AI CONSULTING COLUMN AI・デジタル・IoTコンサルティングコラム

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製造業のDX・IoT活用のコツ ~製造工程のIoT化手順(クラウド・プラットフォーム)~

2023.09.20

DX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回までのコラムでも、具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案して来ました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで3回目の今回は、“プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 ※過去記事は本文からご覧ください 2.IoTプラットフォーム(クラウドシステム)基本機能 IoTシステムのプラットフォームの基本機能について説明します。 IoTシステムのプラットフォームは、データの収集、処理、管理、分析、可視化、制御などを行うための重要なコンポーネントです。 ①クラウドプラットフォーム IoTデバイスからのデータを受信し、処理するためのクラウドプラットフォームが必要です。 一般的なクラウドプロバイダー(例:Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud Platform)は、このためのインフラストラクチャとサービスを提供します。クラウドプラットフォームは、データのスケーリング、可用性、セキュリティを確保する役割を果たします。 ②データ収集 IoTデバイスからのデータを収集するために、クラウドプラットフォームはデータ収集ポイントやデータ収集エージェントを提供します。 これらはデータを受け取り、クラウド内のデータベースやデータストレージに保存します。 ③データストレージ 収集されたデータは、クラウド内のデータベースやデータストレージに保存されます。 これにより、データの永続性とアクセスが確保され、後での分析や履歴データの取得が可能となります。 ④データ処理と分析 クラウド側システムは、収集されたデータを処理し、必要な分析を実行するための計算リソースを提供します。データの前処理、リアルタイム分析、バッチ処理、機械学習モデルの適用などが含まれます。 ⑤データ可視化 IoTデータをリアルタイムまたは過去のデータとして可視化するためのダッシュボードやレポートを提供するデータ可視化ツールが重要です。 これにより、ユーザーはデータを理解し、意思決定を行うための情報を得ることができます。 ⑥アプリケーション IoTシステムには、データを活用するための専用のアプリケーションが含まれることがあります。 これらのアプリケーションは、IoTデバイスの遠隔制御、通知、ダッシュボード、予測分析など、特定のビジネス目標をサポートします。 ⑦セキュリティとアクセス制御 クラウド側システムはセキュリティ対策を重視し、データの暗号化、認証、アクセス制御、脆弱性管理などを提供します。 IoTデバイスからのデータは安全に受信、保存、処理されます。 ⑧APIと統合 クラウドプラットフォームは、外部システムやサードパーティサービスとの連携を容易にするAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を提供します。 これにより、データの共有や他のシステムとの統合が可能となります。 IoTシステムプラットフォームは、特定のプロジェクトや要件に合わせて構成および拡張されます。 これらの要素は、IoTデバイスからのデータを有効に活用し、ビジネス価値を最大化するためのサービスを提供します。 3.IoTプラットフォーム(クラウド)システム基本構成 IoTデバイスからのデータをクラウドに送信し、基本的なデータ処理を行う為の必要最低限のIoTプラットフォーム(クラウド)システム構成をMicrosoft社提供しているAzureのPaaSを利用した例で説明します。 ①Azure IoT Hub Azure IoT Hubは、IoTデバイスとの通信を管理するための中心的なサービスです。 IoTデバイスを登録し、データの送受信を可能にします。 ②Azure Stream Analytics Azure Stream Analyticsは、リアルタイムデータ処理と分析を行うためのサービスです。 データストリームを収集し、基本的な変換や集約を行います。 ③Azure Blob Storage Azure Blob Storageは、データの永続的なストレージを提供します。 Stream Analyticsからのデータを保存し、後で分析や履歴データの取得に使用します。 ④Azure SQL Database Azure SQL Databaseは、リレーショナルデータベースを提供し、デバイスからのデータを格納します。 このデータベースは、デバイスからのデータを永続的に保存し、必要な場合にクエリや分析を行うために使用されます。 ただし、これはIoTプラットフォームの必要最低限の構成です。 データの可視化、高度な分析、セキュリティ等プロジェクトの要件に応じて他のAzureのPaaSやカスタムコンポーネントを追加していく事になります。 必要に応じて追加すれば良いので予算、スケジュールに応じてスモールスタートが可能です。 Amazon社が提供するAWSでも同様のPaaSが提供されています。 4.クラウドへの接続数 IoT GWがSQL Databaseに直接する場合、契約プランによりますが、許容される同時接続数は 6~150程度です。 導入後のIoTシステムの拡張性を考えた場合、この数は十分な値ではありません。 IoT GWは工場や工程に設置された機器やセンサーデータを集約している為、実際にSQL Databaseにデータが格納される機器やセンサーはそれ以上の数になります。 それでも同時接続数が制約されるため、IoT GWの設置台数が増えた場合、データ送信間隔を長くする、送信するデータ量を制限するなどして、同時接続数が上記範囲内に収まる様に運用しなければなりません。 その場合、データのリアルタイム性や粒度の低下、あるいは伝送するデータの種類が削減され、結果として必要な情報の取得が出来なくなってしまいます、 これを防ぐ為に、IoT GWは直接ではなく、IoT Hub(PaaS)を経由してデータベースに接続する様にします。 Azureの場合、IoT Hubは、ユニットという単位で接続数をカウントします。 ユニット当たりの接続数 : 500台 1インスタンス辺りのユニット数 : 200 1IoT Hubあたり200ユニット x 500で最大10万台のデバイスが接続できます。 5.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(クラウド・プラットフォーム)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回からは、製造業の各業種(板金加工、金属加工、樹脂成型等)ことにIoT化で取得したデータの具体的な活用に関して説明して行きます。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。 過去の関連記事はこちら 中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ 製造業のIoT化の手順   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 製造業DX戦略セミナー「ロードマップの構築!」 ~多拠点&多部門を持つ製造業の為のセミナー~ セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/105866 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/11/29 (水) 13:00~15:00 2023/12/01 (金) 13:00~15:00 2023/12/07 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/105866 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 DX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回までのコラムでも、具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案して来ました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで3回目の今回は、“プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 ※過去記事は本文からご覧ください 2.IoTプラットフォーム(クラウドシステム)基本機能 IoTシステムのプラットフォームの基本機能について説明します。 IoTシステムのプラットフォームは、データの収集、処理、管理、分析、可視化、制御などを行うための重要なコンポーネントです。 ①クラウドプラットフォーム IoTデバイスからのデータを受信し、処理するためのクラウドプラットフォームが必要です。 一般的なクラウドプロバイダー(例:Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud Platform)は、このためのインフラストラクチャとサービスを提供します。クラウドプラットフォームは、データのスケーリング、可用性、セキュリティを確保する役割を果たします。 ②データ収集 IoTデバイスからのデータを収集するために、クラウドプラットフォームはデータ収集ポイントやデータ収集エージェントを提供します。 これらはデータを受け取り、クラウド内のデータベースやデータストレージに保存します。 ③データストレージ 収集されたデータは、クラウド内のデータベースやデータストレージに保存されます。 これにより、データの永続性とアクセスが確保され、後での分析や履歴データの取得が可能となります。 ④データ処理と分析 クラウド側システムは、収集されたデータを処理し、必要な分析を実行するための計算リソースを提供します。データの前処理、リアルタイム分析、バッチ処理、機械学習モデルの適用などが含まれます。 ⑤データ可視化 IoTデータをリアルタイムまたは過去のデータとして可視化するためのダッシュボードやレポートを提供するデータ可視化ツールが重要です。 これにより、ユーザーはデータを理解し、意思決定を行うための情報を得ることができます。 ⑥アプリケーション IoTシステムには、データを活用するための専用のアプリケーションが含まれることがあります。 これらのアプリケーションは、IoTデバイスの遠隔制御、通知、ダッシュボード、予測分析など、特定のビジネス目標をサポートします。 ⑦セキュリティとアクセス制御 クラウド側システムはセキュリティ対策を重視し、データの暗号化、認証、アクセス制御、脆弱性管理などを提供します。 IoTデバイスからのデータは安全に受信、保存、処理されます。 ⑧APIと統合 クラウドプラットフォームは、外部システムやサードパーティサービスとの連携を容易にするAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を提供します。 これにより、データの共有や他のシステムとの統合が可能となります。 IoTシステムプラットフォームは、特定のプロジェクトや要件に合わせて構成および拡張されます。 これらの要素は、IoTデバイスからのデータを有効に活用し、ビジネス価値を最大化するためのサービスを提供します。 3.IoTプラットフォーム(クラウド)システム基本構成 IoTデバイスからのデータをクラウドに送信し、基本的なデータ処理を行う為の必要最低限のIoTプラットフォーム(クラウド)システム構成をMicrosoft社提供しているAzureのPaaSを利用した例で説明します。 ①Azure IoT Hub Azure IoT Hubは、IoTデバイスとの通信を管理するための中心的なサービスです。 IoTデバイスを登録し、データの送受信を可能にします。 ②Azure Stream Analytics Azure Stream Analyticsは、リアルタイムデータ処理と分析を行うためのサービスです。 データストリームを収集し、基本的な変換や集約を行います。 ③Azure Blob Storage Azure Blob Storageは、データの永続的なストレージを提供します。 Stream Analyticsからのデータを保存し、後で分析や履歴データの取得に使用します。 ④Azure SQL Database Azure SQL Databaseは、リレーショナルデータベースを提供し、デバイスからのデータを格納します。 このデータベースは、デバイスからのデータを永続的に保存し、必要な場合にクエリや分析を行うために使用されます。 ただし、これはIoTプラットフォームの必要最低限の構成です。 データの可視化、高度な分析、セキュリティ等プロジェクトの要件に応じて他のAzureのPaaSやカスタムコンポーネントを追加していく事になります。 必要に応じて追加すれば良いので予算、スケジュールに応じてスモールスタートが可能です。 Amazon社が提供するAWSでも同様のPaaSが提供されています。 4.クラウドへの接続数 IoT GWがSQL Databaseに直接する場合、契約プランによりますが、許容される同時接続数は 6~150程度です。 導入後のIoTシステムの拡張性を考えた場合、この数は十分な値ではありません。 IoT GWは工場や工程に設置された機器やセンサーデータを集約している為、実際にSQL Databaseにデータが格納される機器やセンサーはそれ以上の数になります。 それでも同時接続数が制約されるため、IoT GWの設置台数が増えた場合、データ送信間隔を長くする、送信するデータ量を制限するなどして、同時接続数が上記範囲内に収まる様に運用しなければなりません。 その場合、データのリアルタイム性や粒度の低下、あるいは伝送するデータの種類が削減され、結果として必要な情報の取得が出来なくなってしまいます、 これを防ぐ為に、IoT GWは直接ではなく、IoT Hub(PaaS)を経由してデータベースに接続する様にします。 Azureの場合、IoT Hubは、ユニットという単位で接続数をカウントします。 ユニット当たりの接続数 : 500台 1インスタンス辺りのユニット数 : 200 1IoT Hubあたり200ユニット x 500で最大10万台のデバイスが接続できます。 5.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(クラウド・プラットフォーム)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回からは、製造業の各業種(板金加工、金属加工、樹脂成型等)ことにIoT化で取得したデータの具体的な活用に関して説明して行きます。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。 過去の関連記事はこちら 中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ 製造業のIoT化の手順   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 製造業DX戦略セミナー「ロードマップの構築!」 ~多拠点&多部門を持つ製造業の為のセミナー~ セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/105866 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/11/29 (水) 13:00~15:00 2023/12/01 (金) 13:00~15:00 2023/12/07 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/105866

