記事公開日:2022.09.28
最終更新日:2023.01.20
データドリブン経営を実現するBIツールを解説
インターネットの普及や技術革新、また新型コロナウイルスをはじめとする急速な市場環境の変化を背景として、データを活用した企業経営が求められて久しいです。
そこで、企業が持つ様々なデータを企業経営に活かすために必要となるBIツールについて、メリットや今後のトレンドについてお伝えいたします。
1.BIツールとは?
BIツールを活用していただくにあたって、まずはBIとは何なのか・BIが持つ基本機能について、お伝えさせていただきます。
BI(ビジネスインテリジェンス)とは、企業が持つ様々なデータを分析しその分析結果に基づいて経営の意思決定をすること、を指します。ここで様々なデータとは、商品の生産量や売上、在庫や人事など企業経営によって生じる全ての情報が該当します。インターネットの普及やIoTなどの技術革新、急速な市場環境の変化を背景として、BIの注目度は高まっています。
またBIツールとは、BIを実現するために必要となるツール、を指します。BIは前述したような膨大なデータを活用するため、専用のツールを利用してデジタル化したシステムで管理することが求められます。
BIツールの基本的な機能としては、以下3点が挙げられます。
- データの集積
- データの分析
- データの可視化
BIツールの1点目の基本機能は、データの集積です。
前述のとおり、BIでは膨大なデータが必要であり、前提としてそのデータを収集・蓄積することが不可欠になります。例えば、売り上げに関するデータや顧客の購買状況に関するデータなどを集積します。
BIツールの2点目の基本機能は、データの分析です。
集積したデータは膨大で人力での分析は難しいため、デジタルツールによって分析を行います。
例えば、ある商品に関して地域ごとの売り上げを分析することで商品が売れやすい地域の特徴などを抽出することが出来ます。
BIツールの3点目の基本機能は、データの可視化が挙げられまです。
せっかくデータを集積・分析しても、最終的に視覚的に確認することが出来なければ元も子もないためです。
具体的には、データや分析結果を自動でグラフ化したりすることが出来ます。
2.BIツールの導入メリットとは?
続いて、BIツールを導入することによるメリットを3点お伝えいたします。
BIツールの導入による1点目のメリットとしては、課題に対して迅速に対応できるという点です。
なぜなら、BIツールを導入することで経営判断のために必要となる情報をリアルタイムで収集できるようになるためです。
現状、売り上げやコストといった経営指標の管理をExcelなどで管理している会社様は多いと思います。
しかし、Excelなどで経営指標を管理すると、リアルタイムで情報を収集することが難しくなります。
人力での数値入力やグラフ作成などの作業が発生するためです。
人力での作業は時間がかかることに加えて、数値間違えなどのミスが生じる可能性もあります。
一方でBIツールはこれらの作業を自動で行うことが出来るため、経営判断のために必要となる情報をリアルタイムで正確に収集することが出来ます。
リアルタイムで情報を収集できることによって現状を把握できるようになるため、課題が生じたとしても迅速に対応できるようになります。
BIツールの導入による2点目のメリットとしては、業務の属人性をなくすことが出来るという点です。
BIツールを導入することで各社員がデータに基づいて意思決定できるようになります。
ほとんどの企業において、社員の勘や経験によって遂行される業務は少なからずあると思います。
例えば、契約につながる可能性が高い営業先の見極め方や現場での営業トークなどです。
こういった業務は属人化しやすいため、優秀な社員がやめてしまうと企業に大きな影響が出ます。
特に中小企業の場合は、人材の流出が激しいためその影響を受けやすいといえます。
BIツールによって過去データを分析すると、これまでの傾向の把握・将来予測が可能になります。
そのため、各社員はデータに基づいて意思決定できるようになるため、業務の属人性がなくなっていくと考えられます。
BIツールの導入による3点目のメリットとしては、業務の効率化ができるという点が挙げられます。
なぜなら、数値入力やグラフの作成といったデータの可視化に関する業務が無くなるためです。
前述しました通り、多くの企業では現状の経営指標を把握するために人力の作業が生じていると思います。
リアルタイムでの情報を確保しようとするほど、作業の頻度が高くなり、業務量が増加します。
例えば、月に1回経営指標を確認する会議を行うとします。経営指標の把握に当たって、数値入力やグラフ作成によって毎回5時間の業務が発生する場合、年間60時間の業務が発生することになります。
仮にこの会議の頻度を月に1回から週に1回に増やした場合、年間での業務量は4倍の240時間となります。
1人の社員がこの業務を担当していたとすると、おおよそ1か月強の業務量といえます。
一方で、BIツールは集積したデータを即座にグラフやレポートとして可視化できます。
従って、上記のような業務が無くなってその分他の業務に回すことが出来る時間が増えるため、業務の効率化につながるといえます。
3.BIツールの今後のトレンド
最後に、BIツールの今後のトレンドについてお伝えいたします。
BIツールの今後のトレンドとしては、以下の2点が挙げられます。
- 誰でも使えるようになる
- 分析のプロセスが明確化される
1点目について、BIツールは誰でも使えるようになっていくと考えられます。
レポーティング機能やモバイル対応機能といったデータの可視化がより高度化されていくためです。
これまでBIツールを始めとする情報活用は、データサイエンティストなどと呼ばれるような専門的な知識を持つ人に限られていました。
BIツールが集積したデータをどのように活用するかということについては、専門性が求められていたためです。
しかし、今後はデータの可視化が高度化することで、専門性のない人でもデータを活用することが出来るようになっていきます。
2点目について、BIツールは今後分析のプロセスが明確化されていくといえます。
データマイニング機能など、現状のBIツールによる分析はそのプロセスが不明瞭になっているためです。
先ほども記述したように、BIツールは今後誰でも情報活用できるように変わっていきます。
そのためには、どのデータを、どのように分析したことで、この分析結果を得ることが出来た、といった分析のプロセスが明確化されていることが必要不可欠です。
従って、今後は分析のプロセスが明確化されていくといえます。
製造業においては基幹システムとこのようなBIツールを組み合わせることで、速やかに経営状態を把握し、次なる戦略・改善を繰り返すという全循環が可能になります。
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