ERP CONSULTING COLUMN ERP・基幹システムコンサルティングコラム

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情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_仕様要求作成編

2021.06.11

1.はじめに 本コラムでは、情報システム、いわゆる情シス部隊が存在しない企業様において、新たに基幹システム(生産管理、工程管理、会計管理、購買管理といった複数の機能群を有し、一つのデータベースで統合したシステム、ERPともいう)を導入する場合の検討から導入、活用までの流れについて、数回のシリーズに分けてお届けさせていただきます。 第2回の今回は、導入を進めるにあたって、自社に必要な仕様をどのように整理していくかを解説いたします。 2.前回の振り返りと本コラム内容について 前回のコラムでは、検討開始の初動から仕様検討を開始するまでの間に実施することとして、(1)プロジェクトチーム体制(2)目的(3)導入範囲(4)目標・期待効果といった項目について解説をしました。 本コラムでは、導入するシステムに求める、期待する機能をどのように考えて具体性を持たせていくかについて解説いたします。 3.仕様要求の検討 前回のコラムでは、導入範囲と目的・期待効果について、大まかに決めることを提案しました。今回の仕様要求を検討する段階では、この導入範囲を深掘りして、現在のどの業務をシステムにどのような形で織り込んでいくのかを一つずつ検討していきます。 この段階では、一旦はすべての業務をシステムに組み込むことを意識することが大切です。そして、すべての業務に対してシステム化を行った場合、どのような全体像になるかをつかんでおくことは、継続的にシステム化を進めていく中で重要な情報になります。 具体的には、以下の順番で行います。 (1)主要となる業務フローを書き出します。そして、その業務フローの中で、各業務で行う作業を可能な限り、詳細に箇条書きにします。 (2)その箇条書きにした作業を一つずつ見ていきます。一つずつ見ていく際に、手作業か・PCを使用するか・自分ひとりで完結する作業か、などといった、その作業をする上でポイントとなるところを考慮しながら、システムに置き換えるかどうか、置き換えるならどのように置き換えるかを判断していきます。この時の判断は、最初に決めている「導入の目的」を念頭に置いて決定をします。(実際に出来るかどうかは別として決めていきます。)この作業を実施する際は、実際にその作業をしている人の意見を聞きながら、ポイントを見逃さないようにしましょう。 (3)業務フローに基づいた各作業の洗い出しとシステム化対象の選別が完了すると、どういった機能が必要かが判明するので、これを基に仕様要求の一覧表を作成することが出来、システムベンダーとの会話が可能になります。システムベンダーとは、業務フローと仕様要求の一覧表を見ながら会話することで、出来ることと出来ない事、出来ない事はどうすればいいのかを議論することが可能になるため、今後の進め方が容易になります。 4.おわりに 上記の内容は、作業には時間がかかりますが、主要業務の最初から最後までを精査することで、確認漏れを防ぐことが出来るようになるので、後々の手戻り発生を防ぐことが可能になります。 情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_仕様要求作成編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 前回のコラムはこちら 情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_検討開始編 中堅・中小製造業におけるAI導入に関する考え方や、 具体的な事例をもっと知りたい方は、 是非以下の「無料オンライン相談」をご活用ください。 ご相談内容に応じて最適なコンサルタントを選定し、対応させていただきます。 ▼無料オンライン相談のお申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ▼【2021年6月開催】オンラインセミナー開催のご案内 「機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー」 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ <このような方におすすめ> 従業員100名以下で マシニングセンタ・NC旋盤等を保有する機械加工業の社長様 多品種少量生産で一品特注品も多い機械加工業の社長様 熟練技術・職人的な業務、属人化している工程が多い機械加工業の社長様 人手の掛かる工程や手間・工数が掛かる工程が多い機械加工業の社長様 AI&ロボットにこれから取り組みたいが、どのように始めれば良いか分からない社長様 <本セミナーで学べるポイント> ①従業員100名以下の機械加工業の社長が知っておくべきAI&ロボットが分かる! ⇒少数精鋭主義の社長の為のAI&ロボット活用術が分かります ②マシニングセンタ・NC旋盤等を保有していて多品種少量生産で活用できるAI&ロボットが分かる! ⇒大量生産ではなく多品種少量生産に適したAI&ロボットの導入法が分かります ③熟練技術・職人的な業務にAI&ロボット導入する方法が分かる! ⇒一部の熟練者・職人に依存している業務にAI&ロボットを活用する方法が分かります ④基礎知識や導入経験がない社長でも多品種少量生産AI&ロボット導入法が分かる! ⇒多品種少量生産対応AI&ロボットは良く分からない…そんな社長の為のセミナーです ⑤自社でどんな工程・業務でAI&ロボットが活用できるかが具体的に分かる! ⇒理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できるやり方が分かります ▼オンラインセミナーの詳細・お申し込みは以下のURLから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ ▼ダウンロードレポートのご案内 「製造業のDXにおけるAIの役割」 この1冊で製造業におけるAIの基本とAIの活用方法が分かる! 世界、日本におけるAIの動向 AIは何ができるのか? 製造業のAIを活用した取り組み事例 是非、ダウンロードして頂き貴社の経営にお役立て下さい。     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210506_01/ 1.はじめに 本コラムでは、情報システム、いわゆる情シス部隊が存在しない企業様において、新たに基幹システム(生産管理、工程管理、会計管理、購買管理といった複数の機能群を有し、一つのデータベースで統合したシステム、ERPともいう)を導入する場合の検討から導入、活用までの流れについて、数回のシリーズに分けてお届けさせていただきます。 第2回の今回は、導入を進めるにあたって、自社に必要な仕様をどのように整理していくかを解説いたします。 2.前回の振り返りと本コラム内容について 前回のコラムでは、検討開始の初動から仕様検討を開始するまでの間に実施することとして、(1)プロジェクトチーム体制(2)目的(3)導入範囲(4)目標・期待効果といった項目について解説をしました。 本コラムでは、導入するシステムに求める、期待する機能をどのように考えて具体性を持たせていくかについて解説いたします。 3.仕様要求の検討 前回のコラムでは、導入範囲と目的・期待効果について、大まかに決めることを提案しました。今回の仕様要求を検討する段階では、この導入範囲を深掘りして、現在のどの業務をシステムにどのような形で織り込んでいくのかを一つずつ検討していきます。 この段階では、一旦はすべての業務をシステムに組み込むことを意識することが大切です。そして、すべての業務に対してシステム化を行った場合、どのような全体像になるかをつかんでおくことは、継続的にシステム化を進めていく中で重要な情報になります。 具体的には、以下の順番で行います。 (1)主要となる業務フローを書き出します。そして、その業務フローの中で、各業務で行う作業を可能な限り、詳細に箇条書きにします。 (2)その箇条書きにした作業を一つずつ見ていきます。一つずつ見ていく際に、手作業か・PCを使用するか・自分ひとりで完結する作業か、などといった、その作業をする上でポイントとなるところを考慮しながら、システムに置き換えるかどうか、置き換えるならどのように置き換えるかを判断していきます。この時の判断は、最初に決めている「導入の目的」を念頭に置いて決定をします。(実際に出来るかどうかは別として決めていきます。)この作業を実施する際は、実際にその作業をしている人の意見を聞きながら、ポイントを見逃さないようにしましょう。 (3)業務フローに基づいた各作業の洗い出しとシステム化対象の選別が完了すると、どういった機能が必要かが判明するので、これを基に仕様要求の一覧表を作成することが出来、システムベンダーとの会話が可能になります。システムベンダーとは、業務フローと仕様要求の一覧表を見ながら会話することで、出来ることと出来ない事、出来ない事はどうすればいいのかを議論することが可能になるため、今後の進め方が容易になります。 4.おわりに 上記の内容は、作業には時間がかかりますが、主要業務の最初から最後までを精査することで、確認漏れを防ぐことが出来るようになるので、後々の手戻り発生を防ぐことが可能になります。 情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_仕様要求作成編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 前回のコラムはこちら 情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_検討開始編 中堅・中小製造業におけるAI導入に関する考え方や、 具体的な事例をもっと知りたい方は、 是非以下の「無料オンライン相談」をご活用ください。 ご相談内容に応じて最適なコンサルタントを選定し、対応させていただきます。 ▼無料オンライン相談のお申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ▼【2021年6月開催】オンラインセミナー開催のご案内 「機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー」 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ <このような方におすすめ> 従業員100名以下で マシニングセンタ・NC旋盤等を保有する機械加工業の社長様 多品種少量生産で一品特注品も多い機械加工業の社長様 熟練技術・職人的な業務、属人化している工程が多い機械加工業の社長様 人手の掛かる工程や手間・工数が掛かる工程が多い機械加工業の社長様 AI&ロボットにこれから取り組みたいが、どのように始めれば良いか分からない社長様 <本セミナーで学べるポイント> ①従業員100名以下の機械加工業の社長が知っておくべきAI&ロボットが分かる! ⇒少数精鋭主義の社長の為のAI&ロボット活用術が分かります ②マシニングセンタ・NC旋盤等を保有していて多品種少量生産で活用できるAI&ロボットが分かる! ⇒大量生産ではなく多品種少量生産に適したAI&ロボットの導入法が分かります ③熟練技術・職人的な業務にAI&ロボット導入する方法が分かる! ⇒一部の熟練者・職人に依存している業務にAI&ロボットを活用する方法が分かります ④基礎知識や導入経験がない社長でも多品種少量生産AI&ロボット導入法が分かる! ⇒多品種少量生産対応AI&ロボットは良く分からない…そんな社長の為のセミナーです ⑤自社でどんな工程・業務でAI&ロボットが活用できるかが具体的に分かる! ⇒理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できるやり方が分かります ▼オンラインセミナーの詳細・お申し込みは以下のURLから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ ▼ダウンロードレポートのご案内 「製造業のDXにおけるAIの役割」 この1冊で製造業におけるAIの基本とAIの活用方法が分かる! 世界、日本におけるAIの動向 AIは何ができるのか? 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New Reportリリース!! 中小製造業 経営者様 必見 “2025年崖レポートから始まったDX~コロナ禍で起こったことを徹底解説”

