記事公開日:2021.12.20
最終更新日:2023.03.23

2021年のAI動向と2022年の展望

2021年は新型コロナウィルスの影響を受けながらも、働き方の変革や企業人の意識改革により、企業にとってはデジタル化の波がより着実に進んだ1年になりました。ほとんどの企業でDX戦略を掲げてきたと思います。
2021年のAI業界の動向についておさらいしていきましょう。

<超高精度の自然言語AI GPT-3>
GPT-3は深層学習(ディープラーニング)を使用して、人間のようなテキストを自動生成することができる自己回帰言語モデルとして、OpenAI(本拠:サンフランシスコ)によって発表されました。
「自動で文章生成する」と一言で言っても、「決まった形式での質問に答えることができるもの」「会話ができるもの」「自然な文章を作成できるもの」と様々な種類がありますが、GPT-3では難易度の高い“自然な文章”をこれまでにないレベルで作成できるようになった点が特に注目されました。さらには、プログラミングが出来なくても動作を文章で入力すれば自動でプログラムを生成する技術も開発され、今後IT技術者不足問題の解決の一助となっていく点も注目すべきポイントです。GPT-3は例えばMicrosoft Power Apps などで使用され始めており、誰もがイメージを形にしやすい環境が徐々に作られつつあります。
他にも、文章だけでなく画像ピクセルで入力しても、それを基にリアルな新しい画像を生成することができます。例えば以下の写真のように、「アボカド」と「椅子」などの非現実的な組み合わせから「アボカドの形をしたひじ掛けの椅子」などの画像を生成することも可能です。

アボカドの椅子

引用:https://openai.com/blog/dall-e/
 

<最新のBERT事例>
「BERT」とは、2018年10月にGoogleのJacob Devlinらの論文で発表された自然言語処理モデルを指します。端的にいえばBERTは検索エンジンの性能を向上させるために開発された「自然言語処理技術」の一つです。
自然言語処理が可能なNLP(NLP:自然言語処理)はBERTだけではありません。では、BERTは従来のNLPと比べてどの点が優れているのでしょうか?最も大きな差は「文脈を理解できる」点です。これまでのNLPでは、それぞれの単語については理解できましたが、流れを読み取ることはできませんでした。一方、BERTでは人間が使う言葉の表面的な意味だけではなく、文脈に隠された意味も含めた学習が可能となり、より人間に近い自然な会話が可能となりました。
BERTは、GoogleやYahoo! などの検索画面で使用されています。BERTによって、どのような角度からの入力情報でもユーザーの目的であるwebページがより高い確率と精度でヒット出来るようになり始めました。最近では文章で検索しても精度高く検索結果を得られるようになり、引き続き2022年も注目していきたい技術と言えます。
 

<ローコード/ノーコード機械学習ツールの発展>
AIや機械学習の分野が成熟するにつれて、基礎的なツールは幅広いユーザーが簡単に使うことができるようになりました。これは、開発環境においても同様です。2021年はローコードやノーコードで開発できるツールが多数発表され、中にはDataRobotなど勢いのあるツールも出てきました。
このようなツールによってデータサイエンティストやエンジニアが全く必要でなくなるわけではありませんが、プログラミングを書くことが出来ない人でも基本的なAIアプリを作成できるような技術が出来てきました。ローコード・ノーコードツールによって素人でも自動機械学習を使用できるようになったことは大きな変化と言えます。
 

<2022年はメタバース?>
 FacebookがSNS業界からメタバース業界への進化を狙って「Meta Platforms, Inc.(メタ・プラットフォームズ)」に変更したことをきっかけに、現在改めてメタバースへの関心が高まっています。メタバースは、仮想空間内に分身であるアバターを作成することで、コミュニケーションだけでなくイベントを体験することができ、その没入感を得られるのが大きな特徴として注目される先端テクノロジーです。メタバースの開発によって相乗効果としてのネットワークやAI技術の向上が見込まれるだけでなく、AR/VRデバイスも普及することになります。TrendForce社によると、2022年は前年比26.4%増の1202万台の出荷が予想されています。また、米金融大手のモルガン・スタンレーは、VRデバイス市場が2040年までに27兆円超になると予想しており、2022年はメタバースが急速に成長する最初の年として注目されています。

 

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