記事公開日:2025.09.18
最終更新日:2025.09.18

【印刷業の経営者様へ】まだ「勘」で経営?あなたの会社の「受注データ」は金のなる木です

「うちは昔からこのやり方だから」

「長年の勘が一番だ」

もし、そう思われているなら、少しだけお時間をください。 スマートフォンの登場で多くのビジネスが変わったように、今、あなたの会社にも静かな、しかし確実な変化の波が押し寄せています。

この記事では、多くの印刷・製本業の会社が見過ごしている「社内に眠る宝の山」についてお話しします。難しい話ではありません。明日から、いえ、今日から始められるシンプルな一歩です。

なぜ、今データ活用なのか?印刷業界が直面する3つの厳しい現実

耳の痛い話かもしれませんが、まずは私たちが置かれている状況を直視することが不可欠で

「1円でも安く」という要求は、もはや日常茶飯事。品質で勝負したくても、価格で比較され、利益がどんどん削られていく。この競争から抜け出すには、「安さ」以外の価値を提供しなければなりません。

2. ペーパーレス化という逆風
デジタル化の流れは誰にも止められません。伝票やカタログ、名刺でさえもデジタルに置き換わりつつあります。印刷物の総量が減っていく中で、今までと同じやり方では、仕事が減っていくのは自明の理です。

3. 頼みの綱のベテラン職人と後継者問題
「あの人がいないと、この仕事は回らない」…

そんな属人化も大きなリスクです。ベテランの持つ「勘と経験」は素晴らしい財産ですが、それは組織に蓄積されなければ、引退と共に失われてしまいます。

これらの課題を前に、ただ手をこまねいていては、会社の未来はありません。 そこで鍵となるのが「データ」なのです。

受注データこそが「宝の山」である理由

「データ」と聞くと、難しそうなシステムや専門家が必要だと思っていませんか? いいえ、違います。あなたが今、一番注目すべきデータは、あなたの会社に既にある「受注データ」です。

紙の伝票、Excelファイル、会計ソフトの中…形はバラバラでも、そこには以下のような「宝」が眠っています。

  • どの顧客が、いつ、何を、いくらで注文したか
  • どの案件が、実は一番利益率が高いか
  • 最近、注文が減っている「離反予備軍」の顧客はどこか
  • リピート注文してくれる「優良顧客」の共通点は何か

これらが分かれば、営業や生産のやり方が劇的に変わると思いませんか?

今日からできる!データ活用のための「最初のステップ」

難しいツールは一切不要です。まずは、その「宝の山」を掘り起こすことから始めましょう。

  1. 社内にある受注データを集める:この1年分の紙の伝票や請求書の控えなどを、一つの机に集めてみてください。
  2. Excelを開く: パソコンでExcelシートを1枚、新規作成します。
  3. 項目を決めて入力する: 以下のようなシンプルな項目で、データを入力(転記)していきます。

  ◦受注日
  ◦顧客名
  ◦商品・サービス名
  ◦受注金額
  ◦(分かれば)原価

たったこれだけです。「面倒だ」と感じるかもしれませんが、この地道な作業こそが、会社を変える偉大な第一歩になります。

【衝撃】「売上No.1の顧客」≠「利益No.1の顧客」という事実

多くの経営者が、売上金額の大きい顧客を「良いお客様」だと考えがちです。しかし、データを整理すると、驚きの事実が見えてくることがあります。

例えば、

  • A社: 年間売上1000万円。しかし、値引き要求が多く、修正や急な仕様変更も頻発。手間がかかり、利益は50万円
  • B社: 年間売上200万円。ほとんど定価で発注してくれ、修正も少ない。手間がかからず、利益は80万円

この場合、本当に大切にすべき「良いお客様」はどちらでしょうか? 答えは明白です。

「勘と経験」だけでは、この事実に気づくのは困難です。忙しさの中で、「売上」という分かりやすい数字に惑わされてしまうからです。

まとめ:勘と経験に「データ」という武器を加えよう

データ活用とは、決して「勘と経験」を否定するものではありません。 むしろ、長年培ってきたあなたの「勘と経験」が本当に正しかったのかを証明し、さらに磨きをかけるための「最強の武器」なのです。

まずは、社内に眠る「受注データ」を掘り起こすことから始めてみませんか?

その一歩先へ。データ活用のプロから直接学びませんか?

さて、今回はまず「受注データをExcelに入力する」という第一歩をご紹介しました。

しかし、本当に知りたいのは、そのデータを『どう分析し』『どう経営に活かすのか』ということではないでしょうか?

「日々の製造日報や見積データも活用できないか?」

「高額なシステム投資はせずに、業務を効率化したい」

「他の会社はどうやって成功しているのか、具体的な事例が知りたい」

もし一つでも当てはまったなら、こちらのセミナーがあなたの会社の未来を変えるきっかけになるかもしれません。

脱!紙・Excel日報・紙図面!中小製造業が「高収益工場」に変わるデータ活用術

紙管理脱却のための中小製造業データドリブン経営入門セミナー

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このセミナーでは、今回お話しした受注データはもちろん、日々の「製造日報」や「見積データ」といった、社内に眠るあらゆるデータを利益に変える具体的な手法を、多くの成功事例と共に学ぶことができます。

印刷業も、まさに「多品種少量生産」を行う製造業です。あなたの会社と同じように、紙での管理に悩み、ベテランの経験に頼っていた企業が、どのようにデータドリブンな「高収益工場」へと変わっていったのか、その秘訣をぜひ掴んでください。

ご興味のある方は、ぜひ上記のリンクからセミナーの詳細をご確認ください。

あなたの会社の未来を変えるヒントが、きっと見つかるはずです。

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