工場をペーパーレス化するメリットと導入のポイント

2023.09.14

ペーパーレス化とはあらゆる情報をデータ化して管理することで紙の媒体を無くすということです。 しかし、製造業でもペーパーレス化が叫ばれていますが、「紙文化」が浸透している工場の生産現場では難易度が高く、なかなか導入にこぎつけられないのが現状でしょう。 今回は、工場をペーパーレス化するメリットと導入前の確認ポイント、導入ステップについてお話しします。 1.工場をペーパーレスにすべき理由 ①時間・資源・場所の節約 工場の情報を電子デバイスで管理するようになると、紙に使われる資源と印刷にかかる用紙代・インク代が大きなメリットです。 また、書類を保管していた棚を撤去することで、工場の作業エリアを拡充できます。さらに、データであれば手元の電子デバイスで確認できるため保管場所に行く必要がないので移動や探す時間が省けます。 取引先も同様のシステムを使っていれば、情報の共有ができ輸送コストや送付の手間も省けます。 ②人手不足の解消 今後、モノづくりの世界では日本企業の中で特に技能人材の確保が課題になっていると言われています。属人化した業務をデータ化し自動化することで必要な場所に適切な労働力の差配が可能になるかもしれません。 ③必要な情報がタイムリーに入手できる 情報をデータ化して管理すれば、外出先や取引先との商談中でも欲しいデータをすぐに取り出せるようになります。キーワードでの検索もできるため、どこにあるか分からない書類を探して必要な情報を取り出す必要もありません。 管理職であれば、稟議書や経費申請の承認作業を外出先や在宅勤務でできるのも嬉しいポイントです。申請業務が迅速に行われれば、社内全体の意思決定のスピードも早くなるでしょう。 ④セキュリティが安心 データ化すると情報漏えいの危険性を心配する方がいますが、書類の盗難・紛失リスクを考えるとデータにした方がセキュリティは強固だと言われています。実際、クラウドサービスはセキュリティ対策を強化しており、近年その安全性は向上しています。 2.ペーパーレス化の前に確認しておきたいこと ①導入コストの見積もり 導入には少なからずコストがかかります。パソコンやセキュリティソフトにかかる費用だけでなく、新しく導入するシステムの習熟時間も考えなくてはなりません。 何より今まで紙媒体で蓄積していた情報をデータ化する時間も重要です。その労力と人的コストも踏まえ、データ化により削減できるコストと比較して費用対効果を考える必要があります。 ②スタッフのITリテラシー 実際、作業するのは現場です。ペーパーレス化がむしろ作業効率の低下に繋がらないようペーパーレス化の前に意見交換をし、現場の意見をできるだけ反映させて使いやすいシステムにすることが重要です。導入したのはよいが結局、紙で運用することになったり、情報漏洩が起きてしまわないよう教育も必要です ③システム障害や機器の故障に対応できるか 電子機器の故障や障害はバックアップを常に取っていれば問題ありませんが、ネット環境の動作不良でシステムにアクセスできず作業が止まってしまうケースも考えられます。担当者を置くにしろ外部委託するにしろ予期せぬトラブルにどう対応するかをマニュアル化しておく必要があります。 次に導入までのステップを解説します。 3.工場にペーパーレスを導入するステップ ①業務フローの可視化 まずは、工場での作業工程を書き出し、紙で管理している仕事で電子化できる業務がないかをひとつひとつ洗出します。このように業務の棚卸を行い、ペーパーレスにできる部分がないか確認し、できそうな業務はどう変えていくかを検討していきます。 ②段階的にペーパーレスに移行する 電子化できる業務を見つけたら、一気に電子機器に移行しようとするとハードルが高くなり、操作不良やトラブルも起きやすくなるため段階的にペーパーレスを導入していきます。まずは優先度の高い工程から順番にペーパーレス化を実現していきます。その間にペーパーレス化の必要性を理解してもらうための関係者と協議の場を開くようにしましょう。 ③作業員への操作教育 今まで手書きで対応していた部分を電子化すると、作業者によっては使い方が分からず作業スピードが落ちてしまう可能性があります。 そのため、作業員の勉強会をひらき、全員が使えるように教育を行いましょう。 4.まとめ ペーパーレス化を工場に取り入れるとは、コスト削減や人手不足解消といったさまざまなメリットがあります。 しかし、導入にもコストがかかるため、費用対効果を事前に検証する必要があります。 また、故障した時の対応や、従業員がシステムを使いこなせるのかといった点もしっかりと確認する必要があります。 実際に導入するときには作業工程を可視化し、ペーパーレスにできる業務を段階的に踏んで移行していきましょう。 また、電子化した情報を従業員全員が使えるように研修をひらくこともおすすめします。 いかがでしょう? 生産管理システムは活用できていてもペーパーレスにはなかなか踏み出せないといったお悩みはございませんか? 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談ください。 このコラムが皆様の製造現場にお役に立てれば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 「多品種少量生産板金加工業の為の原価改善!」 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/104283 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/11/06 (月) 13:00~15:00 2023/11/08 (水) 13:00~15:00 2023/11/16 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/104283 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 ペーパーレス化とはあらゆる情報をデータ化して管理することで紙の媒体を無くすということです。 しかし、製造業でもペーパーレス化が叫ばれていますが、「紙文化」が浸透している工場の生産現場では難易度が高く、なかなか導入にこぎつけられないのが現状でしょう。 今回は、工場をペーパーレス化するメリットと導入前の確認ポイント、導入ステップについてお話しします。 1.工場をペーパーレスにすべき理由 ①時間・資源・場所の節約 工場の情報を電子デバイスで管理するようになると、紙に使われる資源と印刷にかかる用紙代・インク代が大きなメリットです。 また、書類を保管していた棚を撤去することで、工場の作業エリアを拡充できます。さらに、データであれば手元の電子デバイスで確認できるため保管場所に行く必要がないので移動や探す時間が省けます。 取引先も同様のシステムを使っていれば、情報の共有ができ輸送コストや送付の手間も省けます。 ②人手不足の解消 今後、モノづくりの世界では日本企業の中で特に技能人材の確保が課題になっていると言われています。属人化した業務をデータ化し自動化することで必要な場所に適切な労働力の差配が可能になるかもしれません。 ③必要な情報がタイムリーに入手できる 情報をデータ化して管理すれば、外出先や取引先との商談中でも欲しいデータをすぐに取り出せるようになります。キーワードでの検索もできるため、どこにあるか分からない書類を探して必要な情報を取り出す必要もありません。 管理職であれば、稟議書や経費申請の承認作業を外出先や在宅勤務でできるのも嬉しいポイントです。申請業務が迅速に行われれば、社内全体の意思決定のスピードも早くなるでしょう。 ④セキュリティが安心 データ化すると情報漏えいの危険性を心配する方がいますが、書類の盗難・紛失リスクを考えるとデータにした方がセキュリティは強固だと言われています。実際、クラウドサービスはセキュリティ対策を強化しており、近年その安全性は向上しています。 2.ペーパーレス化の前に確認しておきたいこと ①導入コストの見積もり 導入には少なからずコストがかかります。パソコンやセキュリティソフトにかかる費用だけでなく、新しく導入するシステムの習熟時間も考えなくてはなりません。 何より今まで紙媒体で蓄積していた情報をデータ化する時間も重要です。その労力と人的コストも踏まえ、データ化により削減できるコストと比較して費用対効果を考える必要があります。 ②スタッフのITリテラシー 実際、作業するのは現場です。ペーパーレス化がむしろ作業効率の低下に繋がらないようペーパーレス化の前に意見交換をし、現場の意見をできるだけ反映させて使いやすいシステムにすることが重要です。導入したのはよいが結局、紙で運用することになったり、情報漏洩が起きてしまわないよう教育も必要です ③システム障害や機器の故障に対応できるか 電子機器の故障や障害はバックアップを常に取っていれば問題ありませんが、ネット環境の動作不良でシステムにアクセスできず作業が止まってしまうケースも考えられます。担当者を置くにしろ外部委託するにしろ予期せぬトラブルにどう対応するかをマニュアル化しておく必要があります。 次に導入までのステップを解説します。 3.工場にペーパーレスを導入するステップ ①業務フローの可視化 まずは、工場での作業工程を書き出し、紙で管理している仕事で電子化できる業務がないかをひとつひとつ洗出します。このように業務の棚卸を行い、ペーパーレスにできる部分がないか確認し、できそうな業務はどう変えていくかを検討していきます。 ②段階的にペーパーレスに移行する 電子化できる業務を見つけたら、一気に電子機器に移行しようとするとハードルが高くなり、操作不良やトラブルも起きやすくなるため段階的にペーパーレスを導入していきます。まずは優先度の高い工程から順番にペーパーレス化を実現していきます。その間にペーパーレス化の必要性を理解してもらうための関係者と協議の場を開くようにしましょう。 ③作業員への操作教育 今まで手書きで対応していた部分を電子化すると、作業者によっては使い方が分からず作業スピードが落ちてしまう可能性があります。 そのため、作業員の勉強会をひらき、全員が使えるように教育を行いましょう。 4.まとめ ペーパーレス化を工場に取り入れるとは、コスト削減や人手不足解消といったさまざまなメリットがあります。 しかし、導入にもコストがかかるため、費用対効果を事前に検証する必要があります。 また、故障した時の対応や、従業員がシステムを使いこなせるのかといった点もしっかりと確認する必要があります。 実際に導入するときには作業工程を可視化し、ペーパーレスにできる業務を段階的に踏んで移行していきましょう。 また、電子化した情報を従業員全員が使えるように研修をひらくこともおすすめします。 いかがでしょう? 生産管理システムは活用できていてもペーパーレスにはなかなか踏み出せないといったお悩みはございませんか? 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談ください。 このコラムが皆様の製造現場にお役に立てれば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 「多品種少量生産板金加工業の為の原価改善!」 社長セミナー セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/104283 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/11/06 (月) 13:00~15:00 2023/11/08 (水) 13:00~15:00 2023/11/16 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/104283

“AIでなんでも検査できる”は間違い! AI外観検査とは?メリットやデメリット、導入事例から導入方法まで一挙ご紹介!

2023.09.07

AI外観検査とは、文字通り外観の不良をAI(人工知能)によって検査する手法です。検査対象製品データを学習させれば、AI自身で画像認識のアルゴリズムを生成することができます。現在は、様々な企業が AI 検査サービスを提供しています。 では、AI外観検査を導入することで何ができるのでしょうか?また、従来の外観検査と比較して、AI外観検査は何がメリット/デメリットなのでしょうか? この記事では、AI外観検査でできることとそのメリット、反対にAI外観検査でできないこととそのデメリット、 中小・中堅企業におけるAI外観検査事例、AI外観検査の導入・運用方法についてご紹介します。 1.AI外観検査でできることとそのメリット AI外観検査を導入するメリットは、主に4つあります。 生産性の向上 検査基準の標準化 人間以上の検査精度の実現 データ学習作業の短縮化 です。一つ一つ解説していきます。 1-1.生産性の向上 1つ目のメリットは生産性の向上です。AI外観検査は、生産性を飛躍的に向上させることができます。AI外観検査を導入すれば、初期学習後に検査を自動で行うことができるため、24時間体制で検査を行う行う環境を実現することが可能になります。終業前に検査してほしい製品をセットしておけば、次の始業日に検査が終わっている状態で仕事を進めることができます。 総じて生産効率が向上するため、生産量の拡大や納期の短縮を実現することができます。 1-2.検査基準の標準化 2つ目のメリットは検査基準の標準化です。従来であれば、品質の標準化は非常に困難でした。 目視で検査を行っている場合、作業者によって検査基準にばらつきが出てしまうためです。 加えて、作業者の疲労度合い等によっても検査基準にばらつきが出てしまいます。 その点、AI外観検査は先述の機械学習アルゴリズムを利用しているため、一度学習したモデルについては一貫して高い精度で検査を行うことができます。 これにより、検査の品質が人の検査員に比べて均一化されます。 特に、時間のかかる検査作業がある場合は、AI外観検査による検査基準標準化の恩恵が大きいと考えられています。 1-3.人間以上の検査精度の実現 3つ目のメリットは人間以上の検査精度の実現です。 先ほどの説明とも被りますが、人間が行う外観検査には、慢性的な疲労や注意力の低下・不足によるヒューマンエラーがつきものです。 また微細なキズや、微妙な色の違い、微妙な形状の違いなどの検査は、肉眼では判定が難しいものがほとんどです。 外観検査AIは機械学習を通じて学習し、一度学習したパターンを確実に認識・分類します。 そのため外観検査AIを導入すれば、検査過程でのヒューマンエラーをなくしたり、肉眼での判断が微妙な不良も精度高く発見することができます。 1-4.設定作業の短縮化 従来は、ルールベース(データを元に、検査基準を人間が設定する手法)による検査でも自動化が可能でしたが、検査項目ごとに人間が検査基準を考える必要がありました。つまり、品種の追加を行う際に、都度検査基準を分析・数値化し、プログラムを組む必要がありました。 AI外観検査は比較的容易な初期設定で、自動的に検査を行うことができます。つまり、検査基準を考える手間と、プログラムを組む手間を失くすことができます。設定の際には、検査対象物のデータを学習用に提供する必要があり、またAIの精度を上げるために、定期的な学習が必要ですが、設定コストが大きく削減されています。 外観検査の自動化成功のポイントを解説! 2.AI外観検査ではできないこととデメリット 万能かと思われるAI外観検査ですが、もちろんできないこともあります。次に、AI外観検査ではできないことと付随するデメリットについて説明します。 2-1.短時間での大量検査 AI外観検査は、短い時間における大量検査を苦手としています。AIを使う際は、同時に大量のデータを処理しているため、一度に処理できる検査の量には限界があります。ケースによっては、従来の画像センサを用いた方が、効果的な場合があります。 2-2.寸法検査 AI外観検査では、寸法検査を行うことができません。AI画像検査で行うことができるのは、過去の画像データと比較して、検査対象が良品なのか?不良品なのか?を判定することのみです。元々の画像データを見て、正確に寸法を計測することは不可能です。その延長で考えれば、AIで寸法検査を行うことは不可能であるとわかるかと思います。 2-3.少量のデータのみを利用したAI外観検査 少量のデータのみでAI外観検査を行おうとすると、検査精度を出すことができず、実用的な自動検査システムにはなり得ません。外観検査においてAIを利用し、且つ高い精度を出したい場合は、100~1000サンプル以上は検査データを集める必要があります。外観検査AIを導入する際のネックは、この適切な画像データを集めることにあると言えます。 3.AI外観検査事例9選:中小・中堅企業編 一口にAI外見検査、と言っても検査方法、検査対象は企業様によって多種多様です。この記事では、品質管理検査、組立時の検査、パッケージング検査、欠陥検出検査の4つの検査における、AI外観検査事例を計9事例紹介します。 3-1.品質管理検査 AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 AI外観検査事例①:成形品不良品の再検査 従来の検査システムでは、従来の画像検査装置では不良品のOK/NG判定ができないという課題がありました。AI外観検査システムを導入し、画像検査装置で撮影した不良品画像をAI画像処理で再検査することで、不良品と判定された成形品から良品を検出することができます。 AI外観検査事例②:漢方薬の材料不良品検査 漢方薬の材料不良品検査は、今まで目視でのみ検査することが可能でした。漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりするためです。AI外観検査を導入し、AIに材料の形やサイズ、色を学習させることで、不良判定が曖昧な不良品や異物を検出することに成功しました。 3-2.組立時の検査 製品の組み立て工程においては、AI画像処理検査を行うことで部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することが可能となります。 AI外観検査事例③:ボルト締結検査 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいては、AI画像処理検査を用いることで、ボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査することができます。 AI外観検査事例④:部品の位置検査 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 AI外観検査事例⑤:ワイヤーハーネス検査 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 3-3.パッケージング検査 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 AI外観検査事例⑥:ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査 製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 AI外観検査事例⑦:お惣菜の具材配置検査 食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 3-4.欠陥検出検査 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 AI外観検査事例⑧:溶接不良検査 AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 AI外観検査事例⑨:メッキ不良検査 「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 4.AI外観検査の導入方法 外観検査AIを用いた検査の導入方法を大まかに説明致します。 AI外観検査が使われる前のルールベースの画像検査と比較したときの違いは、画像準備、AI学習のフェイズにおいて顕著に出ています。 ルールベースの画像検査では、検査基準を判断するアルゴリズムを担当者が決定する必要があります。撮像した画像に対して、長さや面積、濃淡位置などの特徴を数値的に定義する必要があり、またそれらを考慮し複雑なアルゴリズムを設定する必要があります。 AI外観検査では、検査用の画像を用意し、AIに学習させます。安定した検査精度を出すために、試行錯誤を行っていく必要があります。 5.まとめ AI外観検査は、製造業において新しい品質管理のカタチとして注目されており、今後は、企業がAI外観検査を戦略的かつ有益なツールとして活用することが不可欠です。 この記事を読み、外観検査について、また外観検査AI導入方法についてさらに詳しく知りたい方は、是非下記のレポートをご活用ください。   ■関連するセミナーのご案内 AI外観検査 社長セミナー 外観検査を自動化して工数削減!省人化!標準化!品質向上!不良流出削減! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2024/04/09 (火) 10:00~12:30 東京会場 2024/04/16 (火) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999 AI外観検査とは、文字通り外観の不良をAI(人工知能)によって検査する手法です。検査対象製品データを学習させれば、AI自身で画像認識のアルゴリズムを生成することができます。現在は、様々な企業が AI 検査サービスを提供しています。 では、AI外観検査を導入することで何ができるのでしょうか?また、従来の外観検査と比較して、AI外観検査は何がメリット/デメリットなのでしょうか? この記事では、AI外観検査でできることとそのメリット、反対にAI外観検査でできないこととそのデメリット、 中小・中堅企業におけるAI外観検査事例、AI外観検査の導入・運用方法についてご紹介します。 1.AI外観検査でできることとそのメリット AI外観検査を導入するメリットは、主に4つあります。 生産性の向上 検査基準の標準化 人間以上の検査精度の実現 データ学習作業の短縮化 です。一つ一つ解説していきます。 1-1.生産性の向上 1つ目のメリットは生産性の向上です。AI外観検査は、生産性を飛躍的に向上させることができます。AI外観検査を導入すれば、初期学習後に検査を自動で行うことができるため、24時間体制で検査を行う行う環境を実現することが可能になります。終業前に検査してほしい製品をセットしておけば、次の始業日に検査が終わっている状態で仕事を進めることができます。 総じて生産効率が向上するため、生産量の拡大や納期の短縮を実現することができます。 1-2.検査基準の標準化 2つ目のメリットは検査基準の標準化です。従来であれば、品質の標準化は非常に困難でした。 目視で検査を行っている場合、作業者によって検査基準にばらつきが出てしまうためです。 加えて、作業者の疲労度合い等によっても検査基準にばらつきが出てしまいます。 その点、AI外観検査は先述の機械学習アルゴリズムを利用しているため、一度学習したモデルについては一貫して高い精度で検査を行うことができます。 これにより、検査の品質が人の検査員に比べて均一化されます。 特に、時間のかかる検査作業がある場合は、AI外観検査による検査基準標準化の恩恵が大きいと考えられています。 1-3.人間以上の検査精度の実現 3つ目のメリットは人間以上の検査精度の実現です。 先ほどの説明とも被りますが、人間が行う外観検査には、慢性的な疲労や注意力の低下・不足によるヒューマンエラーがつきものです。 また微細なキズや、微妙な色の違い、微妙な形状の違いなどの検査は、肉眼では判定が難しいものがほとんどです。 外観検査AIは機械学習を通じて学習し、一度学習したパターンを確実に認識・分類します。 そのため外観検査AIを導入すれば、検査過程でのヒューマンエラーをなくしたり、肉眼での判断が微妙な不良も精度高く発見することができます。 1-4.設定作業の短縮化 従来は、ルールベース(データを元に、検査基準を人間が設定する手法)による検査でも自動化が可能でしたが、検査項目ごとに人間が検査基準を考える必要がありました。つまり、品種の追加を行う際に、都度検査基準を分析・数値化し、プログラムを組む必要がありました。 AI外観検査は比較的容易な初期設定で、自動的に検査を行うことができます。つまり、検査基準を考える手間と、プログラムを組む手間を失くすことができます。設定の際には、検査対象物のデータを学習用に提供する必要があり、またAIの精度を上げるために、定期的な学習が必要ですが、設定コストが大きく削減されています。 外観検査の自動化成功のポイントを解説! 2.AI外観検査ではできないこととデメリット 万能かと思われるAI外観検査ですが、もちろんできないこともあります。次に、AI外観検査ではできないことと付随するデメリットについて説明します。 2-1.短時間での大量検査 AI外観検査は、短い時間における大量検査を苦手としています。AIを使う際は、同時に大量のデータを処理しているため、一度に処理できる検査の量には限界があります。ケースによっては、従来の画像センサを用いた方が、効果的な場合があります。 2-2.寸法検査 AI外観検査では、寸法検査を行うことができません。AI画像検査で行うことができるのは、過去の画像データと比較して、検査対象が良品なのか?不良品なのか?を判定することのみです。元々の画像データを見て、正確に寸法を計測することは不可能です。その延長で考えれば、AIで寸法検査を行うことは不可能であるとわかるかと思います。 2-3.少量のデータのみを利用したAI外観検査 少量のデータのみでAI外観検査を行おうとすると、検査精度を出すことができず、実用的な自動検査システムにはなり得ません。外観検査においてAIを利用し、且つ高い精度を出したい場合は、100~1000サンプル以上は検査データを集める必要があります。外観検査AIを導入する際のネックは、この適切な画像データを集めることにあると言えます。 3.AI外観検査事例9選:中小・中堅企業編 一口にAI外見検査、と言っても検査方法、検査対象は企業様によって多種多様です。この記事では、品質管理検査、組立時の検査、パッケージング検査、欠陥検出検査の4つの検査における、AI外観検査事例を計9事例紹介します。 3-1.品質管理検査 AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 AI外観検査事例①:成形品不良品の再検査 従来の検査システムでは、従来の画像検査装置では不良品のOK/NG判定ができないという課題がありました。AI外観検査システムを導入し、画像検査装置で撮影した不良品画像をAI画像処理で再検査することで、不良品と判定された成形品から良品を検出することができます。 AI外観検査事例②:漢方薬の材料不良品検査 漢方薬の材料不良品検査は、今まで目視でのみ検査することが可能でした。漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりするためです。AI外観検査を導入し、AIに材料の形やサイズ、色を学習させることで、不良判定が曖昧な不良品や異物を検出することに成功しました。 3-2.組立時の検査 製品の組み立て工程においては、AI画像処理検査を行うことで部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することが可能となります。 AI外観検査事例③:ボルト締結検査 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいては、AI画像処理検査を用いることで、ボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査することができます。 AI外観検査事例④:部品の位置検査 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 AI外観検査事例⑤:ワイヤーハーネス検査 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 3-3.パッケージング検査 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 AI外観検査事例⑥:ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査 製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 AI外観検査事例⑦:お惣菜の具材配置検査 食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 3-4.欠陥検出検査 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 AI外観検査事例⑧:溶接不良検査 AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 AI外観検査事例⑨:メッキ不良検査 「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 4.AI外観検査の導入方法 外観検査AIを用いた検査の導入方法を大まかに説明致します。 AI外観検査が使われる前のルールベースの画像検査と比較したときの違いは、画像準備、AI学習のフェイズにおいて顕著に出ています。 ルールベースの画像検査では、検査基準を判断するアルゴリズムを担当者が決定する必要があります。撮像した画像に対して、長さや面積、濃淡位置などの特徴を数値的に定義する必要があり、またそれらを考慮し複雑なアルゴリズムを設定する必要があります。 AI外観検査では、検査用の画像を用意し、AIに学習させます。安定した検査精度を出すために、試行錯誤を行っていく必要があります。 5.まとめ AI外観検査は、製造業において新しい品質管理のカタチとして注目されており、今後は、企業がAI外観検査を戦略的かつ有益なツールとして活用することが不可欠です。 この記事を読み、外観検査について、また外観検査AI導入方法についてさらに詳しく知りたい方は、是非下記のレポートをご活用ください。   ■関連するセミナーのご案内 AI外観検査 社長セミナー 外観検査を自動化して工数削減!省人化!標準化!品質向上!不良流出削減! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999 本セミナーで学べるポイント 外観検査を自動化してパート従業員や職人に依存している目視検査から脱却する手法を学べる! 外観検査を自動化して属人化している検査工程を標準化するためのポイントを学べる! 外観検査を自動化して不良流出を削減する方法を学べる! 外観検査にAIを活用して検査工程を自動化するための具体的な手法が学べる! 過去に外観検査の自動化に失敗していても成功させるための具体的な手法が学べる! ■開催日程 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 大阪会場 2024/04/09 (火) 10:00~12:30 東京会場 2024/04/16 (火) 10:00~12:30 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/109999

