記事公開日:2023.11.02
最終更新日:2023.11.09

ロボットの価格と低コストで導入するポイント

いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。

製造業のロボット導入にかかる費用をご存知でしょうか?
数百万円から数千万円まで、場合により様々です。
しかし、低コストで導入するための手法を知っているのと知らないのでは、導入コストに大きな差が発生します。
知らない会社は数百万円の損をしている可能性も!?
ロボット導入におけるコストと低コストで導入するためのポイントを解説します!

1.産業用ロボットの価格

産業用ロボットの導入には高額な投資が必要となることが一般的です。
機種や機能によってシステム全体の価格は異なり、数百万円から数千万円に及ぶこともあります。
高精度や大きな作業範囲を必要とする場合は、それに応じた高価な機器を選ばざるを得ません。
また、ロボット自体の価格に加えて、周辺装置やシステムなどの追加費用が掛かります。
産業用ロボットを使った自動化システムの価格はその高額さから、中小製造業にとっては導入のハードルとなっています。
しかし、協働ロボットなどの特定の用途に適した低コストのロボットも存在します。
適用するワークや自動化したい作業を絞り込み、活用条件を決定し、一定の範囲内でコストを抑えながらロボットを導入することも可能です。
導入においてはロボットの価格だけでなく、将来の運用コストや効果を考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。

2.協働ロボットの価格

協働ロボットを使ったシステムの価格は産業用ロボットを使ったシステムに比べて相対的に安価です。
さらに、協働ロボットの特徴的な点として、安全柵などの周辺装置や高額は周辺装置のシステムが不要であることが挙げられます。

産業用ロボットを導入する際には、ロボット本体に加えて安全柵などの安全対策に関わる周辺機器や、場合によってはカメラなどの周辺装置の導入が必要となります。
これらの装置やシステムは追加費用がかかるだけでなく、設置や運用にも手間がかかる場合があります。

一方、協働ロボットはそもそも人間と安全に共同作業を行うために設計されており、安全柵が不要です。そのため、特別な防護装置やセンサーシステムの導入が不要であり、これらの追加費用を抑えることができます。さらに、安全柵が不要なため設置やも比較的容易です。
産業用ロボットと比べると圧倒的に設置スペースが小さく済みます。
また、カメラなどの周辺装置を標準で搭載しているモデルもあります。

このような特徴により、協働ロボットの導入コストは産業用ロボットに比べて抑えられると言えます。中小製造業の経営者の皆様は、周辺装置の不要性や低コストな導入によるメリットを考慮に入れ、効果的な協働ロボットの導入を検討してみてください。生産性向上や労働力不足の解消につながる協働ロボットの活用は、中小製造業の持続的な発展に貢献することでしょう。

3.ロボット本体以外にかかる周辺装置の費用と導入における総額コスト

ロボットの導入には、ただ単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムにも費用がかかります。以下に具体的な例を挙げながら、ロボットシステムの総額について考えましょう。

例えば、垂直多関節ロボットを用いた塗装ロボットシステムを導入する場合を考えてみましょう。単体のロボットの価格は約5,000,000円ですが、付帯設備やロボット架台、制御装置、設置工事費、設計費などが必要となります。これらの費用を合算すると、総額は約23,500,000円となります。

同様に、画像認識システムを用いた重量ワークのハンドリングロボットシステムも考えてみましょう。こちらの場合、多関節ロボットの価格や画像認識システムの導入費用が増えることに加え、付帯設備や制御装置、設置工事費、設計費なども発生します。これらの費用を合計すると、総額は約40,000,000円となります。

産業用ロボットの導入には専門的な知識と経験が必要であり、ロボットシステムを構築するSIer(システムインテグレーター)との協力が求められます。SIerは、企業のニーズに合わせて適切なロボットシステムを設計製作し、導入コストを見積もる役割を果たします。
しかし、ユーザー側が自社のニーズを的確に把握しそのニーズをSIerに適切に伝えることができなければロボット導入は失敗します。
緻密な製品分析と作業分析から活用条件を絞り込み、コストメリットを算出し、効果の出るロボット導入を成功さえる必要があります。

以上の例から分かるように、単にロボット本体の価格だけでなく、周辺装置やシステムの費用も含めてロボットシステムの総額を考慮する必要があります。それぞれの現場やニーズによって総額は大きく異なるため、中小製造業の経営者はしっかりと予算やニーズを考慮し、経済的な判断を行うことが重要です。

