記事公開日:2026.02.04
最終更新日:2026.02.04

【事例で解説】建設業の「属人化」「情報分散」はクラウドツールでどう解決できるか

昨今、建設・工事業界では、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進が急務とされています。その中で、多くの企業が抱える共通の課題が、「案件情報の属人化と分散」です。

Excelや紙、複数の無料ツールを併用している場合、情報の管理や集計に多大な工数がかかり、現場や事務員の負担が大きくなっています。

本コラムでは、クラウド型案件管理ツール「サクミル」を導入し、この課題を解決した3つの具体的な事例をご紹介します。

事例1:ベテラン事務員の産休を機に属人化解消に踏み切った塗装・防水工事会社

導入前の課題と背景

  • 事業内容・規模: 塗装・防水関係の会社(従業員約20名)。
  • 従来の管理方法: 基本方針は「お金をかけない」で、案件進捗・原価管理は大量のExcel/スプレッドシート、写真はGoogleフォト、スケジュールはGoogleカレンダー、日報はGoogleフォームと、複数の無料ツールをバラバラに運用していました。
  • 決定的なきっかけ: これらの管理を一人で担っていたベテランの事務員が産休に入ることが決定。属人化していた複雑な関数を使ったスプレッドシートの管理が「維持できない」という危機感から、DXツールの導入を検討し始めました。

導入後の変化と効果

  • 一元化の範囲:
    • スプレッドシートで管理していた案件・営業進捗管理原価管理をサクミルへ移行。
    • Googleカレンダーでのスケジュール管理と、Googleフォームでの日報もサクミルに集約。
  • 案件管理の効率化:
    • 案件を「現状アポ」「現場調査」「見積もり作成」などのステータスで分類し、ステータスごとのタブで管理。これにより、誰でも現在の進捗状況が一目で把握可能となり、属人化を解消しました。
    • 複数のスプレッドシートに分散していた原価計算や案件詳細情報が、案件ごとに一元化され、手間が大幅に削減されました。
  • 事務工数削減効果(定量効果):
    • 日報の集計・転記作業(紙で提出されたものを確認し、Excelに入力)に毎日約2時間かかっていた事務員さんの作業時間が、約30分以内に大幅削減されました。
    • システムが自動で日報から労務費などの集計レポートを作成するため、手動での転記・集計作業が不要になり、月間で相当な工数削減が実現しています。

事例2:事業拡大で部門が増え、全社の情報可視化を目指した設備・土木工事会社

導入前の課題と背景

  • 事業内容・規模: ガス関連から始まり、リフォーム、土木など建設領域全般に拡大した企業(従業員約35名)。
  • 従来の管理方法: 事業拡大により部門が増え、各部門がExcelや紙でバラバラに管理。部門ごとの管理はなんとなくできていたものの、全社を横断した案件情報や売上・原価の状況が可視化できていませんでした
  • 導入の経緯: DX推進を担う役職者(専務)が転職してこられたことを機に、全社的な情報基盤の整備としてサクミルを導入。

導入後の変化と効果

  • 部門横断的な管理を実現:
    • 従来、部門ごとに別々のExcelで管理していた「設備工事」「土木工事」といった案件を、サクミル内で案件種別として分類。
    • それぞれの工事種別をタブで分けつつも、「全案件」タブですべての案件をまとめて確認可能になり、全社の案件進捗をリアルタイムで把握できるようになりました。
  • 情報基盤の統一:
    • バラバラだった部門別の売上や原価情報、スケジュール、日報などを一つのプラットフォームに集約。
    • 部門ごとで情報が分断されていた状態から、部門横断で会社全体の状況が見えるようになり、経営判断の質向上につながっています。

事例3:職人とのスケジュールバッティングを避けるために導入した不動産関連の工事会社

導入前の課題と背景

  • 事業内容・規模: 不動産管理会社からの委託を受け、賃貸物件の原状回復工事などを手配する会社(従業員14名)。
  • 最大の課題: スケジュール管理
    • 自社の担当者が複数の職人さんに工事を割り振る際、誰がいつ、どの職人に、どの案件を振ろうとしているのかが全体で共有されていなかったため、同じ職人に同じタイミングで工事を依頼してしまう「バッティング」が頻繁に発生し、業務が滞っていました。

導入後の変化と効果

  • スケジュール管理に特化して活用:
    • スケジュール特化型でサクミルを導入・活用。
    • 案件情報と紐付けた担当者ごとのスケジュールを全員で共有することで、職人さんへの案件割り振りのバッティングを回避できるようになりました。
    • 大規模な一元管理よりも、「バッティングを避けたい」という目的と費用対効果が合致し、必要な機能に絞った活用で業務効率を改善しています。

まとめ:課題に応じた柔軟な活用で建設業のDXを支援

これらの事例から、「サクミル」は単なる案件管理ツールではなく、企業の既存の運用を尊重しつつ、属人化や情報分散という本質的な課題を解決するためのプラットフォームとして機能していることが分かります。

  • 属人化対策: 管理を特定の担当者に依存させず、情報の一元化とフローの可視化で組織全体の生産性を向上。
  • 情報分散対策: Excel、カレンダー、日報など、複数のツールに散らばった情報を一つのプラットフォームに集約し、全社の状況を把握可能に。

「何でもかんでも無理やりツールに合わせる」のではなく、「既存の運用と融合させ、一番ベストな形を見極める」サポート体制が、建設業の現場に即したDXを実現しています。

もし、貴社が「情報が部門ごとに分断している」「特定の担当者にしか分からない業務がある」といった課題をお持ちであれば、クラウドツールを活用した解決策を検討してみてはいかがでしょうか。

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