記事公開日:2025.06.16
最終更新日:2025.06.16

棚卸回数を半分に。併せてERP導入よる製品別原価の可視化を実施!

1.事例企業様の概要

【金属プレス製品製造業 I社様】
 ■所在地:茨城県
 ■従業員数:約60名
 ■事業内容:家電関連部品、自動車関連部品の製造

 I社様は生産管理システムを導入していましたが、上手く使いこなせておらず、Excel管理・紙管理を併せて実施しておりました。
 既存のシステム導入時は、システムを入れることが目的になってしまっており、担当者任せで進めていたために、システムの活用・運用・ルールにまで踏み込むことができていない、という状態でした。
 そんなI社様が基幹システム(ERP)を導入した取り組み事例を簡単にご紹介いたします。

2.基幹システム(ERP)導入の背景と課題

1)システムを導入しているのにExcel管理だらけ・・・・
2)システムを導入しているのに在庫数が信用できない・・・
3)棚卸をしないと発注数がわからないため、毎月実施せざるを得ない状況・・・
4)棚卸に時間がかかるため、月次決算にも時間がかかる・・・
 上記4つの課題を解決すべく、基幹システム(ERP)の導入を決断されます。

3.Microsoft社の『Dynamics 365 Business Central』の導入を機に、品目マスタの整備および入力ルールを徹底。

 I社様で在庫管理ができていなかった原因と、システム導入時に考慮・実施した内容は下記になります。

 1)マスタ化されていない品目が存在していた・・・
  ⇒ これまでの品目をすべて洗出し、マスタ登録を徹底。
 2)マスタ化されていても中途半端な品目(BOMの数量など)が存在していた・・・
  ⇒ BOMについても見直しを実施。利用枚数や利用Kg数、利用本数などの単位も統一。
 3)マスタ登録ルール(範囲)が不明確であった・・・
  ⇒ 登録のフローはもちろん、登録する場合のカテゴリーなども含めてルール化。
 4)不良発生時の処理が不明確であった・・・
  ⇒ これまでの実績より、あらかじめ不良率を加味したマスタ構成に。
 5)スクラップの処理が不明確であった・・・
  ⇒ スクラップ置き場において月次で把握し、把握した結果をシステムへ入力。
 6)端材の処理が不明確であった・・・
  ⇒ 取り数をあらかじめマスタ化。
 7)入出庫の受け払いが正しく登録されていない・・・
  ⇒ 入力の徹底、ルール化。

4.まとめ

 I社様は基幹システム(ERP)の導入により、品目マスタを整備し、在庫の受払をきちんと行い、結果として製品別原価の見える化と理論在庫の精緻化、棚卸の回数を減らすことができました。
 システムを導入している場合、勘違いされがちなことが、「システムは手段であって、目的ではない」ということです。システムが全て行ってくれるわけではありません。
先の原因の分析およびルールの見直しを、関係メンバー全員で業務を改革、ルールを制定、運用を検討していったことが、今回の成功のポイントです。

 
 
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