2021.05.14

今回は、“2025年崖レポートから始まったDX~コロナ禍で起こったことを徹底解説”と題して、製造業におけるDXの基本、及びコロナウィルスとの関係性を解説しております。 ダウンロードレポートでは本コラムの内容をより詳しく解説しています。 是非、ダウンロードして頂き貴社の経営にお役立て下さい。     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210506_02/ 昨今のDXの波ですが、このはじまりは2018年に経済産業省から発表された、いわゆるDXレポートからといわれています。 DXレポートでは「日本の企業がDXを推進しなければ、2025年以降運用の担当者不足によるシステムトラブルのリスクや機会損失により最大12兆円/年の損失が出る可能性がある」という警告をしています。 たくさんの企業で「新しいことをやりたいが、基幹システムが古くて何も出来ない」という状況があります。 こういった状況を2025年の崖というイメージで警告されています。 具体的な数字では、以下のようになります。 21年以上にわたって稼働している基幹システム:全体の6割 IT人材不足:43万人 IT予算に占めるシステム維持管理費:90%  システムの老朽化もIT人材も不足も2025までに大幅に悪化する予測が立てられています。 これは、ユーザー側からすると、2025年頃にはシステム更新したくても、IT人材の不足により よりよいシステムを、必要なタイミングで更新出来ない可能性を示唆しています。 では次にここ数年のDXに関わる出来事について整理しています。 AI分野では2017年に日本ディープラーニング協会(民間)が設立されました。 2018年はDXレポートが発表された年です。この年はクラウドサービスについて利用方針(まずシステムを検討する際はクラウドを検討しなさい)という政府からの方針です。2019年は働き方改革が施行されています。 働き方改革とDXの関係についてはこのあと紹介します。 民間から遅れること2年。政府主導でAI戦略が発表されました。これはAI人材の育成プログラムなどにおける指針です。 2020年からコロナ禍となり、DXがより推進されていきます。デジタル庁の設立が発表されました。 昨年末にはDXの中間レポートが発表されました。これも後ほど説明していきます。 2021年9月デジタル庁の創設の予定となっています。 この4年間のこれらの出来事は昨今のDXに大きく関係しているトピックスとなります。 働き方改革とDXについて関係を整理します。 働き方改革の背景は、深刻な労働力不足からはじまっています。労働力解消のために、政府は三本の柱を作りました。今回注目するのは「長時間労働の解消」についてです。 これまでの日本は労働時間が多いことが世界的にも特徴がありました。 しかし、労働時間を増やして経済成長を維持するアプローチの限界を迎えており、「働き方改革」をきっかけに長時間労働の見直しがはじまりました。 コロナ以前より「労働時間の短縮」や「生産性の向上」が取り組みされてきましたが、コロナ禍により、労働に対する価値観が大きく変化しました。 見せかけの改革から脱却し、創造的に業務に時間をついやす本質的な改革をしていこうという流れが生まれました。 また、働き方の改善の一方で熟練技術者やベテランの技術や知識の継承も課題にあがっています。 これらの労働の改善や創造的な業務へ変革する手段としてデジタルシフトやDXがより必要とされるようになりました。 ではDXとは何か。です。 まず、DXのXはトランスフォーメーション(変革)を意味します。なぜDTにならないかと言いますと、 トランスは英語圏でクロスの意味も持っています。そのためトランスやクロスはXで表現されることが多い為、DXと表現されているそうです。 DXの意味ですが、一般的には「ITの活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革すること」を意味します。その目的は「企業の競争優位性を確立すること」です。 すこし漠然としているので、かみ砕くと「ITテクノロジーを活用して、新しい価値やサービスを提供すること」になります。 DXは具体例で説明したほうがイメージしやすので、 よく比較されるデジタル化とDX化について比較しながら説明していきます。 デジタル化:新聞⇒○○電子版、教育⇒オンライン授業、自動車⇒カーナビや安全装置 これがDXという「データを活用した新しい価値サービス提供」に発展するとこのようになります。 DX化:新聞⇒データを利用してメディアの連携により、個別の興味に最適な配信 教育⇒1人1台デジタル教材を活用して、学習データを活用して個別理解度に適した授業 自動車⇒GPSによる自動運転ができるようなります、GPSデータから他交通期間や周辺サービスと連携このようにDXを通して、データを活用し、新しい価値やサービスを提供することができるようになります。 次に日本のDXの現在地についてです。 昨年末12月に発表されたDXの中間レポートから確認していきます。 続きの内容はダウンロードレポートをご覧ください。     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210506_02/ ■オンラインセミナー開催のお知らせ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 開催方式:オンライン(PCがあればどこでも受講可能) 2021/05/26 (水) 13:00~15:00 〈お申し込み期限につきまして〉開催日4日前までとなります お申し込みはこちらから→ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ このような方におすすめ! AIに関心はあるが、自社の経営にAIを具体的にどう活用できるかを知りたい”製造業経営者”の方 営業部門がまだまだ属人的で、営業マンが個々の経験や勘に依存していると感じている”製造業経営者”の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じている”製造業経営者”の方 生産技術・生産管理部門も熟練者に知見とノウハウが集中して、標準化されていないと感じている”製造業経営者”の方 営業管理・生産管理・原価管理等の基幹システムに課題があり、非効率的で何か改善が必要と感じている”製造業経営者”の方 本セミナーで学べるポイント! ①”経営者目線”で知っておくべき製造業で実践できる具体的なAI活用事例が学べる! ~AIに関心はあるが、具体的な行動が取れない製造業経営者の為のセミナーです~ ②営業部門にAIを導入して営業マン個々の経験や勘に依存した体制から脱却した製造業事例が学べる! ~営業部門で具体的にAIをどう活用していくのかがハッキリ分かるセミナーです~ ③熟練技術・職人的な業務にAI&ロボット導入する方法が分かる! ~製造現場と生産技術・生産管理部門でどんなAIが活用できるのかが明確になるセミナーです~ ④販売・仕入・在庫・原価管理・生産管理等の基幹システム系にAIを活用している事例が学べる! ~各業務の管理や基幹システムでAI活用して改革できる手法を学べるセミナーです~ ⑤自社の経営のどこにAIが活用できるかが分かり、具体的な行動計画が作れる! ~理論・理屈ではなく、現場で実践できる具体的な手法が分かります!~ 開催方式:オンライン(PCがあればどこでも受講可能) 2021/05/26 (水) 13:00~15:00 〈お申し込み期限につきまして〉開催日4日前までとなります お申し込みはこちらから→ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/070210 ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でDX活用について診断致します! DX活用したいが初めてでやり方が分からない・・・ データドリブン経営を実践したい・・・ 営業、見積もり業務が属人化している・・・ 生産管理に工数がかかっている・・・ 現場の進捗が見えない・・・ 他社の導入事例の詳細について聞きたい DX活用について相談できる所が見つからない・・・ ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html 今回は、“2025年崖レポートから始まったDX~コロナ禍で起こったことを徹底解説”と題して、製造業におけるDXの基本、及びコロナウィルスとの関係性を解説しております。 ダウンロードレポートでは本コラムの内容をより詳しく解説しています。 是非、ダウンロードして頂き貴社の経営にお役立て下さい。     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210506_02/ 昨今のDXの波ですが、このはじまりは2018年に経済産業省から発表された、いわゆるDXレポートからといわれています。 DXレポートでは「日本の企業がDXを推進しなければ、2025年以降運用の担当者不足によるシステムトラブルのリスクや機会損失により最大12兆円/年の損失が出る可能性がある」という警告をしています。 たくさんの企業で「新しいことをやりたいが、基幹システムが古くて何も出来ない」という状況があります。 こういった状況を2025年の崖というイメージで警告されています。 具体的な数字では、以下のようになります。 21年以上にわたって稼働している基幹システム:全体の6割 IT人材不足:43万人 IT予算に占めるシステム維持管理費:90%  システムの老朽化もIT人材も不足も2025までに大幅に悪化する予測が立てられています。 これは、ユーザー側からすると、2025年頃にはシステム更新したくても、IT人材の不足により よりよいシステムを、必要なタイミングで更新出来ない可能性を示唆しています。 では次にここ数年のDXに関わる出来事について整理しています。 AI分野では2017年に日本ディープラーニング協会(民間)が設立されました。 2018年はDXレポートが発表された年です。この年はクラウドサービスについて利用方針(まずシステムを検討する際はクラウドを検討しなさい)という政府からの方針です。2019年は働き方改革が施行されています。 働き方改革とDXの関係についてはこのあと紹介します。 民間から遅れること2年。政府主導でAI戦略が発表されました。これはAI人材の育成プログラムなどにおける指針です。 2020年からコロナ禍となり、DXがより推進されていきます。デジタル庁の設立が発表されました。 昨年末にはDXの中間レポートが発表されました。これも後ほど説明していきます。 2021年9月デジタル庁の創設の予定となっています。 この4年間のこれらの出来事は昨今のDXに大きく関係しているトピックスとなります。 働き方改革とDXについて関係を整理します。 働き方改革の背景は、深刻な労働力不足からはじまっています。労働力解消のために、政府は三本の柱を作りました。今回注目するのは「長時間労働の解消」についてです。 これまでの日本は労働時間が多いことが世界的にも特徴がありました。 しかし、労働時間を増やして経済成長を維持するアプローチの限界を迎えており、「働き方改革」をきっかけに長時間労働の見直しがはじまりました。 コロナ以前より「労働時間の短縮」や「生産性の向上」が取り組みされてきましたが、コロナ禍により、労働に対する価値観が大きく変化しました。 見せかけの改革から脱却し、創造的に業務に時間をついやす本質的な改革をしていこうという流れが生まれました。 また、働き方の改善の一方で熟練技術者やベテランの技術や知識の継承も課題にあがっています。 これらの労働の改善や創造的な業務へ変革する手段としてデジタルシフトやDXがより必要とされるようになりました。 ではDXとは何か。です。 まず、DXのXはトランスフォーメーション(変革)を意味します。なぜDTにならないかと言いますと、 トランスは英語圏でクロスの意味も持っています。そのためトランスやクロスはXで表現されることが多い為、DXと表現されているそうです。 DXの意味ですが、一般的には「ITの活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革すること」を意味します。その目的は「企業の競争優位性を確立すること」です。 すこし漠然としているので、かみ砕くと「ITテクノロジーを活用して、新しい価値やサービスを提供すること」になります。 DXは具体例で説明したほうがイメージしやすので、 よく比較されるデジタル化とDX化について比較しながら説明していきます。 デジタル化:新聞⇒○○電子版、教育⇒オンライン授業、自動車⇒カーナビや安全装置 これがDXという「データを活用した新しい価値サービス提供」に発展するとこのようになります。 DX化:新聞⇒データを利用してメディアの連携により、個別の興味に最適な配信 教育⇒1人1台デジタル教材を活用して、学習データを活用して個別理解度に適した授業 自動車⇒GPSによる自動運転ができるようなります、GPSデータから他交通期間や周辺サービスと連携このようにDXを通して、データを活用し、新しい価値やサービスを提供することができるようになります。 次に日本のDXの現在地についてです。 昨年末12月に発表されたDXの中間レポートから確認していきます。 続きの内容はダウンロードレポートをご覧ください。     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210506_02/ ■オンラインセミナー開催のお知らせ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 開催方式:オンライン(PCがあればどこでも受講可能) 2021/05/26 (水) 13:00~15:00 〈お申し込み期限につきまして〉開催日4日前までとなります お申し込みはこちらから→ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ このような方におすすめ! 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情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_検討開始編