製造業の営業部門・設計部門のDX事例

2023.09.05

今回ご紹介するのは、メーカーにおけるデジタル技術を活用した“営業&設計部門の生産性向上” に関する事例です。 【事例サマリー】 ・「営業担当者の提案業務」と「設計担当者の設計業務」の両方の工数削減を実現! ・たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献! 【Before(システム導入前の状態と主な課題)】 顧客との商談を経て、営業担当者から設計部へ「顧客提案用のCAD図面を作ってほしい」という要望が頻発。 設計部は本業である「受注後」の詳細設計業務へ注力できないという状況に。 全体として受注に繋がらない案件も多く、失注したら設計担当者の工数がそのままマイナス(赤字)となっていた。 【After(システム導入後の主な課題解決効果)】 CADを使えない営業担当者でも顧客との商談中に必要情報を入力することで、その場で顧客提案用のCAD図面を自動作成できるシステムを導入。 結果として、設計部の業務負担が激減。 設計担当者は空いた時間で「より付加価値の高い詳細設計業務」に集中できるようになった。 【取り組みのポイント】 ▼営業担当者 「CAD図面の作成依頼⇒顧客へCAD図面を提示する」までの時間を  「1週間以上⇒数分間」へ大幅に短縮! ▼設計担当者 失注リスクのある「受注前」の設計業務の工数を大幅カット &「受注後」の詳細設計業務へリソースを集中 ⇒設計担当者の付加価値アップを実現!   ⇒たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献! 以下の無料ダウンロードレポートでは、 本コラムの内容をより詳しく解説しています。 是非、ダウンロードしていただき、貴社の経営にお役立てください。   ▼レポート無料ダウンロード お申し込みはこちら▼ 船井流 DX事例レポート “営業&設計部門の生産性向上” 最新事例解説レポート https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00262 営業担当者の提案と設計担当者の工数削減をデジタルがサポート デジタル技術を活用し“付加価値アップ”を加速させる! “ヒトを活かすDX”の実践事例とは? 具体的事例 【従業員数】 約70名 【業種】 コンテナ製造メーカー 【営業担当者】 「CAD図面の作成依頼⇒顧客へCAD図面を提示する」までの時間を 「1週間以上⇒数分間」へ大幅に短縮! 【設計担当者】 「受注前」の設計業務の工数を大幅カット& 「受注後」の詳細設計業務へリソースを集中 ⇒設計担当者の付加価値アップを実現!  たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献   ■関連するセミナーのご案内 見積AI 社長セミナー 特注生産・一品一様生産における属人的な見積業務にAI導入して受注率UP&利益率UP! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103986 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/12 (木) 13:00~15:00 2023/10/17 (火) 13:00~15:00 2023/10/19 (木) 13:00~15:00 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103986 今回ご紹介するのは、メーカーにおけるデジタル技術を活用した“営業&設計部門の生産性向上” に関する事例です。 【事例サマリー】 ・「営業担当者の提案業務」と「設計担当者の設計業務」の両方の工数削減を実現! ・たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献! 【Before(システム導入前の状態と主な課題)】 顧客との商談を経て、営業担当者から設計部へ「顧客提案用のCAD図面を作ってほしい」という要望が頻発。 設計部は本業である「受注後」の詳細設計業務へ注力できないという状況に。 全体として受注に繋がらない案件も多く、失注したら設計担当者の工数がそのままマイナス(赤字)となっていた。 【After(システム導入後の主な課題解決効果)】 CADを使えない営業担当者でも顧客との商談中に必要情報を入力することで、その場で顧客提案用のCAD図面を自動作成できるシステムを導入。 結果として、設計部の業務負担が激減。 設計担当者は空いた時間で「より付加価値の高い詳細設計業務」に集中できるようになった。 【取り組みのポイント】 ▼営業担当者 「CAD図面の作成依頼⇒顧客へCAD図面を提示する」までの時間を  「1週間以上⇒数分間」へ大幅に短縮! ▼設計担当者 失注リスクのある「受注前」の設計業務の工数を大幅カット &「受注後」の詳細設計業務へリソースを集中 ⇒設計担当者の付加価値アップを実現!   ⇒たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献! 以下の無料ダウンロードレポートでは、 本コラムの内容をより詳しく解説しています。 是非、ダウンロードしていただき、貴社の経営にお役立てください。   ▼レポート無料ダウンロード お申し込みはこちら▼ 船井流 DX事例レポート “営業&設計部門の生産性向上” 最新事例解説レポート https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00262 営業担当者の提案と設計担当者の工数削減をデジタルがサポート デジタル技術を活用し“付加価値アップ”を加速させる! “ヒトを活かすDX”の実践事例とは? 具体的事例 【従業員数】 約70名 【業種】 コンテナ製造メーカー 【営業担当者】 「CAD図面の作成依頼⇒顧客へCAD図面を提示する」までの時間を 「1週間以上⇒数分間」へ大幅に短縮! 【設計担当者】 「受注前」の設計業務の工数を大幅カット& 「受注後」の詳細設計業務へリソースを集中 ⇒設計担当者の付加価値アップを実現!  たった1種類のシステムが、営業&設計部門の生産性向上に貢献   ■関連するセミナーのご案内 見積AI 社長セミナー 特注生産・一品一様生産における属人的な見積業務にAI導入して受注率UP&利益率UP! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103986 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/12 (木) 13:00~15:00 2023/10/17 (火) 13:00~15:00 2023/10/19 (木) 13:00~15:00 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103986

