは、自律的に作業を行うため、人間の手作業に比べて高速かつ正確な運搬が可能です。 これにより、生産性を向上させると同時に、作業負荷を軽減し、労働者の作業環境を改善することができます。 さらに、搬送ロボットは運搬作業における人的ミスの削減にもつながります。 人間のミスによる品質低下や物品の破損などが減少し、生産ラインや物流業務の信頼性と品質が向上します。 また、搬送ロボットは 24 時間連続での稼働が可能であり、現場の作業時間を最大限活用することができます。 作業環境や業務の需要に応じて、柔軟に運用することができるため、効率的な生産計画や物流運営を実現することができます。 しかし、搬送ロボットにはいくつかのデメリットもあります。 導入コストが高いことが課題の一つです。 搬送ロボットの購入費用や導入に伴うシステム構築には、大きな費用が発生する場合があります。 また、保守や修理費用も必要となるため、総合的なコスト面を慎重に考慮する必要があります。 そのためには緻密な現場分析とコストメリット試算が必要です。 さらに、搬送ロボットの運用には専門知識や技術が必要とされます。 特に、自動誘導車や自律型ロボットのプログラミングや経路設定などの運用管理が求められます。 十分なトレーニングやスキルを備えたスタッフの配置が必要となります。 また、作業環境や物品の特性によっては、搬送ロボットの適用範囲が限定される場合もあります。 例えば、特殊な形状や重量の物品、狭い作業スペースなどには、適切な搬送ロボットの選択と設計が必要です。 搬送ロボットの導入にはメリットとデメリットがありますが、効率化や生産性の向上、作業環境の改善など、多くの企業や施設で利用されています。 次に、搬送ロボットのメーカー10選を紹介し、各社の特徴や製品について詳しく解説していきたいと思います。 4.搬送ロボットのメーカー10 選 - 搬送ロボットの優れたメーカーを紹介、各社の特徴や製品について細かく解説 以下に、搬送ロボットの優れたメーカーを 10 社紹介します。 各社の特徴や製品には独自の技術や革新的な機能があります。 Dematic(デマティック) 幅広い産業向けの AGV システムを提供しており、高い自動化レ ベルと柔軟性が特徴です。 複数の AGV タイプを展開しており、自動化倉庫や物流センター に適したソリューションを提供します。 Swisslog(スイスログ) AGV と AMR の製品ラインナップがあり、物流業界での自動化に 力を入れています。 AGV では高度なパレット移動やピッキング機能を備えた製品を提供し、 AMR では柔軟な移動とコラボレーションが可能な製品を提供しています。 Seegrid(シーグリッド) 複数の業界で利用されている AMR に特化したメーカーです。 ビジョンガイド技術を使用して自己学習を行い、物流センターや製造工場での運搬業務を自 律的に行います。 Fetch Robotics(フェッチロボティクス) AMR の開発と導入で知られており、物品取り扱いや物流業務向けの製品を提供しています。 さまざまなセンサーとコラボレーションの機能を組み合わせた製品が特徴です。 Daifuku(ダイフク) 自動倉庫と物流センター向けの AGV システムを提供しています。 柔軟な制御技術と高い品質管理で知られており、自動運搬装置を幅広く展開しています。 Oceaneering(オーシャニアリング) 海洋探査や産業用途向けの AGV システムを提供しています。 高耐久性と安全性を重視した製品を展開し、過酷な環境での運搬業務に対応しています。 Omron(オムロン) AGV と AMR の幅広い製品ラインナップを展開しており、自動化倉庫や物流センターへの導入が可能です。 センサーや AI 技術を活用し、高度な自律性と安全性を実現しています。 Aethon(エイソン) 医療施設やホスピタリティ業界向けの AMR を提供しています。 病院内やホテルでの物品運搬や部屋清掃などに使用され、効率的な業務フローをサポートします。 Vecna Robotics(ベクナロボティクス) 製造業や倉庫業界での AMR を中心に提供しています。 自己学習能力やコラボレーションの機能を備えた製品があり、効率的な物流作業を実現します。 MiR(ミル) 幅広い用途に適した AMR を提供するデンマークのメーカーです。 柔軟な自己走行システムとカスタマイズ可能なソリューションで知られており、物流セターや製造現場での多様な作業に対応します。 これらのメーカーは、各社ごとに独自の強みや技術を持ちながら、搬送ロボット市場でリーダーシップを発揮しています。 事前に製品の性能や用途について調査し、自社の要件に最適なメーカーを選ぶことが重要です。 次に、搬送ロボットの導入事例を紹介し、実際の利用状況を具体的に見ていきます。 5.搬送ロボットの導入事例 - 実際に企業や施設で搬送ロボットが導入されている事例を紹介 搬送ロボットは、製造業の工場においても幅広い導入事例が存在しています。 以下に、製造業の工場で搬送ロボットが導入されている事例を紹介します。 自動車産業 自動車メーカーの工場では、搬送ロボットが製造ラインでの物品や部品の運搬を担当しています。 搬送ロボットが自動的に組み立て部品を運搬し、生産効率を向上させることで、生産ラインの効率化や生産コストの削減を実現しています。 