2021.04.23

1.はじめに 本コラムでは、情報システム、いわゆる情シス部隊が存在しない企業様において、新たに基幹システム(生産管理、工程管理、会計管理、購買管理といった複数の機能群を有し、一つのデータベースで統合したシステム、ERPともいう)を入れる場合の検討から導入、活用までの流れについて、数回のシリーズに分けてお届けさせていただきます。 初回の今回は、基幹システムの導入検討を始めたときに、まず何から始めていくかを解説いたします。 2.検討開始時にまず明確にすること 検討を開始する切っ掛けは、「他社の導入事例を見た」「システム会社から営業を受けた」「自社規模拡大に伴い、手計算・個別パッケージによる管理は限界が近い」など色々ありますが、検討開始からの初動をうまく立ち上げるためには、初期に下記のことを決めておく必要があります。 (1)プロジェクトチーム体制 (2)目的 (3)導入範囲 (4)目標・期待効果 意外に思われるかもしれませんが、まずは、プロジェクトチームを組織することをお勧めします。情シス部隊が存在すれば、そこを起点にして、検討を開始することが可能ですが、不在の場合は、進め方が異なります。まずは、経営者自らをプロジェクトチーム長に据えたチームを結成します。そして、経営者が基幹システム導入プロジェクトの進捗を常に管理・把握し、導入成功に向けて推進することが、プロジェクト成否の最も重要なポイントです。また、初期にプロジェクトチームを作る目的は他にもあります。以下では、その目的と他の(2)~(4)の内容について解説いたします。 3.具体的な項目内容 (1)プロジェクトチームを初期に作る目的は、上記理由に加えて、手戻りの防止です。基幹システムは全社の業務運営にかかわるシステムのため、最初から考えうる関係者を集めて会話を始めないと、意見の漏れが発生し、後から修正が必要になります。(3)導入範囲にも関係する話ですが、最初期は、話を大きく広げて、広げきってから、取捨選択し、絞っていく方が効率が良いです。そのためにも、最初は、大きくチームを作り導入範囲を決める段階で、再度プロジェクトチームの人選を実施するのがお勧めです。 (2)目的は、「何故、入れるのか?」を明確化したものです。この目的をプロジェクトチームメンバーで議論し、共有しておく必要があります。こうすることで、システム導入という手段が目的になることを防ぐことができます。プロジェクトが立ち上がり、進み始めると、度々、なぜこのプロジェクトに取り組んでいるのかをプロジェクトメンバーではない方から質問を受けたり、メンバー自身が疑問に思うことがあります。そういったときに、明確な目的が決まっていれば、すぐに答えにたどり着くことが出来ます。 (3)導入範囲について解説します。基幹システムは、多くの機能を有している事から、出来る限りの機能を導入したくなりますが、限りある人員でプロジェクトを進めていく上では、その判断は負荷増大からの計画遅れの原因になる可能性があります。よって、導入範囲は、優先順と期限を決めて、段階的にその範囲を拡大していくことをお勧めします。 まずは、プロジェクトメンバーから各部署で行っている業務一覧、業務フローを整理してもらいます。次に、課題やシステム化ニーズの意見・アイディアを出してもらいます。その後、一般的な基幹システムの機能群を参考にしながら、システム化する業務を大まかに選別します。選別のさいには、「導入必須」「導入不要」「可能であれば導入」「将来導入」といった四区分に分類し、それぞれのシステム化をいつまでに実施するかを検討しています。 (4)目的・期待効果について解説します。これは、各業務がシステム化することでどうなればゴール(=目的)で、それによる期待効果をこう、といったことをざっくりでも決めておくことです。この点については、検討を進める中で、基幹システムについて知識が増えていくことで随時見直しを行い、最終的に、導入する基幹システムが決定する時点で固まっていれば大丈夫です。 4.おわりに 上記の内容を最初期に実施することで、プロジェクトが止まったり、計画変更を繰り返すことを防ぐことが可能になります。次のステップでは、システムに要求する機能をより詳細に検討していくことになります。 情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_検討開始編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 DX活用事例は以下のレポートをチェック!! この一冊で「AIを活用した業務効率化」の最新事例がわかる! 船井総研セミナー参加企業様からのご要望が多い「AIを活用した業務効率化」に関する最新事例を徹底解説! ①類似案件をAIを使って簡単検索 営業・生産計画立案の業務効率 ②生産計画立案を自動最適化・脱属人化     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210305/ ■オンラインセミナー開催のお知らせ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 日時・会場 〈お申し込み期限につきまして〉開催日4日前までとなります。 〈複数開催の場合〉各回、同じ内容です。ご都合のよい日時をお選びください。 開催方式:オンライン(PCがあればどこでも受講可能) 2021/06/12 (水) 13:00~15:00 2021/06/18 (火) 13:00~15:00 2021/06/19 (水) 13:00~15:00 2021/06/26 (水) 13:00~15:00 このような方におすすめ! AIに関心はあるが、自社の経営にAIを具体的にどう活用できるかを知りたい”製造業経営者”の方 営業部門がまだまだ属人的で、営業マンが個々の経験や勘に依存していると感じている”製造業経営者”の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じている”製造業経営者”の方 生産技術・生産管理部門も熟練者に知見とノウハウが集中して、標準化されていないと感じている”製造業経営者”の方 営業管理・生産管理・原価管理等の基幹システムに課題があり、非効率的で何か改善が必要と感じている”製造業経営者”の方 本セミナーで学べるポイント! ①”経営者目線”で知っておくべき製造業で実践できる具体的なAI活用事例が学べる! ~AIに関心はあるが、具体的な行動が取れない製造業経営者の為のセミナーです~ ②営業部門にAIを導入して営業マン個々の経験や勘に依存した体制から脱却した製造業事例が学べる! ~営業部門で具体的にAIをどう活用していくのかがハッキリ分かるセミナーです~ ③製造・生産技術・生産管理部門にAIを導入して熟練技術・職人技術を標準化・継承できる事例が学べる! ~製造現場と生産技術・生産管理部門でどんなAIが活用できるのかが明確になるセミナーです~ ④販売・仕入・在庫・原価管理・生産管理等の基幹システム系にAIを活用している事例が学べる! ~各業務の管理や基幹システムでAI活用して改革できる手法を学べるセミナーです~ ⑤自社の経営のどこにAIが活用できるかが分かり、具体的な行動計画が作れる! ~理論・理屈ではなく、現場で実践できる具体的な手法が分かります!~ ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でロボット活用について診断致します! ロボットを導入したいが初めてでやり方が分からない・・・ 多品種少量生産の溶接ロボットを導入したい 旋盤工程のワーク供給にロボットを活用したい 人による目視検査を自動化したい 多品種少量生産の工場でも導入可能かどうかを知りたい 他社の導入事例の詳細について聞きたい ロボットやAI活用について相談できる所が見つからない・・・ ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html 1.はじめに 本コラムでは、情報システム、いわゆる情シス部隊が存在しない企業様において、新たに基幹システム(生産管理、工程管理、会計管理、購買管理といった複数の機能群を有し、一つのデータベースで統合したシステム、ERPともいう)を入れる場合の検討から導入、活用までの流れについて、数回のシリーズに分けてお届けさせていただきます。 初回の今回は、基幹システムの導入検討を始めたときに、まず何から始めていくかを解説いたします。 2.検討開始時にまず明確にすること 検討を開始する切っ掛けは、「他社の導入事例を見た」「システム会社から営業を受けた」「自社規模拡大に伴い、手計算・個別パッケージによる管理は限界が近い」など色々ありますが、検討開始からの初動をうまく立ち上げるためには、初期に下記のことを決めておく必要があります。 (1)プロジェクトチーム体制 (2)目的 (3)導入範囲 (4)目標・期待効果 意外に思われるかもしれませんが、まずは、プロジェクトチームを組織することをお勧めします。情シス部隊が存在すれば、そこを起点にして、検討を開始することが可能ですが、不在の場合は、進め方が異なります。まずは、経営者自らをプロジェクトチーム長に据えたチームを結成します。そして、経営者が基幹システム導入プロジェクトの進捗を常に管理・把握し、導入成功に向けて推進することが、プロジェクト成否の最も重要なポイントです。また、初期にプロジェクトチームを作る目的は他にもあります。以下では、その目的と他の(2)~(4)の内容について解説いたします。 3.具体的な項目内容 (1)プロジェクトチームを初期に作る目的は、上記理由に加えて、手戻りの防止です。基幹システムは全社の業務運営にかかわるシステムのため、最初から考えうる関係者を集めて会話を始めないと、意見の漏れが発生し、後から修正が必要になります。(3)導入範囲にも関係する話ですが、最初期は、話を大きく広げて、広げきってから、取捨選択し、絞っていく方が効率が良いです。そのためにも、最初は、大きくチームを作り導入範囲を決める段階で、再度プロジェクトチームの人選を実施するのがお勧めです。 (2)目的は、「何故、入れるのか?」を明確化したものです。この目的をプロジェクトチームメンバーで議論し、共有しておく必要があります。こうすることで、システム導入という手段が目的になることを防ぐことができます。プロジェクトが立ち上がり、進み始めると、度々、なぜこのプロジェクトに取り組んでいるのかをプロジェクトメンバーではない方から質問を受けたり、メンバー自身が疑問に思うことがあります。そういったときに、明確な目的が決まっていれば、すぐに答えにたどり着くことが出来ます。 (3)導入範囲について解説します。基幹システムは、多くの機能を有している事から、出来る限りの機能を導入したくなりますが、限りある人員でプロジェクトを進めていく上では、その判断は負荷増大からの計画遅れの原因になる可能性があります。よって、導入範囲は、優先順と期限を決めて、段階的にその範囲を拡大していくことをお勧めします。 まずは、プロジェクトメンバーから各部署で行っている業務一覧、業務フローを整理してもらいます。次に、課題やシステム化ニーズの意見・アイディアを出してもらいます。その後、一般的な基幹システムの機能群を参考にしながら、システム化する業務を大まかに選別します。選別のさいには、「導入必須」「導入不要」「可能であれば導入」「将来導入」といった四区分に分類し、それぞれのシステム化をいつまでに実施するかを検討しています。 (4)目的・期待効果について解説します。これは、各業務がシステム化することでどうなればゴール(=目的)で、それによる期待効果をこう、といったことをざっくりでも決めておくことです。この点については、検討を進める中で、基幹システムについて知識が増えていくことで随時見直しを行い、最終的に、導入する基幹システムが決定する時点で固まっていれば大丈夫です。 4.おわりに 上記の内容を最初期に実施することで、プロジェクトが止まったり、計画変更を繰り返すことを防ぐことが可能になります。次のステップでは、システムに要求する機能をより詳細に検討していくことになります。 情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_検討開始編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 DX活用事例は以下のレポートをチェック!! この一冊で「AIを活用した業務効率化」の最新事例がわかる! 船井総研セミナー参加企業様からのご要望が多い「AIを活用した業務効率化」に関する最新事例を徹底解説! ①類似案件をAIを使って簡単検索 営業・生産計画立案の業務効率 ②生産計画立案を自動最適化・脱属人化     https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/210305/ ■オンラインセミナー開催のお知らせ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 日時・会場 〈お申し込み期限につきまして〉開催日4日前までとなります。 〈複数開催の場合〉各回、同じ内容です。ご都合のよい日時をお選びください。 開催方式:オンライン(PCがあればどこでも受講可能) 2021/06/12 (水) 13:00~15:00 2021/06/18 (火) 13:00~15:00 2021/06/19 (水) 13:00~15:00 2021/06/26 (水) 13:00~15:00 このような方におすすめ! 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クラウドを利用した生産管理システム