生成AIの上手な使い方

2023.08.24

1.生成AIとは何か?生成AIのインパクト 今、話題の生成AIですが、我々の身の回りはすでに生成AIで作られたものでとり囲まれているかもしれません。 インターネットで目にする文章、画像、音声などは実は今、私たちが知らないうちに大量にAIで作られています。 生成AIとは、簡単にいうと、「様々なコンテンツを自動で大量に生成できるAI」のことを指します。 従来の「AI」と「生成AI」の違いについては、「オリジナルコンテンツ創造の可否」にあります。 従来AIは「学習済みのデータの中から適切な回答を探して提示する性質」を持っていましたが、生成AIは「0から1を生み出す性質(オリジナルコンテンツを創出)」が特徴です。 AIが、作家が作ったような文章を書き、芸術家が描くような画像を生成してくれます。 生成AIは人間の仕事や作業をサポートしてくれる(短時間で生成する)ツールとして急速に注目を集め、利用されています。 2.AIはやる/やらないではなく、来るもの よく社内で「AIを活用するか、しないか」を議論されているという話聞きます。 これは、インターネット到来時代に「インターネットを使うか、使わないか」を議論していることと同じです。 人間は便利なものは必ず使うようになります。 「スマホよりガラケーの方がいい」と言っていた方々も、今は全員スマホを使っています。 人間は利便性がよい方に確実に転がります。 「AIは使えない!」という方々も良くいますが、それはAI自体をよく知らないか、使い方を間違えている方々です。 <ハサミで金棒は切れません> AIが使えないという方々は「ハサミで金棒を切って、使えない」と言っているに過ぎません。 AIは万能ではありません。 使い方があり、使えないというのは、そもそも使い方を理解していないのです。 AIを正しく理解して、正しく使えば、便利なものには間違いありません。 ただ、業務利用するにはきちんとした知識が必要です。 知識もないまま、AIを扱うと間違いなく痛い目に遭うでしょう。 3.AIと仲良く暮らすには? 私たちは誰もかれも「現状が好きな生き物」です。 携帯電話が到来した時、「家に電話すれば済む。用事があれば公衆電話があるし、出掛けているときに捕まりたくない」と私たちは思っていました。 インターネットが到来した時も、「やっぱり紙がいい。パソコンは難しい・わかりづらい」と私たちは思っていました。 スマホが到来した時も、「ガラケーで十分。スマホはわかりづらい」と私たちは思っていました。 新しいものが出てきた時に、私たちは必ず「今のままで良い」と思うのです。 ただ、手のひら返しをするタイミングは思いのほかすぐにやってくるのです。 AIがわからないという方は、とりあえずchat-GPTサービスをまずは試してください。 もしかしたら、「役に立たない。 インターネットで検索すれば十分」と思うかもしれません。 それでもいろいろなことを試して見てください。 いろいろな可能性が見えるかもしれません。 すでに身近にAIサービスは見えるもの・見えないものたくさんリリースされています。 現状のAI技術にたくさん触れて、今のAIのレベルを確認してください。 幸いAIの進化はとても早く、1年も経てば、別の世界を見せてくれます。 頑張って、抗っても、拒絶してもAIの時代はやってきます。 事実、すでに身の回りの文章や画像が、人が作ったのか、AIが作ったのか、誰にもわかりません。 この文章自体、AIが書いているかもしれません。 確実なことは「AIが便利なものであること」「どの会社も人材不足」ということです。 この技術を皆さんのビジネスにどう有意義に生かしてくか、ただそれだけなのだと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.生成AIとは何か?生成AIのインパクト 今、話題の生成AIですが、我々の身の回りはすでに生成AIで作られたものでとり囲まれているかもしれません。 インターネットで目にする文章、画像、音声などは実は今、私たちが知らないうちに大量にAIで作られています。 生成AIとは、簡単にいうと、「様々なコンテンツを自動で大量に生成できるAI」のことを指します。 従来の「AI」と「生成AI」の違いについては、「オリジナルコンテンツ創造の可否」にあります。 従来AIは「学習済みのデータの中から適切な回答を探して提示する性質」を持っていましたが、生成AIは「0から1を生み出す性質(オリジナルコンテンツを創出)」が特徴です。 AIが、作家が作ったような文章を書き、芸術家が描くような画像を生成してくれます。 生成AIは人間の仕事や作業をサポートしてくれる(短時間で生成する)ツールとして急速に注目を集め、利用されています。 2.AIはやる/やらないではなく、来るもの よく社内で「AIを活用するか、しないか」を議論されているという話聞きます。 これは、インターネット到来時代に「インターネットを使うか、使わないか」を議論していることと同じです。 人間は便利なものは必ず使うようになります。 「スマホよりガラケーの方がいい」と言っていた方々も、今は全員スマホを使っています。 人間は利便性がよい方に確実に転がります。 「AIは使えない!」という方々も良くいますが、それはAI自体をよく知らないか、使い方を間違えている方々です。 <ハサミで金棒は切れません> AIが使えないという方々は「ハサミで金棒を切って、使えない」と言っているに過ぎません。 AIは万能ではありません。 使い方があり、使えないというのは、そもそも使い方を理解していないのです。 AIを正しく理解して、正しく使えば、便利なものには間違いありません。 ただ、業務利用するにはきちんとした知識が必要です。 知識もないまま、AIを扱うと間違いなく痛い目に遭うでしょう。 3.AIと仲良く暮らすには? 私たちは誰もかれも「現状が好きな生き物」です。 携帯電話が到来した時、「家に電話すれば済む。用事があれば公衆電話があるし、出掛けているときに捕まりたくない」と私たちは思っていました。 インターネットが到来した時も、「やっぱり紙がいい。パソコンは難しい・わかりづらい」と私たちは思っていました。 スマホが到来した時も、「ガラケーで十分。スマホはわかりづらい」と私たちは思っていました。 新しいものが出てきた時に、私たちは必ず「今のままで良い」と思うのです。 ただ、手のひら返しをするタイミングは思いのほかすぐにやってくるのです。 AIがわからないという方は、とりあえずchat-GPTサービスをまずは試してください。 もしかしたら、「役に立たない。 インターネットで検索すれば十分」と思うかもしれません。 それでもいろいろなことを試して見てください。 いろいろな可能性が見えるかもしれません。 すでに身近にAIサービスは見えるもの・見えないものたくさんリリースされています。 現状のAI技術にたくさん触れて、今のAIのレベルを確認してください。 幸いAIの進化はとても早く、1年も経てば、別の世界を見せてくれます。 頑張って、抗っても、拒絶してもAIの時代はやってきます。 事実、すでに身の回りの文章や画像が、人が作ったのか、AIが作ったのか、誰にもわかりません。 この文章自体、AIが書いているかもしれません。 確実なことは「AIが便利なものであること」「どの会社も人材不足」ということです。 この技術を皆さんのビジネスにどう有意義に生かしてくか、ただそれだけなのだと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603

製造業のDX・IoT活用のコツ

2023.08.18

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業におけるDX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回のコラムで具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案しました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 ・デバイス:各種データを取得 ・ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 ・プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで、今回は、その中の“ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 2.IoTネットワーク基本構成 製造工程のIoT化を行う際のネットワーク基本構成例を示します。 ①センサーレベルネットワーク 生産ライン内のセンサーや工作機器を接続するためのネットワーク。 ここでは、センサーデバイスが収集したデータを集約し、ゲートウェイやコントローラーに送信します。センサーデバイス間の通信は、ワイヤレス(例:Bluetooth、Zigbee)または有線(例:RS-485/イーサーネット)通信を使用します。 ②ゲートウェイ/エッジデバイス センサーレベルから収集したデータを処理し、必要に応じて集計や解析を行うデバイス。 エッジコンピューティングを活用して、重要なデータの事前処理や処理を行うことで、クラウド上のサーバーやデータベースへのデータ転送量を削減できます。 ③ローカルネットワーク ゲートウェイやエッジデバイスと生産ライン内のシステムやコントローラーとの間の通信を可能にするネットワーク。 通信プロトコルは、イーサネット(Ethernet)を使用することが一般的です。 ④クラウドネットワーク(インターネット) ゲートウェイやエッジデバイスから収集したデータをクラウド上のサーバーやデータベースに転送するネットワーク。 通信はインターネットを介して行われます。このネットワークを構築する為に社内ネットワークに接続するか、専用回線(公衆回線など)を準備することになります。 ⑤クラウドプラットフォーム クラウド上のプラットフォームを使用して、データの保存、可視化、解析、予測などの処理を行います。 プラットフォームは通常、IoTデータを管理するためのAPIやダッシュボードを提供します。 物理的には各センサーや工作機器とゲートウェイをイーサーネットケーブルで接続(ローカルネットワーク)、 ゲートウェイを社内ネットワークとイーサーネットケーブルやWi-Fiで接続(インターネット)するケースが一般的です。(ゲートウェイは異なる2つのネットワークにそれぞれ接続します) 3.ゲートウェイ ゲートウェイはIoTネットワークを構成するうえで最も重要な機器です。 ゲートウェイとは、異なるネットワークを接続するコンピューター機器を意味します。 IoTゲートウェイは、センサーやデバイスから収集されるデータを収集・処理し、必要な情報をクラウド上のサーバーやデータベース、ローカルネットワークに送信するデバイスです。 以下に一般的なIoTゲートウェイの機能を示します。 ①データ収集 ゲートウェイは、接続されたセンサーやデバイスからデータを収集します。 このデータは、温度、湿度、振動、圧力などのセンサーからの情報や工作機器の制御情報などです。 ②データプリプロセッシング ゲートウェイは、必要にエッジコンピューティング(データを事前処理)を行います。 データの平滑化、平均化、異常検出、フォーマット変換などを行い、クラウド上のサーバーやデータベースへのデータ転送の最適化や遅延の削減を図ります。 リアルタイム処理が必要な予知保全などでは、AI機能を搭載したゲートウェイでエッジ処理を行うケースが多いです。 ③ローカルデータストレージ 一部のIoTゲートウェイは、収集したデータを一時的にローカルに保存することができます。これにより、ネットワークの断続性がある場合や、一時的なデータ保存が必要な場合に備えることができます。 ④通信管理 センサーやデバイスと通信するための通信プロトコルや通信方式を管理します。 必要に応じて有線(Ethernet、RS-485など)やワイヤレス(Wi-Fi、Bluetooth、Zigbeeなど)通信など、様々なプロトコルをサポートします。 ⑤セキュリティ機能 ゲートウェイは、データのセキュリティを確保するための機能を提供します。データの暗号化、認証、アクセス制御などのセキュリティ対策を実施し、外部からの不正アクセスを防ぎます。 ⑥プロトコル変換 異なるデバイスが異なる通信プロトコルを使用する場合、ゲートウェイはプロトコル変換を行って、デバイス間の通信を可能にします。 ⑦クラウドへのデータ転送 ゲートウェイは収集されたデータをクラウド上のサーバーやデータベースに転送します。このデータを活用し、クラウド上のアプリケーションで可視化、解析を行います。 ⑧リモート管理 ゲートウェイはリモートから制御可能な場合があり、リモートでのファームウェア更新や設定変更などを行う様にすることが可能です。 ⑨デバイスの管理 ゲートウェイは、接続されているデバイスやセンサーの状態を監視し、必要に応じてアラート発信、工程・機器停止、障害対処を行います。 IoTゲートウェイはクラウド上のサーバーやデータベースと通信する為インターネット網へ接続するケースが多いです。 その主な接続方法下記2つです。通信費用や設置環境に応じて選択します。 ①ワイヤレス接続 - セルラー(3G/4G/5G) セルラーネットワーク(公衆回線)を使用してIoTゲートウェイをインターネットに接続します。 セルラー(公衆回線)接続は広い範囲で利用可能で、移動性も有します。 リモートエリアや移動するデバイスに適していますが、データ通信料がかかる可能性があります。 ②有線接続 - DSL/Cable/光ファイバー 一般的な家庭やオフィス環境では、DSLやケーブル、光ファイバーなどの有線ブロードバンド接続を使用してIoTゲートウェイをインターネットに接続することが可能です。 4.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(ネットワーク構築)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回は、“製造工程のIoT化手順(クラウドプラットフォーム・アプリケーション)“につきまして詳しく説明していく予定です。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。 前回のコラムはこちら https://smart-factory.funaisoken.co.jp/230704/   製造業経営者向け“基幹システム再構築戦略”解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 多くの製造業は、全体としての原価・利益は見えているが、個別の実際原価は、属人化している業務で運用されている事で見えにくくなっています。製品別個別、取引先個別、工程別個別の実際原価を把握することで実際の利益が見えてきます。 見える化、DX化により、適切なアクションを取ることが重要です。 本レポートでは見える化とDX化のポイントを解説します! 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https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__02003_S045   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603

