ROBOT CONSULTING COLUMN 自動化・ロボットコンサルティングコラム

専門コンサルタントが執筆するAI・ロボットコラム
最新のAI・ロボット技術に精通したコンサルタントによる定期コラム

協働ロボットを活用して多品種少量生産の溶接作業を自動化!!

2022.06.08

1.はじめに 近年、人手不足や技術革新などが要因となって産業用ロボットが注目を集めています。特に溶接作業は3Kと呼ばれており、技術者も減ってきているため、自動化・効率化ができないかと色々検討されている企業様も多いかと思います。しかしながら、検討はしてはいるものの「多品種少量生産の為、投資効果がないのではないか」、「産業用ロボットを導入するスペースがない」など懸念点が多く実際に導入に踏み切れない企業様も多いのではないでしょうか。 今回はそんな企業様におすすめの協働用ロボットに溶接トーチを持たせたシステムをご紹介いたします。 2.協働用ロボットとは 皆さまも協働用ロボットについてはすでにご存じの方もおおいかと思いますが、その名の通り人と一緒に作業ができるロボットの事です。 特徴としては下記のような特徴があります。 ①非常にコンパクトで軽量な為、安全柵の設置が必要なし 広いスペースや安全柵を必要とせず、人の隣で人と一緒に作業を行うことができます。 ②必要に応じてロボットを移動して別の場所で使う事が可能 協働ロボットの架台にキャスターを付けることで、臨機応変に必要な場所に移動させて使うことが可能です。 ③ダイレクトティーチングが可能で、ティーチング作業が容易 普通のロボットであればティーチングペンダントというコントローラーを使ってロボットの動作を記録していきますが、ダイレクトティーチングは人の手でロボットハンドを指定したい場所に動かしてポイントを登録するだけでティーチング出来るという教示法となるので感覚的な操作で簡単かつ素早い教示が可能です。 以上が協働用ロボットの特徴で、多品種少量生産の企業様向きのロボットと言えるかと思います。 協働用ロボットというとハンドリングで使用するイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、近年では協働用ロボットに溶接トーチを持たせて溶接を自動化する会社様も増えてきており、非常に幅広い用途に使われるようになってきました。 次に溶接に用いられる協働ロボットについて解説します。 3.溶接協働用ロボットの特徴 協働用ロボットも様々ございますが、今回はテックマンの協働用ロボットにTIGトーチを持たせたシステムをご紹介いたします。 テックマンのロボットの機能を活用することで多品種少量生産の溶接を比較的簡単に自動化することが可能で、主な特徴としては下記の通りです。 ①協働用ロボット ダイレクトティーチングが可能なので、人が実際にロボットのアームを動かすことでティーチングが可能です。溶接したい箇所までロボットのアームを持って行って、ポイント登録していくだけで、TIGフィラ溶接も簡単にロボット化できます。安定的な運棒を要求されるような薄板部分のうろこビード等、熟練工の技をお手軽にダイレクトティーチングで実現することが可能です。 ②タッチパネルで簡単ティーチング ダイレクトティーチングに合わせて、モニターを見ながらタッチパネルでロボットの作業を編集することが可能です。システムに関する専門知識がなくてもフローチャートにて直感的に作業の指示を行うことができます。 また、溶接条件についてもタッチパネル上で設定することが可能です。 ③スマートビジョンカメラが内蔵 基本的に他の協働用ロボットにカメラは内蔵されておりませんので、ワークの位置決めを自動で行いたい場合など必要な場合は別途取り付けと設定が必要になります。今回ご紹介しているテックマンのロボットはカメラ内蔵となっております。 スマートカメラには、テンプレート比較、部品位置決め、画像強調、バーコード認識、色彩分類等の機能を含んでいるため、内蔵のカメラで様々な用途に活用可能です。 ④ローコスト カメラ内蔵ということで非常に高額と思われるかと思いますが、一般的な協働用ロボットに比べ非常に安価というのも特徴の一つになります。 ⑤ランドマークアライメント機能により製品が限定される位置決めの機構が不要 協働用ロボットの特徴としては上記で、必要に応じて必要な場所に移動させて使うことができると説明させていただきましたが、一般的にはロボットは決められた動きしかできないため、すでにティーチングが完了しているワークであっても場所を移動させた場合は多少のずれが生じるため、再設定が必要になります。 ですが、テックマンロボットについてはこのランドマークアライメント機能があるため、 TMランドマークを移動先の機器の近くに張り付けておき、これをロボットのカメラで読み取るだけでロボットアームと製品間の相対的な関係を認識し、ポイントが再生成してくれます。(移動による位置ズレを補正) そうすることで、ロボットを移動させても簡単に再設置・稼働させることができます。 4.まとめ ただいまご紹介させていただきましたように協働用ロボットは非常に汎用性があり、比較的低コストでの導入が可能です。 可搬重量が大きいものがない・リーチが短い、稼働速度が遅いなどのデメリットもありますが、多品種少量生産の溶接を自動化する場合には協働用ロボットを活用したほうが、投資効果が良いことも実際に多くあります。 今回ご紹介させていただいたのはテックマンロボットにTIGトーチを持たせたシステムですが、もちろんその他の協働用ロボットにTIGトーチを持たせたシステムもあれば、 半自動のトーチを持たせたシステムもあります。もっと言えば、溶接以外にも様々な用途で協働用ロボットが活用されておりますので、ぜひ一度協働用ロボットの活用を検討されてはいかがでしょうか。   ■【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート 属人化していた熟練技術をロボットで実現! 多品種少量生産のロボット導入を成功させる方法を解説!! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00904 ■「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 多品種少量生産のロボット導入成功事例を知りたい! 多品種少量生産のロボット導入を成功させる方法を知りたい! 未経験でもロボット導入を成功させる方法を知りたい! 属人化している技術をロボット化したい! 多品種少量生産におけるロボット導入の具体的な方法がこの1冊で分かります!!   [sc name="cobot"][/sc] 1.はじめに 近年、人手不足や技術革新などが要因となって産業用ロボットが注目を集めています。特に溶接作業は3Kと呼ばれており、技術者も減ってきているため、自動化・効率化ができないかと色々検討されている企業様も多いかと思います。しかしながら、検討はしてはいるものの「多品種少量生産の為、投資効果がないのではないか」、「産業用ロボットを導入するスペースがない」など懸念点が多く実際に導入に踏み切れない企業様も多いのではないでしょうか。 今回はそんな企業様におすすめの協働用ロボットに溶接トーチを持たせたシステムをご紹介いたします。 2.協働用ロボットとは 皆さまも協働用ロボットについてはすでにご存じの方もおおいかと思いますが、その名の通り人と一緒に作業ができるロボットの事です。 特徴としては下記のような特徴があります。 ①非常にコンパクトで軽量な為、安全柵の設置が必要なし 広いスペースや安全柵を必要とせず、人の隣で人と一緒に作業を行うことができます。 ②必要に応じてロボットを移動して別の場所で使う事が可能 協働ロボットの架台にキャスターを付けることで、臨機応変に必要な場所に移動させて使うことが可能です。 ③ダイレクトティーチングが可能で、ティーチング作業が容易 普通のロボットであればティーチングペンダントというコントローラーを使ってロボットの動作を記録していきますが、ダイレクトティーチングは人の手でロボットハンドを指定したい場所に動かしてポイントを登録するだけでティーチング出来るという教示法となるので感覚的な操作で簡単かつ素早い教示が可能です。 以上が協働用ロボットの特徴で、多品種少量生産の企業様向きのロボットと言えるかと思います。 協働用ロボットというとハンドリングで使用するイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、近年では協働用ロボットに溶接トーチを持たせて溶接を自動化する会社様も増えてきており、非常に幅広い用途に使われるようになってきました。 