記事公開日:2024.12.23
最終更新日:2024.12.24
【2025年時流予測】製造業のトレンドから見る未来展望・原価管理データ活用戦略
この度は本コラムをお読みいただきありがとうございます。船井総合研究所の志田雅樹です。
ここでは「製造業 原価管理時流予測レポート2025」の内容を一部ご紹介します。
ご興味のある方はぜひレポートをダウンロードいただき、詳細をお読みください。
URL: https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-cost_S045
本コラムが皆様のさらなる発展の一助になりますと幸いです。
1. はじめに
製造業を取り巻く環境は、少子高齢化による労働力不足、グローバル競争の激化、そして技術革新の加速など、常に変化し続けています。このような状況下で、企業が持続的に成長するためには、デジタルトランスフォーメーション(DX)によるコスト削減を実現させることが不可欠です。
本コラムでは、製造業におけるDX推進の鍵となる「原価管理」と、その進化を支える「AI」および「IoT」の活用について解説します。これらの技術を導入することで、経営改善を効率的に進め、競争優位性を確立することが可能です。特に、現場の従業員がデータに基づいた改善活動を自律的に行える体制構築を目指す経営者の方々はぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
2. 2025年のトレンド
2025年には、AI技術がほぼすべての業種で導入・活用されることが予測されています。特に製造業においては、見積AI、生産計画AI、類似図面検索AI、画像検査AI、工程設計AIなど、様々なAIが実用化され、業務効率化やコスト削減に大きく貢献すると考えられます。
これらのAI技術を最大限に活用するためには、正確なデータが不可欠です。そこで、製造現場における従業員の作業時間(工数)をタブレットやIoTを活用して正確に収集することが求められます。
3. 原価管理でできること
原価管理とは、製品を製造する上でかかる費用を適切に管理し、利益を確保するための活動です。原価管理が適切に行われていない場合、製品別の利益や見積価格の妥当性、見積と実績の差異などが曖昧になり、経営判断に悪影響を及ぼす可能性があります。
原価管理を徹底することで、以下のことが可能になります。
- 製品ごとの正確な利益を把握する
- 適切な見積価格を設定する
- 見積と実績の差異を分析し、改善点を見つける
- コスト削減のための具体的な施策を立案・実行する
- 生産計画の最適化
また、収集したデータを可視化することで、さらに多くの情報を引き出すことができます。例えば、以下のような可視化が可能です:
- 製品別の粗利額
- 顧客別の売上と粗利
- 製品・工程・不良理由別の不良件数
- 日別の不良率の推移
これらのデータを分析することで、経営者は迅速かつ正確な意思決定を行うことができ、企業の競争力強化に繋がります。
4. 原価管理とAIの関係性
これまで原価管理とAIについて2軸で述べてきましたが、原価管理とAI活用は密接な関係があります。AIは、学習データに基づいて答えを導き出すため、その元となるデータが不正確だとAIの精度も低下してしまいます。原価管理で正確な製造工数データを収集することで、見積AIや生産計画AIなどの精度が向上し、利益率の向上や生産性の向上が期待できます。
具体的には、以下の様なデータがAIの学習に用いられます。
- 見積データ
- 製造工数データ
- 生産計画データ
- 不良データ
- 図面データ
これらのデータを蓄積し、AIが分析することで、より精度の高い予測や最適化が可能になります。例えば、過去の見積データを蓄積することで、新規案件の見積をAIが自動で算出したり、過去の製造実績データを蓄積することで、最適化された生産計画をAIが自動で立案したりすることが可能になります。
また、IoTを活用することで、製造現場のデータをリアルタイムで収集し、より正確な原価管理を実現できます。RFIDタグやビーコンを利用して人の動きを把握したり、センサーで設備の稼働状況や生産量を把握したりすることで、リアルタイムな原価把握、正確な原価計算、ムダの可視化、迅速な意思決定に繋がります。
5. まとめ
原価管理は、製造業における経営改善の基盤であり、AIやIoTといった最新技術を活用することで、その効果を最大化することが可能です。正確なデータ収集、データに基づいた分析、そして継続的な改善が、競争の激しい現代の製造業において、持続的な成長を達成するための鍵となります。本コラムで紹介した情報を参考に、ぜひ貴社の原価管理改革に取り組んでみてください。
6. レポートダウンロードのご案内
本コラムでは、製造業における原価管理の重要性、AIやIoTの活用について解説しました。 原価管理は、AI活用と非常に親和性の高い取り組みであり、もはや決算のためだけのものではありません。今後の人手不足に立ち向かうため、本コラムが皆様の原価管理・AIの活用に取り組むきっかけになれば幸いです。
より詳しい情報や具体的な導入事例については、本コラムで参照したレポートをダウンロードしてご確認ください。 船井総研では、工場診断・データ取得方法の検討・データ可視化・AI活用まで一気通貫したお手伝いが可能です。ご興味を持っていただいた方はぜひ、無料の経営相談をご活用ください。
今後とも船井総研として情報発信を進めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
ご興味のある方はぜひご参加ください。
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https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/inquiry-S045.html?siteno=S045
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