電子製造業 電子製品の組み立て工程では、搬送ロボットが部品の供給や組み立て済み製品の輸送を行っています。 搬送ロボットの正確かつスピーディな作業により、精度の高い製品の生産や労働負荷の軽減が実現されています。 医薬品製造業 医薬品メーカーの工場では、搬送ロボットが薬品や原材料の搬送を行っています。 搬送ロボットが密閉容器内の物品を取り扱い、作業環境のクリーンルームでの衛生管 理を確保しています。 金属加工業 金属部品の製造工場では、搬送ロボットが重い金属製品の運搬や製品の仕分け作業を効率的に行っています。 これにより、人間の負担軽減と作業時間の短縮が実現され、生産性が向上しています。 食品加工業 食品メーカーや加工業者では、搬送ロボットが食品の袋詰めやトレーの運搬を行っています。 搬送ロボットは食品衛生基準に適合した設計であり、効率的な食品製造と品質管理を支援しています。 これらの導入事例から分かるように、製造業の工場では搬送ロボットが様々な作業領域で活躍しています。 搬送ロボットの導入により、作業効率の向上、作業環境の改善、品質管理の向上など、多くのメリットが得られます。 次に、搬送ロボットの進化や今後の展望について考察してみましょう。 6.搬送ロボットの進化と今後の展望 - 最新の技術動向や将来的な搬送ロボットの発展について考察 搬送ロボットの技術は急速に進化しており、将来的な展望も非常に期待されています。 最新の技術動向を見ると、以下のような進化が見られます。 人工知能(AI)の統合 搬送ロボットには AI 技術が組み込まれ、状況判断や学習能力が向上しています。 これにより、自己学習や環境の変化への即座の適応が可能になり、より柔軟な運用が期待されます。 センシング能力の向上 搬送ロボットにはより高度なセンサーやカメラが装備され、周囲の状況をより正確に把握することが可能になっています。 衝突回避や障害物検知がより精度高く行えるため、安全性が向上します。 将来的な展望を考えると、搬送ロボットの発展はさらに進むと予想されます。 以下はいくつかの展望です。 スマートファクトリー 搬送ロボットはスマートファクトリーの一環として統合され、自律的かつ柔軟な生産ラインを実現します。 生産計画の最適化やリアルタイムなデータの活用により、生産性と効率性の向上が期待されます。 ロボットの連携と協調 高度なロボット間の連携と協調作業が進み、より複雑なタスクや大規模な物流操作が可能になります。 複数の搬送ロボットや他の種類のロボットが協力して作業を行うことで、生産能力や作業効率が向上します。 人間との融合 搬送ロボットは人間の補完となり、人間とロボットが効率的に共同作業できる環境が構築されます。 人間の専門的なスキルとロボットの高度な作業能力を組み合わせることで、生産性を向上させながら人間の役割も重視されるでしょう。 これらの進化と展望により、搬送ロボットはさらなる自動化と効率化を実現し、製造業や物流業界の生産性向上をサポートしていくことが期待されます。   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.搬送ロボットの基本とは - 搬送ロボットの機能と特徴を解説 搬送ロボットは、物品や材料の移動や運搬を自動化するためのロボットです。 産業の現場や倉庫、物流センターなどで広く利用されています。 搬送ロボットは、様々な種類と機能を持っており、効率的な物流運営や作業負荷の軽減を実現するために欠かせない存在となっています。 搬送ロボットの主な特徴の一つは、自律性です。 自律走行システムを搭載しており、指定された経路や作業場所への移動を自ら判断して行います。 これにより、人間の監視や操作が必要なく、24 時間連続稼働が可能となります。 また、搬送ロボットはさまざまな形状やサイズがあります。 例えば、AGV(自動誘導車)は、小型から大型まで幅広い荷物を運搬するために使用されます。 また、コンベヤータイプの搬送ロボットは、自動的に物品を搬送するだけでなく、仕分けやピッキングなどの作業も行うことができます。 さらに、搬送ロボットはセンサーやカメラなどの機能を搭載しており、周囲の状況や物体を検知することができます。 これにより、衝突や障害物を回避する能力を持ち、安全性を確保します。 搬送ロボットの利点は、作業効率の向上や人的ミスの軽減、人手不足の解消など、さまざまな面で生産性の向上につながります。 しかし、デメリットとしては、導入コストの高さや運用・保守の面での課題があります。 これらの点を考慮しながら、搬送ロボットを導入する際には綿密な計画と適切な選択が求められます。 搬送ロボットの基本的な機能や特徴を理解することは、効果的な導入や運用のための基礎知識となります。 次に、搬送ロボットの種類と用途について詳しく紹介していきたいと思います。 2.搬送ロボットの種類と用途 - 様々な種類の搬送ロボットとそれぞれの搬送ロボットは、その目的や用途に応じてさまざまな種類が存在します。 それぞれの搬送ロボットは、異なる作業環境や物品の特性に適した設計や機能を備えています。 AGV と AMR は、物品を運搬するために広く利用されています。 AGV と AMR は、自律性を持ち、埋め込まれたソフトウェアやセンサーによって経路を判断しながら、倉庫や生産ライン内で物品をピッキング、運搬、仕分けすることができます。 AGV と AMR は、製造業で効率的な物流作業を実現するために広く活用されています。 