次に溶接に用いられる協働ロボットについて解説します。 3.溶接協働用ロボットの特徴 協働用ロボットも様々ございますが、今回はテックマンの協働用ロボットにTIGトーチを持たせたシステムをご紹介いたします。 テックマンのロボットの機能を活用することで多品種少量生産の溶接を比較的簡単に自動化することが可能で、主な特徴としては下記の通りです。 ①協働用ロボット ダイレクトティーチングが可能なので、人が実際にロボットのアームを動かすことでティーチングが可能です。溶接したい箇所までロボットのアームを持って行って、ポイント登録していくだけで、TIGフィラ溶接も簡単にロボット化できます。安定的な運棒を要求されるような薄板部分のうろこビード等、熟練工の技をお手軽にダイレクトティーチングで実現することが可能です。 ②タッチパネルで簡単ティーチング ダイレクトティーチングに合わせて、モニターを見ながらタッチパネルでロボットの作業を編集することが可能です。システムに関する専門知識がなくてもフローチャートにて直感的に作業の指示を行うことができます。 また、溶接条件についてもタッチパネル上で設定することが可能です。 ③スマートビジョンカメラが内蔵 基本的に他の協働用ロボットにカメラは内蔵されておりませんので、ワークの位置決めを自動で行いたい場合など必要な場合は別途取り付けと設定が必要になります。今回ご紹介しているテックマンのロボットはカメラ内蔵となっております。 スマートカメラには、テンプレート比較、部品位置決め、画像強調、バーコード認識、色彩分類等の機能を含んでいるため、内蔵のカメラで様々な用途に活用可能です。 ④ローコスト カメラ内蔵ということで非常に高額と思われるかと思いますが、一般的な協働用ロボットに比べ非常に安価というのも特徴の一つになります。 ⑤ランドマークアライメント機能により製品が限定される位置決めの機構が不要 協働用ロボットの特徴としては上記で、必要に応じて必要な場所に移動させて使うことができると説明させていただきましたが、一般的にはロボットは決められた動きしかできないため、すでにティーチングが完了しているワークであっても場所を移動させた場合は多少のずれが生じるため、再設定が必要になります。 ですが、テックマンロボットについてはこのランドマークアライメント機能があるため、 TMランドマークを移動先の機器の近くに張り付けておき、これをロボットのカメラで読み取るだけでロボットアームと製品間の相対的な関係を認識し、ポイントが再生成してくれます。(移動による位置ズレを補正) そうすることで、ロボットを移動させても簡単に再設置・稼働させることができます。 4.まとめ ただいまご紹介させていただきましたように協働用ロボットは非常に汎用性があり、比較的低コストでの導入が可能です。 可搬重量が大きいものがない・リーチが短い、稼働速度が遅いなどのデメリットもありますが、多品種少量生産の溶接を自動化する場合には協働用ロボットを活用したほうが、投資効果が良いことも実際に多くあります。 今回ご紹介させていただいたのはテックマンロボットにTIGトーチを持たせたシステムですが、もちろんその他の協働用ロボットにTIGトーチを持たせたシステムもあれば、 半自動のトーチを持たせたシステムもあります。もっと言えば、溶接以外にも様々な用途で協働用ロボットが活用されておりますので、ぜひ一度協働用ロボットの活用を検討されてはいかがでしょうか。   ■【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート 属人化していた熟練技術をロボットで実現! 多品種少量生産のロボット導入を成功させる方法を解説!! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00904 ■「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ 多品種少量生産のロボット導入成功事例を知りたい! 多品種少量生産のロボット導入を成功させる方法を知りたい! 未経験でもロボット導入を成功させる方法を知りたい! 属人化している技術をロボット化したい! 多品種少量生産におけるロボット導入の具体的な方法がこの1冊で分かります!!   [sc name="cobot"][/sc]