2021.03.19

1.はじめに 本コラムは、最近、その数が増えているクラウドを利用したシステムのうち、生産管理システムについて解説します。 市場競争の激化による生産性向上の取り組み、多くのシステムが老朽化による刷新が必要となる2025年の壁といった課題解決を急がれる背景から、DX化を推進し、従来、人が手作業+表計算ソフトを活用して行っていた類の業務を、自動で出来るような仕組み化=システム導入のニーズが増えています。その解決策の一つとして、生産管理システムが存在します。今回は、製造業の企業であれば、一度は導入を考えたことがある、生産管理システムについて、概要を解説いたします。 2.生産管理システムとは 最初に生産管理システムについて定義します。まず、各単語の定義は以下です。 「生産:材料から何らかの方法を用いて、人が必要とする価値あるものをつくりだすこと」 「管理:何らかの基準・ルールから外れないように物事を統制すること」 「システム:機能を有したものが複数集まり、片方向又は、双方向に影響を与えながら作動する秩序を持った集まり・仕組みのこと」 以上の三つの言葉を単純につなげるとわかりにくいので整理すると、生産管理システムとは、「モノづくりの過程で諸々の状態・数値が、管理範囲から外れないように、ルールに則って監視・管理する仕組み」ということができます。 つまり、生産管理システムとは、それ自体を導入すれば、使えるようになるモノではなく、使うためには、使う側がどういったルールで管理するかを明確にしておき、それに適したシステムを選ぶ、作る必要があるものです。 では、以下で生産管理システムがクラウドと合わせることでどのような特徴が出来たのかを解説します。また、注目のシステムについては、「5.おわりに」に記載しています。 3.クラウドとは クラウドについて解説します。 多くの人にとって、クラウドの最もイメージしやすいものは、「インターネット上のデータ保存スペース」ではないかと思います。確かにこの機能は、クラウドが提供するサービスの一つです。 本コラムで取り上げる「クラウド」の定義は、「クラウド・コンピューティング(cloud computing)」で、その意味は、「インターネット上のネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどを共有化して、サービス提供事業者が、利用者に容易に利用可能とするモデル」(※1)です。 対義語は、「オンプレミス(on-premises)」です。こちらは、「自社の中に、コンピュータ、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーションなどのハードウェア、ソフトウェアを保有して、自社で管理・運用するモデル」を意味しています。 従来、工場に生産管理システムを入れるとなると、通信速度、データセキュリティの観点から、オンプレミス方式で導入することが通常でした。現在は、通信速度、データセキュリティの技術向上のおかげで、クラウドをストレス無く、安心して使用できる環境になっており、今後は、クラウドが主流になっていくことでしょう。 (※1:総務省国民のための情報セキュリティサイトhttps://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/glossary/02.html#ku02) 4.クラウドを利用した生産管理システムの特徴 クラウドを利用した生産管理システムの特徴について解説します。 大きな特徴は、クラウドを活用することでSaaSとして、システムを提供できるということです。 従来はパッケージとして、開発完了後に一括でのシステム導入し、運用を開始することが標準でした。そのため、システムを導入するまで、導入後の安定稼働に長期間に渡って多くの労力を投入する必要がありました。それは、オンプレミス方式では、一度システムを導入すると、開発会社の手元からシステムが離れてしまい、容易にシステムに変更を加えることが出来ないからです。 一方、クラウドを使用することで、システム自体は開発会社の手元にある状態のまま、使用者が使いたい機能を選んでシステムを使えることが可能になりました。そのため、一度にシステムを導入する必要が無くなり、自社のペースに合わせて、システム導入を行うことが可能です。また、SaaSの場合、システムのバージョンアップがすぐに反映されるといったメリットがあります。注意点としては、従来のパッケージタイプのシステムをそのまま、オンプレミスからクラウドに移行した場合はこの限りではありません。 導入時にかかるコストとランニングコストにも影響があります。従来は、初期費用が多くの投資が必要になりましたが、クラウド+SaaSの場合、カスタマイズ無しならば、初期費用を抑え、年間のクラウド+システム使用料等を払うことで継続的にシステム使用が可能です。 5.おわりに 今回は、クラウドを利用した生産管理システムの概要について解説をしました。まだ数は少ないですが、クラウドを利用した生産管理システムも出てきています。 特に注目すべきは、ワードやエクセルを開発しているマイクロソフト社が提供している、ダイナミクス365です。このダイナミクス365の中に、生産管理システムを含んだ中小企業向けの基幹システムダイナミクス365BusinessCentralがあります。このシステムはSaaSタイプのため、導入コストを抑えるかつ、段階的に導入を進めることが可能です。そして、マイクロソフト社が提供している他の多くのサービス、ソフト、システムとの連携が可能です。そのため、「このシステムをこう使えばこんなこと出来ないか」といったように、自社内でシステム運用を開発、改善することが可能です。今後、注目度が増すクラウドを利用した生産管理システムの概要解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 ■オンラインセミナー開催のお知らせ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ このような方におすすめ! AIに関心はあるが、自社の経営にAIを具体的にどう活用できるかを知りたい”製造業経営者”の方 営業部門がまだまだ属人的で、営業マンが個々の経験や勘に依存していると感じている”製造業経営者”の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じている”製造業経営者”の方 生産技術・生産管理部門も熟練者に知見とノウハウが集中して、標準化されていないと感じている”製造業経営者”の方 営業管理・生産管理・原価管理等の基幹システムに課題があり、非効率的で何か改善が必要と感じている”製造業経営者”の方 本セミナーで学べるポイント! ①”経営者目線”で知っておくべき製造業で実践できる具体的なAI活用事例が学べる! AIに関心はあるが、具体的な行動が取れない製造業経営者の為のセミナーです ②営業部門にAIを導入して営業マン個々の経験や勘に依存した体制から脱却した製造業事例が学べる! 営業部門で具体的にAIをどう活用していくのかがハッキリ分かるセミナーです ③製造・生産技術・生産管理部門にAIを導入して熟練技術・職人技術を標準化・継承できる事例が学べる! 製造現場と生産技術・生産管理部門でどんなAIが活用できるのかが明確になるセミナーです ④販売・仕入・在庫・原価管理・生産管理等の基幹システム系にAIを活用している事例が学べる! 各業務の管理や基幹システムでAI活用して改革できる手法を学べるセミナーです ⑤自社の経営のどこにAIが活用できるかが分かり、具体的な行動計画が作れる! 理論・理屈ではなく、現場で実践できる具体的な手法が分かります! ▼詳細、お申し込みはこちらから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event//a> ■ダウンロード事例集のご紹介 「中堅・中小製造業経営者様向け“工場のAI・デジタル化”最新事例解説レポート」 船井総研セミナー参加企業様からのご要望が多いテーマに絞って「工場のAI・デジタル化」事例を解説! 【事例①】AI活用を通じて「見積もり業務の標準化・脱属人化」を推進! 【事例②】付加価値を生まない検査工程から人手を開放!AIを活用した外観検査体制の構築! 【事例③】現場に散乱していた生産日報・日常点検表等のペーパーレス化を実現! その他にも、工場のAI・デジタル化の最新事例をご紹介! 上記の事例レポートは無料でダウンロードいただくことができます! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/201208/ 1.