AGVとは AGV(Automated Guided Vehicle)は、無人搬送車のことであり、製造業において物流倉庫や生産ラインで広く利用されています。 AGV は予め設定されたルートを自動的に走行し、物品の運搬や搬送を行います。 センサーやナビゲーションシステムによって移動を制御し、作業者の負担軽減や生産効率の向上を実現します。 AGV は無人で操作されるため、自動化された作業環境で利用されることが一般的です。 事前に設定されたマップやルートに基づいて移動するため、高い精度での運搬や物品の正確な配置が可能です。 AGV は様々な形状やサイズのものが存在し、荷物や製品の大きさや重量に応じて選択できます。 AMRとは AMR(Autonomous Mobile Robot)は、自律型搬送ロボットのことであり、製造業でも活用されています。 AMR はセンサーやカメラ、自己位置推定技術などを駆使し、環境を認識して自律的に移動します。 大きな自由度を持つため、変則的な作業空間でも柔軟に活動することができます。 AMR は AGV と比べてさらに高い柔軟性を持つことが特徴です。 例えば、狭い通路や複雑な作業スペースにおいても自律的に移動し、正確な位置決めや運搬を行うことができます。 センサーによって周囲の状況をリアルタイムに把握し、障害物の回避や危険な状況からの避難も行えます。 搬送ロボットはさまざまな業界や状況で利用されています。 自動倉庫や自動化された生産ライン、空港や倉庫などの物流施設、商業施設内の運搬業務など、様々な場面で活躍しています。 各種類の搬送ロボットは、さまざまな用途に合わせて設計され、物品の形状や重量、作業環境などに応じた機能や特性を備えています。 正確な運搬や効率化を実現するためには、適切な搬送ロボットの選択が重要です。 次に、搬送ロボットのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。 3.搬送ロボットのメリットとデメリット - 搬送ロボットを利用すること搬送ロボットを導入することには、さまざまな利点があります。 まず第一に、作業効率の向上が挙げられます。 搬送ロボットは、自律的に作業を行うため、人間の手作業に比べて高速かつ正確な運搬が可能です。 これにより、生産性を向上させると同時に、作業負荷を軽減し、労働者の作業環境を改善することができます。 さらに、搬送ロボットは運搬作業における人的ミスの削減にもつながります。 人間のミスによる品質低下や物品の破損などが減少し、生産ラインや物流業務の信頼性と品質が向上します。 また、搬送ロボットは 24 時間連続での稼働が可能であり、現場の作業時間を最大限活用することができます。 作業環境や業務の需要に応じて、柔軟に運用することができるため、効率的な生産計画や物流運営を実現することができます。 しかし、搬送ロボットにはいくつかのデメリットもあります。 導入コストが高いことが課題の一つです。 搬送ロボットの購入費用や導入に伴うシステム構築には、大きな費用が発生する場合があります。 また、保守や修理費用も必要となるため、総合的なコスト面を慎重に考慮する必要があります。 そのためには緻密な現場分析とコストメリット試算が必要です。 さらに、搬送ロボットの運用には専門知識や技術が必要とされます。 特に、自動誘導車や自律型ロボットのプログラミングや経路設定などの運用管理が求められます。 十分なトレーニングやスキルを備えたスタッフの配置が必要となります。 また、作業環境や物品の特性によっては、搬送ロボットの適用範囲が限定される場合もあります。 例えば、特殊な形状や重量の物品、狭い作業スペースなどには、適切な搬送ロボットの選択と設計が必要です。 搬送ロボットの導入にはメリットとデメリットがありますが、効率化や生産性の向上、作業環境の改善など、多くの企業や施設で利用されています。 次に、搬送ロボットのメーカー10選を紹介し、各社の特徴や製品について詳しく解説していきたいと思います。 4.搬送ロボットのメーカー10 選 - 搬送ロボットの優れたメーカーを紹介、各社の特徴や製品について細かく解説 以下に、搬送ロボットの優れたメーカーを 10 社紹介します。 各社の特徴や製品には独自の技術や革新的な機能があります。 Dematic(デマティック) 幅広い産業向けの AGV システムを提供しており、高い自動化レ ベルと柔軟性が特徴です。 複数の AGV タイプを展開しており、自動化倉庫や物流センター に適したソリューションを提供します。 Swisslog(スイスログ) AGV と AMR の製品ラインナップがあり、物流業界での自動化に 力を入れています。 AGV では高度なパレット移動やピッキング機能を備えた製品を提供し、 AMR では柔軟な移動とコラボレーションが可能な製品を提供しています。 Seegrid(シーグリッド) 複数の業界で利用されている AMR に特化したメーカーです。 ビジョンガイド技術を使用して自己学習を行い、物流センターや製造工場での運搬業務を自 律的に行います。 Fetch Robotics(フェッチロボティクス) AMR の開発と導入で知られており、物品取り扱いや物流業務向けの製品を提供しています。 さまざまなセンサーとコラボレーションの機能を組み合わせた製品が特徴です。 Daifuku(ダイフク) 自動倉庫と物流センター向けの AGV システムを提供しています。 