4.低コストでロボットを導入する方法と事例

協働ロボットを活用して、SIerに頼らずに自社でロボットシステムを立ち上げることで、低コストでの導入が可能です。

内部の技術・知識の活用
自社内の技術者や従業員がロボットシステムに関する知識や技術を習得し、設計や導入を担当することができます。これにより、外部のSIerへの依存度を抑えることができます。

ロボットメーカーからのサポート
協働ロボットメーカーは導入支援やトレーニングプログラムを提供しています。自社の技術者や従業員をロボットメーカーの指導のもとに派遣し、ロボットシステムの設計・構築・運用に関する専門知識を蓄積することができます。

プラグアンドプレイの活
協働ロボットは一般的にプラグアンドプレイの形態を取っており、様々なアプリケーションとの連携が容易です。自社の生産ラインや作業環境にあわせて、既存のシステムやツールとの連携を行うことで、自社のニーズに合ったロボットシステムを構築することができます。

ロボットベンダーとの協力関係の構築
ロボットベンダーやサプライヤーと強力なパートナーシップを築くことで、低コストでの導入が可能となります。協力関係を構築し、コスト面や技術面でのサポートを受けることで、自社でのロボットシステムの立ち上げや運用を成功させることができます。

これらの方法を組み合わせることで、中小製造業は自社でロボットシステムを構築し、低コストでの導入を実現することができます。自社の技術・知識の活用や協力関係の構築、ロボットメーカーからのサポートを活かすことで、外部のSIerへの依存度を減らし、コストの削減につなげることができます。

【事例①】
投資金額1200万円!ロボドリルなどの機械加工機へのワークセット取り出しを低コストで実現するポイントと成功事例

機械加工機へのワークセット取り出しを効率的に行うために、こちらの企業は協働ロボットの導入に成功しました。投資金額は約1200万円で、ロボドリルなどの機械加工機におけるワークセット取り出し作業を低コストで実現しました。

ポイント1: タスクの自動化と人手不足の解消 ロボドリルなどの機械加工機でのワークセット取り出し作業は、繰り返しの単純作業であり、人手を必要とします。協働ロボットを導入することで、この作業を自動化し、従業員の負荷を軽減することができます。人手不足の解消にも大いに貢献します。

ポイント2: 機械への柔軟な対応と高い作業精度 協働ロボットは人間と共同作業を行うため、狭い作業スペースでも柔軟に動作できます。また、特定の仕様に合わせてカスタマイズが可能です。ワークセット取り出しの精度と作業時間を一定に保つことができ、生産性向上に貢献します。

この事例では、投資金額を1200万円程度に抑えながらも、従業員の負荷軽減や生産性の向上を実現しました。さらに、短期間での導入と運用開始が可能であり、大きな成果を上げました。

【事例②】
投資金額1000万円!自動溶接のロボット化!知識ゼロでも協働ロボット溶接を導入するためのポイントとは

こちらの企業は、投資金額約1000万円で協働ロボットを導入し、溶接の自動化を実現しました。この事例では、ロボットの知識や経験を持たない従業員でもロボット溶接を効果的に導入するためのポイントがあります。

ポイント1:
シンプルで使いやすいロボットシステムの選定
知識ゼロの従業員でも操作が簡単で使いやすいロボットシステムを選ぶことが重要です。インターフェースが直感的であり、プログラム作成や操作性がシンプルなロボットを選択しましょう。これにより、独自の専門知識やスキルがない人々でもロボットの操作やティーチングが可能となります。

この事例では、中小企業がわずかな投資金額でロボット溶接を導入し、効果的な自動化を実現しました。技術的なノウハウや経験が限られている状況でも、適切なロボットシステムの選定を通じて、成功を収めました。

最終的な成果を上げるためには、ロボットシステムの立ち上げや運用に関する知識やノウハウを持つセミナーに参加することがおすすめです。セミナーでは、実際の経験や成功事例が共有され、自社でのロボットシステムの導入を支援する情報を提供します。ぜひ、協働ロボットの導入に興味をお持ちの経営者の皆様は、ロボット導入セミナーに参加して、自社での低コストな導入方法を学んでみてください。

 
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