はじめに 本コラムは、最近、その数が増えているクラウドを利用したシステムのうち、生産管理システムについて解説します。 市場競争の激化による生産性向上の取り組み、多くのシステムが老朽化による刷新が必要となる2025年の壁といった課題解決を急がれる背景から、DX化を推進し、従来、人が手作業+表計算ソフトを活用して行っていた類の業務を、自動で出来るような仕組み化=システム導入のニーズが増えています。その解決策の一つとして、生産管理システムが存在します。今回は、製造業の企業であれば、一度は導入を考えたことがある、生産管理システムについて、概要を解説いたします。 2.生産管理システムとは 最初に生産管理システムについて定義します。まず、各単語の定義は以下です。 「生産:材料から何らかの方法を用いて、人が必要とする価値あるものをつくりだすこと」 「管理:何らかの基準・ルールから外れないように物事を統制すること」 「システム:機能を有したものが複数集まり、片方向又は、双方向に影響を与えながら作動する秩序を持った集まり・仕組みのこと」 以上の三つの言葉を単純につなげるとわかりにくいので整理すると、生産管理システムとは、「モノづくりの過程で諸々の状態・数値が、管理範囲から外れないように、ルールに則って監視・管理する仕組み」ということができます。 つまり、生産管理システムとは、それ自体を導入すれば、使えるようになるモノではなく、使うためには、使う側がどういったルールで管理するかを明確にしておき、それに適したシステムを選ぶ、作る必要があるものです。 では、以下で生産管理システムがクラウドと合わせることでどのような特徴が出来たのかを解説します。また、注目のシステムについては、「5.おわりに」に記載しています。 3.クラウドとは クラウドについて解説します。 多くの人にとって、クラウドの最もイメージしやすいものは、「インターネット上のデータ保存スペース」ではないかと思います。確かにこの機能は、クラウドが提供するサービスの一つです。 本コラムで取り上げる「クラウド」の定義は、「クラウド・コンピューティング(cloud computing)」で、その意味は、「インターネット上のネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどを共有化して、サービス提供事業者が、利用者に容易に利用可能とするモデル」(※1)です。 対義語は、「オンプレミス(on-premises)」です。こちらは、「自社の中に、コンピュータ、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーションなどのハードウェア、ソフトウェアを保有して、自社で管理・運用するモデル」を意味しています。 従来、工場に生産管理システムを入れるとなると、通信速度、データセキュリティの観点から、オンプレミス方式で導入することが通常でした。現在は、通信速度、データセキュリティの技術向上のおかげで、クラウドをストレス無く、安心して使用できる環境になっており、今後は、クラウドが主流になっていくことでしょう。 (※1:総務省国民のための情報セキュリティサイトhttps://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/glossary/02.html#ku02) 4.クラウドを利用した生産管理システムの特徴 クラウドを利用した生産管理システムの特徴について解説します。 大きな特徴は、クラウドを活用することでSaaSとして、システムを提供できるということです。 従来はパッケージとして、開発完了後に一括でのシステム導入し、運用を開始することが標準でした。そのため、システムを導入するまで、導入後の安定稼働に長期間に渡って多くの労力を投入する必要がありました。それは、オンプレミス方式では、一度システムを導入すると、開発会社の手元からシステムが離れてしまい、容易にシステムに変更を加えることが出来ないからです。 一方、クラウドを使用することで、システム自体は開発会社の手元にある状態のまま、使用者が使いたい機能を選んでシステムを使えることが可能になりました。そのため、一度にシステムを導入する必要が無くなり、自社のペースに合わせて、システム導入を行うことが可能です。また、SaaSの場合、システムのバージョンアップがすぐに反映されるといったメリットがあります。注意点としては、従来のパッケージタイプのシステムをそのまま、オンプレミスからクラウドに移行した場合はこの限りではありません。 導入時にかかるコストとランニングコストにも影響があります。従来は、初期費用が多くの投資が必要になりましたが、クラウド+SaaSの場合、カスタマイズ無しならば、初期費用を抑え、年間のクラウド+システム使用料等を払うことで継続的にシステム使用が可能です。 5.おわりに 今回は、クラウドを利用した生産管理システムの概要について解説をしました。まだ数は少ないですが、クラウドを利用した生産管理システムも出てきています。 特に注目すべきは、ワードやエクセルを開発しているマイクロソフト社が提供している、ダイナミクス365です。このダイナミクス365の中に、生産管理システムを含んだ中小企業向けの基幹システムダイナミクス365BusinessCentralがあります。このシステムはSaaSタイプのため、導入コストを抑えるかつ、段階的に導入を進めることが可能です。そして、マイクロソフト社が提供している他の多くのサービス、ソフト、システムとの連携が可能です。そのため、「このシステムをこう使えばこんなこと出来ないか」といったように、自社内でシステム運用を開発、改善することが可能です。今後、注目度が増すクラウドを利用した生産管理システムの概要解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。 ■オンラインセミナー開催のお知らせ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ このような方におすすめ! AIに関心はあるが、自社の経営にAIを具体的にどう活用できるかを知りたい”製造業経営者”の方 営業部門がまだまだ属人的で、営業マンが個々の経験や勘に依存していると感じている”製造業経営者”の方 製造部門では熟練技術・職人的な業務があり、属人化・ブラックBOX化していると感じている”製造業経営者”の方 生産技術・生産管理部門も熟練者に知見とノウハウが集中して、標準化されていないと感じている”製造業経営者”の方 営業管理・生産管理・原価管理等の基幹システムに課題があり、非効率的で何か改善が必要と感じている”製造業経営者”の方 本セミナーで学べるポイント! ①”経営者目線”で知っておくべき製造業で実践できる具体的なAI活用事例が学べる! AIに関心はあるが、具体的な行動が取れない製造業経営者の為のセミナーです ②営業部門にAIを導入して営業マン個々の経験や勘に依存した体制から脱却した製造業事例が学べる! 営業部門で具体的にAIをどう活用していくのかがハッキリ分かるセミナーです ③製造・生産技術・生産管理部門にAIを導入して熟練技術・職人技術を標準化・継承できる事例が学べる! 製造現場と生産技術・生産管理部門でどんなAIが活用できるのかが明確になるセミナーです ④販売・仕入・在庫・原価管理・生産管理等の基幹システム系にAIを活用している事例が学べる! 各業務の管理や基幹システムでAI活用して改革できる手法を学べるセミナーです ⑤自社の経営のどこにAIが活用できるかが分かり、具体的な行動計画が作れる! 理論・理屈ではなく、現場で実践できる具体的な手法が分かります! ▼詳細、お申し込みはこちらから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event//a> ■ダウンロード事例集のご紹介 「中堅・中小製造業経営者様向け“工場のAI・デジタル化”最新事例解説レポート」 船井総研セミナー参加企業様からのご要望が多いテーマに絞って「工場のAI・デジタル化」事例を解説! 【事例①】AI活用を通じて「見積もり業務の標準化・脱属人化」を推進! 【事例②】付加価値を生まない検査工程から人手を開放!AIを活用した外観検査体制の構築! 【事例③】現場に散乱していた生産日報・日常点検表等のペーパーレス化を実現! その他にも、工場のAI・デジタル化の最新事例をご紹介! 上記の事例レポートは無料でダウンロードいただくことができます! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/201208/