柔軟な制御技術と高い品質管理で知られており、自動運搬装置を幅広く展開しています。 Oceaneering(オーシャニアリング) 海洋探査や産業用途向けの AGV システムを提供しています。 高耐久性と安全性を重視した製品を展開し、過酷な環境での運搬業務に対応しています。 Omron(オムロン) AGV と AMR の幅広い製品ラインナップを展開しており、自動化倉庫や物流センターへの導入が可能です。 センサーや AI 技術を活用し、高度な自律性と安全性を実現しています。 Aethon(エイソン) 医療施設やホスピタリティ業界向けの AMR を提供しています。 病院内やホテルでの物品運搬や部屋清掃などに使用され、効率的な業務フローをサポートします。 Vecna Robotics(ベクナロボティクス) 製造業や倉庫業界での AMR を中心に提供しています。 自己学習能力やコラボレーションの機能を備えた製品があり、効率的な物流作業を実現します。 MiR(ミル) 幅広い用途に適した AMR を提供するデンマークのメーカーです。 柔軟な自己走行システムとカスタマイズ可能なソリューションで知られており、物流セターや製造現場での多様な作業に対応します。 これらのメーカーは、各社ごとに独自の強みや技術を持ちながら、搬送ロボット市場でリーダーシップを発揮しています。 事前に製品の性能や用途について調査し、自社の要件に最適なメーカーを選ぶことが重要です。 次に、搬送ロボットの導入事例を紹介し、実際の利用状況を具体的に見ていきます。 5.搬送ロボットの導入事例 - 実際に企業や施設で搬送ロボットが導入されている事例を紹介 搬送ロボットは、製造業の工場においても幅広い導入事例が存在しています。 以下に、製造業の工場で搬送ロボットが導入されている事例を紹介します。 自動車産業 自動車メーカーの工場では、搬送ロボットが製造ラインでの物品や部品の運搬を担当しています。 搬送ロボットが自動的に組み立て部品を運搬し、生産効率を向上させることで、生産ラインの効率化や生産コストの削減を実現しています。 電子製造業 電子製品の組み立て工程では、搬送ロボットが部品の供給や組み立て済み製品の輸送を行っています。 搬送ロボットの正確かつスピーディな作業により、精度の高い製品の生産や労働負荷の軽減が実現されています。 医薬品製造業 医薬品メーカーの工場では、搬送ロボットが薬品や原材料の搬送を行っています。 搬送ロボットが密閉容器内の物品を取り扱い、作業環境のクリーンルームでの衛生管 理を確保しています。 金属加工業 金属部品の製造工場では、搬送ロボットが重い金属製品の運搬や製品の仕分け作業を効率的に行っています。 これにより、人間の負担軽減と作業時間の短縮が実現され、生産性が向上しています。 食品加工業 食品メーカーや加工業者では、搬送ロボットが食品の袋詰めやトレーの運搬を行っています。 搬送ロボットは食品衛生基準に適合した設計であり、効率的な食品製造と品質管理を支援しています。 これらの導入事例から分かるように、製造業の工場では搬送ロボットが様々な作業領域で活躍しています。 搬送ロボットの導入により、作業効率の向上、作業環境の改善、品質管理の向上など、多くのメリットが得られます。 次に、搬送ロボットの進化や今後の展望について考察してみましょう。 6.搬送ロボットの進化と今後の展望 - 最新の技術動向や将来的な搬送ロボットの発展について考察 搬送ロボットの技術は急速に進化しており、将来的な展望も非常に期待されています。 最新の技術動向を見ると、以下のような進化が見られます。 人工知能(AI)の統合 搬送ロボットには AI 技術が組み込まれ、状況判断や学習能力が向上しています。 これにより、自己学習や環境の変化への即座の適応が可能になり、より柔軟な運用が期待されます。 センシング能力の向上 搬送ロボットにはより高度なセンサーやカメラが装備され、周囲の状況をより正確に把握することが可能になっています。 衝突回避や障害物検知がより精度高く行えるため、安全性が向上します。 将来的な展望を考えると、搬送ロボットの発展はさらに進むと予想されます。 以下はいくつかの展望です。 スマートファクトリー 搬送ロボットはスマートファクトリーの一環として統合され、自律的かつ柔軟な生産ラインを実現します。 生産計画の最適化やリアルタイムなデータの活用により、生産性と効率性の向上が期待されます。 ロボットの連携と協調 高度なロボット間の連携と協調作業が進み、より複雑なタスクや大規模な物流操作が可能になります。 複数の搬送ロボットや他の種類のロボットが協力して作業を行うことで、生産能力や作業効率が向上します。 人間との融合 搬送ロボットは人間の補完となり、人間とロボットが効率的に共同作業できる環境が構築されます。 人間の専門的なスキルとロボットの高度な作業能力を組み合わせることで、生産性を向上させながら人間の役割も重視されるでしょう。 これらの進化と展望により、搬送ロボットはさらなる自動化と効率化を実現し、製造業や物流業界の生産性向上をサポートしていくことが期待されます。   