記事公開日:2023.06.16
最終更新日:2023.06.23
2025年の崖対策をしなかった場合の5つのリスク
いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。
「2025年の崖」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
現在、企業の管理業務(基幹業務)は属人化し、従業員が職人と化している企業が多く存在します。
この状態でシステムを導入しても、職人の意見が尊重され過ぎ、業務改善が一部できたとしても、改革や変革といった領域まで踏み込めないパターンが多く見受けられます。
基幹システムについてもDX化が叫ばれ、対応しない企業は様々なシーンでとり残される可能性が高まっています。
そこで今回は、2025年の崖と基幹システム導入(DX化)について触れていきたいと思います。
1.2025年の崖がもたらす影響
<ユーザーへの影響>
・蓄積されたデータを活用しきれず、機会損失につながり、デジタル競争の敗者になる。
・複雑化しブラックボックス化した既存システムが老朽化し、市場の変化に柔軟・迅速に対応できない。
・IT技術者の需要が増加することにより費用(単価)が高くなる。また、採用しにくくなる。
・サイバーセキュリティや事故・災害のリスクが高くなる。
<ベンダーへの影響>
・保守運用に多くのリソースを割くことになる。
・最先端技術を担う人材が確保できなくなる。
2.2025年の崖対策をしなかった場合の5つのリスク
経営リスク
・必要な情報提示の遅れにより経営判断が遅れる。または間違ってしまう。
・融資や助成金等の申請に必要な情報提示が遅れ、借入等へのリスクが高まる。
②業務管理リスク
・継ぎはぎシステムによる2重3重入力等による作業工数、人件費の増加に繋がる。
・属人化が改善できない場合、高齢化等に伴う人的リスクや新しい技術の取り入れが難しくなる。
③機会損失リスク
・在庫や生産ラインの確認等が遅れることで、顧客希望や競合他社に競り負けてしまう。
・無駄な仕入れや在庫、生産計画なのか把握できず、経費コスト等を圧迫してしまう。
④人的リスク
・属人化により、業務の引継ぎや担当者に何かあった際に業務が滞ってしまう。
・高齢化と属人化により、若い人材の採用や定着が悪化する。
⑤新技術・新手法を享受できないリスク
・過去のしがらみや高齢担当者の影響で新技術・新手法が取入れられない。
・新技術・新手法を取り入れたくても外部業者の言いなりもしくは、導入しても費用対効果が出ない。
3.基幹システム導入(DX化)にあたって
2025年の崖を迎える前に、基幹システム導入(DX化)を検討する必要があります。その際は、ITツール導入ありきで進めるのではなく、自社の身の丈に合った導入改善計画を策定し、実行することが重要なポイントとなります。
基幹システム導入を円滑に進めるためには、
・管理業務は職人化させない
・システムベンダー任せにしない
・システム導入の目的・目標を明確にする
・システム導入計画を策定する
・現場を巻き込む
を意識して取り組む必要があります。
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