記事公開日:2024.03.05
最終更新日:2024.03.18
製造業が取り組むべき次世代原価管理とは?
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1.中小製造業における原価管理の現状
まずはこちらのグラフをご覧ください。
こちらは日本銀行「全国企業短期経済観測調査」で公開されているデータをグラフ化したものです。
横軸を年月。縦軸を仕入価格・販売価格が上昇している企業の割合から下落している企業の割合を引き算した数値を表しています。
このグラフは、仕入価格のグラフと販売価格のグラフの差を見ることで仕入価格の変動に対して販売価格が適切に変動できている企業の割合を把握することができます。
グラフから見てもわかるように、大企業・中堅企業と比較して中小企業はグラフの差が大きく、仕入価格高騰に対して販売価格への転嫁ができている企業が少ないです。
つまり、仕入価格高騰・原材料高騰といった自社でコントロールできない外部要因に対して、特に中小製造業はこうした外部要因を簡単に販売価格へ転嫁することができないのが現状なのです。
この原因はいくつか考えられます。
- 取引先企業とのパワーバランス。
- 長年付き合いのある会社で価格変更ができていない。
- 価格変更のための根拠を提出することができない。
- そもそも価格高騰自体を適切に把握できていない。
また同時に、人手不足がしきりに騒がれている中で、社内で価格改定の為の取組を行う時間を取ることが出来ずに目の前の仕事をとにかくこなすことに注力してしまっている企業もあるのではないでしょうか?
これにより、気づかないうちに利益を圧迫してしまっており、決算時に思うように利益が出てないことが判明することもしばしばあると考えられます。
単に現場工程を自動化するにも導入費用が掛かりますし、どの工程から自動化したらよいのかが不明確で、今までの勘や経験から自動化箇所をあてずっぽうで特定しても思うように効果は出ません。
では、どのように対処すればよいのか?
それはデータ分析を自動化し、リアルタイムに分析結果を把握。結果をもとに即時対応できるような体制を作ることで対処できるようになります。
近年では、BIツールを筆頭としてデータ分析業務を内製化&自動化できるような便利ツールが増えてきました。
中には、自社サーバにあるデータと自動連携して生産管理システムに入力されたデータがリアルタイムで集計し、表示されるように設定できるものもあります。
2.次世代原価管理方法(年・月単位から案件単位のリアルタイム管理へ)
かつての原価管理方法は、Excelやシステムを使ってデータ集計することが多くあったと思います。今現在でもこのような原価管理をされている企業様も多いです。
しかし、これでは製品別案件別工程別に細かく分析するには相当の工数がかかり、また費用が掛かるため、原価管理体制を構築するまでの障壁が高くなってしまいます。
また、リアルタイムに集計することが不可能である場合が多く、どうしても年単位・月単位で原価管理をせざるを得ないことが多いのではないでしょうか?
上記の課題により、原価管理を行うための作業に工数を取られてしまい、データ集計・分析の本来の目的である現場改善に作業工数を割く余裕がなくなってしまうことが発生します。そのため、多くの企業ではデータ分析等をせずに勘や経験に依存した現場改善が行われてしまうのです。
これらを解決するのが次世代原価管理方法になるのです。
2024年に実施すべき次世代原価管理の方法は、BIを使った原価管理です。
BIツールを使うことにより、詳細なデータ分析を素早くリアルタイムに実施することが可能です。
また、BIはローコードで構築することができるため、内製化しやすく、低コストで原価管理が可能となります。
これにより、今までデータ分析に時間をとられてしまっていた課題が解決され、現場改善に時間を割くことができるようになるのです。
3.船井総研の立ち位置
船井総研は、既存システムとBI接続のシステム技術的な設定から実際のBIの構築、最適な原価管理方法の提案、足りないデータの取得、分析結果をもとにした現場改善のサポートまで、すべて取り組みをさせていただいております。
- 自社ではどのような原価管理ができるのか?
- BIって何?具体的に何ができるの?
- 自社の経営状況をリアルタイムに把握したい!
- そもそも既存システムが使えていない、、、、
と感じられている企業様はぜひ船井総研へお問い合わせください。
今回は2024年に実施すべき原価管理方法に関してほんの少しご説明いたしました。
実際にどのような取り組みをしたらよいのか?どのようなBIができるのか?に関しては2024年原価管理時流予測レポートをダウンロードしていただけますと幸いです。
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原価管理における中小製造業の課題とその解決策、すぐに動き出せる具体的な原価管理について記載しております。
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