記事公開日:2023.06.14
最終更新日:2023.06.14

話題のChatGPTとAIと日本の未来

いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。

1.第4次AIブーム?ChatGPTとは

昨年末から対話側AI(人工知能)の「ChatGPT」が大きな話題を呼んでいます。
GPTは「Generative Pre-trained Transformer(生成可能な事前学習済み変換)」の頭文字で、人間と同じような自然な受け答えができる高性能チャットボットを意味しています。
ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。
2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。

第4次AIブームという言葉が、最近少し出てきていますが、過去にAIは3度のブームがありました。

AIの概念自体は古く、1950年に最初に提唱したのは英数学者のアラン・チューリング氏だといわれ、50年代後半から60年代にかけ、第1次AIブームが登場しました。
しかし迷路やパズルなどは解けても用途が限られたため下火となってしまいました。

第2次AIブームは80年代から90年代に起きました。
専門家の知識や知見をコンピューターに覚え込ませる「エキスパートシステム」という手法がとられましたが、結局は人間が情報を提供し続ける必要があり実用化には至りませんでした。
第3次AIブームはトロント大学のジェフリー・ヒントン博士らが2006年に「ディープラーニング(深層学習)」を提唱したことに始まります。
コンピューターが自己学習する機械学習のひとつで、人間の神経系に似ていることから「ニューラルネットワーク」とも呼ばれました。

AIの利用がこれまで進まなかったのは大量のデータを扱えるコンピューターや記憶装置、通信回線などがなかったためでしたが、クラウドやスマートフォンなどの登場により、AI活用が大きく進みました。
それを巧みにビジネスにしたのが「GAFA」などの米大手IT企業でした。

2.ChatGPTの現在地

ChatGPTは、小説の自動生成やゲームでの会話を生成する用途で開発された、「GPT」という言語モデルがベースになっています。
GPTは、与えられたテキストの指示に対して自然言語を生成するAIで、インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴です。
さらに過去の会話内容を記憶したり、内容に誤りがあった場合はユーザーが訂正したりできるなど、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。
現在も改良が加えられており、2023年2月にはChatGPT-3.5がリリースされ、翌月2023年3月にはChatGPT-4がリリースされました。(2023年4月1日時点)

ChatGPTもまた、深層学習機能をベースにしていますが、成功した最大の要因は多額の資金を集め、優秀な人材を集めたことだと言われています。
もともとグーグルなどにいたAI研究者らが研究目的で起ち上げ、そこにテスラのイーロン・マスクCEOらが参画しました。
マイクロソフトも始めに10億ドルを投じ、今や1兆円規模に膨れ上がっています。

一方でChatGPTによる回答は必ずしも正確ではなく、「嘘をつくAI」として、その利用を懸念する声もあります。
これは真偽が確認されていないテキストがトレーニングに使われているほか、十分に学習できていない質問には答えられないというAIの特性によるものの為です。

3.AIと日本の未来

現時点においてChatGPTは様々な課題があり、日々世界を巻き込んだ議論がされています。
一方で我々の見えていないところではAI技術の活用は幅広く使われるようになり、すでに生活の中に浸透しています。
AIを活用するか/しないかではなく、すでに我々の生活は、人工知能(AI)の利用は「避けて通れない」ところまで来ているのです。
世界中の若者はデジタルネーティブ世代であり、携帯電話を通じ、既にAIを日常的に体験しています。
重要なのは、利用するかしないかではなく、AIがもたらすメリットとデメリットの「バランスをどう考えるか。」ということだけなのです。

スマホが出始めたころ、たくさんの日本人はガラケーを使用しており、使い慣れたガラケーをすぐに手放せない人が多くいました。
性能や使い勝手は圧倒的にスマホが良いにも拘わらず。
しかし、スマホの利便性が浸透していくにしたがって、日本人全員がスマホを手にするようになりました。
ChatGPTに代表されるAIも同じです。
世界中でAIの開発競争が進んでいく中で、日本人だけAIを活用しないわけには行きません。

残念ながらAI技術は日本が開発しているわけではありません。
ほとんどは他国の技術です。
一方で昔から日本は、輸入した技術を発展させる能力でこの国は発展してきました。
他国の技術を取り込み、他国以上の発展させる能力・技術のある日本において、実はAI技術は日本を復活させる良いテーマなのです。
他国の技術と残念がらずに、AI技術で日本が一番になれるように積極的に活用していけると良いですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 
■「メーカー経営者のためのAI活用戦略」
取り組み事例に学ぶ!メーカー経営にAIを活⽤する具体的⽅法とは!!

お申し込みはこちらから⇒
メーカー経営者のためのAI活用戦略
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/096847

■このような方にオススメ

  • 自社の経営にAIがどう適用できるかを知りたいメーカー経営者の方
  • 営業がまだまだ属人的で、営業スタッフ個人のスキルに依存していると感じているメーカー経営者の方
  • 生産技術・生産管理部門も特定の熟練者に知見とノウハウが集中していると感じているメーカー経営者の方
  • 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じているメーカー経営者の方
  • 在庫管理を担当者の経験や勘に依存して課題を抱えているメーカー経営者の方

お申し込みはこちらから⇒
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/100984

 

無料ダウンロード!!
2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~

▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼
2024年AI活用時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~

目次

  • 1、製造業AI業界の現状
  • 2、2023年製造業AI業界はこうなる!
  • 3、2023年実践していただきたいこと
  • 4、どの業務・工程でもAIは活用できる「業務別・工程別のAI活用」
  • 5、国内中小製造業におけるAI導入事例

中小製造業のAI活用の最新事例と導入事例この1冊にまとめました。
AI活用術について「考え方」と「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに導入事例を掲載することでAI活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。

今すぐダウンロードする

https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-ai_S045

無料経営相談の際はフォームよりお気軽にお問い合わせください。お電話でのお問い合わせは 0120-958-270へ(平日9時45分~17時30分)