記事公開日:2023.03.17
最終更新日:2023.03.17
製造業のAI導入成功に向けて経営者がすべきこと
いつも当コラムをご愛読頂きましてありがとうございます。
本コラムでは、AIの導入成功のために経営陣は何をすべきかについて説明をさせていただきます。
まず、AIは魔法の杖ではありません。種類や用途、使い方が様々であることを理解することが必要です。企業の経営陣にまだ根強く残っているAIに対する誤解に以下があります。
- すごく賢いAIが既に存在している
- 機械学習やディープラーニングを導入すれば、誰にでも『すごいこと』ができる
- AIと呼ばれる単一のテクノロジーがある
- AIを導入するとすぐに効果が出る
- ディープラーニングは最強である
これらはすべて誤った考えです。AIはまだそれほど賢くありませんし、できることも限られています。
それを理解した上で明確な導入目的と効果を考えてから導入を検討しないと、導入に失敗する確率が高くなります。
『AIありき』ではなく、まずは経営陣がAIについて学ぶ必要があります。
そこで本コラムでは経営陣がすべき5つのポイントについてお話しします。
経営陣がすべき5つのポイント
(1)AIリテラシーを高めるために学ぶ
(2)AIの導入・運用にかけられる費用を大まかに示す
(3)AIの導入・活用の目的を具体的に示す
(4)AI導入・検討チームを立ち上げる
(5)信頼できるAIベンダーやコンサルタントとコンサルティング契約を結ぶ
目次
1.AIリテラシーを高めるために学ぶ
今後、AIの導入に関係する人たち(経営幹部+導入検討の関係者)を集めてAI関連の勉強会を立ち上げましょう。
AIリテラシーを高めるには書籍やWEB、オンライン研修などで基礎知識を習得する必要があります。
基礎知識が習得できれば、AI導入事例を検討しましょう。
この時に大事なのは、導入後の費用対効果の分析です。
『導入が成功した』だけではプラスの材料になりません。
2.AIの導入・運用にかけられる費用を大まかに示す
会社の規模、事業内容、今後の展望、財務状況によってかけられる費用は変わってきます。
大まかな費用が示されないと、具体的な検討が始められません。
AIの導入・運用には、多くの場合、高額な費用がかかります。
そのため、事前に費用を示すことで、予算の整理や適切な計画の立て方、その効果を正しく評価することができます。
また、費用を知ることで、ROI(投資利益率)を計算し、AIの導入が企業にとって有益かどうかを判断することができます。
3.AIの導入・活用の目的を具体的に示す
経営陣がAI導入・活用にどんな効果を期待するのか具体的に示すことが必要です。
これにより下記効果を得られます。
①必要なAIの機能や性能を特定でき、AIを選定する際の基準が明確化され、より効果的な選択が可能になります。
②AIの導入に伴う費用や労力を適正化でき、目的を達成するために必要なコストを評価することができます。
③AIの導入に関わる人々がその目的に向けて協力することができ、効率的な成果を出すことができます。
④AIの導入による効果や成果を評価できます。具体的な目的があれば、その目的を達成するために必要な成果を測定し、AIの導入が本当に意味を持っているかを確認することができます。
4.AI導入・検討チームを立ち上げる
上記3つが終わったら、経営陣も参加するAI導入・活用検討チームを立ち上げましょう。
知識を持ったメンバーが一つのチームになることで、AIの導入に必要な技術的、法律的、倫理的、人的、予算的な課題をトータルで見分けることができ、より綿密な計画を立て、成功確率を高めることができます。
また、これには社内の意識を変えていく効果も含まれます。
5.信頼できるAIベンダーやコンサルタントとコンサルティング契約を結ぶ
検討チームに信頼できるAIベンダーやコンサルタントを選定させて、導入可否やAI導入に向けた業務分析、費用対効果の検討に関するコンサルティング契約を結びましょう。
日本では『製品・サービスの導入に関する相談は無料』という間違った認識があるようですが、重要な決断をすることになります。
ここはお金と時間をしっかりかけて検討するべき部分です。
6.まとめ
今回のコラムでは、AIの導入成功のために経営陣は何をすべきかについて説明させていただきました。
どれも当たり前のようなことばかりではございますが、実際にこのような運用をしている企業はなかなかございません。
今回紹介した内容を参考に、自社でのスムーズなAI導入のきっかけになれば幸いです。
また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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