人手不足の今、中小製造業がロボットを活用して生き残るためには

2022.06.02

1. 製造業における人手不足の現状 国内の製造業就業者数は、2002年の1,202万人から2019年には1,063万人と、20年間で11.6%減少しており、全産業に占める製造就業者の割合も2002年の19.0%から2019年の15.8%に減少しています。 若年就業者数についても、減少が続いていおり、製造業における若年就業者(34歳以下)の数は2000年の423万人から2019年には264万人に減少しています。 以上のデータからも分かるように、製造業全体としての人手不足は勿論のこと、若手を採用することが非常に困難となってきているという現状が浮き彫りになっています。 今後、人材の争奪戦になることは必至であり、中小製造業におけるロボット活用によるリソースの確保は最重要課題と言えるでしょう。 では、このような人手不足・若手不足の中で中小製造業が生き残っていくためにはどのようにロボットを活用していく必要があるでしょうか? 2.多品種少量生産対応で「儲かるロボット」を導入し最大限活用する!! 日本の中小製造業では多品種少量生産が当たり前であり、リピート品且つ大ロットの製品を受注しているケースの方が少ない為、ロボット化、自動化を検討する場合には必然的に多品種対応が求められます。 「儲かるロボット」を導入するポイントは以下の4つです。 ①教示時間の短縮(オフラインティーチングソフト活用) ②リアルタイム補正によるロボット加工品質の向上 ③段取りは最小限かつ再現性の高い機構と治具を用いつつ、可能な限り段取り時間を短縮 ④品種の特長、要求品質、加工能力、加工範囲などを明確にした上で、要求を満たす能力を持ったシステムを構築 では、実際にロボット活用を始める際に取り組むべきことは想像がつきますでしょうか? 絶対に失敗しないために必ず必要となる項目を次に説明します。 3.ロボット活用を始める際に取り組むべき2つのこと 絶対に失敗しないために必ず必要となる項目は以下の2つです。 ①ワーク分析 ②作業分析 ワーク分析は分かりやすく言うと、「多品種少量生産の中でもどの製品をロボット活用の対象とするか」を決め込んでいく分析作業です。 多品種少量生産と言えど、その製品群には形状、サイズ、生産数量、生産ロット、等様々な特徴があります。 その中から、よりロボット活用の効果が高いと判断されるワークを選定することが重要です。 次に、作業分析です。 作業分析は今ある現状の作業をどの範囲までロボットに置き換えるか、を決めていく分析作業です。 中小製造業の多品種少量生産において職人の技術力は世界に誇れる技術であると言えます。 その「職人の技術」をロボットに置き換えることができるか、置き換えた時にどの程度の投資対効果が得られるか、技術的に可能かどうか、を検証していきます。 上記のように「ワーク分析」と「作業分析」を実施することで失敗しないロボット活用が実現できます。 4.実際の中小製造業におけるロボット活用事例 ①職人技術である溶接工程とグラインダー工程へのロボット活用を成功させた事例 従業員100名 板金溶接加工業 ロボット活用の概要 手作業による大物ワークの溶接、グラインダー作業をロボットで代替え。 作業工数比率を分析し工数比率の高い本溶接とグラインダー仕上工程にロボットを活用。 半自動溶接とTIG溶接はロボットMIG溶接に統一、自動倣い機能付研削装置を用いたロボットグラインダー仕上を活用。 仮溶接は現状のまま作業者が行うことでロボットシステムの導入コストを抑えたまま高い投資対効果を実現した事例。 ②従業員10名の会社が10台の溶接ロボットを活用している事例 従業員10名 板金溶接加工業 ロボット活用の概要 人口の少ない地方においてロボット活用を推進し従業員全員がロボットを扱える教育を推進。 治具設計を工夫しすることで共通化した治具によるロボット活用の汎用性を確保、さらに高度なロボット技術で職人以上の溶接品質を実現し競合他社を圧倒。 従来は、顧客に提供できるような溶接品質を確保するために若手は5年~10年の修行が必要であったが、ロボットを積極的に導入し若手をロボットオペレーターとして育成することで、ロボットによる高品質な溶接を実現し若手でも2,3年で顧客の要望を満足する品質の製品を提供することが可能となった。 ③単調で危険なプレス工程へのワーク投入作業に協働ロボットを活用した事例 従業員100名 板金プレス加工業 ロボット活用の概要 単純作業であるプレス機へのワーク連続投入作業をロボットで実現。 プレス機は多品種対応のため対象としたワーク以外も生産するため人との共同作業が求められる。 そこで移動可能が協働ロボットを導入。 安全柵不要の協働ロボットを導入し必要な時だけ設置して使用できるロボットシステムを構築。 導入対象設備はIoTによるデータ蓄積から導き出したネック工程を対象とし導入効果を最大化。 ロボット導入を機にIoTにも取り組み、自社の製品原価を見える化して赤字製品を特定。 会社全体の利益を向上させた好事例。 ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00794 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。 1. 製造業における人手不足の現状 国内の製造業就業者数は、2002年の1,202万人から2019年には1,063万人と、20年間で11.6%減少しており、全産業に占める製造就業者の割合も2002年の19.0%から2019年の15.8%に減少しています。 若年就業者数についても、減少が続いていおり、製造業における若年就業者(34歳以下)の数は2000年の423万人から2019年には264万人に減少しています。 