記事公開日:2023.03.17
最終更新日:2023.09.23

製造業でAIは本当に役立つのか?AI活用のメリット・事例を徹底解説

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いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。
近年、AIの進化は著しく、中堅・中小製造業においてもAIの導入が注目されています。しかしながら、中堅・中小企業の中には、AIの導入が本当に役立つのかについて疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、中堅・中小製造業でAIがどのように活用されているのかについて解説し、そのメリットや事例についてもご紹介いたします。

1.中堅・中小製造業でAIは本当に役立つのか?

昨今、大きな注目を集めている「Chat GPT (チャットジーピーティー)」をはじめとして、日本国内でもAI活用の話題が取り上げられる機会が増えてきました。

しかしながら、「AI」という言葉を聞いてもまだまだ漠然としたイメージしか湧かず、
「AIって本当に役に立つのか?」
と懐疑的な態度をとられる方も少なくないかと思います。

また、「AI」という言葉が頻度高く取り上げられている近頃の流れについて、
「単なる一時的なブームに過ぎないのではないか?」
「AIなんて、ウチの会社には無関係な話だろう」というように、実際には中堅・中小製造業に携わる多くの方々にとって、AIを実用化するイメージを持つこと自体がまだまだ難しい状況にあるのかもしれません。

そのような方々にとって少しでも参考になればと思い、本コラムでは、
「中堅・中小製造業においてどのようなケースでAIが使われているか?」
「AIが果たす役割として、どのような事例があるのか?」
について、以下簡単に概要をご紹介させていただきます。

2.中堅・中小製造業でのAI導入のメリット

中堅・中小製造業でのAI導入により、以下のような3つのメリットを得ることができます。

1.コスト削減・.生産性の向上
AIの活用により、業務の効率化が進み、コスト削減や生産性向上が実現できるとされています。AIはヒューマンエラーや部品ロスを削減し、製品の返品と手直しにかかる費用を削減することができます。さらに、課題の明確化や数値目標の設定が容易になり、現場との合意形成も円滑に進むでしょう。

2.製品の品質向上
AIを活用した精密なデータ分析により、製品の品質管理が容易になります。製造過程での異常を早期に検知し、品質のばらつきを抑えることで、高品質な製品を一貫して提供することが可能です。

3.安全性の向上
AIを導入することで、危険な作業や環境の監視が自動化され、労働者の安全性が向上します。また、製造現場のリスクを予測・防止するAIシステムの導入により、事故やトラブルのリスクを最小限に抑えることができます。

これらのメリットによって、中堅・中小製造業は競争力の強化や持続的な成長に向けて大きな前進を遂げることが期待されます。ただし、AI導入に際しては適切なシステムやパートナー企業の選定、従業員の教育・トレーニングなども重要な要素となります。

3.【事例】 AI活用を通じて「見積もり業務の標準化・脱属人化・技術継承」を推進

中堅・中小製造業の企業様における見積もり作成業務のスピードアップに関する事例

この製造業の企業様では、一部のベテラン営業担当者と社長自ら見積もり業務に従事していた。

そのような中で、新規の見積もり算出の参考として使用する「過去の2D図面データ」を探し出す作業に多くの時間を取られていた。加えて、「過去の2D図面データ」を探し出す作業自体が属人化していた。

見積もり作成の際に大幅に時間がかかっていた「過去の2D図面データを探し出す工程」にAIを活用。

新規の見積もり依頼先より頂いた2D図面データからAIが図面に含まれる形状と特徴を解析し、システム内の2D図面データベースから類似の図面・形状を検索。

AIを活用し、過去の類似2D図面データを検索できるようにすることで、「従来かかっていた時間よりも短い時間で」かつ「より精度高く」見積もり作成を行うことが可能となった。

また、一部のベテランに依存していた見積もり業務を、知識・経験の浅い社員でも問題なく実践できるようになった。
(⇒業務の標準化・脱属人化・熟練技術の継承を推進)

<取り組みのポイント>

  • 業務の標準化を通じた若手社員の即戦力化
  • 「社長やベテランじゃなくてもできる仕事」は、社長やベテラン以外の人間に任せる
  • 熟練者は空いた時間で、より高付加価値な業務に従事してもらう
  • 高齢化に伴い引退を控えるベテラン担当者の技術をAIが継承

<Before(AI導入前の状態と主な課題)>
Before

<After(AI導入後の主な課題解決効果)>
After

3.【事例】AIを活用し、生産計画作成業務の脱属人化を推進

生産計画作成体制に課題を抱えていた中堅・中小製造業の企業様の事例。

<Before(AI導入前の状態と主な課題)>
この製造業の企業様における生産計画(工程計画)は複雑で難解になっており、生産計画作成には多面的な知識と豊富な経験が必要であった。

また、その生産計画の作成は一握りのスタッフの“勘と経験”に依存しており、そのスタッフの工数は相当多く、過度な業務負荷がかかっていた。

良く言えば、名人芸を持った優秀なスタッフだが、悪く言えば、生産計画作成ノウハウが「ブラックボックス化」してしまい、社長はそのスタッフの判断と考え方を信用するしかなかった。

<After(AI導入後の主な課題解決効果)>
「設備」「材料」「在庫」「納期」等の各種条件・ルールや優先順位に応じて、AIが自動で最適な生産計画を立案。

AIが複数の生産計画パターンをシミュレーション&比較し、その時々に応じて最適な生産計画表を自動で出力

結果として、熟練者の工数削減と生産計画作成業務の脱属人化を実現できるようになった。

<取り組みのポイント>

  • 「その道数十年」のベテラン担当者に依存した現場体制から脱却
  • 生産計画作成業務の「自動化・標準化・脱属人化・技術継承」を実現
  • システムが生産計画の大半を自動で立案するため、ヒトが作る生産計画よりも厳しめの生産計画が立案される(バッファーが縮まる)

⇒結果として、生産効率アップに繋がる(生産性が上がる)

以上、「中堅・中小製造業でAIは本当に役立つのか?」
というテーマでお伝えさせていただきました。

今回ご紹介した事例の詳細についてご興味のある方は、
是非お気軽にお問い合わせください。

 

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目次

  • 1、製造業AI業界の現状
  • 2、2023年製造業AI業界はこうなる!
  • 3、2023年実践していただきたいこと
  • 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」
  • 5、国内中小製造業におけるAI導入事例

中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。
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