中堅・中小製造業の経営者向け 工場物流の自動化事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 工場内の物流を自動化して生産性を向上したいと思っている経営者様 工場内の物流を自動化して省人化したいと思っている経営者様 工場内物流の自動化成功事例を知りたいと思っている経営者様 工場内物流の自動化を進めるための具体的な方法を知りたいと思っている経営者様 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02125_S045   ■関連するセミナーのご案内 従業員50~500名製造業 工場内物流・工程間搬送の自動化 AGV・AMR・自動搬送システム・パレタイズロボット・ハンドリングロボットの活用 セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2024/02/13 (火) 13:00~15:00 2024/02/15 (木) 13:00~15:00 2024/02/19 (月) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/108174

ロボットの価格と低コストで導入するポイント

2023.11.02

製造業のロボット導入にかかる費用をご存知でしょうか? 数百万円から数千万円まで、場合により様々です。 しかし、低コストで導入するための手法を知っているのと知らないのでは、導入コストに大きな差が発生します。 知らない会社は数百万円の損をしている可能性も!? ロボット導入におけるコストと低コストで導入するためのポイントを解説します! 1.産業用ロボットの価格 産業用ロボットの導入には高額な投資が必要となることが一般的です。 機種や機能によってシステム全体の価格は異なり、数百万円から数千万円に及ぶこともあります。 高精度や大きな作業範囲を必要とする場合は、それに応じた高価な機器を選ばざるを得ません。 また、ロボット自体の価格に加えて、周辺装置やシステムなどの追加費用が掛かります。 産業用ロボットを使った自動化システムの価格はその高額さから、中小製造業にとっては導入のハードルとなっています。 しかし、協働ロボットなどの特定の用途に適した低コストのロボットも存在します。 適用するワークや自動化したい作業を絞り込み、活用条件を決定し、一定の範囲内でコストを抑えながらロボットを導入することも可能です。 導入においてはロボットの価格だけでなく、将来の運用コストや効果を考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。 2.協働ロボットの価格 協働ロボットを使ったシステムの価格は産業用ロボットを使ったシステムに比べて相対的に安価です。 さらに、協働ロボットの特徴的な点として、安全柵などの周辺装置や高額は周辺装置のシステムが不要であることが挙げられます。 産業用ロボットを導入する際には、ロボット本体に加えて安全柵などの安全対策に関わる周辺機器や、場合によってはカメラなどの周辺装置の導入が必要となります。 これらの装置やシステムは追加費用がかかるだけでなく、設置や運用にも手間がかかる場合があります。 一方、協働ロボットはそもそも人間と安全に共同作業を行うために設計されており、安全柵が不要です。そのため、特別な防護装置やセンサーシステムの導入が不要であり、これらの追加費用を抑えることができます。さらに、安全柵が不要なため設置やも比較的容易です。 産業用ロボットと比べると圧倒的に設置スペースが小さく済みます。 また、カメラなどの周辺装置を標準で搭載しているモデルもあります。 このような特徴により、協働ロボットの導入コストは産業用ロボットに比べて抑えられると言えます。中小製造業の経営者の皆様は、周辺装置の不要性や低コストな導入によるメリットを考慮に入れ、効果的な協働ロボットの導入を検討してみてください。生産性向上や労働力不足の解消につながる協働ロボットの活用は、中小製造業の持続的な発展に貢献することでしょう。 3.ロボット本体以外にかかる周辺装置の費用と導入における総額コスト ロボットの導入には、ただ単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムにも費用がかかります。以下に具体的な例を挙げながら、ロボットシステムの総額について考えましょう。 例えば、垂直多関節ロボットを用いた塗装ロボットシステムを導入する場合を考えてみましょう。単体のロボットの価格は約5,000,000円ですが、付帯設備やロボット架台、制御装置、設置工事費、設計費などが必要となります。これらの費用を合算すると、総額は約23,500,000円となります。 同様に、画像認識システムを用いた重量ワークのハンドリングロボットシステムも考えてみましょう。こちらの場合、多関節ロボットの価格や画像認識システムの導入費用が増えることに加え、付帯設備や制御装置、設置工事費、設計費なども発生します。これらの費用を合計すると、総額は約40,000,000円となります。 産業用ロボットの導入には専門的な知識と経験が必要であり、ロボットシステムを構築するSIer(システムインテグレーター)との協力が求められます。SIerは、企業のニーズに合わせて適切なロボットシステムを設計製作し、導入コストを見積もる役割を果たします。 しかし、ユーザー側が自社のニーズを的確に把握しそのニーズをSIerに適切に伝えることができなければロボット導入は失敗します。 