情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_仕様要求作成編
2021.06.11
1.はじめに
本コラムでは、情報システム、いわゆる情シス部隊が存在しない企業様において、新たに基幹システム(生産管理、工程管理、会計管理、購買管理といった複数の機能群を有し、一つのデータベースで統合したシステム、ERPともいう)を導入する場合の検討から導入、活用までの流れについて、数回のシリーズに分けてお届けさせていただきます。
第2回の今回は、導入を進めるにあたって、自社に必要な仕様をどのように整理していくかを解説いたします。
2.前回の振り返りと本コラム内容について
前回のコラムでは、検討開始の初動から仕様検討を開始するまでの間に実施することとして、(1)プロジェクトチーム体制(2)目的(3)導入範囲(4)目標・期待効果といった項目について解説をしました。
本コラムでは、導入するシステムに求める、期待する機能をどのように考えて具体性を持たせていくかについて解説いたします。
3.仕様要求の検討
前回のコラムでは、導入範囲と目的・期待効果について、大まかに決めることを提案しました。今回の仕様要求を検討する段階では、この導入範囲を深掘りして、現在のどの業務をシステムにどのような形で織り込んでいくのかを一つずつ検討していきます。
この段階では、一旦はすべての業務をシステムに組み込むことを意識することが大切です。そして、すべての業務に対してシステム化を行った場合、どのような全体像になるかをつかんでおくことは、継続的にシステム化を進めていく中で重要な情報になります。
具体的には、以下の順番で行います。
(1)主要となる業務フローを書き出します。そして、その業務フローの中で、各業務で行う作業を可能な限り、詳細に箇条書きにします。
(2)その箇条書きにした作業を一つずつ見ていきます。一つずつ見ていく際に、手作業か・PCを使用するか・自分ひとりで完結する作業か、などといった、その作業をする上でポイントとなるところを考慮しながら、システムに置き換えるかどうか、置き換えるならどのように置き換えるかを判断していきます。この時の判断は、最初に決めている「導入の目的」を念頭に置いて決定をします。(実際に出来るかどうかは別として決めていきます。)この作業を実施する際は、実際にその作業をしている人の意見を聞きながら、ポイントを見逃さないようにしましょう。
(3)業務フローに基づいた各作業の洗い出しとシステム化対象の選別が完了すると、どういった機能が必要かが判明するので、これを基に仕様要求の一覧表を作成することが出来、システムベンダーとの会話が可能になります。システムベンダーとは、業務フローと仕様要求の一覧表を見ながら会話することで、出来ることと出来ない事、出来ない事はどうすればいいのかを議論することが可能になるため、今後の進め方が容易になります。
4.おわりに
上記の内容は、作業には時間がかかりますが、主要業務の最初から最後までを精査することで、確認漏れを防ぐことが出来るようになるので、後々の手戻り発生を防ぐことが可能になります。
情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_仕様要求作成編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
前回のコラムはこちら
情報システム部を持たない中小企業が基幹システムを導入する方法_検討開始編
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情シス不在な中小企業の基幹システム導入方法_仕様要求作成編の解説は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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