クラウドを活用するメリット:後編

2021.01.29

今回は「クラウドを活用するメリット:後編」と題しまして、製造業におけるクラウド活用の主なメリットのうち、「コスト面以外のメリット」についてご紹介いたします。 ※「クラウドを活用するメリット:前編」は以下のURLからご覧いただけます。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/210115-2/ 1.導入面のメリット クラウド活用におけるコスト面以外のメリットとして、「導入面のメリット」が挙げられます。 ※クラウド=インターネット上のサーバーを利用してソフトウェアを利用すること オンプレミス(=自社内で独自の物理的なサーバーを保有し、自社内の設備によってソフトウェアを運用すること)と比べて、システムの導入が円滑に進みやすいという利点があります。 オンプレミスの場合、 開発環境や商用環境のインフラ設計・構築が独自に必要となる ネットワークの構築のために導入決定~利用開始までおよそ1年前後の期間を要する 等の特徴があります。 一方で、クラウドの場合、 システムの運用に必要なITリソースを自社で調達する必要がない 比較的容易にアカウントを取得できるため、申し込み・決済後すぐにサービスを利用開始できる という特徴があります。 2.運用面のメリット 続いて、クラウドの運用面に関するメリットです。 ①災害に強い オンプレミスの場合、「災害発生時に弱い」という点が運用面の課題としてよく取り上げられます。 具体的には、自社内に物理サーバーを構えてデータを運用するため、万一災害が発生した場合に、自社内のサーバーやデータの復旧に支障をきたすことが懸念されます。 一方で、クラウドサービスのサーバーは、データセンターに置かれているのが一般的です。 データセンターは、地震だけでなく火災や停電にも強い構造となっているため、自社でサーバーを保管するよりも、安全にデータを守ることができます。 ②場所を問わず、多様なデバイスからデータへのアクセスが可能 オンプレミスの場合、災害が発生すれば建物の倒壊や停電等によって会社で仕事ができない状況に陥ることが十分に考えられます。 災害の発生により出社が困難な場合や、会社の建物が倒壊した場合、システムの利用や事業そのものをストップせざるを得ません。 一方で、クラウドの場合、社内で使っているパソコンに限らず、インターネット環境さえ整備されていれば、社外であっても様々なデバイスを使って仕事を進めることができます。クラウドの活用によって最低限仕事が進められる状態を予め用意しておくことで、災害のために出社が困難な場合でも、自宅のパソコンやスマートフォン等のデバイスを用いて事業を継続することができます。 3.管理面のメリット 最後に、クラウドの管理面の主なメリットについてご紹介します。 ①サーバーのメンテナンスが不要 クラウドの場合、サーバーのメンテナンスをサーバーの提供事業者に任せることができるため、自社の事業やサービスの構築・運営に集中することができます。 社内にインフラ管理専門の担当者が社内にいる場合は、その担当者の管理負担を軽減することにも繋がります。 ②サーバーの機能や台数等を柔軟に調整することができる 一般に、オンプレミス型のサーバーの場合、機能等の変更に比較的長い時間を要するため、導入時にサービス拡大後のことも予め想定してシステム導入しておく必要があります。 一方でクラウドサーバーの場合、Web上でサーバーの機能や台数等の変更が随時可能です。 そのため、後から必要な分だけ機能や台数等を拡張していくという方針をとることが可能なので、管理面での無駄が発生しにくいというメリットがあります。 4.おわりに 以上、クラウド活用におけるコスト面以外のメリットについて、簡単にご紹介させていただきました。 新型コロナウイルスの影響により、企業規模を問わず働き方改革の実践がより一層求められていく中、自社内のデータの運用・管理方法についても、時流に適応した形を模索していきたいところです。 ■【2021年3月開催】オンラインセミナー開催のご案内 「製造業・メーカーの為の初めてのAI活用!社長セミナー」 <このような方におすすめ> 大手メーカーを除く中堅・中小メーカーの社長様 AIには興味はあるが、何から手を付ければ良いのか分からない社長様 自社のどんな業務にAI活用できるのか、自社で本当にAI導入できるのか分からない社長様 漠然とした理論・概論ではなく、実践的で現実的なAI手法を知りたい社長様 大手ではなく、中堅・中小の製造業・メーカーのAI取組事例を知りたい社長様 ▼オンラインセミナーの詳細・お申し込みは以下のURLから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ ■ダウンロード事例集のご紹介 「中堅・中小製造業経営者様向け“工場のAI・デジタル化”最新事例解説レポート」 いつも当メルマガ・コラムをご愛読いただきありがとうございます。 今回は「クラウドを活用するメリット:後編」と題しまして、製造業におけるクラウド活用の主なメリットのうち、「コスト面以外のメリット」についてご紹介いたします。 ※「クラウドを活用するメリット:前編」は以下のURLからご覧いただけます。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/210115-2/ 1.導入面のメリット クラウド活用におけるコスト面以外のメリットとして、「導入面のメリット」が挙げられます。 ※クラウド=インターネット上のサーバーを利用してソフトウェアを利用すること オンプレミス(=自社内で独自の物理的なサーバーを保有し、自社内の設備によってソフトウェアを運用すること)と比べて、システムの導入が円滑に進みやすいという利点があります。 オンプレミスの場合、 開発環境や商用環境のインフラ設計・構築が独自に必要となる ネットワークの構築のために導入決定~利用開始までおよそ1年前後の期間を要する 等の特徴があります。 一方で、クラウドの場合、 システムの運用に必要なITリソースを自社で調達する必要がない 比較的容易にアカウントを取得できるため、申し込み・決済後すぐにサービスを利用開始できる という特徴があります。 2.運用面のメリット 続いて、クラウドの運用面に関するメリットです。 ①災害に強い オンプレミスの場合、「災害発生時に弱い」という点が運用面の課題としてよく取り上げられます。 具体的には、自社内に物理サーバーを構えてデータを運用するため、万一災害が発生した場合に、自社内のサーバーやデータの復旧に支障をきたすことが懸念されます。 一方で、クラウドサービスのサーバーは、データセンターに置かれているのが一般的です。 データセンターは、地震だけでなく火災や停電にも強い構造となっているため、自社でサーバーを保管するよりも、安全にデータを守ることができます。 ②場所を問わず、多様なデバイスからデータへのアクセスが可能 オンプレミスの場合、災害が発生すれば建物の倒壊や停電等によって会社で仕事ができない状況に陥ることが十分に考えられます。 災害の発生により出社が困難な場合や、会社の建物が倒壊した場合、システムの利用や事業そのものをストップせざるを得ません。 一方で、クラウドの場合、社内で使っているパソコンに限らず、インターネット環境さえ整備されていれば、社外であっても様々なデバイスを使って仕事を進めることができます。クラウドの活用によって最低限仕事が進められる状態を予め用意しておくことで、災害のために出社が困難な場合でも、自宅のパソコンやスマートフォン等のデバイスを用いて事業を継続することができます。 3.管理面のメリット 最後に、クラウドの管理面の主なメリットについてご紹介します。 ①サーバーのメンテナンスが不要 クラウドの場合、サーバーのメンテナンスをサーバーの提供事業者に任せることができるため、自社の事業やサービスの構築・運営に集中することができます。 社内にインフラ管理専門の担当者が社内にいる場合は、その担当者の管理負担を軽減することにも繋がります。 ②サーバーの機能や台数等を柔軟に調整することができる 一般に、オンプレミス型のサーバーの場合、機能等の変更に比較的長い時間を要するため、導入時にサービス拡大後のことも予め想定してシステム導入しておく必要があります。 一方でクラウドサーバーの場合、Web上でサーバーの機能や台数等の変更が随時可能です。 そのため、後から必要な分だけ機能や台数等を拡張していくという方針をとることが可能なので、管理面での無駄が発生しにくいというメリットがあります。 4.おわりに 以上、クラウド活用におけるコスト面以外のメリットについて、簡単にご紹介させていただきました。 新型コロナウイルスの影響により、企業規模を問わず働き方改革の実践がより一層求められていく中、自社内のデータの運用・管理方法についても、時流に適応した形を模索していきたいところです。 ■【2021年3月開催】オンラインセミナー開催のご案内 「製造業・メーカーの為の初めてのAI活用!社長セミナー」 <このような方におすすめ> 大手メーカーを除く中堅・中小メーカーの社長様 AIには興味はあるが、何から手を付ければ良いのか分からない社長様 自社のどんな業務にAI活用できるのか、自社で本当にAI導入できるのか分からない社長様 漠然とした理論・概論ではなく、実践的で現実的なAI手法を知りたい社長様 大手ではなく、中堅・中小の製造業・メーカーのAI取組事例を知りたい社長様 ▼オンラインセミナーの詳細・お申し込みは以下のURLから▼ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ ■ダウンロード事例集のご紹介 「中堅・中小製造業経営者様向け“工場のAI・デジタル化”最新事例解説レポート」

