記事公開日:2024.03.18
最終更新日:2024.04.15
ERP導入にコンサルを活用するメリット・デメリット、選び方を解説!
いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。
今回は、“ERP(基幹システム)導入・活用にコンサルタントは必要か”についてご紹介します。
どのようにすれば一番自分に合うプロジェクトを組成できるかどうか、というお悩みはよく耳にしますが、内製して自社でやるのか、外部のコンサルティングファームに依頼するのかというのは大きな分岐点だと言えます。
そのうえ、我々のように特定の商品を担がないITコンサルタントもいれば、特定のサービスを担いでいるベンダーの中に所属するITコンサルタントという肩書の従業員も存在します。
コンサルサービスを利用するにしても、どうするのがベストだと言えるのか悩ましいところだと思います。
それぞれの長所、短所を押さえて、ベストな活動を選択いただければ幸いです。
目次
1.ERPとは
ERPシステムは、基幹システムとも呼ばれ、組織の様々な業務プロセスを統合し、情報の流れを最適化するためのソフトウェアプラットフォームです。
このシステムは、財務管理、人事、製造、供給チェーン管理など、企業運営の核となる機能を一元化します。
広範囲のシステム導入となるため、比較的高額なIT投資となる一方で、適切に活用・運用できた際の効果が大きいことがポイントです。
2.コンサルタントを利用するメリット
次に、ERPを導入するにあたってコンサルサービスを利用する事には以下のようなメリットがあげられます。
1)外部の知見を得ることができる
特定分野のスペシャリストからノウハウ、ナレッジを得ることが出来ます。
IT化計画書の策定やRFP作成といった業務に関してだけでなく、どんなシステムが自社には合いそうなのか、該当のシステムを活用して、どのような改善活動を行うべきか、ということまで幅広く知見を得ることが出来ます。
2)時短効果を期待できる
コンサルタントを活用することで、擬似的に社内にその分野のエキスパートが入社したような状況になります。経験豊富な知見とプロジェクトマネジメント能力が揃うことになる為、必然的に0から自社のみで仕事を進めるのに比べ、スピードが上がります。
3)使用ではなく、活用にフォーカスが当たる
一般的にベンダーは請負契約的なシステム導入責任を持ちますが、すべてをしてくれる存在というわけではありません。特に、システム活用手法に関しては導入した企業自身が主導権を持つ必要があります。
ベンダーはシステムのスペシャリストですが、貴社の業務内容を知り尽くしているわけではないため、新しい業務フロー案や新規業務ルール決定などを主導しない(できない)のが一般的です。
一方、我々のような第三者的なコンサルサービスでは、“活用”にフォーカスを当て、併走しながら成功を目指します。極論、お客様の状況にベストマッチであれば導入されるパッケージにこだわりはありません。
ここが、最初に申し上げたベンダー所属のコンサルと、第三者的な単独のコンサルサービスの違いであると言えます。
3.コンサルタントを利用するデメリット
一方で、コンサルサービスの利用にはいくつかのデメリットも存在します。
1)スキル育成の遅延
一部業務をアウトソーシングするケースでは、専門家への依存が高まることで内部スキルの育成が遅れる可能性があります。契約が終わった後、似たようなケースが起きたとしても自社単体で対応できないのであれば、それはノウハウを蓄積できなかったという事になります。
2)費用の高額化
システムを入れることだけ考えるのであれば、コンサルサービスはシステム導入費+αの、“α”の部分です。そういう意味では財政面を圧迫することになります。
3)相手次第で満足度が大きく変わる
一般的な知識やあるべき論だけの提案に終始する、経験が浅い、性格が合わない。
様々な要因は考えられますが、コンサルタントのレベル次第で満足度は大きく変動します。クライアント目線になれないように感じる人間が担当者の際は要注意と言えます。
4.ERPコンサルタントを利用すべき企業の特徴
ERPコンサルタントの支援が特に有用な企業の条件ですが
- 複雑なビジネスプロセスを持っている
- 業務改善やシステム統合に課題を抱えている
- データが分散していて、連携が取れていない
- 収益面での改善を取り組みたいと感じている
などが挙げられます。
また、内部にERP導入の経験や知識が不足している場合も、専門家の支援が必要とされます。
5.ERPコンサルタントの選び方
一口にERPコンサルといっても、大手企業から中小企業まで、様々な事業規模のコンサルティングファームがあります。
適切なERPコンサルタントを選ぶためには、そのコンサルタントが持つ業界知識や実績、強みや提供するサービス内容を詳細に検討する必要があります。信頼できる参考情報や推薦を基に選定することも重要です。
貴社の実態に即した、効果的な課題解決提案をしているかどうかをよく確認してください。
DXをうたいながら部分最適に終始するようなシステム導入提案は、ERPが関係するのであれば要注意です。
6.ERP導入の具体的なステップと成功事例