中堅・中小製造業の画像検査装置導入のコツ
~製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因~

2023.07.11

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きます。 1.製造業におけるAI画像処理検査の活用事例 品質管理: AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 これらは一部の事例であり、AI画像処理検査は製造業において品質向上や効率化に大きな貢献をすることができます。具体的な用途は業界や製品によって異なります。 今までの目視検査に近く、昔ながらのAIが入っていない画像検査装置(ルールベース)には難しかった判定要素や感覚に近い要素をAI画像処理検査は学習する事によって、実際の検査に活かしていきます。 難しく考える必要は全くありません。御社で今まで培ってきた技術的要素、経験要素、長年の熟練技術こそ、AIに学ばせて活用する事です。我々はお客様に最善の活用方法をご提案いたします。 上記の4つの列挙項目から分かる様にAI画像処理検査は主に4つの活用事例がある事が分かります。本コラムでは4つ活用事例からAI画像処理検査の成功要因を説明させて頂きます。 2.実際の活用事例 2.1 品質管理:AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 (活用事例) 2.1.1 成形品不良品の再検査:大手K社画像検査装置ではNGと判定されてしまう、不良品をK社画像検査装置で撮影した画像をAI画像処理で再検査し、不良品と判定された成形品から良品を検出する。 2.1.2 漢方薬の材料不良品検査:漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりします。そのため今までは目視でも検査でしか難しかったですが、AIに形やサイズ、色を学習させて、不良品や異物を検出出来る事ができます。 2.2 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 (活用事例) 2.2.1 ボルト締結検査: 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいて、AI画像処理検査はボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査します。正確な位置や締結力の確保は、車体の強度や安全性に直結する重要な要素です。 2.2.2 部品の位置検査: 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 2.2.3 ワイヤーハーネス検査: 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 2.3 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 (活用事例) 2.3.1 ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査:製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 2.3.2 お惣菜の具材配置検査:食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 2.4 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 (活用事例) 2.4.1 溶接不良検査:AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 2.4.2 メッキ不良検査:「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 上記を正しく理解した上で、先の4つの項目のうち「品質管理」、「組立検査」、「パッケージング検査」、「欠陥検出」について、どの様な事が重要かを簡単にご説明いたします。 3.重要なポイント 3.1 品質管理: 製品の外観や仕上がりに対して、AI画像処理検査を使用して欠陥や異常を検出することができます。例えば、製品の表面における傷や汚れ、色の一貫性、パターンの正確性などを検査することができます。 傷や汚れのサイズや程度から良品としても大丈夫な場合や不良品と判別すべき物を人間の感覚に近い判別で検査する事が可能です。 重要なるのは、正しい良品、不良品画像をAIに学習させる事です。では、正しい良品画像とは何か?正しい不良品画像とは何か?という事ですが、良品においても若干のばらつきがあるという事を考慮し、ばらつきも含めて良品画像としてAIに学習させる事です。また、不良品画像においては、色々な種類の不良品があると思います。それらの不良品画像を出来る限り集めて頂き、AIに学習させる事が必要です。 3.2 組立検査: 組立検査におけるAI画像検査の重要事項は、組立品の良品と不良品が分かりやすい画像が撮影出来ている事です。つまり、不良品と判別が難しい撮影画像を幾らAIに学習させても判定する事は人間同様に難しいという事です。AI画像検査は万能ではなく、あくまでも目視検査員を教育する様に、どこを見て、不良を判別するか?をAIに対しても同じようにどの撮影画像で何をどの様な判定とするかを学習させる必要があります。 3.3 パッケージング検査: パッケージ検査におけるAI画像検査の重要事項は、不良品を検出する際に背景が邪魔になったり、良品要素が様々であったりと昔ながらの画像検査装置では出来なかった検査をどうやってAIに学習させて不良品を判別させていくかを検討する事です。 例えば、ゼリーにフィルム検査ではフィルムに印刷されている内容が不良品判別の邪魔になったり、中の具材が映り込んで邪魔になったりして、従来の画像検査装置では検査が難しかったのですが、不良画像の不良を教える(教示有)学習方法でAIに学習させる事で、不良個所の特徴を学習し判定できるようになります。 もう1例、簡単な事例で猫と犬を判別するAI画像処理でAI画像処理の得意とする事をお伝えします。犬や猫は個々様々です。この時、犬の特徴、猫の特徴をAIは画像から抽出し、犬の特徴の重みづけ(数値化)を行います。猫も同様に行います。学習後、犬の画像をAIに読み込ませて犬か猫か?を判別させてみると、例えば犬の確立が8割、猫の確立が2割と数値として算出され、犬である。と判定結果が出ます。つまり、犬、猫の特徴を数値化して、どちらの特徴量が多く持ち合わせているか?を導き出します。 このパッケージ検査においては、このような教示有のAI学習方法が有効的に使われます。 3.4 欠陥検出: 欠陥検出検査におけるAI画像検査の重要事項は、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るかどうかです。 そもそも人が撮影画像を見ても不良個所、欠陥画像が分からない物をAIに学習させるのは非常に難しいです。 人が見ても分からない画像を使用する方法もある事はあります。正常画像を多数AIに学習させて、正常画像以外は全てNGとする手法です。 しかし、この場合は判定後にNG判定された画像を人が確認し、本当に不良か、欠陥があるか?を確認する必要があります。 よって、検出精度を上げたいなら、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るという事が重要になります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■関連するセミナーのご案内 検査工程でのAI活用&自動化人手に依存している多品種小ロットの外観検査をAI活用して自動化! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258 ■このような方にオススメ 多品種小ロット生産の検査工程を人手に依存している製造業社長様 検査工程の省人化・効率化に取り組みたい製造業社長様 検査工程での精度UPや技術標準化に取り組みたい製造業社長様 検査工程にAI活用して自動化に取り組みたい製造業社長様 検査工程の自動化に過去チャレンジしたが上手くいかなかった製造業社長様 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/16 (月) 13:00~15:00 2023/10/24 (火) 13:00~15:00 2023/10/26 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 収録内容 「人手に頼った目視検査で工数がかかっているので検査を自動化して工数を削減したい!」 「画像検査装置を導入したことが無いがやってみたい!」 「小さな不良なので画像検査が可能なのか分からないからテストしてみたい!」 「人による目視検査で不良品が流出しているので検査精度を上げて不良流出を防ぎたい!」 「検査業務が属人化しているので標準化して誰でも検査が行えるようにしたい!」 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 【①】AI画像検査導入の進め方 ~業務分析、データ収集、作業分析、コスト効果分析、、、~ 【②】AI画像検査導入の具体的手法 ~透明な樹脂成型品の傷、異物を画像検査装置で検出~ 導入の具体的手法を徹底解説!! 【③】補助金を活用した画像検査装置導入成功事例 ●自動車用部品の最終検査工程に検査装置を導入  カメラ・力覚・レーザー変位センサーをロボットハンドに取り付け、検査の自動化を実現 ●ボールペン部品射出成形の検査及び箱詰め工程に検査装置を導入  目視での外観検査工程を、カメラで撮影した画像から検査を行うことで、判定を行う ●AI技術とロボットを用いた多品種油圧機器外観検査の自動化  ロボットで画像センサと照明を操作し、取得した画像をAI技術で判別し、外観検査を自動化 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きます。 1.製造業におけるAI画像処理検査の活用事例 品質管理: AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 これらは一部の事例であり、AI画像処理検査は製造業において品質向上や効率化に大きな貢献をすることができます。具体的な用途は業界や製品によって異なります。 今までの目視検査に近く、昔ながらのAIが入っていない画像検査装置(ルールベース)には難しかった判定要素や感覚に近い要素をAI画像処理検査は学習する事によって、実際の検査に活かしていきます。 難しく考える必要は全くありません。御社で今まで培ってきた技術的要素、経験要素、長年の熟練技術こそ、AIに学ばせて活用する事です。我々はお客様に最善の活用方法をご提案いたします。 上記の4つの列挙項目から分かる様にAI画像処理検査は主に4つの活用事例がある事が分かります。本コラムでは4つ活用事例からAI画像処理検査の成功要因を説明させて頂きます。 2.実際の活用事例 2.1 品質管理:AI画像処理検査は製品の外観や仕上がりに対して高速かつ正確な検査を行うことができます。例えば、製品の表面の傷や欠陥、色の一貫性などを検出することができます。 (活用事例) 2.1.1 成形品不良品の再検査:大手K社画像検査装置ではNGと判定されてしまう、不良品をK社画像検査装置で撮影した画像をAI画像処理で再検査し、不良品と判定された成形品から良品を検出する。 2.1.2 漢方薬の材料不良品検査:漢方薬の材料は様々な乾燥物が使われている事が多く、同じ材料でも形やサイズ、色も若干異なっていたりします。そのため今までは目視でも検査でしか難しかったですが、AIに形やサイズ、色を学習させて、不良品や異物を検出出来る事ができます。 2.2 組立検査: 製品の組み立て工程において、AI画像処理検査は部品の位置、方向、正確さなどを検査することができます。これにより、組み立ての正確性と一貫性を確保することができます。 (活用事例) 2.2.1 ボルト締結検査: 自動車の各部品やボディパネルの組み立てにおいて、AI画像処理検査はボルトの位置、締結の正確さ、欠陥などを検査します。正確な位置や締結力の確保は、車体の強度や安全性に直結する重要な要素です。 2.2.2 部品の位置検査: 自動車の部品の位置や方向が正しいかどうかを検査するために、AI画像処理検査が使用されます。例えば、ドアやパネルの位置や隙間の一貫性を確認することができます。 2.2.3 ワイヤーハーネス検査: 自動車の配線やワイヤーハーネスの組み立てにおいて、AI画像処理検査は配線の接続や絶縁状態を検査します。異常や接触不良を早期に検出し、トラブルや故障を未然に防ぐことができます。 2.3 パッケージング検査: 製品の包装やラベルの正確性、完全性、位置などを検査するためにAI画像処理を活用することができます。 (活用事例) 2.3.1 ゼリー容器 胴部の製品フィルム検査:製品フィルにあるゼリー内容物の柄などが邪魔になり、フィルムの皺や汚れ、ズレなどが今までの検査装置では困難でした。AIに柄を学習させる事で、柄と皺や傷、汚れなどの区別が出来る様になり、ズレなども今まで以上に精度よく判定する事が出来るようになりました。 2.3.2 お惣菜の具材配置検査:食品工場(お惣菜)において、盛り付けられた具材を今までは目視検査で量や盛り付け位置、盛り付け方、異物などを検査していました。そこでAIに盛り付け方の正解画像を複数パターン覚えさせる事で、今までの検査装置では困難だった目視検査に近い検査が可能となりました。 2.4 欠陥検出: 製品や部品の表面における欠陥や異常なパターンを検出するために、AI画像処理検査を使用することができます。例えば、溶接部や金型表面のクラック、ひずみ、欠けなどを検出することができます。 (活用事例) 2.4.1 溶接不良検査:AIに溶接不良画像と正常な溶接画像を学習させる事により、目視検査でも非常に難しい「スパッタ付着」、「溶接忘れ」、「溶接の長さ不良」、「溶接位置不良」、「焼け跡一部処理忘れ」、「溶接サイズはみ出し」、「溶接かじり」、「溶接穴有」などカメラを使った画像検査で自動検出する事が出来るようになりました。 2.4.2 メッキ不良検査:「メッキ色」、「傷」「打痕」、「異物付着」、「肌荒れ」、「ゆず肌」、「メッキ無し」などの不良画像と良品画像をAIに学習する事で、これらの不良が自動検出する事が可能になりました。 上記を正しく理解した上で、先の4つの項目のうち「品質管理」、「組立検査」、「パッケージング検査」、「欠陥検出」について、どの様な事が重要かを簡単にご説明いたします。 3.重要なポイント 3.1 品質管理: 製品の外観や仕上がりに対して、AI画像処理検査を使用して欠陥や異常を検出することができます。例えば、製品の表面における傷や汚れ、色の一貫性、パターンの正確性などを検査することができます。 傷や汚れのサイズや程度から良品としても大丈夫な場合や不良品と判別すべき物を人間の感覚に近い判別で検査する事が可能です。 重要なるのは、正しい良品、不良品画像をAIに学習させる事です。では、正しい良品画像とは何か?正しい不良品画像とは何か?という事ですが、良品においても若干のばらつきがあるという事を考慮し、ばらつきも含めて良品画像としてAIに学習させる事です。また、不良品画像においては、色々な種類の不良品があると思います。それらの不良品画像を出来る限り集めて頂き、AIに学習させる事が必要です。 3.2 組立検査: 組立検査におけるAI画像検査の重要事項は、組立品の良品と不良品が分かりやすい画像が撮影出来ている事です。つまり、不良品と判別が難しい撮影画像を幾らAIに学習させても判定する事は人間同様に難しいという事です。AI画像検査は万能ではなく、あくまでも目視検査員を教育する様に、どこを見て、不良を判別するか?をAIに対しても同じようにどの撮影画像で何をどの様な判定とするかを学習させる必要があります。 3.3 パッケージング検査: パッケージ検査におけるAI画像検査の重要事項は、不良品を検出する際に背景が邪魔になったり、良品要素が様々であったりと昔ながらの画像検査装置では出来なかった検査をどうやってAIに学習させて不良品を判別させていくかを検討する事です。 例えば、ゼリーにフィルム検査ではフィルムに印刷されている内容が不良品判別の邪魔になったり、中の具材が映り込んで邪魔になったりして、従来の画像検査装置では検査が難しかったのですが、不良画像の不良を教える(教示有)学習方法でAIに学習させる事で、不良個所の特徴を学習し判定できるようになります。 もう1例、簡単な事例で猫と犬を判別するAI画像処理でAI画像処理の得意とする事をお伝えします。犬や猫は個々様々です。この時、犬の特徴、猫の特徴をAIは画像から抽出し、犬の特徴の重みづけ(数値化)を行います。猫も同様に行います。学習後、犬の画像をAIに読み込ませて犬か猫か?を判別させてみると、例えば犬の確立が8割、猫の確立が2割と数値として算出され、犬である。と判定結果が出ます。つまり、犬、猫の特徴を数値化して、どちらの特徴量が多く持ち合わせているか?を導き出します。 このパッケージ検査においては、このような教示有のAI学習方法が有効的に使われます。 3.4 欠陥検出: 欠陥検出検査におけるAI画像検査の重要事項は、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るかどうかです。 そもそも人が撮影画像を見ても不良個所、欠陥画像が分からない物をAIに学習させるのは非常に難しいです。 人が見ても分からない画像を使用する方法もある事はあります。正常画像を多数AIに学習させて、正常画像以外は全てNGとする手法です。 しかし、この場合は判定後にNG判定された画像を人が確認し、本当に不良か、欠陥があるか?を確認する必要があります。 よって、検出精度を上げたいなら、AI画像検査に学習させる前に、撮影した画像を人が見て、不良個所や欠陥部分を判別、検出出来るという事が重要になります。 4.まとめ 今回のコラムでは、コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい製造業におけるAI画像処理検査の活用事例と成功要因について、分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■関連するセミナーのご案内 検査工程でのAI活用&自動化人手に依存している多品種小ロットの外観検査をAI活用して自動化! https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258 ■このような方にオススメ 多品種小ロット生産の検査工程を人手に依存している製造業社長様 検査工程の省人化・効率化に取り組みたい製造業社長様 検査工程での精度UPや技術標準化に取り組みたい製造業社長様 検査工程にAI活用して自動化に取り組みたい製造業社長様 検査工程の自動化に過去チャレンジしたが上手くいかなかった製造業社長様 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/10/16 (月) 13:00~15:00 2023/10/24 (火) 13:00~15:00 2023/10/26 (木) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/103258   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 収録内容 「人手に頼った目視検査で工数がかかっているので検査を自動化して工数を削減したい!」 「画像検査装置を導入したことが無いがやってみたい!」 「小さな不良なので画像検査が可能なのか分からないからテストしてみたい!」 「人による目視検査で不良品が流出しているので検査精度を上げて不良流出を防ぎたい!」 「検査業務が属人化しているので標準化して誰でも検査が行えるようにしたい!」 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 【①】AI画像検査導入の進め方 ~業務分析、データ収集、作業分析、コスト効果分析、、、~ 【②】AI画像検査導入の具体的手法 ~透明な樹脂成型品の傷、異物を画像検査装置で検出~ 導入の具体的手法を徹底解説!! 【③】補助金を活用した画像検査装置導入成功事例 ●自動車用部品の最終検査工程に検査装置を導入  カメラ・力覚・レーザー変位センサーをロボットハンドに取り付け、検査の自動化を実現 ●ボールペン部品射出成形の検査及び箱詰め工程に検査装置を導入  目視での外観検査工程を、カメラで撮影した画像から検査を行うことで、判定を行う ●AI技術とロボットを用いた多品種油圧機器外観検査の自動化  ロボットで画像センサと照明を操作し、取得した画像をAI技術で判別し、外観検査を自動化