緻密な製品分析と作業分析から活用条件を絞り込み、コストメリットを算出し、効果の出るロボット導入を成功さえる必要があります。 以上の例から分かるように、単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムの費用も含めてロボットシステムの総額を考慮する必要があります。それぞれの現場やニーズによって総額は大きく異なるため、中小製造業の経営者はしっかりと予算やニーズを考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。 4.低コストでロボットを導入する方法と事例 協働ロボットを活用して、SIerに頼らずに自社でロボットシステムを立ち上げることで、低コストでの導入が可能です。 内部の技術・知識の活用 自社内の技術者や従業員がロボットシステムに関する知識や技術を習得し、設計や導入を担当することができます。これにより、外部のSIerへの依存度を抑えることができます。 ロボットメーカーからのサポート 協働ロボットメーカーは導入支援やトレーニングプログラムを提供しています。自社の技術者や従業員をロボットメーカーの指導のもとに派遣し、ロボットシステムの設計・構築・運用に関する専門知識を蓄積することができます。 プラグアンドプレイの活 協働ロボットは一般的にプラグアンドプレイの形態を取っており、様々なアプリケーションとの連携が容易です。自社の生産ラインや作業環境にあわせて、既存のシステムやツールとの連携を行うことで、自社のニーズに合ったロボットシステムを構築することができます。 ロボットベンダーとの協力関係の構築 ロボットベンダーやサプライヤーと強力なパートナーシップを築くことで、低コストでの導入が可能となります。協力関係を構築し、コスト面や技術面でのサポートを受けることで、自社でのロボットシステムの立ち上げや運用を成功させることができます。 これらの方法を組み合わせることで、中小製造業は自社でロボットシステムを構築し、低コストでの導入を実現することができます。自社の技術・知識の活用や協力関係の構築、ロボットメーカーからのサポートを活かすことで、外部のSIerへの依存度を減らし、コストの削減につなげることができます。 【事例①】 投資金額1200万円!ロボドリルなどの機械加工機へのワークセット取り出しを低コストで実現するポイントと成功事例 機械加工機へのワークセット取り出しを効率的に行うために、こちらの企業は協働ロボットの導入に成功しました。投資金額は約1200万円で、ロボドリルなどの機械加工機におけるワークセット取り出し作業を低コストで実現しました。 ポイント1: タスクの自動化と人手不足の解消 ロボドリルなどの機械加工機でのワークセット取り出し作業は、繰り返しの単純作業であり、人手を必要とします。協働ロボットを導入することで、この作業を自動化し、従業員の負荷を軽減することができます。人手不足の解消にも大いに貢献します。 ポイント2: 機械への柔軟な対応と高い作業精度 協働ロボットは人間と共同作業を行うため、狭い作業スペースでも柔軟に動作できます。また、特定の仕様に合わせてカスタマイズが可能です。ワークセット取り出しの精度と作業時間を一定に保つことができ、生産性向上に貢献します。 この事例では、投資金額を1200万円程度に抑えながらも、従業員の負荷軽減や生産性の向上を実現しました。さらに、短期間での導入と運用開始が可能であり、大きな成果を上げました。 【事例②】 投資金額1000万円!自動溶接のロボット化!知識ゼロでも協働ロボット溶接を導入するためのポイントとは こちらの企業は、投資金額約1000万円で協働ロボットを導入し、溶接の自動化を実現しました。この事例では、ロボットの知識や経験を持たない従業員でもロボット溶接を効果的に導入するためのポイントがあります。 ポイント1: シンプルで使いやすいロボットシステムの選定 知識ゼロの従業員でも操作が簡単で使いやすいロボットシステムを選ぶことが重要です。インターフェースが直感的であり、プログラム作成や操作性がシンプルなロボットを選択しましょう。これにより、独自の専門知識やスキルがない人々でもロボットの操作やティーチングが可能となります。 この事例では、中小企業がわずかな投資金額でロボット溶接を導入し、効果的な自動化を実現しました。技術的なノウハウや経験が限られている状況でも、適切なロボットシステムの選定を通じて、成功を収めました。 最終的な成果を上げるためには、ロボットシステムの立ち上げや運用に関する知識やノウハウを持つセミナーに参加することがおすすめです。セミナーでは、実際の経験や成功事例が共有され、自社でのロボットシステムの導入を支援する情報を提供します。ぜひ、協働ロボットの導入に興味をお持ちの経営者の皆様は、ロボット導入セミナーに参加して、自社での低コストな導入方法を学んでみてください。   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 【目指すは投資回収3年!協働ロボット活用事例特集!社長セミナー】 ~中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400 「成功事例ゲスト講座」中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ!社長特別講演! 