ERP導入プロセスとしては
- システム計画書策定
- 現状ヒアリング・課題抽出
- RFP作成
- ベンダー選定
- 要件定義、Fit&Gap
- 基本設計
- 詳細設計
- 各種テスト
- データ移行
- 並行稼働準備
- 移行テスト、承認
- 本導入
と、少し省いても少なくないステップが存在します。各プロセスの中でベンダーが主体でやる内容、自社が主体性を持たなくてはいけない内容をしっかり把握することが大切です。
多くの企業がERPシステムを成功裏に導入しており、その事例から学ぶことは多いです。
こちらのコラムの最後にERP導入の成功事例集のご案内をしております。是非そちらからご確認いただければと思います。
7.まとめ
ERP導入は企業にとって大きな投資であり決断です。正しく導入すればビジネスプロセスの効率化、意思決定の迅速化、全体的なコスト削減に繋がります。一方で、ただのシステム導入に終始してしまい、活用までたどり着けないような事例も数多く存在しています。
導入を検討する際は、今回紹介したポイントを参考にご検討ください。
船井総研ではERPの活用を通しての業績改善・業務改革PJを数多く担当しています。
自社に合ったERP導入方法にお迷いの際や、投資対効果に不安が強い、DX方針が定まらない、というようなご不安がおありでしたら、ぜひお声がけください。
基幹システム導入+業務改革事例レポート
レポートの内容
基幹システム導入・活用のポイントを丸ッとご紹介します!
- システム導入のポイント
- プロジェクト推進のポイント
- 導入、活用による効果事例紹介
「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ
- 旧システムを刷新し、業務改革を実行したい経営者様
- 数々の業務効率化を図り、費用対効果の高いシステム導入を行いたい経営者様
- 紙だらけの業務をデジタル化したいと思っている経営者様
- 経験と勘に頼らないデータドリブン経営を実践したいと思っている経営者様
- スモールスタートからDXを始めたいと思っている経営者様
https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_02221_S045
■関連するセミナーのご案内
~ERP・基幹システム導入を通じて「”脱”Excel管理」「”脱”紙伝票管理」を実現し生産性アップ!~
ERP導入を通じて「“脱”Excel管理」「“脱”紙伝票」を実現!セットメーカーにおける生産性アップの最新事例を大公開!
セミナー詳細・申込はこちらから
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/111209
■開催日程
全てオンライン開催となります
以下の日程よりご都合の良い日程をお選び下さい
※内容は全て一緒です
- 2024/04/16 (火) 13:00~15:00
- 2024/04/23 (火) 13:00~15:00
- 2024/04/24 (水) 13:00~15:00
◆このような方におすすめです!
- 従業員数30~300名のセットメーカーの事業主の方
- 「Excelの手入力作業」や「二重三重の生産管理・原価管理業務」が多いセットメーカーの事業主の方
- Excelや紙伝票で溢れている現場を効率化し、生産性アップを目指していきたいセットメーカーの事業主の方
- 「ブラックボックス化・属人化」している自社の生産管理業務を「見える化・自動化・脱属人化」していきたいセットメーカーの事業主の方
- 自社で新たなERP・基幹システムの導入を検討しているセットメーカーの事業主の方
- 業務改革を伴うERP・基幹システム導入の具体的な実践事例やコストダウンの進め方についてご興味のあるセットメーカーの事業主の方
◆学べるポイントはこちら!
【Point01】従業員数30~300名のセットメーカーにおける「脱・エクセル」「脱・紙伝票」の手法がわかる!
~現場にExcelや紙伝票が散在しており、二重三重業務が常態化している・・・そんな現場の実態にお悩みのセットメーカー社長のためのセミナーです~
【Point02】従業員数30~300名のセットメーカーにおける生産性アップ&コストダウンの手法がわかる!
~自社の生産性アップやコストダウンの実現に向けて、どこから手を付けてよいかわからない・・・そんなセットメーカー社長のためのセミナーです~
【Point03】職人化・属人化している業務を改善するためのシステムを導入する方法がわかる!
~一部の熟練者・職人に依存している業務にシステムを導入・活用する方法がわかります~
【Point04】セットメーカーにおける実際のDX取り組み事例がわかる!
~理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できる脱Excel&脱紙伝票の進め方がわかります~
本セミナーにご興味のある方は
是非「今すぐ!」以下のURLより詳細をご確認ください!
お申し込みはこちらから⇒
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/111209