川端 信貴

製造業の人材不足とデジタル化

2023.07.19

1.製造業の求人に応募が少ない理由 厚生労働省の雇用関係指標で製造業が該当する「生産工程の職業」(常用・パート含)を確認すると、2021年の月間有効求職者数は全体で152万人(男性:101万人、女性:51万人)、就職件数は全体で14万件となっており、製造業の求職者や就職者は多数存在しております。つまり、製造業の求人で人材が集まりにくい理由のひとつに、求職者数以上に求人数が多いからだと考えられます。 同じく2021年「生産工程の職業」の月間有効求人数を確認すると258万人で、比較すると求職者数が106万人不足することから、製造業の求人は求人側にとって非常に難しい状態であるとわかります。引用:厚生労働省 雇用関係指標 業界全体から見ても製造業は特に人手不足が深刻化しており、この状況は今後悪化の一途を辿ると言われています。しかし、定着率、求人への応募者数がともに低下している原因は意外にも明白です。 ■ 労働人口の減少 ■ 労働環境の悪化 ■ 3Kイメージの定着 少子高齢化による労働人口の減少はもちろんですが、このほかの大きな理由として3Kのイメージがあることが挙げられます。つまり「きつい」「汚い」「危険」という労働環境のイメージが定着しているために製造業を希望する人材が減少、求人を出しても求職者が集まらないのです。 2.製造業を魅力的にするためにできることとは? 製造業を魅力的にするために、ここでは以下の2つのことについて説明します。 ■ 労働環境を整備する ■ デジタルツールを導入する 要は3Kイメージの払拭に繋がる対策を行い、そのことを広めていくことで応募者の増加が期待できるようになります。 <労働環境を整備する> 製造業で人手不足に陥る大きな要因である「きつい」「汚い」「危険」という労働環境の改善を図り、求職者に「変わった」ことをアピールできれば応募者増加に期待が持てるようになります。わかりやすい内容では以下となります。 ■ 短時間労働を導入する ■ 残業の削減 ■ 深夜労働の削減 ■ 職務内容に対して適正な給与かどうかの見直し これらはどれも「やりたいことだか出来ないこと」だと思います。しかし、これまでの製造業の常識を盾にしては、いつまでも求職者からの応募は来ません。求職者の考え方が変わることは絶対にないのです。つまりは、ワークライフバランスの方に軸足を移すことが出来るかが重要になります。  <デジタルツールを導入する> 当然のことですが、誰でも意義のある仕事をしたいと思っています。右から左に流すような仕事を誰も積極的にはやりたくないのです。要は意味のないアナログ作業が多い職場は求職者にとって魅力ある職場ではありません。ロボットやIoTやAIツールを導入して定型業務や軽作業、単純作業などのインコア業務を自動化することで、職場としても魅力ができ、現場の作業効率も当然上げることが出来ます。デジタル化により会社の魅力も上がり、既存社員の作業負担が軽減されれば3Kのうち「きつい」と「危険」が減ります。 デジタルツールにより作業が自動化できれば、コア業務に人手と時間を割けるようになるため、売上アップにも期待が持てるでしょう。 3.人材不足とデジタル化 全国各地どこの製造現場でも人手不足の話を聞きます。人が多く集まる都市でも人材不足の話を聞きます。ベテラン(職人)の退職、製造業の人気低迷、期待人材の途中退職者が あいまって、人材不足に拍車がかかっています。企業にとっては、これはどれも痛いことですが、「期待人材の途中退職者」が一番きついことだと私は思っています。製造業の現場はいわゆる一人前になるまでには長い時間がかかります。1年程度では必要なレベルまでは簡単には到達してくれません。「優秀な人材ほどよく辞める」とはよく聞くことですが、時間をかけて育てた人材が離れていくのは、企業にとって影響は小さくはないでしょう。 では、どうすればよいのでしょうか。最近の市場動向が考えるに「時間をかけて人を育てる=職人を育てる」ということ自体がそもそも難しい時代になっているのではないでしょうか。 いくら情熱をかけて育てても、その人の都合で退職してしまえば、それまでかけた時間が全くの無駄になってしまいます。職人を育てるのではなく、今いるベテラン(職人)のスキルをデータ(デジタル化)にして、企業の資産として持ち、誰もがそのスキルを使えるようにしておくことが、今後製造業に必要になってくることだと思います。それには、ロボット、AIなどにスキルをドンドン蓄積していくことが大事です。 ロボットは、職人のような動きを半永久的に模倣することができます。AIは職人やベテランが導きだすような判断を、瞬時に安定して導き出すことができます。 ロボットやAIは高額になる場合が多いです。費用対効果も大事ですが、スキルの資産化という観点から投資を検討することが今後必要になってくるのではないでしょうか。今いるスキルや技能はその人がいるうちにしか、データ化(蓄積)できません。退職してしまっては、その方が優秀であればあるほど、同じレベルで品質を担保するのが難しくなってしまいます。「長年かけて築き上げた技術がその人だけのモノにならないよう」に、スキルの資産化を検討されてはいかがでしょうか。   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045 1.製造業の求人に応募が少ない理由 厚生労働省の雇用関係指標で製造業が該当する「生産工程の職業」(常用・パート含)を確認すると、2021年の月間有効求職者数は全体で152万人(男性:101万人、女性:51万人)、就職件数は全体で14万件となっており、製造業の求職者や就職者は多数存在しております。つまり、製造業の求人で人材が集まりにくい理由のひとつに、求職者数以上に求人数が多いからだと考えられます。 同じく2021年「生産工程の職業」の月間有効求人数を確認すると258万人で、比較すると求職者数が106万人不足することから、製造業の求人は求人側にとって非常に難しい状態であるとわかります。引用:厚生労働省 雇用関係指標 業界全体から見ても製造業は特に人手不足が深刻化しており、この状況は今後悪化の一途を辿ると言われています。しかし、定着率、求人への応募者数がともに低下している原因は意外にも明白です。 ■ 労働人口の減少 ■ 労働環境の悪化 ■ 3Kイメージの定着 少子高齢化による労働人口の減少はもちろんですが、このほかの大きな理由として3Kのイメージがあることが挙げられます。つまり「きつい」「汚い」「危険」という労働環境のイメージが定着しているために製造業を希望する人材が減少、求人を出しても求職者が集まらないのです。 2.製造業を魅力的にするためにできることとは? 製造業を魅力的にするために、ここでは以下の2つのことについて説明します。 ■ 労働環境を整備する ■ デジタルツールを導入する 要は3Kイメージの払拭に繋がる対策を行い、そのことを広めていくことで応募者の増加が期待できるようになります。 <労働環境を整備する> 製造業で人手不足に陥る大きな要因である「きつい」「汚い」「危険」という労働環境の改善を図り、求職者に「変わった」ことをアピールできれば応募者増加に期待が持てるようになります。わかりやすい内容では以下となります。 ■ 短時間労働を導入する ■ 残業の削減 ■ 深夜労働の削減 ■ 職務内容に対して適正な給与かどうかの見直し これらはどれも「やりたいことだか出来ないこと」だと思います。しかし、これまでの製造業の常識を盾にしては、いつまでも求職者からの応募は来ません。求職者の考え方が変わることは絶対にないのです。つまりは、ワークライフバランスの方に軸足を移すことが出来るかが重要になります。  <デジタルツールを導入する> 当然のことですが、誰でも意義のある仕事をしたいと思っています。右から左に流すような仕事を誰も積極的にはやりたくないのです。要は意味のないアナログ作業が多い職場は求職者にとって魅力ある職場ではありません。ロボットやIoTやAIツールを導入して定型業務や軽作業、単純作業などのインコア業務を自動化することで、職場としても魅力ができ、現場の作業効率も当然上げることが出来ます。デジタル化により会社の魅力も上がり、既存社員の作業負担が軽減されれば3Kのうち「きつい」と「危険」が減ります。 デジタルツールにより作業が自動化できれば、コア業務に人手と時間を割けるようになるため、売上アップにも期待が持てるでしょう。 3.人材不足とデジタル化 全国各地どこの製造現場でも人手不足の話を聞きます。人が多く集まる都市でも人材不足の話を聞きます。ベテラン(職人)の退職、製造業の人気低迷、期待人材の途中退職者が あいまって、人材不足に拍車がかかっています。企業にとっては、これはどれも痛いことですが、「期待人材の途中退職者」が一番きついことだと私は思っています。製造業の現場はいわゆる一人前になるまでには長い時間がかかります。1年程度では必要なレベルまでは簡単には到達してくれません。「優秀な人材ほどよく辞める」とはよく聞くことですが、時間をかけて育てた人材が離れていくのは、企業にとって影響は小さくはないでしょう。 では、どうすればよいのでしょうか。最近の市場動向が考えるに「時間をかけて人を育てる=職人を育てる」ということ自体がそもそも難しい時代になっているのではないでしょうか。 いくら情熱をかけて育てても、その人の都合で退職してしまえば、それまでかけた時間が全くの無駄になってしまいます。職人を育てるのではなく、今いるベテラン(職人)のスキルをデータ(デジタル化)にして、企業の資産として持ち、誰もがそのスキルを使えるようにしておくことが、今後製造業に必要になってくることだと思います。それには、ロボット、AIなどにスキルをドンドン蓄積していくことが大事です。 ロボットは、職人のような動きを半永久的に模倣することができます。AIは職人やベテランが導きだすような判断を、瞬時に安定して導き出すことができます。 ロボットやAIは高額になる場合が多いです。費用対効果も大事ですが、スキルの資産化という観点から投資を検討することが今後必要になってくるのではないでしょうか。今いるスキルや技能はその人がいるうちにしか、データ化(蓄積)できません。退職してしまっては、その方が優秀であればあるほど、同じレベルで品質を担保するのが難しくなってしまいます。「長年かけて築き上げた技術がその人だけのモノにならないよう」に、スキルの資産化を検討されてはいかがでしょうか。   ■関連するセミナーのご案内 製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 職人技術に依存している製造現場でAI化・IoT化・ロボット化・デジタル化できる取組事例が学べる! ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 セミナー詳細・申込はこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

製造業のIoT化の手順

2023.07.04

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業におけるDX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回のコラムで具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案しました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで、今回は、その中の“デバイス:各種データを取得”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 2.製造工程のIoT化手順 ①IoTセンサー選定 以下に一般的なセンサーの種類とその用途をいくつか挙げます。 温度センサー 製造プロセスや機械の温度監視に使用されます。異常な温度上昇や変動を検知し、製造工程での問題を早期に発見します。 圧力センサー 液体やガスの圧力を監視するために使用されます。圧力の変動や漏れを検知し、安全性や品質の向上に貢献します。 加速度センサー 機械や製品の振動や衝撃を測定するために使用されます。機械の異常振動や製品の取り扱いミスを検知し、トラブルを防ぎます。 光センサー 製品の位置検出、透明度の測定、光の強度の監視など、光に関する情報を取得するために使用されます。 湿度センサー 湿度の変化や結露の検知に使用されます。湿度が製品や製造プロセスに影響を与える場合に重要な要素になります。 カメラセンサー 製品やプロセスの視覚的な監視や品質管理に使用されます。画像や動画データの収集、異常検出、製品の外観検査などに役立ちます。 音響センサー 機械の異常な音や振動、環境の音量などを検知するために使用されます。異常音の早期検出や予防メンテナンスに役立ちます。 ガスセンサー 有害ガスや気体の検知に使用されます。安全性や環境への影響を監視し、必要な対策を講じることができます。 距離センサー オブジェクトの距離や位置の測定に使用されます。製品の位置検出や自動ガイドシステムに活用されます。 製造現場のIoT化におけるセンサー選定は、製造工程の具体的なニーズや要件、監視したいパラメーターを考慮する必要があります。 それぞれのセンサーの特徴を理解し最適なセンサーを選定してください。 ②センサーデータの活用例 ①センサー選定”で説明したそれぞれのセンサーを用い製造工程で取得したデータの具体的な活用例(シナリオ)をいくつか挙げて説明いたします。 品質管理 センサーを使用して製品の品質を監視します。 例えば、光センサーを使用して製品の外観や色を検査することで、不良品の検知が可能となります。 また、温度センサーや湿度センサーを使用することで、製品の環境条件に関するデータを収集し品質に影響を与える要因を把握することが可能となります。 生産効率向上 センサーを使用して生産ラインの効率を向上させます。 例えば加速度センサーや振動センサーを使用して機械の動作を監視し、適切なタイミングでメンテナンスや調整を行うことで、機械の故障や停止時間を最小限に抑えることが出来ます。 これにより、生産プロセスのボトルネックや改善の余地を特定し、生産ラインの最適化を図ることが可能となります。 安全性確保 センサーを使用して作業環境や機械の安全性を確保します。 例えばガスセンサーや煙センサーを使用して有害ガスや火災の発生を検知し早期警告を出す、またカメラセンサーや距離センサーを使用して、作業員の安全な位置や障害物を監視することが出来ます。 これにより、事故や衝突のリスクを低減することが可能となります。 リアルタイムモニタリング センサーを使用して製造プロセスをリアルタイムでモニタリングします。 例えば温度センサーや圧力センサーを使用して機械や設備の状態を監視し、異常を検知します。 データのリアルタイム収集と分析により、予知保全や即時対応が可能となります。 備品管理 センサーを使用して備品や資材の管理を効率化します。 例えばRFIDタグやバーコードスキャナーを使用して在庫管理を自動化し、在庫の追跡や補充のタイミングを正確に把握します。 これにより、在庫切れやロスを最小限に抑え、生産計画の円滑な遂行支援が可能となります。 3.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(センサー選定)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回は、“製造工程のIoT化手順(ネットワーク)“につきまして詳しく説明していく予定です。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 ■製造業の経営者様限定でダウンロード可能な特別なレポートです! ■目次 1、中小製造業における課題とロボット活用の現状 2、2023年 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 3、2023年 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 4、具体的な取組み方 5、協働ロボット活用成功事例 ■レポートの内容 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 ■このレポートを読むメリット 中小製造業における協働ロボット活用の具体的な進め方と成功事例が分かります。 具体的な進め方と成功事例から自社でのロボット活用が可能な工程のヒントが見つかります。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業におけるDX・IoT活用について、まずはどこからどの様にDX・IoTを導入していくべきか、わかりやすく説明させていただきます。 1.はじめに 前回のコラムで具体的にDXやIoT、AIを活用した業務の革新や改善を実施したいと考えたとき、まず『製造現場』へ導入すべきと提案しました。 なぜなら、『製造現場』の革新や改善が会社の売上や利益の向上に最も直結する業務だからです。 製造業は『モノを作る企業』です。 IoTを活用して製造現場を管理するには、まずは製造現場をIoT化する必要があります。 IoTを構成する主な要素は3つです。 デバイス:各種データを取得 ネットワーク:インターネットや社内システムへ接続 プラットフォーム・アプリケーション:データを蓄積・分析 そこで、今回は、その中の“デバイス:各種データを取得”に関して具体的な手順を説明させていただきます。 2.製造工程のIoT化手順 ①IoTセンサー選定 以下に一般的なセンサーの種類とその用途をいくつか挙げます。 温度センサー 製造プロセスや機械の温度監視に使用されます。異常な温度上昇や変動を検知し、製造工程での問題を早期に発見します。 圧力センサー 液体やガスの圧力を監視するために使用されます。圧力の変動や漏れを検知し、安全性や品質の向上に貢献します。 加速度センサー 機械や製品の振動や衝撃を測定するために使用されます。機械の異常振動や製品の取り扱いミスを検知し、トラブルを防ぎます。 光センサー 製品の位置検出、透明度の測定、光の強度の監視など、光に関する情報を取得するために使用されます。 湿度センサー 湿度の変化や結露の検知に使用されます。湿度が製品や製造プロセスに影響を与える場合に重要な要素になります。 カメラセンサー 製品やプロセスの視覚的な監視や品質管理に使用されます。画像や動画データの収集、異常検出、製品の外観検査などに役立ちます。 音響センサー 機械の異常な音や振動、環境の音量などを検知するために使用されます。異常音の早期検出や予防メンテナンスに役立ちます。 ガスセンサー 有害ガスや気体の検知に使用されます。安全性や環境への影響を監視し、必要な対策を講じることができます。 距離センサー オブジェクトの距離や位置の測定に使用されます。製品の位置検出や自動ガイドシステムに活用されます。 製造現場のIoT化におけるセンサー選定は、製造工程の具体的なニーズや要件、監視したいパラメーターを考慮する必要があります。 それぞれのセンサーの特徴を理解し最適なセンサーを選定してください。 ②センサーデータの活用例 ①センサー選定”で説明したそれぞれのセンサーを用い製造工程で取得したデータの具体的な活用例(シナリオ)をいくつか挙げて説明いたします。 品質管理 センサーを使用して製品の品質を監視します。 例えば、光センサーを使用して製品の外観や色を検査することで、不良品の検知が可能となります。 また、温度センサーや湿度センサーを使用することで、製品の環境条件に関するデータを収集し品質に影響を与える要因を把握することが可能となります。 生産効率向上 センサーを使用して生産ラインの効率を向上させます。 例えば加速度センサーや振動センサーを使用して機械の動作を監視し、適切なタイミングでメンテナンスや調整を行うことで、機械の故障や停止時間を最小限に抑えることが出来ます。 これにより、生産プロセスのボトルネックや改善の余地を特定し、生産ラインの最適化を図ることが可能となります。 安全性確保 センサーを使用して作業環境や機械の安全性を確保します。 例えばガスセンサーや煙センサーを使用して有害ガスや火災の発生を検知し早期警告を出す、またカメラセンサーや距離センサーを使用して、作業員の安全な位置や障害物を監視することが出来ます。 これにより、事故や衝突のリスクを低減することが可能となります。 リアルタイムモニタリング センサーを使用して製造プロセスをリアルタイムでモニタリングします。 例えば温度センサーや圧力センサーを使用して機械や設備の状態を監視し、異常を検知します。 データのリアルタイム収集と分析により、予知保全や即時対応が可能となります。 備品管理 センサーを使用して備品や資材の管理を効率化します。 例えばRFIDタグやバーコードスキャナーを使用して在庫管理を自動化し、在庫の追跡や補充のタイミングを正確に把握します。 これにより、在庫切れやロスを最小限に抑え、生産計画の円滑な遂行支援が可能となります。 3.まとめ 今回のコラムでは、“中堅・中小製造業のDX・IoT活用のコツ~製造工程のIoT化手順(センサー選定)~”につきまして簡単ではありますが説明させていただきました。 次回は、“製造工程のIoT化手順(ネットワーク)“につきまして詳しく説明していく予定です。 今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での製造工程のIoT化導入検討や、過去に断念されたIoT化を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■製造業の為のAI・IoT活用戦略!経営者セミナー 無料ダウンロードはこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603 ■開催日程 全てオンライン開催となります 以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい ※内容は全て一緒です 2023/09/07 (木) 13:00~15:00 2023/09/12 (火) 13:00~15:00 2023/09/14 (木) 13:00~15:00 ■講座内容 ゲスト講師講座「協働ロボット成功事例講座!ロボドリル工程の工数を年間1,200時間削減!」 AI・IoT取組事例講座編 「全国各地で見られる製造業でのAI・IoT取組事例」 AI・IoT活用戦略講座編 「製造業経営者が取り組むべきAI・IoT活用戦略」 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/102603   【無料ダウンロード】中小製造業 2024年ロボット活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045 ■製造業の経営者様限定でダウンロード可能な特別なレポートです! ■目次 1、中小製造業における課題とロボット活用の現状 2、2023年 中小製造業のロボット活用は協働ロボットが主流になる! 3、2023年 中小製造業が実践すべき協働ロボット活用 4、具体的な取組み方 5、協働ロボット活用成功事例 ■レポートの内容 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 ■このレポートを読むメリット 中小製造業における協働ロボット活用の具体的な進め方と成功事例が分かります。 具体的な進め方と成功事例から自社でのロボット活用が可能な工程のヒントが見つかります。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-robot_S045

