記事公開日:2025.08.22
最終更新日:2025.08.22
システム導入「ウチの会社は特別だから…」に潜むワナ

1.「当社の業務プロセスは特殊なので、パッケージシステムでは対応できません」
ERPや基幹システムの導入を検討する際、このような言葉を耳にすることは少なくありません。
長年培ってきた独自の業務フローを変えることには、強い抵抗感が伴うものです。
しかし、この「ウチの会社は特別」という考え方が、実はシステム導入の失敗やその後の運用を難しくする、大きなワナとなることがあります。
独自のやり方や慣習を尊重することは一見、正しいように思えます。
しかし、その「特別な」業務フローが、実は非効率や属人化を生み出す温床になっているケースが少なくないのです。
手作業での二重入力、担当者しか内容を把握できない複雑なExcelファイル、部門間の壁…
これらはすべて、非効率を生み出す「特別な」業務の形に他なりません。
2.過度なカスタマイズがもたらす深刻なリスク
「業務にシステムを合わせる」という発想で、パッケージ製品に大規模なカスタマイズを重ねると、以下のような深刻なリスクに直面します。
①コストと導入期間の膨張
パッケージ製品の標準機能を大幅に変更するカスタマイズは、開発費用を膨れ上がらせ、導入期間を大幅に長期化させます。
計画段階では想定していなかったコストや時間がかかり、プロジェクトそのものが頓挫するケースも珍しくありません。
②アップデートの停滞とシステムの陳腐化
ベンダーが提供する最新バージョンへのアップデートが困難になります。法改正への対応や、最新のセキュリティ対策、新たな機能の追加といった恩恵を受けられなくなり、せっかく導入したシステムがすぐに古びてしまいます。これは、新しいスマートフォンを買い、OSの更新を一切しないまま使い続けるようなものです。常に最新の機能を活用できなければ、投資対効果は下がっていく一方です。
③業務の属人化と非効率の固定化
「特別」な業務フローは、担当者以外には理解しにくいブラックボックスとなりがちです。
これにより、業務の引き継ぎが困難になったり、一部の担当者に負荷が集中したりするなど、属人化がさらに進んでしまいます。結果的に、会社全体の生産性向上には繋がらないどころか、かえって非効率を生み出す原因になりかねません。
3. 属人化に終止符を打つ「業務標準化」の力
では、どうすれば良いのでしょうか? そこで重要になるのが、「パッケージに業務を合わせる」という発想です。
多くのERP(統合基幹業務システム)パッケージは、長年の導入実績と各業界の成功事例から生まれた、最も効率的で洗練された業務プロセスが標準機能として組み込まれています。これは、いわば「業界のベストプラクティス集」です。
このベストプラクティスに合わせて自社の業務プロセスを根本から見直す「業務標準化」こそが、システム導入を成功に導き、その効果を最大化する鍵となります。
「今までやってきたやり方を変えるのは難しい」と感じるかもしれません。しかし、非効率な業務を温存したままシステムを変えても、根本的な問題は解決しません。
私たちは、単なるシステム導入の支援ではなく、業務そのものを改善し、企業を成長させるためのDX(デジタルトランスフォーメーション)をサポートします。
「ウチの会社は特別だから…」という思考のワナから抜け出し、より本質的な業務改善に取り組みたいとお考えの方は、ぜひ一度、私たちのセミナーにご参加ください。
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