クラウドを活用するメリット:前編

2021.01.15

昨今の「DX」推進に関連し、注目される技術として「クラウド」技術があります。日常生活の中でも、スマートフォンで撮影した写真や動画の保存先として、聞いたことがあると思います。今回は、製造業において「クラウド」を活用することのメリットを解説します。 1.「クラウド」とは? 多くの人にとって、クラウドの最もイメージしやすいものは、「インターネット上のデータ保存スペース」ではないかと思います。確かにこの機能は、クラウドが提供するサービスの一つです。 本コラムで取り上げる「クラウド」の定義は、「クラウド・コンピューティング(cloud computing)」で、その意味は、「インターネット上のネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどを共有化して、サービス提供事業者が、利用者に容易に利用可能とするモデル」(※1)です。このようなモデルを使用して提供されるサービスやシステムは、「クラウドサービス」「クラウドシステム」「SaaS」、単に「クラウド」とも呼ばれます。 対義語として、「オンプレミス(on-premises)」があります。こちらは、「自社の中に、コンピュータ、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーションなどのハードウェア、ソフトウェアを保有して、自社で管理・運用するモデル」を意味しています。 (※1:総務省国民のための情報セキュリティサイトhttps://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/glossary/02.html#ku02)つまり「クラウド」は、自社でサーバ等の設備を準備する必要無く、PCのウェブブラウザを使って、インターネット上のサービス提供事業者の所有するサーバでアプリケーションを動かす技術といえます。 2.クラウドを活用するメリットとは? 前提として「クラウド」技術はIT分野に属します。製造業のIT分野は、管理システム(基幹システム、生産管理システムなど)運用、データ(図面、実績など)保存、アプリケーション運用、情報処理などが該当します。 クラウドを活用することで、上記の項目にどのようなメリットをもたらすのでしょうか? 従来、企業がコンピュータを使用した環境を構築する場合、「オンプレミス」が当たり前でした。それが、ハードウェアの発達(ストレージの大容量化、サーバの処理能力向上、通信速度環境の高速・安定化など)により、クラウド技術が発達し、環境構築にクラウドを活用することが可能となりました。そのため「クラウドを活用する」ことで、オンプレミスで環境構築(=自社ですべてを手配)する必要性が無くなり、導入ハードルの高さを下げることが可能になりました。 具体例は、Microsoft社のofficeです。従来(オンプレミス)はパッケージで販売され、新バージョンが発売されると、使用人数分のパッケージを購入し、その数だけ、1台1台バージョンアップ作業を行っていました。現在(クラウド)では、office365を選択すれば、月または年単位で定額料金を支払うことで常に最新版officeを使用可能です。また、ウェ ブサイトから契約・解約手続きができるので、常に使用する分だけ契約をし、ムダを無くすことが可能です。 3.クラウドを活用することで得られる具体的なメリット では、クラウドを活用することで得られるメリットで、特に着目すべきところは、どこでしょうか? その1つ目は、やはり「コスト」です。 製造業で、製品に付加価値を与えているのは、製造工程です。一方、システム環境に投資することは、業務効率化などの生産性改善には寄与するものの、付加価値を向上させるものではありません。そのため、従来のオンプレミスのシステム環境構築は、その投資額に対して得られるメリットが小さいために、投資自体が積極的に行われてきませんでした。特に中小企業では、システム投資に行うくらいであれば、同じ金額の生産設備を購入したほうが、売り上げた増えるといった状況でした。 一方、「クラウド」を活用すれば、システム環境構築費用の大部分を占める、「設備費用」「開発・カスタマイズ費用」「保守運用費用」をサービス提供事業者側で負担し、そのサービスの利用者が少しずつ負担する形式を取ることになります。そのため、利用者側が負担するコストを抑制することが出来、システム投資が大変行いやすくなります。 4.おわりに 今回は、「クラウドを活用するメリット前編」として、クラウド技術を導入することで得られるメリットのうち、コスト面について解説しました。来月は、「クラウドを活用するメリット後編」として、製造業でクラウドを活用することで得られるコスト面以外のメリットについて解説していきます。中小企業の製造業に特化した船井総合研究所AI・ロボット支援室では、ロボットやAIの導入に役立つダウンロードコンテンツやセミナーをご用意しております。この機会にぜひご参加ください。 ■ダウンロード事例集のご案内 ■セミナー開催のお知らせ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー(オンライン)マシニングセンタ・NC旋盤・複合加工機等を保有していて多品種少量生産の熟練技術・職人技術・人手の掛かる業務にAI&ロボットを活用して自動化&産性UP! 2/16(火)、18(木)、24(水) 13:00~15:00 昨今の「DX」推進に関連し、注目される技術として「クラウド」技術があります。日常生活の中でも、スマートフォンで撮影した写真や動画の保存先として、聞いたことがあると思います。今回は、製造業において「クラウド」を活用することのメリットを解説します。 1.「クラウド」とは? 多くの人にとって、クラウドの最もイメージしやすいものは、「インターネット上のデータ保存スペース」ではないかと思います。確かにこの機能は、クラウドが提供するサービスの一つです。 本コラムで取り上げる「クラウド」の定義は、「クラウド・コンピューティング(cloud computing)」で、その意味は、「インターネット上のネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどを共有化して、サービス提供事業者が、利用者に容易に利用可能とするモデル」(※1)です。このようなモデルを使用して提供されるサービスやシステムは、「クラウドサービス」「クラウドシステム」「SaaS」、単に「クラウド」とも呼ばれます。 対義語として、「オンプレミス(on-premises)」があります。こちらは、「自社の中に、コンピュータ、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーションなどのハードウェア、ソフトウェアを保有して、自社で管理・運用するモデル」を意味しています。 (※1:総務省国民のための情報セキュリティサイトhttps://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/glossary/02.html#ku02)つまり「クラウド」は、自社でサーバ等の設備を準備する必要無く、PCのウェブブラウザを使って、インターネット上のサービス提供事業者の所有するサーバでアプリケーションを動かす技術といえます。 2.クラウドを活用するメリットとは? 前提として「クラウド」技術はIT分野に属します。製造業のIT分野は、管理システム(基幹システム、生産管理システムなど)運用、データ(図面、実績など)保存、アプリケーション運用、情報処理などが該当します。 クラウドを活用することで、上記の項目にどのようなメリットをもたらすのでしょうか? 従来、企業がコンピュータを使用した環境を構築する場合、「オンプレミス」が当たり前でした。それが、ハードウェアの発達(ストレージの大容量化、サーバの処理能力向上、通信速度環境の高速・安定化など)により、クラウド技術が発達し、環境構築にクラウドを活用することが可能となりました。そのため「クラウドを活用する」ことで、オンプレミスで環境構築(=自社ですべてを手配)する必要性が無くなり、導入ハードルの高さを下げることが可能になりました。 具体例は、Microsoft社のofficeです。従来(オンプレミス)はパッケージで販売され、新バージョンが発売されると、使用人数分のパッケージを購入し、その数だけ、1台1台バージョンアップ作業を行っていました。現在(クラウド)では、office365を選択すれば、月または年単位で定額料金を支払うことで常に最新版officeを使用可能です。また、ウェ ブサイトから契約・解約手続きができるので、常に使用する分だけ契約をし、ムダを無くすことが可能です。 3.クラウドを活用することで得られる具体的なメリット では、クラウドを活用することで得られるメリットで、特に着目すべきところは、どこでしょうか? その1つ目は、やはり「コスト」です。 製造業で、製品に付加価値を与えているのは、製造工程です。一方、システム環境に投資することは、業務効率化などの生産性改善には寄与するものの、付加価値を向上させるものではありません。そのため、従来のオンプレミスのシステム環境構築は、その投資額に対して得られるメリットが小さいために、投資自体が積極的に行われてきませんでした。特に中小企業では、システム投資に行うくらいであれば、同じ金額の生産設備を購入したほうが、売り上げた増えるといった状況でした。 一方、「クラウド」を活用すれば、システム環境構築費用の大部分を占める、「設備費用」「開発・カスタマイズ費用」「保守運用費用」をサービス提供事業者側で負担し、そのサービスの利用者が少しずつ負担する形式を取ることになります。そのため、利用者側が負担するコストを抑制することが出来、システム投資が大変行いやすくなります。 4.おわりに 今回は、「クラウドを活用するメリット前編」として、クラウド技術を導入することで得られるメリットのうち、コスト面について解説しました。来月は、「クラウドを活用するメリット後編」として、製造業でクラウドを活用することで得られるコスト面以外のメリットについて解説していきます。中小企業の製造業に特化した船井総合研究所AI・ロボット支援室では、ロボットやAIの導入に役立つダウンロードコンテンツやセミナーをご用意しております。この機会にぜひご参加ください。 ■ダウンロード事例集のご案内 ■セミナー開催のお知らせ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー(オンライン)マシニングセンタ・NC旋盤・複合加工機等を保有していて多品種少量生産の熟練技術・職人技術・人手の掛かる業務にAI&ロボットを活用して自動化&産性UP! 2/16(火)、18(木)、24(水) 13:00~15:00