話題のChatGPTとAIと日本の未来

2023.06.14

1.第4次AIブーム?ChatGPTとは 昨年末から対話側AI(人工知能)の「ChatGPT」が大きな話題を呼んでいます。 GPTは「Generative Pre-trained Transformer(生成可能な事前学習済み変換)」の頭文字で、人間と同じような自然な受け答えができる高性能チャットボットを意味しています。 ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。 2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。 第4次AIブームという言葉が、最近少し出てきていますが、過去にAIは3度のブームがありました。 AIの概念自体は古く、1950年に最初に提唱したのは英数学者のアラン・チューリング氏だといわれ、50年代後半から60年代にかけ、第1次AIブームが登場しました。 しかし迷路やパズルなどは解けても用途が限られたため下火となってしまいました。 第2次AIブームは80年代から90年代に起きました。 専門家の知識や知見をコンピューターに覚え込ませる「エキスパートシステム」という手法がとられましたが、結局は人間が情報を提供し続ける必要があり実用化には至りませんでした。 第3次AIブームはトロント大学のジェフリー・ヒントン博士らが2006年に「ディープラーニング(深層学習)」を提唱したことに始まります。 コンピューターが自己学習する機械学習のひとつで、人間の神経系に似ていることから「ニューラルネットワーク」とも呼ばれました。 AIの利用がこれまで進まなかったのは大量のデータを扱えるコンピューターや記憶装置、通信回線などがなかったためでしたが、クラウドやスマートフォンなどの登場により、AI活用が大きく進みました。 それを巧みにビジネスにしたのが「GAFA」などの米大手IT企業でした。 2.ChatGPTの現在地 ChatGPTは、小説の自動生成やゲームでの会話を生成する用途で開発された、「GPT」という言語モデルがベースになっています。 GPTは、与えられたテキストの指示に対して自然言語を生成するAIで、インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴です。 さらに過去の会話内容を記憶したり、内容に誤りがあった場合はユーザーが訂正したりできるなど、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。 現在も改良が加えられており、2023年2月にはChatGPT-3.5がリリースされ、翌月2023年3月にはChatGPT-4がリリースされました。(2023年4月1日時点) ChatGPTもまた、深層学習機能をベースにしていますが、成功した最大の要因は多額の資金を集め、優秀な人材を集めたことだと言われています。 もともとグーグルなどにいたAI研究者らが研究目的で起ち上げ、そこにテスラのイーロン・マスクCEOらが参画しました。 マイクロソフトも始めに10億ドルを投じ、今や1兆円規模に膨れ上がっています。 一方でChatGPTによる回答は必ずしも正確ではなく、「嘘をつくAI」として、その利用を懸念する声もあります。 これは真偽が確認されていないテキストがトレーニングに使われているほか、十分に学習できていない質問には答えられないというAIの特性によるものの為です。 3.AIと日本の未来 現時点においてChatGPTは様々な課題があり、日々世界を巻き込んだ議論がされています。 一方で我々の見えていないところではAI技術の活用は幅広く使われるようになり、すでに生活の中に浸透しています。 AIを活用するか/しないかではなく、すでに我々の生活は、人工知能(AI)の利用は「避けて通れない」ところまで来ているのです。 世界中の若者はデジタルネーティブ世代であり、携帯電話を通じ、既にAIを日常的に体験しています。 重要なのは、利用するかしないかではなく、AIがもたらすメリットとデメリットの「バランスをどう考えるか。」ということだけなのです。 スマホが出始めたころ、たくさんの日本人はガラケーを使用しており、使い慣れたガラケーをすぐに手放せない人が多くいました。 性能や使い勝手は圧倒的にスマホが良いにも拘わらず。 しかし、スマホの利便性が浸透していくにしたがって、日本人全員がスマホを手にするようになりました。 ChatGPTに代表されるAIも同じです。 世界中でAIの開発競争が進んでいく中で、日本人だけAIを活用しないわけには行きません。 残念ながらAI技術は日本が開発しているわけではありません。 ほとんどは他国の技術です。 一方で昔から日本は、輸入した技術を発展させる能力でこの国は発展してきました。 他国の技術を取り込み、他国以上の発展させる能力・技術のある日本において、実はAI技術は日本を復活させる良いテーマなのです。 他国の技術と残念がらずに、AI技術で日本が一番になれるように積極的に活用していけると良いですね。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 1.第4次AIブーム?ChatGPTとは 昨年末から対話側AI(人工知能)の「ChatGPT」が大きな話題を呼んでいます。 GPTは「Generative Pre-trained Transformer(生成可能な事前学習済み変換)」の頭文字で、人間と同じような自然な受け答えができる高性能チャットボットを意味しています。 ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。 2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。 第4次AIブームという言葉が、最近少し出てきていますが、過去にAIは3度のブームがありました。 AIの概念自体は古く、1950年に最初に提唱したのは英数学者のアラン・チューリング氏だといわれ、50年代後半から60年代にかけ、第1次AIブームが登場しました。 しかし迷路やパズルなどは解けても用途が限られたため下火となってしまいました。 第2次AIブームは80年代から90年代に起きました。 専門家の知識や知見をコンピューターに覚え込ませる「エキスパートシステム」という手法がとられましたが、結局は人間が情報を提供し続ける必要があり実用化には至りませんでした。 第3次AIブームはトロント大学のジェフリー・ヒントン博士らが2006年に「ディープラーニング(深層学習)」を提唱したことに始まります。 コンピューターが自己学習する機械学習のひとつで、人間の神経系に似ていることから「ニューラルネットワーク」とも呼ばれました。 AIの利用がこれまで進まなかったのは大量のデータを扱えるコンピューターや記憶装置、通信回線などがなかったためでしたが、クラウドやスマートフォンなどの登場により、AI活用が大きく進みました。 それを巧みにビジネスにしたのが「GAFA」などの米大手IT企業でした。 2.ChatGPTの現在地 ChatGPTは、小説の自動生成やゲームでの会話を生成する用途で開発された、「GPT」という言語モデルがベースになっています。 GPTは、与えられたテキストの指示に対して自然言語を生成するAIで、インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴です。 さらに過去の会話内容を記憶したり、内容に誤りがあった場合はユーザーが訂正したりできるなど、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。 現在も改良が加えられており、2023年2月にはChatGPT-3.5がリリースされ、翌月2023年3月にはChatGPT-4がリリースされました。(2023年4月1日時点) ChatGPTもまた、深層学習機能をベースにしていますが、成功した最大の要因は多額の資金を集め、優秀な人材を集めたことだと言われています。 もともとグーグルなどにいたAI研究者らが研究目的で起ち上げ、そこにテスラのイーロン・マスクCEOらが参画しました。 マイクロソフトも始めに10億ドルを投じ、今や1兆円規模に膨れ上がっています。 一方でChatGPTによる回答は必ずしも正確ではなく、「嘘をつくAI」として、その利用を懸念する声もあります。 これは真偽が確認されていないテキストがトレーニングに使われているほか、十分に学習できていない質問には答えられないというAIの特性によるものの為です。 3.AIと日本の未来 現時点においてChatGPTは様々な課題があり、日々世界を巻き込んだ議論がされています。 一方で我々の見えていないところではAI技術の活用は幅広く使われるようになり、すでに生活の中に浸透しています。 AIを活用するか/しないかではなく、すでに我々の生活は、人工知能(AI)の利用は「避けて通れない」ところまで来ているのです。 世界中の若者はデジタルネーティブ世代であり、携帯電話を通じ、既にAIを日常的に体験しています。 重要なのは、利用するかしないかではなく、AIがもたらすメリットとデメリットの「バランスをどう考えるか。」ということだけなのです。 スマホが出始めたころ、たくさんの日本人はガラケーを使用しており、使い慣れたガラケーをすぐに手放せない人が多くいました。 性能や使い勝手は圧倒的にスマホが良いにも拘わらず。 しかし、スマホの利便性が浸透していくにしたがって、日本人全員がスマホを手にするようになりました。 ChatGPTに代表されるAIも同じです。 世界中でAIの開発競争が進んでいく中で、日本人だけAIを活用しないわけには行きません。 残念ながらAI技術は日本が開発しているわけではありません。 ほとんどは他国の技術です。 一方で昔から日本は、輸入した技術を発展させる能力でこの国は発展してきました。 他国の技術を取り込み、他国以上の発展させる能力・技術のある日本において、実はAI技術は日本を復活させる良いテーマなのです。 他国の技術と残念がらずに、AI技術で日本が一番になれるように積極的に活用していけると良いですね。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! 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工場経営の4つの経営資源

2023.06.07

工場経営には4つの経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ)の活用の善し悪しが重要です。 その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。 これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。 1.課題を見つけ出すこと 作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。 しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。 ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。 つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。 2.実態をデータで顕在化(見える化)させること 改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。 課題の改善においても実態把握が重要です。 生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。 要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。 それがIoTです。 3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。 まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。 次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。 つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。 それがAIです。 4.まとめ 工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。 しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。 今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。 そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。 今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045 いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。 工場経営には4つの経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ)の活用の善し悪しが重要です。 その中でも『ジョウホウ』の活用が最も遅れているように思います。 これからの工場経営には情報の戦略的な活用として、①課題を見つけ出すこと、②実態をデータで顕在化させること、③ビッグデータから因果関係を探り出すこと、この3つが重要だということです。 1.課題を見つけ出すこと 作業を続けたいが中断せざるを得ない状態にされた理由、すなわち作業中断の理由の情報、また、機械設備の非稼働の理由の情報、そして、ワークの流れでの工程間滞留の理由の情報などは、そこに課題が存在していることを示しています。 しかし、「作業者が8時間作業して40個モノを作った」というような生産実績のマクロな情報では、そこに課題があることは分かりません。 ある一人の作業者の作業中にたまたま起こった作業の中断という異常の理由といったようなミクロの情報が得られなければ課題の存在を知ることができません。 つまり、課題を捕えたいならミクロの情報が得られるような仕掛け(情報システム化)を作っておかなければなりません。 2.実態をデータで顕在化(見える化)させること 改善やコストダウンが困難になっているのは、目で見ても見えない、データ・サンプリング法も使えないというような実態把握ができなくなっているからです。 課題の改善においても実態把握が重要です。 生産活動の結果としての実績データや生産活動に使われた工数データといったマクロの情報だけでなく、生産活動のリアルタイムな途中経過、チーム編成の変更やチョコ停などを含む製造履歴、ちょっとした異常発生とその要因といったミクロの情報が自動的に採取されて、即座に提供されるような情報ツールが無ければ、真の実態把握はできません。 要するに、情報ツールを用いて実態をデータで顕在化(見える化)させることが重要です。 それがIoTです。 3.ビッグデータから因果関係を探り出すこと ビッグデータができたとしても、そのデータの中から変革のための欲しい情報が引き出せなければ意味はありません。 まずは、データ採取時に「何を作っていた時のデータ」かが分かるように、インデックスとして製造番号、ロット番号、品番などで括られたデータになっていなければなりません。 次に、あらかじめ因果関係が分かっているデータを検索するのは、検索エンジンと呼ばれるソフトウェアを使えばよいのですが、まだ因果関係の分からないようなデータを探し出して実態の悪い順に並べるなどのことができれば、真の原因究明に役立つことになります。 つまり、ビッグデータから因果関係が探り出せるような画期的なソフトウェアが必要です。 それがAIです。 4.まとめ 工場において4つの経営資源の一つである『ジョウホウ資源』の活用は情報処理、情報活用と進められてはきましたが、他の経営資源の活用に比べて低いものだと感じています。 しかし、IoTやAIなどの新しいテクノロジーの出現によって、工場の課題を解決して変革を実現するといった、戦略的な『ジョウホウ資源』の活用が可能になってきました。 今、工場が外部環境の変化(多様性需要・顧客嗜好や満足・社会・法律・環境)に対して迅速に適応していかなければなりません。 そのための工場の変革には、課題を抽出し、実態をデータで顕在化し、ビッグデータから因果関係を探り出して課題解決していかなければなりません。 今、工場の変革のための『ジョウホウ資源』の活用の新たな一歩が開かれつつあります。 上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合はお気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」 取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!! お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847 ■このような方にオススメ 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984   無料ダウンロード!!2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~ ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ 目次 1、製造業AI業界の現状 2、2023年製造業AI業界はこうなる! 3、2023年実践していただきたいこと 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」 5、国内中小製造業におけるAI導入事例 中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。 AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。 https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