低コストだから出来る!40台以上のロボットを導入して生産性を向上した事例を基に具体的な導入手法を解説! 低コストでロボットを導入するための具体的な手法! 経営者目線で語る協働ロボットのメリットと導入の手法! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 東京会場 2024/01/23 (火) 13:00~16:00 大阪会場 2024/01/29 (月) 13:00~16:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 製造業のロボット導入にかかる費用をご存知でしょうか? 数百万円から数千万円まで、場合により様々です。 しかし、低コストで導入するための手法を知っているのと知らないのでは、導入コストに大きな差が発生します。 知らない会社は数百万円の損をしている可能性も!? ロボット導入におけるコストと低コストで導入するためのポイントを解説します! 1.産業用ロボットの価格 産業用ロボットの導入には高額な投資が必要となることが一般的です。 機種や機能によってシステム全体の価格は異なり、数百万円から数千万円に及ぶこともあります。 高精度や大きな作業範囲を必要とする場合は、それに応じた高価な機器を選ばざるを得ません。 また、ロボット自体の価格に加えて、周辺装置やシステムなどの追加費用が掛かります。 産業用ロボットを使った自動化システムの価格はその高額さから、中小製造業にとっては導入のハードルとなっています。 しかし、協働ロボットなどの特定の用途に適した低コストのロボットも存在します。 適用するワークや自動化したい作業を絞り込み、活用条件を決定し、一定の範囲内でコストを抑えながらロボットを導入することも可能です。 導入においてはロボットの価格だけでなく、将来の運用コストや効果を考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。 2.協働ロボットの価格 協働ロボットを使ったシステムの価格は産業用ロボットを使ったシステムに比べて相対的に安価です。 さらに、協働ロボットの特徴的な点として、安全柵などの周辺装置や高額は周辺装置のシステムが不要であることが挙げられます。 産業用ロボットを導入する際には、ロボット本体に加えて安全柵などの安全対策に関わる周辺機器や、場合によってはカメラなどの周辺装置の導入が必要となります。 これらの装置やシステムは追加費用がかかるだけでなく、設置や運用にも手間がかかる場合があります。 一方、協働ロボットはそもそも人間と安全に共同作業を行うために設計されており、安全柵が不要です。そのため、特別な防護装置やセンサーシステムの導入が不要であり、これらの追加費用を抑えることができます。さらに、安全柵が不要なため設置やも比較的容易です。 産業用ロボットと比べると圧倒的に設置スペースが小さく済みます。 また、カメラなどの周辺装置を標準で搭載しているモデルもあります。 このような特徴により、協働ロボットの導入コストは産業用ロボットに比べて抑えられると言えます。中小製造業の経営者の皆様は、周辺装置の不要性や低コストな導入によるメリットを考慮に入れ、効果的な協働ロボットの導入を検討してみてください。生産性向上や労働力不足の解消につながる協働ロボットの活用は、中小製造業の持続的な発展に貢献することでしょう。 3.ロボット本体以外にかかる周辺装置の費用と導入における総額コスト ロボットの導入には、ただ単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムにも費用がかかります。以下に具体的な例を挙げながら、ロボットシステムの総額について考えましょう。 例えば、垂直多関節ロボットを用いた塗装ロボットシステムを導入する場合を考えてみましょう。単体のロボットの価格は約5,000,000円ですが、付帯設備やロボット架台、制御装置、設置工事費、設計費などが必要となります。これらの費用を合算すると、総額は約23,500,000円となります。 同様に、画像認識システムを用いた重量ワークのハンドリングロボットシステムも考えてみましょう。こちらの場合、多関節ロボットの価格や画像認識システムの導入費用が増えることに加え、付帯設備や制御装置、設置工事費、設計費なども発生します。これらの費用を合計すると、総額は約40,000,000円となります。 産業用ロボットの導入には専門的な知識と経験が必要であり、ロボットシステムを構築するSIer(システムインテグレーター)との協力が求められます。SIerは、企業のニーズに合わせて適切なロボットシステムを設計製作し、導入コストを見積もる役割を果たします。 しかし、ユーザー側が自社のニーズを的確に把握しそのニーズをSIerに適切に伝えることができなければロボット導入は失敗します。 緻密な製品分析と作業分析から活用条件を絞り込み、コストメリットを算出し、効果の出るロボット導入を成功さえる必要があります。 以上の例から分かるように、単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムの費用も含めてロボットシステムの総額を考慮する必要があります。それぞれの現場やニーズによって総額は大きく異なるため、中小製造業の経営者はしっかりと予算やニーズを考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。 