記事公開日:2024.02.13
最終更新日:2024.02.13
IoT化で自社製品を高付加価値化・差別化するための開発ポイントとは? | 徹底解説
IoT化で自社製品を高付加価値化・差別化するための開発のポイントについて、わかりやすく説明させていただきます。
自社製品を高付加価値化・差別化するための開発ポイントと、無線化する際のポイントを以下に示します。
1.自社製品をIoT化する目的
自社製品をIoT化する目的は、IoT技術の活用により、製品の価値を高め、事業の成長と競争力の強化を実現し製品の高付加価値化、差別化を実現することです。
具体的には下記6つのポイントを考慮しながらそれをどのように実現するのか?を検討します。
①市場競争力の強化
IoT化により、製品の機能や性能を向上させ、市場での競争力を強化します。
顧客ニーズに合った新しい機能やサービスを提供することで、競合他社との差別化を図ります。
②顧客満足度の向上
IoT化された製品は、顧客の利便性や体験を向上させることができます。
製品のリモートモニタリングや制御、サービスの提供などにより、顧客満足度を高めます。
③新たなビジネスモデルの構築
IoT化により、製品とサービスを組み合わせた新たなビジネスモデルを構築することが可能です。
例えば、製品の購入ではなくサブスクリプションモデルやサービス提供モデルを導入することで、持続的な収益を生み出します。
④生産性と効率性の向上を提供
IoT化された製品は、リアルタイムデータの収集や分析を通じて生産性と効率性を向上させることができます。
この製品のユーザーは生産プロセスの最適化やトラブルの早期検出により、製造工程全体の効率を向上させることが可能になります。
⑤製品ライフサイクル管理の改善を提供
IoT化により、製品の使用状況や性能をリアルタイムでモニタリングし、製品ライフサイクル全体を管理することが可能です。
この製品のユーザーは製品のメンテナンスやサポートを効率化し、製品の寿命を延ばし巣ことが可能になります。
⑥持続可能性と環境への配慮を提供
IoT化された製品は、エネルギー消費や資源利用の最適化に貢献します。
この製品のユーザーはリアルタイムデータを活用して、生産プロセスや製品の設計を持続可能な方向に改善し、環境への配慮を促進します。
2.IoT化による製品開発のポイント
自社製品をIoT化する際の開発のポイントは主に5項目です。
自社製品のみで実現、他社製品やシステムと組み合わせて実現など、ユーザーに選択肢をもたせながら
ユーザーに対して提案していきます。
また、IoT化を行う際、無線技術を用いるケースが増えています。
本コラムでは無線化(ワイヤレス化)のポイントも併せて説明します。
①顧客ニーズの理解
顧客のニーズや要求を的確に把握し、そのニーズに応えるような製品を設計します。顧客の課題や痛点を解決する製品を提供することが重要です。
②センサー技術の活用
センサー技術を使用して製品の状態や環境をモニタリングし、リアルタイムのデータを収集します。
このデータを分析して製品の改善や新しい機能の開発に活用します。
③リモートモニタリングと制御
IoT化された製品はリモートからモニタリングや制御が可能です。
顧客が製品の状態を遠隔地から確認し、必要に応じて操作できるようにします。
④データドリブンなアプローチ
IoT化された製品は大量のデータを生成します。
このデータを分析して製品の使用状況やパフォーマンスを理解し、製品の改善に役立てます。
⑤サービスの提供
IoT化された製品には、付加価値の高いサービスを提供します。
定期的なメンテナンスや予防保守、リアルタイムのトラブルシューティングサポートなどを提供します。
次に、“無線化する際のポイント“に関しても説明します。
製品の運用方法、使用環境(屋内、屋外)、通信距離、伝送するデータ量や通信頻度、電源の有無、電池駆動の場合電池寿命等を考慮しながら最適な無線技術を選択する必要があります。
主なポイントは下記6点です。
①通信プロトコルの選定
使用環境や要件に応じて適切な無線通信プロトコルを選定します。
例えば、Wi-Fi、Bluetooth、Zigbee、LoRaWANなどが選択肢となります。
②電力消費の最適化
バッテリー駆動の場合、電力消費を最小限に抑える設計が重要です。
前述①にも関係しますが、省電力の通信プトロコル選択や通信頻度、運用方法を検討し効率的な電力管理を行う必要があります。
③通信の安定性と範囲
通信範囲やデータ伝送の安定性を考慮し、適切なアンテナ設計や通信モジュールの配置を行います。
組み込みの状態や使用環境による影響を最小限に抑えるための工夫が必要です。
④セキュリティ
無線通信はセキュリティリスクを伴います。
適切な暗号化技術や認証メカニズムを使用して、データの安全性を確保します。
一般的には各通信プロトコルが実装しているセキュリティを使用しますが、よりセキュリティを高めるため
アプリケーションレベルでのセキュリティを実装する場合もあります。
⑤規制要件の遵守
使用する無線技術や周波数帯域に関する規制要件を遵守し、適切な認証や認定を取得します。
法規制や業界規格に準拠することが重要です。
日本で使用する場合、日本国の電波法に従う義務があります。
そのため、技術適合証明や工事認証の取得が必要になります。
また、輸出等を行う場合、輸出先の国の電波法に準拠する必要があります。
⑦実証試験とフィードバック
実際の使用環境でのテストを通じて、無線通信のパフォーマンスを評価し、改善点を特定します。
フィールドテストの結果、顧客からのフィードバックを収集し、製品の改善に活用します。
以上、説明したこれらのポイントを考慮して、自社製品のIoT化を行いし、必要に応じて無線通信を実装することにより、自社製品の高付加価値化、他社製品との差別化を実現します。
3.まとめ
今回のコラムでは、“IoT化で自社製品を高付加価値化・差別化するための開発のポイント”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。
本コラムの内容に関して、ダウンロードレポートや関連セミナーでより詳細の内容や事例を紹介しています。
併せてご参考にしていただければ幸いです。
また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や開発支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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