記事公開日:2024.04.26
最終更新日:2024.04.26

ERPとは?意味や基幹システムとの違いを解説

「基幹システム刷新!」、「ERP導入!」というキーワードは聞きなれた言葉ではありますが、実際にERPとは?基幹システムとの違いは?などの疑問にお答えしたく、そこで今回はERPと基幹システムの違いについて徹底解説いたします。

1.ERPとは

ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略で、日本語では、統合基幹業務システム、基幹システムといいます。
また、ERPパッケージ、ERPシステム、業務統合パッケージなど様々な呼び方もされています。
ERPは、企業の「会計業務」「人事業務」「生産業務」「物流業務」「販売業務」などの基幹となる業務を統合し、効率化、情報の一元化を図るためのシステムとして誕生しました。
ERPは、次の5つに分類されたシステムを統合し、ユーザーへ提供します。
これらのシステムは、多くの企業で共通して利用され、企業運営に欠かせないものとなっています。

  • 会計管理システム
  • 販売管理システム
  • 在庫購買管理システム
  • 生産管理システム
  • 人事給与管理システム

2.ERPと基幹システムの違い

基幹システムとERPは、どちらも社内の基幹業務を効率化する役割があるシステムですが、それぞれの目的や対応範囲には違いがあります。
基幹システムは業務ごとにシステムが独立しており、特定の業務を効率化することが目的です。
人事システムは人事業務を効率化、在庫管理システムは在庫管理を効率化するなど、対応範囲が狭いためERPに比べて低コストかつ少ない工数で導入ができるでしょう。
なお部署間でデータをやり取りする際は、既存システムとの連携が必要です。

一方ERPは統合基幹業務システムといい、各業務に関わる基幹システムやデータを一元管理することで、業務効率化や経営戦略立案・意思決定の迅速化を目的としています。
複数の主要業務を一つのシステムで管理するため、データの連携性に優れており、部署や業務をまたいだ情報共有の簡易化を実現できます。
しかし基幹システムに比べて対応する業務が幅広いため、関係する多くの部署で導入準備が必要となり、システム導入は大掛かりな作業となるでしょう。
業務フローの大幅な変更が必要になったり社内周知や操作マニュアルの作成を行ったりと、基幹システムと比較すると導入前の準備や体制整備に手間がかかります。

3.ERPの主な種類

最も重要なことは「導入テストをしっかりと行う」ことです。
生産管理システムを正しく導入できれば、工数削減や生産効率アップができ、結果的に売り上げ増加や利益率アップに繋がるので、経営という観点でも切っても切り離せない部分です。

今回ご紹介した、失敗例と同じようなことにならないためにも、事前に準備をシッカリと行っていただき、現場の声を吸い上げられる導入テストを行える生産管理システムをお選びください。

また、弊社では様々なノウハウをもとに生産管理システムの導入ご支援が可能となっておりますので、ご興味のある方はぜひご相談いただければと思います。

このコラムが皆様の工場にお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

4.ERPのメリットデメリット

4-1. ERPのメリット
特に、ERPの大きなメリットは、企業内の情報を一元管理しているということにあります。
これは、企業内のあらゆる情報を瞬時に一箇所に集められることを意味し、したがって経営分析や経営戦略の構築、経営の見える化という点でも大きなパワーを秘めているといえるのです。

また、システム同士のスムーズな連携によって業務効率が向上することもERPのメリットの一つです。
ERPでは、会計や販売、生産といった業務をまとめて管理できます。
ERPを導入すれば、それぞれの情報を個別に管理する煩雑さから解放され、効率よく業務を進められるようになるでしょう。

次に、経営上の意思決定を迅速に行えることもERPの強みです。
情報の一元管理によって、経営層は企業内の状況を素早く正確に把握できるようになります。
その結果、経営層は会社にとって最適な意思決定を迅速に下すことが可能となるのです。

ERPには、成功企業のベストプラクティスを有効活用できるというメリットもあります。
ベストプラクティスとは、各業種において蓄積されたビジネスプロセスのノウハウのことです。
ERPパッケージが所有しているベストプラクティスを自社においても活用できるため、事業の効率的な成長が図れるでしょう。

4-2. ERPのデメリット
ERPのデメリットは、種類が多岐にわたるため、自社に合ったシステムを選ぶのが難しいことです。
目についたシステムを気軽に導入するのではなく、事前に検討を重ねることが重要です。
また、ERPを導入する前には社内教育をしっかりと行う必要があります。
ERPは業務効率を改善してくれるツールですが、社員が正しく使いこなさなければ意味がありません。
ERPを導入する前に、ERPが何の役に立つのか、どのように使うのかといったことを教育する必要があります。
そして、導入にある程度のコストがかかることもERPのデメリットの一つです。

5.自社に合ったERP選定の7つのポイント

「自社の業務にFitしたERPを導入したい」、「ERPの導入コストに見合う効果を得られるだろうか」
など、ERPを選ぶ際には様々な思いや不安があるのではないでしょうか。

業務プロセスの改善やコスト削減などのメリットがあるERPですが、数多く存在する製品の中から自社業務に最適なものを選ぶことは容易ではありません。

また経営課題や業務フロー、ERP導入にかけられる予算などは企業ごとに異なるため、100社あれば100通りのあり方でERPは構築されるものです。

そこで本コラムでは、自社業務に最適なERPを選ぶためのポイントとして以下をご説明します。

  • 自社業務との適合性は高いか
  • カスタマイズ性(柔軟性)は高いか
  • ライセンスの提供方法は自社に合うか
  • 現場の方が使いこなせるか
  • 導入時や保守運用時などのサポートは充実しているか
  • セキュリティレベルは高いか
  • 導入実績は豊富か

上記を踏まえてERPを選ぶことで「自社業務にFitしなかった」や「業務効率化できず、逆にシステム導入コストがかかった」などの損失を回避できるでしょう。

6.ERP導入の流れ

ERPを実際に導入する前に、ERP導入の基本的な流れを押さえておきましょう。

1つ目のプロセスは、ERPを導入する目的を明確にすることです。
ERPを導入することでどのような課題を解決したいのか、最初に明らかにしておきましょう。
それによって必要な機能が把握でき、導入するERPパッケージが選びやすくなります。
また、社員にERPの導入目的を説明するうえでも役に立ちます。

2つ目のプロセスは、プロジェクトの推進者を選定し、各部署の担当者と打ち合わせることです。
ERPに関するプロジェクトは社内の業務全般に関わるため、広い範囲をカバーできるように必ず2人以上の推進者を選ぶようにしてください。
推進者に適している人材としては、部署間をまたいで発言できる経営層に近い役職者が挙げられます。
推進者の次に、各部署でプロジェクトの責任を負う担当者を選び、打ち合わせを進めていきます。

3つ目のプロセスは、ERP導入に関わる業務プロセスなどについて棚卸ししておくことです。
今後ERPで管理することになる業務について、今はどのようなツールで管理しているのかを確かめておきましょう。
業務プロセスは各企業に固有のものなので、基本的には自社で棚卸しを進める必要があります。

4つ目のプロセスは、ERPでカバーできる範囲に合わせて新しい業務フローを構築することです。
棚卸しした業務内容を基に、ERPでどの範囲までをカバーするのかということを決めていきましょう。

5つ目のプロセスとして、ERPの試験運用を行います。
試験運用の段階では、従来のシステムと併用しながら、問題なくERPが運用できるかどうかを確認してください。

試験運用に問題がなければ、6つ目のプロセスとして、ERPの本格運用を始めます。
社内全体に向けてマニュアルを作成し、状況に応じて機能を調整しながら運用を行います。

 
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