記事公開日:2020.10.09
最終更新日:2024.05.10
産業用ロボットとは?工場への導入からコストまで成功させる方法徹底解説
目次
1.産業用ロボットとは?
産業用ロボットは、工業や製造業などの産業分野で使用される目的を持ったロボットのことを指します。 産業用ロボットは、日本においても自動化された自動車工場や食品製造ラインで幅広く普及しており、さまざまな作業を担当することができます。
例えば、自由度の高いアームを使って、組立、溶接、積載や移動、塗装、検査、搬送、パッケージングなどの作業を効率的に行うことができます。過去に人手で行っていた作業を代替し、高い生産性と品質を維持しながら製品をつくっています。
これらのロボットは、多くの場合、プログラミングなどの技術を利用して制御されます。他にもセンサー技術などを活用することで、環境の変化に応じて柔軟に作業変更することができます。
2.産業用ロボットにはどんな種類がある?
産業用ロボットにはどのような種類のロボットがあるのか解説します。
代表的なものとしては「垂直多関節ロボット」「スカラロボット」「パラレルリンクロボット」「直交ロボット」の4分類に分けられます。
産業用ロボット、と言って真っ先にイメージされるのは「垂直多関節ロボット」だと思います。それぞれのロボットに特徴/得意/不得意があるため、用途に応じて使い分ける必要があります。
「ロボットを何かに使いたいから導入したい」ではロボットの種類を決めることも困難です。
「この目的のためロボットを導入したい」と自社の課題を明確にすることで、よりニーズに合ったロボットシステムの導入が可能となります。
3.産業用ロボットを導入するにはまず何をすればいいの?
先ほども書いた通り、まずは自社の課題を明確にすることが導入の第一歩となります。
すぐに課題が思い浮かばなくても心配はいりません!!
産業用ロボットを工場へ導入した事例を見ていると、「これは自分の工場でも使えそうだ」と気づくことがあると思います。水平多関節ロボットの実際の使用例や、空間を最大限に活用したロボット活用方法を見ることで、導入イメージが湧いてくるはずです。
昨今ではオンライン展示会のようなイベントも多く開催されているので、そのような場で最新の技術や導入事例に触れてヒントを得るのもいいかもしれません。
当サイトでも以下のようなロボット事例紹介コラムや事例集のダウンロードサービスなどがあります。是非参考にしてみて下さい。
https://smart-factory.funaisoken.co.jp/robot-jirei/
少し情報収集をするとなんとなくイメージが湧いてきたでしょうか?イメージが湧いたら、ここから実際に産業用ロボット導入を進めていきます。
実際にロボット導入をする業者がSIer(システムインテグレーター)です。 SIerとは、構想から設計、見積もり、各種装置の手配、組付け、設置工事、試運転、操作説明等の教育、稼働立ち合いまでを請け負う機械設備屋さんです。
産業用ロボットを導入する際には必ずSIerへの依頼が必要となります。(自社で上記全てを実施できる体制があるのであれば不要ですが、、、)
なので、信頼できる腕のいいSIerを選定することも産業用ロボットを導入する上で重要な項目の一つになります。
4.産業用ロボットの価格ってどれくらい?
様々な種類の産業用ロボットがありますが小型で安価な物であれば100万円程度から購入することができます。構造や機器によりますが、一般的に使われるサイズで300万~500万前後となります。
「え、ロボットって意外と安い」、「それなら1台買おう!」
そう思った方、残念ですが産業用ロボット単体ではロボットは駆動しません。
実際にロボットシステムを導入する場合、場合によりますが以下のような付帯設備が必要となります。
- 安全柵
- 制御盤
- ロボット架台
- ロボットハンド
- 各種センサー類
- ワークストッカー
- 搬送装置 etc、、、
これらの付帯設備を設計製作するのがSIerです。
設計費等をシステムインテグレーション費用といいます。
5.実際に産業用ロボットを導入すると総額は?
上記の通り、産業用ロボット単体ではロボットシステムは成り立ちません。
様々な付帯設備により工場のニーズに合ったロボットシステムを構築していくことが必要になります。
では、実際にロボットシステムを導入しようとした場合、総額はどれくらいになるのでしょうか?
事例を交えながら見ていきましょう。
①垂直多関節ロボットを用いた塗装ロボットシステム
防爆ロボット | ¥5,000,000 |
---|---|
付帯設備 | ¥5,000,000 |
ロボット架台 | ¥1,000,000 |
制御装置 | ¥4,000,000 |
設置工事費 | ¥7,000,000(試運転調整費含む) |
設計費 | ¥1,500,000 |
合計 | ¥23,500,000 |
②画像認識システムを用いた重量ワークのハンドリングロボットシステム
多関節ロボット | ¥3,000,000 |
---|---|
付帯設備 | ¥5,000,000 |
制御装置 | ¥7,000,000 |
画像認識システム | ¥10,000,000 |
設置工事費 | ¥10,000,000(試運転調整費含む) |
設計費 | ¥5,000,000 |
合計 | ¥40,000,000 |
それぞれの現場のニーズにより総額は大きく違ってきます。
ロボットシステムを導入することでどれくらいの投資対効果を得られるのか、事前に把握しておくことが非常に重要です。
概ね、投資金額の回収は2年~5年程度で考えると良いでしょう。
例えば、①の事例のように¥23,000,000の導入コストが掛かる場合について。
人件費1人年間500万円とした場合、ロボットシステムを導入したことで2人の作業者が削減できると仮定すると、¥23,000,000÷¥10,000,000=2.3年となります。
このように投資対効果を計算することで投資判断が可能となります。
6.おわりに
いかがでしたでしょうか。新規の産業用ロボット導入の際にお役立ていただけますと幸いです。
更に産業用ロボット導入やコストについてお知りになりたい方向けに、無料のレポートをご用意しております。
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まずはこちらのレポートより産業用ロボットについての情報をキャッチアップいただければと思います。
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