中堅・中小製造業におけるAI導入の目的とは?
2020.11.24
突然ですが、読者の皆様は製造業における「AIの導入目的」をどのようにお考えでしょうか?
船井総研では、各業界の経営者・経営幹部の皆様向けに年間計900件超のセミナー開催を通じて、各業界の時流に適応したビジネスモデルや業務プロセスの紹介を行っております。
近年では、中堅・中小製造業の企業様向けにAI活用に関するセミナーを実施しておりますが、セミナーへご参加いただく全国各地の製造業の企業様から、
「AIを使って何ができるのか?」
「AIの導入目的をどのように考えていけばよいか?」
といったご質問をよく頂戴します。
そこで、今回のコラムでは、船井総研主催のAI活用に関するセミナーでもご紹介している「AI導入の目的」について、その一部をご紹介いたします。
中堅・中小製造業における主なAI導入の目的として、大きくは以下の4つが挙げられます。
【中堅・中小製造業における主なAI導入目的】
①既存業務の自動化・省力化・標準化
②3K業務の自動化
③熟練業務・属人業務の技術継承・若手育成
④熟練者をより付加価値の高い業務へ移行させる
以下に1つずつご紹介いたします。
1.AI導入目的①:既存業務の自動化・省力化・標準化
工場内やバックオフィスにてAIを活用し、これまで時間をかけて取り組んでいた業務を自動化・省力化・標準化したいというニーズは非常に大きいです。
例えば、とある製造業の支援先企業様では、現在「見積もりAIシステム」の開発に取り組まれています。
システムの概要としては、AIを活用して過去の類似案件を検索できるようにすることで、
「従来かかっていた時間よりも短い時間で」かつ
「精度高く見積もりを作成することができるようになる」というものです。
Step1)新規案件発生時に過去の見積もりデータを検索する
Step2)過去の類似ワークの見積計算書・見積書等のデータを検出する
という大きく2つのステップを経ることで、ベテランのみならず、知識や経験の浅い社員でも問題なく見積もり作成ができるようになります。
2.AI導入目的②:3K業務の自動化
3K業務とは、「きつい・汚い・危険」の頭文字「K」から取った言葉であり、労働条件が厳しい業務のことを指します。
この3K業務は、若年労働者から特に敬遠されることから、採用難や離職率の増加にも直結する要素となっています。
AIを活用し、3K業務を自動化することで、職業イメージの抜本的な改善を図り、結果として若手社員の採用を促すことにも繋がります。
また、昨今「働き方改革」の必要性が叫ばれている中、既存の従業員を3K業務から解放することで、既存の従業員にとって、より働きやすい現場環境を創出するという点でも、非常に意義のあるAI導入の目的設定であると言えます。
3.AI導入目的③:熟練業務・属人業務の技術継承・若手育成
これは、国内製造業のみならず、他の業界にも概ね当てはまる話ですが、「労働人口の減少(特に熟練者不足)」や「従業員の高齢化」が今後より進んでいくことが予測される中で、
「人手(特に熟練者)が不足していても問題なく運営できる体制を作る」
という発想がこれからの経営には必要となってきます。
例えば、とあるベテラン比率の高い製造業の企業様では、AIを導入して「熟練者の技術を買う」という考え方をもとに既存業務のAI化を進められています。
熟練者特有の技術・ノウハウを継承し、
1)経験や知識の浅い若手社員でも問題なく業務を進めることができる
2)経験や知識の浅い若手社員でも活躍できる土壌を形成する(若手社員の即戦力化)
この辺りを狙いとして、既存業務のAI化を進められています。
4.AI導入目的④:熟練者をより付加価値の高い業務へ移行させる
全国各地の製造業の企業様にお話をお聞きしていると、AIを活用して熟練技術の継承を図る中で、現場のベテラン従業員の方から、
「AIを活用することで、自分たち(ベテラン従業員)の仕事がなくなるのでは?」
という懸念を表明されるケースが多々あるようです。
ただ、それに対する結論として言えるのは、AIというのは、「熟練者の仕事を奪うためのツール」ではないということです。
むしろ、AIというのは、「熟練者に “より高付加価値な業務” に従事してもらうためのツール」であると言えます。
技術継承を踏まえた上で、熟練者は空いた時間で「さらに付加価値の高い(ベテランだからこそできる)業務へ移行する」という、「人員配置・役割設計の再定義」の機会を発生させることに、AI導入の意義を見出すことができます。
5.おわりに
以上、ここまで「中堅・中小製造業におけるAI導入の目的とは?」というテーマについてお伝えさせていただきました。
中堅・中小製造業におけるAI導入に関する考え方や、具体的な事例をもっと知りたい方は、是非以下の「無料オンライン相談」をご活用ください。
ご相談内容に応じて最適なコンサルタントを選定し、対応させていただきます。
