記事公開日:2022.10.17
最終更新日:2023.01.20
生産現場の段取り改善&原価改善のポイントとは?
いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。
今回は、「生産現場の段取り改善&原価改善のポイントとは?」というテーマについてお伝えさせていただきます。
1.段取り改善&原価改善に繋げるためのデータ取得&分析方法とは?
以前、のコラム記事にて、
「製造業の生産現場における“工数データ把握”の重要性」
について紹介させていただきました。
※過去コラムは本コラム最後のリンクよりご確認頂けます
タイトル:「工場の収益・原価改善に直結!“工数データ把握”の重要性とは?」
今回は上述のコラム記事の続編として、
生産現場で工数データを把握した先の「データ分析&段取り改善」を
より精度高く実行できるようになるためのポイントをご紹介いたします。
2.ポイントは「段取り工程の細分化」
いきなり結論となりますが、
生産現場で工数データを把握した先の「データ分析&段取り改善」を
より精度高く実行できるようになるためのポイントとして、
「段取り工程の細分化」というキーワードが挙げられます。
「段取り作業の細分化」とは、
段取り工程をすべて一括りに捉えるのではなく、
・「外段取り」と「内段取り」に分ける
・内段取りの中でも、「作業担当者によって工数のバラつきが生じやすい工程」と「それ以外の工程」に分ける
等の考え方のことを指します。
例えば、機械加工業の場合、
「段取り工程の細分化」の一例を挙げると、
以下①~③のような分類ができます。
①準備(外段取り):切削工具(刃物)の準備、治具の用意等
②交換(内段取り):治具類の取り外し、NCプログラムの読み込み等
③調整:最初の1個目の良品を作るまでの加工等
上記①~③の工程のうち、
- ①・②の工程は誰が担当してもさほど時間差がつかない
- ③の工程では作業担当者による工数のバラつきが生じやすい
という仮説がある場合、
- ①・②の工程は一括りにして工数データを取得する
- ③の工程は①・②の工程から独立させて工数データを取得する
という方法を取ります。
上述のように、段取り工程を「①・②」と「③」に分けて工数データの取得を進めていくことで、後々のデータ分析の際に、「③の工程を誰が担当した場合に標準時間以上の工数がかかったか」をより精度高く突き止めることができるようになります。
段取り工程を細分化し、「勘や経験」ではなく「実際のデータ」をもとに改善対象となる工程を特定できるようになることで、その後の段取り改善の精度もアップします。
データ活用の話になった際に、放っておくと「データを取得すること」自体が目的化してしまいがちですが、今回ご紹介した例の場合、あくまでも目的は
・取得したデータを分析し、
・その後の段取り改善&原価改善に活かす
こととなります。
是非、参考にしていただければ幸いです。
以上、「生産現場の段取り改善&原価改善のポイントとは?」
というテーマについてお伝えさせていただきました。
前編のコラムはこちら
「工場の収益・原価改善に直結!“工数データ把握”の重要性とは?」
https://smart-factory.funaisoken.co.jp/220907-2/
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