記事公開日:2022.04.04
最終更新日:2023.08.31
“DXツール導入前”に実施すべきこととは?
いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。
今回は、「“DXツール導入前”に実施すべきこととは?」
というテーマについてお伝えさせていただきます。
1.“DXツール導入前”に実施すべきこととは?
昨今、製造業におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の必要性が叫ばれている中、各システム会社からさまざまな種類のDXツールがリリースされています。
そのような状況もあり、「DX」という言葉を聞くと、「いきなりシステムやデジタル技術を導入して、現状をより良い方向に変えていく」という発想が思い浮かびやすいかと思います。
ところが、実際には現状の業務のあり方をそのままにしておいてDXツールだけを導入しても、大きな成果(生産性向上)には繋がらないものです。
DXツール云々を言う前に、まずは現状のビジネスモデルや業務プロセス、帳票・データのあり方や管理手法等を改革・改善させることが先決ということになります。
2.具体例
【例:見積もり業務のAI化】
AIシステムの導入を通じて、新規の見積もり算出の参考情報として使用する「過去の類似図面データ」を探し出す作業をAIに代替させたい場合
①見積もり作成に使用する参考情報(例:図面データ、積算書データ等)の管理先がバラバラになっていないか?
②見積もり積算書のフォーマットが「担当者の好み」によってバラバラになっていないか?
③見積もり作成に際して、使用目的が曖昧な帳票が余計に存在していないか?
④ペーパーレス化が進んでおらず、紙媒体での情報管理が常態化していないか?
⑤各帳票間の転記作業が頻発しており、業務の二度手間が発生していないか?
――
例えば上記①~⑤のように、DXツールの導入前に、まずは現状の業務のあり方や帳票・データのあり方等の見直しから実施していくことが重要です。
既存の帳票やデータ等をそのまま活用できればスムーズですが、現実的には多くの中堅・中小製造業がDXを推進していく場合、既存の帳票やデータ等を何の加工・置き換えもなしにそのまま活用できるケースは少数派です。
ただ、既存の帳票やデータ等をそのまま活用できないからDX自体を諦めるという発想ではなく、
「導入する新たなシステムやツールに合わせて 現場のあり方やデータの仕様を変えていく」
という発想をベースに、DXの実現に向けて足りない点をタイムリーに補ってあげる動きが必要となってきます。
このように、DXツールの導入前の段階で現状のビジネスモデルや業務プロセス、帳票・データのあり方や管理手法等を改革・改善させることができるかどうか?
これこそが、DX実現に向けた最大のポイントと言っても過言ではないでしょう。
以上、「“DXツール導入前”に実施すべきこととは?」というテーマについてお伝えさせていただきました。
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