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船井総研では、各業界の経営者・経営幹部の皆様向けに年間計900件超のセミナー開催を通じて、各業界の時流に適応したビジネスモデルや業務プロセスの紹介を行っております。
近年では、中堅・中小製造業の企業様向けにAI活用に関するセミナーを実施しておりますが、セミナーへご参加いただく全国各地の製造業の企業様から、
「AIを使って何ができるのか?」
「AIの導入目的をどのように考えていけばよいか?」
といったご質問をよく頂戴します。
そこで、今回のコラムでは、船井総研主催のAI活用に関するセミナーでもご紹介している「AI導入の目的」について、その一部をご紹介いたします。
中堅・中小製造業における主なAI導入の目的として、大きくは以下の4つが挙げられます。
【中堅・中小製造業における主なAI導入目的】
①既存業務の自動化・省力化・標準化
②3K業務の自動化
③熟練業務・属人業務の技術継承・若手育成
④熟練者をより付加価値の高い業務へ移行させる
以下に1つずつご紹介いたします。
1.AI導入目的①:既存業務の自動化・省力化・標準化
工場内やバックオフィスにてAIを活用し、これまで時間をかけて取り組んでいた業務を自動化・省力化・標準化したいというニーズは非常に大きいです。
例えば、とある製造業の支援先企業様では、現在「見積もりAIシステム」の開発に取り組まれています。
システムの概要としては、AIを活用して過去の類似案件を検索できるようにすることで、
「従来かかっていた時間よりも短い時間で」かつ
「精度高く見積もりを作成することができるようになる」というものです。
Step1)新規案件発生時に過去の見積もりデータを検索する
Step2)過去の類似ワークの見積計算書・見積書等のデータを検出する
という大きく2つのステップを経ることで、ベテランのみならず、知識や経験の浅い社員でも問題なく見積もり作成ができるようになります。
2.AI導入目的②:3K業務の自動化
3K業務とは、「きつい・汚い・危険」の頭文字「K」から取った言葉であり、労働条件が厳しい業務のことを指します。
この3K業務は、若年労働者から特に敬遠されることから、採用難や離職率の増加にも直結する要素となっています。
AIを活用し、3K業務を自動化することで、職業イメージの抜本的な改善を図り、結果として若手社員の採用を促すことにも繋がります。
また、昨今「働き方改革」の必要性が叫ばれている中、既存の従業員を3K業務から解放することで、既存の従業員にとって、より働きやすい現場環境を創出するという点でも、非常に意義のあるAI導入の目的設定であると言えます。
3.AI導入目的③:熟練業務・属人業務の技術継承・若手育成
これは、国内製造業のみならず、他の業界にも概ね当てはまる話ですが、「労働人口の減少(特に熟練者不足)」や「従業員の高齢化」が今後より進んでいくことが予測される中で、
「人手(特に熟練者)が不足していても問題なく運営できる体制を作る」
という発想がこれからの経営には必要となってきます。
例えば、とあるベテラン比率の高い製造業の企業様では、AIを導入して「熟練者の技術を買う」という考え方をもとに既存業務のAI化を進められています。
熟練者特有の技術・ノウハウを継承し、
1)経験や知識の浅い若手社員でも問題なく業務を進めることができる
2)経験や知識の浅い若手社員でも活躍できる土壌を形成する(若手社員の即戦力化)
この辺りを狙いとして、既存業務のAI化を進められています。
4.AI導入目的④:熟練者をより付加価値の高い業務へ移行させる
全国各地の製造業の企業様にお話をお聞きしていると、AIを活用して熟練技術の継承を図る中で、現場のベテラン従業員の方から、
「AIを活用することで、自分たち(ベテラン従業員)の仕事がなくなるのでは?」
という懸念を表明されるケースが多々あるようです。
ただ、それに対する結論として言えるのは、AIというのは、「熟練者の仕事を奪うためのツール」ではないということです。
むしろ、AIというのは、「熟練者に “より高付加価値な業務” に従事してもらうためのツール」であると言えます。
技術継承を踏まえた上で、熟練者は空いた時間で「さらに付加価値の高い(ベテランだからこそできる)業務へ移行する」という、「人員配置・役割設計の再定義」の機会を発生させることに、AI導入の意義を見出すことができます。
5.おわりに
以上、ここまで「中堅・中小製造業におけるAI導入の目的とは?」というテーマについてお伝えさせていただきました。
中堅・中小製造業におけるAI導入に関する考え方や、具体的な事例をもっと知りたい方は、是非以下の「無料オンライン相談」をご活用ください。
ご相談内容に応じて最適なコンサルタントを選定し、対応させていただきます。
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