4.低コストでロボットを導入する方法と事例 協働ロボットを活用して、SIerに頼らずに自社でロボットシステムを立ち上げることで、低コストでの導入が可能です。 内部の技術・知識の活用 自社内の技術者や従業員がロボットシステムに関する知識や技術を習得し、設計や導入を担当することができます。これにより、外部のSIerへの依存度を抑えることができます。 ロボットメーカーからのサポート 協働ロボットメーカーは導入支援やトレーニングプログラムを提供しています。自社の技術者や従業員をロボットメーカーの指導のもとに派遣し、ロボットシステムの設計・構築・運用に関する専門知識を蓄積することができます。 プラグアンドプレイの活 協働ロボットは一般的にプラグアンドプレイの形態を取っており、様々なアプリケーションとの連携が容易です。自社の生産ラインや作業環境にあわせて、既存のシステムやツールとの連携を行うことで、自社のニーズに合ったロボットシステムを構築することができます。 ロボットベンダーとの協力関係の構築 ロボットベンダーやサプライヤーと強力なパートナーシップを築くことで、低コストでの導入が可能となります。協力関係を構築し、コスト面や技術面でのサポートを受けることで、自社でのロボットシステムの立ち上げや運用を成功させることができます。 これらの方法を組み合わせることで、中小製造業は自社でロボットシステムを構築し、低コストでの導入を実現することができます。自社の技術・知識の活用や協力関係の構築、ロボットメーカーからのサポートを活かすことで、外部のSIerへの依存度を減らし、コストの削減につなげることができます。 【事例①】 投資金額1200万円!ロボドリルなどの機械加工機へのワークセット取り出しを低コストで実現するポイントと成功事例 機械加工機へのワークセット取り出しを効率的に行うために、こちらの企業は協働ロボットの導入に成功しました。投資金額は約1200万円で、ロボドリルなどの機械加工機におけるワークセット取り出し作業を低コストで実現しました。 ポイント1: タスクの自動化と人手不足の解消 ロボドリルなどの機械加工機でのワークセット取り出し作業は、繰り返しの単純作業であり、人手を必要とします。協働ロボットを導入することで、この作業を自動化し、従業員の負荷を軽減することができます。人手不足の解消にも大いに貢献します。 ポイント2: 機械への柔軟な対応と高い作業精度 協働ロボットは人間と共同作業を行うため、狭い作業スペースでも柔軟に動作できます。また、特定の仕様に合わせてカスタマイズが可能です。ワークセット取り出しの精度と作業時間を一定に保つことができ、生産性向上に貢献します。 この事例では、投資金額を1200万円程度に抑えながらも、従業員の負荷軽減や生産性の向上を実現しました。さらに、短期間での導入と運用開始が可能であり、大きな成果を上げました。 【事例②】 投資金額1000万円!自動溶接のロボット化!知識ゼロでも協働ロボット溶接を導入するためのポイントとは こちらの企業は、投資金額約1000万円で協働ロボットを導入し、溶接の自動化を実現しました。この事例では、ロボットの知識や経験を持たない従業員でもロボット溶接を効果的に導入するためのポイントがあります。 ポイント1: シンプルで使いやすいロボットシステムの選定 知識ゼロの従業員でも操作が簡単で使いやすいロボットシステムを選ぶことが重要です。インターフェースが直感的であり、プログラム作成や操作性がシンプルなロボットを選択しましょう。これにより、独自の専門知識やスキルがない人々でもロボットの操作やティーチングが可能となります。 この事例では、中小企業がわずかな投資金額でロボット溶接を導入し、効果的な自動化を実現しました。技術的なノウハウや経験が限られている状況でも、適切なロボットシステムの選定を通じて、成功を収めました。 最終的な成果を上げるためには、ロボットシステムの立ち上げや運用に関する知識やノウハウを持つセミナーに参加することがおすすめです。セミナーでは、実際の経験や成功事例が共有され、自社でのロボットシステムの導入を支援する情報を提供します。ぜひ、協働ロボットの導入に興味をお持ちの経営者の皆様は、ロボット導入セミナーに参加して、自社での低コストな導入方法を学んでみてください。   ■関連するセミナーのご案内 ■東京&大阪 2拠点にて開催!! 【目指すは投資回収3年!協働ロボット活用事例特集!社長セミナー】 ~中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400 「成功事例ゲスト講座」中小製造業で40台以上の協働ロボットの稼働に成功した社長から学ぶ!社長特別講演! 低コストだから出来る!40台以上のロボットを導入して生産性を向上した事例を基に具体的な導入手法を解説! 低コストでロボットを導入するための具体的な手法! 経営者目線で語る協働ロボットのメリットと導入の手法! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 東京会場 2024/01/23 (火) 13:00~16:00 大阪会場 2024/01/29 (月) 13:00~16:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/107400