製造業におけるDXの進め方

2020.12.07

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。 DX化することで得られるメリットはたくさんあります。詳しくはこちらのコラムで紹介しておりますのでぜひご覧ください。 「AIとデジタル化の波は避けられない」 さて、「DX化」という言葉をよく耳にするようになった一方で、「製造DXのメリット・導入ポイント」「なぜ日本はDX化が進まないのか」「DX化が失敗する理由」というようなタイトルの記事をよく目にするようにもなりました。 経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」 によると、生産プロセスに関する設備の稼働状況などのデータ収集を行っている企業の割合は、2019年度は51.0%となっており、2018 年度調査時より7%減少しております。 DX化を目指す一方で、現状は苦戦している企業が多いことがわかります。さらにこれからは、既存システムは変化していく状況に合わせて更新する必要があります。そのたびに要件は複雑になるため、既存システムの保守費は高額になると言われています。 DX化を進めていくことは必須と叫ばれているにも関わらず、進まないのはなぜでしょうか? その理由の一つに、日本人特有のマインドが関係していることが考えられます。日本人は1950~60年代の高度経済成長の成功体験が非常に大きく、その時代から何十年もかけて培われた世界的にも最高峰の現場による改善活動のおかげで、逆にDX化に踏み込めない思考になっています。この思考がDXというある意味システムに縛られる状況について、抵抗が生まれているのではないでしょうか。長年にわたり現場改善で運用していきたものをシステムに置きかえるのは容易ではありません。海外においては、日本と比較した場合、現場の声はさほど強くありません。その為、システムで現場を縛ることができ、DX化は進みやすい傾向があります。一方で日本では改善活動を行ってきた現場の力が強く、ITシステムが現場運用に合わせないといけないという状況が多く発生しています。その為、要件が複雑になり(もしくはシステム化できない)なかなか前に進んでいきません。 「現状はシステムに頼らなくても問題がない」と考えている現場の方は多いのではないのでしょうか。現場の力>ITシステムの構図が日本でDXが進まない根本要因と考えています。 とはいえ、やはりDX化を進めなければいけないのは明白です。 我々は、情報をもとに経営の意思決定をしなければなりません。現代においては営業部や製造部など多方面から様々な種類の情報収集するスピードが求められます、また、集められる情報は質・精度が高い必要があります。「高い質・精度の情報をリアルタイムで収集し、正確な情報を基に分析を行い経営判断する」これが今の時代に求められていることです。不確かな情報を手作業で取りまとめて資料作成に時間を費やす時代ではないということです。 それではどのように進めたらよいか? 中小企業の製造業に特化した船井総合研究所AI・ロボット支援室では、ロボットやAIの導入に役立つやセミナーをご用意しております。 この機会にぜひご参加ください。 ■ダウンロード事例集のご案内 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/201208/ ■セミナー開催のお知らせ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー(オンライン) マシニングセンタ・NC旋盤・複合加工機等を保有していて多品種少量生産の熟練技術・職人技術・人手の掛かる業務にAI&ロボットを活用して自動化&生産性UP! 2/16(火)、18(木)、24(水) 13:00~15:00 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。 DX化することで得られるメリットはたくさんあります。詳しくはこちらのコラムで紹介しておりますのでぜひご覧ください。 「AIとデジタル化の波は避けられない」 さて、「DX化」という言葉をよく耳にするようになった一方で、「製造DXのメリット・導入ポイント」「なぜ日本はDX化が進まないのか」「DX化が失敗する理由」というようなタイトルの記事をよく目にするようにもなりました。 経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」 によると、生産プロセスに関する設備の稼働状況などのデータ収集を行っている企業の割合は、2019年度は51.0%となっており、2018 年度調査時より7%減少しております。 DX化を目指す一方で、現状は苦戦している企業が多いことがわかります。さらにこれからは、既存システムは変化していく状況に合わせて更新する必要があります。そのたびに要件は複雑になるため、既存システムの保守費は高額になると言われています。 DX化を進めていくことは必須と叫ばれているにも関わらず、進まないのはなぜでしょうか? その理由の一つに、日本人特有のマインドが関係していることが考えられます。日本人は1950~60年代の高度経済成長の成功体験が非常に大きく、その時代から何十年もかけて培われた世界的にも最高峰の現場による改善活動のおかげで、逆にDX化に踏み込めない思考になっています。この思考がDXというある意味システムに縛られる状況について、抵抗が生まれているのではないでしょうか。長年にわたり現場改善で運用していきたものをシステムに置きかえるのは容易ではありません。海外においては、日本と比較した場合、現場の声はさほど強くありません。その為、システムで現場を縛ることができ、DX化は進みやすい傾向があります。一方で日本では改善活動を行ってきた現場の力が強く、ITシステムが現場運用に合わせないといけないという状況が多く発生しています。その為、要件が複雑になり(もしくはシステム化できない)なかなか前に進んでいきません。 「現状はシステムに頼らなくても問題がない」と考えている現場の方は多いのではないのでしょうか。現場の力>ITシステムの構図が日本でDXが進まない根本要因と考えています。 とはいえ、やはりDX化を進めなければいけないのは明白です。 我々は、情報をもとに経営の意思決定をしなければなりません。現代においては営業部や製造部など多方面から様々な種類の情報収集するスピードが求められます、また、集められる情報は質・精度が高い必要があります。「高い質・精度の情報をリアルタイムで収集し、正確な情報を基に分析を行い経営判断する」これが今の時代に求められていることです。不確かな情報を手作業で取りまとめて資料作成に時間を費やす時代ではないということです。 それではどのように進めたらよいか? 中小企業の製造業に特化した船井総合研究所AI・ロボット支援室では、ロボットやAIの導入に役立つやセミナーをご用意しております。 この機会にぜひご参加ください。 ■ダウンロード事例集のご案内 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/download/201208/ ■セミナー開催のお知らせ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 機械加工業の為の初めてのAI&ロボット活用!社長セミナー(オンライン) マシニングセンタ・NC旋盤・複合加工機等を保有していて多品種少量生産の熟練技術・職人技術・人手の掛かる業務にAI&ロボットを活用して自動化&生産性UP! 2/16(火)、18(木)、24(水) 13:00~15:00