記事公開日:2022.03.02
最終更新日:2023.08.19

DXで中堅・中小企業の属人化業務を解消する方法

▼無料ダウンロードはこちらをクリック
製造業 基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~

1.はじめに

本コラムでは、中堅・中小製造業の現場業務の属人化業務解消方法について説明をさせていただきます。創業当時は、限られた人数で、一人が多様な業務を担当しなければならなかった状況が、企業規模が多くなるにつれて、社員も増えていき、業務の種類も量も増えた結果、限られた人にしかできない業務が発生することがあります。その対策として、よく「業務標準化」を行うことで、マニュアル(業務手順書)等を作成し、それを見れば、誰でもできるようにしましょうということを行ってきました。しかし、実際は、「業務標準化」しようにも、その業務のやり方は特定の人に依存しているため、その人にマニュアル作成を依頼することになります。現状業務もあるため、なかなか作成が進まないといったことがあります。他の人が作成を手伝おうにも、結局その人に聞かないとわからないので、これまた、なかなか進みません。では、どうすればいいのか。
大企業などであれば、業務の標準化活動に業務として時間を割いたり、人員を当てたりすることが可能ですが、中堅・中小企業では、そうはいきません。日々の忙しい業務の中でやっていくことになります。それなのに得られる成果物がマニュアルだけでは、物足りない気もします。そこで、属人化している業務を解消する方法の概要について以下の章で、説明をします。

2.属人化業務のタイプ分析

属人化した業務は、大きく二つタイプに分けることが出来ます。
A型:やり方が明確になれば誰でもできる業務
B型:できるようになるまでに経験・知識が必要な業務

A型は、多くの一般的な仕事が当てはまります。現状の担当者しかやり方を知らないので、属人化してしまっているケースです。ずっと、特定の人が担当しているために、関係する人物・他業務、必要な知識・業務内容が明確になっていないといったこと等が原因です。専門性はそこまで高くないため、手間をかければ標準化することが可能です。
B型は免許が必要な業務や熟練技術者の仕事が当てはまります。業務手順が分かっても、許可や免許、専門知識、技術、経験、勘、才能等が必要なため、一朝一夕にはできるようにならないケースです。
これらの属人化業務はそれぞれ解決策が異なります。A型は、インプットとアウトプット、業務手順と注意点を明確にすることである程度同じ結果を出すことが出来るようになります。B型は、インプットとアウトプット、業務手順と注意点を明確にして、かつ、計画的に人材採用・人材育成・外注等を計画的に実行していくことが必要になります。

3.DXと業務刷新による属人化解消の方法

従来の属人化解消方法であれば、前項で述べた方法で標準化すること可能です。得られる成果は、マニュアル(業務手順書)等で、属人化の解消は出来ました。しかし、それらは、あくまで、従来からの業務内容が明確になった状態であり、人の手による作業に入っている以上、また、属人化する可能性があります。根本から属人化を解消しようとした場合、その業務自体を仕組み化(=システム化)する必要があります。ここでの仕組化のポイントは3つあります。

①アウトプットを意識して、業務自体の必要性を考慮すること
②従来業務内容にとらわれず、そのまま仕組化せずにゼロから構築すること
③人の介入を減らし、自動化・機械化し、属人化する要素を減らすころ

まず、「①アウトプットを意識して、業務自体の必要性を考慮すること」について説明いたします。こちらは、その業務自体のあり方を考え直す方法です。そもそも、その業務が、必要あるのか、他の業務と一緒にすることは出来ないかなどです。複数の関連する業務を俯瞰して、整理していくことが大切です。
続いて、「②従来業務内容にとらわれず、そのまま仕組化せずにゼロから構築すること」について説明いたします。現状の作業手順が確立した時には無かった便利ツールが多く存在していますので、それらの活用を考慮しながら、手順を再構築します。
最後に、「③人の介入を減らし、自動化・機械化し、属人化する要素を減らすころ」について説明します。人の手を使う頻度を減らすこと、機械に作業させる時間を増やすことで、生産性を上げて、より付加価値が高い業務に人材を使うようにします。今いる人材を活用する方が、コストの増加につながらないため、判断迷うところですが、業務全体を見直すことで改善メリットの方が大きくなるように検討をします。

4.まとめ

今回のコラムでは、属人化している業務の解決策についてポイントを説明させていただきました。本内容を自社の業務改善、成長発展のお役に立てていただきたいです。今後発行する後編では、業務刷新をともなう業務属人化を解消するための考え方について、より詳細に説明していきます。また、上記内容の達成に支援が必要な場合は、弊社にお声がけいただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

▼無料ダウンロードはこちらをクリック
製造業 基幹システム活用2024年時流予測レポート ~今後の業界動向・トレンドを予測~

 

工場の基幹システム活用に関するおすすめ記事

最大効率!費用を抑えてIT投資を叶えた事例をご紹介

DXで生産性を向上させている製造業の特徴

統合型基幹システムの解説と失敗するシステム3つの特徴

製造業で生産性を最大化させるための統合型基幹システム導入の方法

DXで中堅・中小企業の属人化業務を解消する方法

無料経営相談の際はフォームよりお気軽にお問い合わせください。お電話でのお問い合わせは 0120-958-270へ(平日9時45分~17時30分)