製造業画像検査装置の最新情報AI・ディープラーニング

2023.05.30

本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きます。 その最新情報の中でも特に画像処理検査に関するAIとディープラーニングについて説明させて頂きます。 1.画像処理検査に関するAI・ディープラーニングの最新情報 1.製造ラインでの検査: AI・ディープラーニングを使用することで、製造ラインでの欠陥検査や品質管理を効率化することができます。例えば、自動車部品や電子部品の検査では、欠陥を自動的に検出することが可能です。 2.医療画像解析: AI・ディープラーニングを使用することで、X線画像やMRI画像などの医療画像の解析を効率化することができます。例えば、乳がん検査では、AIによる画像解析を用いることで、従来の方法よりも高い精度で検査を行うことができます。 3.超解像技術: 超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。最近の研究では、AI・ディープラーニングを使用することで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。 4.検査データの蓄積と利活用: AI・ディープラーニングを使用することで、大量の検査データを蓄積し、そのデータを解析することで、より高い精度で欠陥検査を行うことができます。また、蓄積されたデータを活用することで、将来的には検査の自動化や予防保全などの新しいサービスの開発にもつながると期待されています。 5.異常検知技術: AI・ディープラーニングを使用することで、画像の異常を検出する技術が進化しています。例えば、監視カメラの映像から異常を検出するシステムや、衛星画像から異常地形を検出するシステムなどが開発されています。 上記の5つの列挙項目から分かる様に様々な新技術と融合して画像検査が新しく進んでいる事が分かります。本コラムでは製造業から見た視点でこれらの新しい画像検査の活用方法を説明させて頂きます。 2.AIとディープラーニングの違いをもう一度、確認してみましょう AI(人工知能)は、人間の知能を模倣して構築されたコンピューターシステムのことを指します。一方、ディープラーニングは、AIの一種で、人工ニューラルネットワークを使用した機械学習の一種です。 つまり、AIは、様々な技術を用いて構築された人工的な知能を指し、その中にはディープラーニングが含まれます。ディープラーニングは、人工的に構築されたニューラルネットワークを使用して、データからパターンや特徴を自動的に抽出し、それらを使って新しいデータを分類したり予測したりすることができます。 したがって、ディープラーニングは、AIの中でも特定のアプローチや技術の一種であり、AIの中で広く使用される技術の一つです。 上記を正しく理解した上で、先の5つの項目のうち「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」。「異常検知技術」について、どの様な技術かを簡単にご説明いたします。 3.「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」、「異常検知技術」について 3.1 超解像技術: 低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の細部をより詳細に見ることができるため、画像処理や画像解析において非常に有用です。 従来の方法では、画像の解像度を向上させるためには、画像を拡大して補間する方法が一般的でした。しかし、この方法では、画像がぼやけたり、データが失われたりしてしまうことがあります。これに対して、超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の品質を維持しながら解像度を向上させることができます。 近年、ディープラーニングを用いた超解像技術が注目されており、深層学習を用いることで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。具体的には、低解像度の画像を入力として、ディープラーニングモデルを学習させ、高解像度の画像を出力することができます。 つまり、低解像度のカメラで撮影した画像でも超高解像度の画像を生成して、今まで検出が難しかった欠陥も見つけられる可能性があります。 3.2 製造現場での検査画像データの蓄積と利活用: 製造プロセスにおける品質管理に重要な役割を持っています。工場での画像検査は、製品の外観や内部の欠陥を検出するために行われ、多数の画像データが生成されます。これらのデータを蓄積して、品質管理や生産改善に利用することができます。 まず、工場での画像検査データの蓄積には、データベースやサーバーなどのシステムが必要です。画像検査システムから生成されたデータを自動的に収集し、適切に整理して保存することが求められます。データの保存期間やアクセス権限など、セキュリティに関する規定も重要です。 利活用の面では、画像検査データを分析することで、製品の品質改善や異常検知に役立てることができます。例えば、同じ製品が何度も不良品として検査に引っかかっている場合、その原因を特定して改善することができます。また、製品の品質を定量的に評価するための指標として、画像解析技術を活用することも可能です。 さらに、画像検査データの蓄積と利活用には、機械学習や人工知能技術を活用することができます。これらの技術を用いることで、画像検査データをより高度に分析し、製品の品質改善や異常検知の精度を向上させることができます。 つまり、蓄積された検査画像データは単純に良品と不良品を見分けた結果ではなく、その不良の原因を突き止めるための大切な情報になります。機械学習や人工知能技術を活用し、フィードバックして不良原因を改善・改修・見直しする事で歩留まり率を改善する事が出来ます。 3.3 異常検知技術: 製品の品質管理において重要な役割を果たす技術です。製造工場では、多数の製品が生産されますが、その中には欠陥品や不良品が含まれることがあります。製品の検査において、人手による検査だけではなく、機械学習やディープラーニングを用いた異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 異常検知技術は、正常な製品の画像を多数収集し、学習モデルを作成することから始まります。学習モデルは、製品の画像から特徴量を抽出し、正常な製品の特徴量分布を学習します。このモデルを用いて、未知の製品の画像を分類することで、異常品を検知することができます。 異常検知技術は、機械学習やディープラーニングの分野で発展しています。最近では、異常検知に特化したアルゴリズムやモデルが開発され、高い精度での異常検知が可能になってきています。また、異常検知技術は、多様な画像処理技術と組み合わせることで、より高度な品質管理が可能となっています。 異常検知技術を用いた製品の品質管理には、以下のようなメリットがあります。 自動化により人手作業の負担を軽減できる。 正確性が向上し、品質管理の効率化が期待できる。 未知の欠陥や不良品を検知できるため、製品の品質改善につながる。 データの蓄積や分析により、生産プロセスの改善に役立てることができる。 つまり、製品の品質管理において異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 4.まとめ 今回のコラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! AI活用を通じて“ベテラン社員の働き方改革”を推進! 積算・見積もり業務の“標準化・脱属人化・技術継承”実践事例とは? ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/dltext06-01-dl.html 本レポートでは、「AI画像検査」にテーマを絞り、具体的な導入方法と成功事例をご紹介いたします。 このような方におすすめ 人手に頼った目視検査で工数がかかっている 画像検査装置の導入が未経験である 小さな不良なので画像検査が可能なのか分からない 人による目視検査で不良品が流出している 検査業務が属人化している   ■関連するセミナーのご案内 多品種少量生産の塗装&外観検査工程ロボット活用!社長セミナー 「多品種少量生産の塗装加工業の社長が取り組むべきロボット戦略」 ロボットによる自動塗装で人手を増やさずに生産性を上げる! セミナー詳細・申込はこちらから https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100495 いつも当コラムをご愛読頂きましてありがとうございます。 本コラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きます。 その最新情報の中でも特に画像処理検査に関するAIとディープラーニングについて説明させて頂きます。 1.画像処理検査に関するAI・ディープラーニングの最新情報 1.製造ラインでの検査: AI・ディープラーニングを使用することで、製造ラインでの欠陥検査や品質管理を効率化することができます。例えば、自動車部品や電子部品の検査では、欠陥を自動的に検出することが可能です。 2.医療画像解析: AI・ディープラーニングを使用することで、X線画像やMRI画像などの医療画像の解析を効率化することができます。例えば、乳がん検査では、AIによる画像解析を用いることで、従来の方法よりも高い精度で検査を行うことができます。 3.超解像技術: 超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。最近の研究では、AI・ディープラーニングを使用することで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。 4.検査データの蓄積と利活用: AI・ディープラーニングを使用することで、大量の検査データを蓄積し、そのデータを解析することで、より高い精度で欠陥検査を行うことができます。また、蓄積されたデータを活用することで、将来的には検査の自動化や予防保全などの新しいサービスの開発にもつながると期待されています。 5.異常検知技術: AI・ディープラーニングを使用することで、画像の異常を検出する技術が進化しています。例えば、監視カメラの映像から異常を検出するシステムや、衛星画像から異常地形を検出するシステムなどが開発されています。 上記の5つの列挙項目から分かる様に様々な新技術と融合して画像検査が新しく進んでいる事が分かります。本コラムでは製造業から見た視点でこれらの新しい画像検査の活用方法を説明させて頂きます。 2.AIとディープラーニングの違いをもう一度、確認してみましょう AI(人工知能)は、人間の知能を模倣して構築されたコンピューターシステムのことを指します。一方、ディープラーニングは、AIの一種で、人工ニューラルネットワークを使用した機械学習の一種です。 つまり、AIは、様々な技術を用いて構築された人工的な知能を指し、その中にはディープラーニングが含まれます。ディープラーニングは、人工的に構築されたニューラルネットワークを使用して、データからパターンや特徴を自動的に抽出し、それらを使って新しいデータを分類したり予測したりすることができます。 したがって、ディープラーニングは、AIの中でも特定のアプローチや技術の一種であり、AIの中で広く使用される技術の一つです。 上記を正しく理解した上で、先の5つの項目のうち「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」。「異常検知技術」について、どの様な技術かを簡単にご説明いたします。 3.「超解像技術」、「検査データの蓄積と利活用」、「異常検知技術」について 3.1 超解像技術: 低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の細部をより詳細に見ることができるため、画像処理や画像解析において非常に有用です。 従来の方法では、画像の解像度を向上させるためには、画像を拡大して補間する方法が一般的でした。しかし、この方法では、画像がぼやけたり、データが失われたりしてしまうことがあります。これに対して、超解像技術は、低解像度の画像から高解像度の画像を生成することで、画像の品質を維持しながら解像度を向上させることができます。 近年、ディープラーニングを用いた超解像技術が注目されており、深層学習を用いることで、より高品質な超解像画像を生成することが可能になっています。具体的には、低解像度の画像を入力として、ディープラーニングモデルを学習させ、高解像度の画像を出力することができます。 つまり、低解像度のカメラで撮影した画像でも超高解像度の画像を生成して、今まで検出が難しかった欠陥も見つけられる可能性があります。 3.2 製造現場での検査画像データの蓄積と利活用: 製造プロセスにおける品質管理に重要な役割を持っています。工場での画像検査は、製品の外観や内部の欠陥を検出するために行われ、多数の画像データが生成されます。これらのデータを蓄積して、品質管理や生産改善に利用することができます。 まず、工場での画像検査データの蓄積には、データベースやサーバーなどのシステムが必要です。画像検査システムから生成されたデータを自動的に収集し、適切に整理して保存することが求められます。データの保存期間やアクセス権限など、セキュリティに関する規定も重要です。 利活用の面では、画像検査データを分析することで、製品の品質改善や異常検知に役立てることができます。例えば、同じ製品が何度も不良品として検査に引っかかっている場合、その原因を特定して改善することができます。また、製品の品質を定量的に評価するための指標として、画像解析技術を活用することも可能です。 さらに、画像検査データの蓄積と利活用には、機械学習や人工知能技術を活用することができます。これらの技術を用いることで、画像検査データをより高度に分析し、製品の品質改善や異常検知の精度を向上させることができます。 つまり、蓄積された検査画像データは単純に良品と不良品を見分けた結果ではなく、その不良の原因を突き止めるための大切な情報になります。機械学習や人工知能技術を活用し、フィードバックして不良原因を改善・改修・見直しする事で歩留まり率を改善する事が出来ます。 3.3 異常検知技術: 製品の品質管理において重要な役割を果たす技術です。製造工場では、多数の製品が生産されますが、その中には欠陥品や不良品が含まれることがあります。製品の検査において、人手による検査だけではなく、機械学習やディープラーニングを用いた異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 異常検知技術は、正常な製品の画像を多数収集し、学習モデルを作成することから始まります。学習モデルは、製品の画像から特徴量を抽出し、正常な製品の特徴量分布を学習します。このモデルを用いて、未知の製品の画像を分類することで、異常品を検知することができます。 異常検知技術は、機械学習やディープラーニングの分野で発展しています。最近では、異常検知に特化したアルゴリズムやモデルが開発され、高い精度での異常検知が可能になってきています。また、異常検知技術は、多様な画像処理技術と組み合わせることで、より高度な品質管理が可能となっています。 異常検知技術を用いた製品の品質管理には、以下のようなメリットがあります。 自動化により人手作業の負担を軽減できる。 正確性が向上し、品質管理の効率化が期待できる。 未知の欠陥や不良品を検知できるため、製品の品質改善につながる。 データの蓄積や分析により、生産プロセスの改善に役立てることができる。 つまり、製品の品質管理において異常検知技術を活用することで、効率的かつ正確な品質管理を実現することができます。 4.まとめ 今回のコラムでは、中堅・中小製造業の企業様にご活用頂きたい画像検査の最新情報について、何がどの様に画像検査が進化し、利用可能なのかを分かりやすく説明をさせて頂きました。今回の紹介した内容をご検討頂き、自社での画像検査装置の導入検討や、過去に断念された画像検査装置の導入を再度進めていただければ幸いです。また、上記内容について、より具体的に詳細をお知りになりたい場合や導入支援が必要といった場合は、お気軽に弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■AI画像検査導入事例解説レポート AIを活用し「積算・見積もりのドンブリ勘定」からの脱却を実現! 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