以上のデータからも分かるように、製造業全体としての人手不足は勿論のこと、若手を採用することが非常に困難となってきているという現状が浮き彫りになっています。 今後、人材の争奪戦になることは必至であり、中小製造業におけるロボット活用によるリソースの確保は最重要課題と言えるでしょう。 では、このような人手不足・若手不足の中で中小製造業が生き残っていくためにはどのようにロボットを活用していく必要があるでしょうか? 2.多品種少量生産対応で「儲かるロボット」を導入し最大限活用する!! 日本の中小製造業では多品種少量生産が当たり前であり、リピート品且つ大ロットの製品を受注しているケースの方が少ない為、ロボット化、自動化を検討する場合には必然的に多品種対応が求められます。 「儲かるロボット」を導入するポイントは以下の4つです。 ①教示時間の短縮(オフラインティーチングソフト活用) ②リアルタイム補正によるロボット加工品質の向上 ③段取りは最小限かつ再現性の高い機構と治具を用いつつ、可能な限り段取り時間を短縮 ④品種の特長、要求品質、加工能力、加工範囲などを明確にした上で、要求を満たす能力を持ったシステムを構築 では、実際にロボット活用を始める際に取り組むべきことは想像がつきますでしょうか? 絶対に失敗しないために必ず必要となる項目を次に説明します。 3.ロボット活用を始める際に取り組むべき2つのこと 絶対に失敗しないために必ず必要となる項目は以下の2つです。 ①ワーク分析 ②作業分析 ワーク分析は分かりやすく言うと、「多品種少量生産の中でもどの製品をロボット活用の対象とするか」を決め込んでいく分析作業です。 多品種少量生産と言えど、その製品群には形状、サイズ、生産数量、生産ロット、等様々な特徴があります。 その中から、よりロボット活用の効果が高いと判断されるワークを選定することが重要です。 次に、作業分析です。 作業分析は今ある現状の作業をどの範囲までロボットに置き換えるか、を決めていく分析作業です。 中小製造業の多品種少量生産において職人の技術力は世界に誇れる技術であると言えます。 その「職人の技術」をロボットに置き換えることができるか、置き換えた時にどの程度の投資対効果が得られるか、技術的に可能かどうか、を検証していきます。 上記のように「ワーク分析」と「作業分析」を実施することで失敗しないロボット活用が実現できます。 4.実際の中小製造業におけるロボット活用事例 ①職人技術である溶接工程とグラインダー工程へのロボット活用を成功させた事例 従業員100名 板金溶接加工業 ロボット活用の概要 手作業による大物ワークの溶接、グラインダー作業をロボットで代替え。 作業工数比率を分析し工数比率の高い本溶接とグラインダー仕上工程にロボットを活用。 半自動溶接とTIG溶接はロボットMIG溶接に統一、自動倣い機能付研削装置を用いたロボットグラインダー仕上を活用。 仮溶接は現状のまま作業者が行うことでロボットシステムの導入コストを抑えたまま高い投資対効果を実現した事例。 ②従業員10名の会社が10台の溶接ロボットを活用している事例 従業員10名 板金溶接加工業 ロボット活用の概要 人口の少ない地方においてロボット活用を推進し従業員全員がロボットを扱える教育を推進。 治具設計を工夫しすることで共通化した治具によるロボット活用の汎用性を確保、さらに高度なロボット技術で職人以上の溶接品質を実現し競合他社を圧倒。 従来は、顧客に提供できるような溶接品質を確保するために若手は5年~10年の修行が必要であったが、ロボットを積極的に導入し若手をロボットオペレーターとして育成することで、ロボットによる高品質な溶接を実現し若手でも2,3年で顧客の要望を満足する品質の製品を提供することが可能となった。 ③単調で危険なプレス工程へのワーク投入作業に協働ロボットを活用した事例 従業員100名 板金プレス加工業 ロボット活用の概要 単純作業であるプレス機へのワーク連続投入作業をロボットで実現。 プレス機は多品種対応のため対象としたワーク以外も生産するため人との共同作業が求められる。 そこで移動可能が協働ロボットを導入。 安全柵不要の協働ロボットを導入し必要な時だけ設置して使用できるロボットシステムを構築。 導入対象設備はIoTによるデータ蓄積から導き出したネック工程を対象とし導入効果を最大化。 ロボット導入を機にIoTにも取り組み、自社の製品原価を見える化して赤字製品を特定。 会社全体の利益を向上させた好事例。 ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00794 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。

中堅・中小製造業企業の業務基盤DX~AI・ロボットとの連携~

2022.05.25

1.はじめに 本コラムでは、中堅・中小製造業において、DX(デジタル トランスフォーメーション)を推進する中で、取組対象のひとつである「文章作成・表計算・Eメール・スケジュールといった社員共通で使用する基本ツール類」を業務基盤の一部と定義し、AIやロボットといった最先端技術を導入するにあわせて、全社で業務基盤とAI・ロボットを連携し活用する際の考え方について説明いたします。 本コラムのポイントは、以下の3つです。 (1)最新基本ツール類がもつ業務効率化に有用な機能 (2)AIやロボットの導入効果を全社で活用検討する際の考え方 (3)業務基盤のDXで目指すゴール設定について 2.業務基盤DXについて 上記で3つのポイントを上げさせていただきました。以降で、それらについて説明をさせていただきます。 (1)最新基本ツール類がもつ業務効率化に有用な機能 表的な基本ツール類としては、マイクロソフト社の「Microsoft365」があります。近年では、マイクロソフト社を含めた各メーカーが提供するツール類は、販売形態が物理的な記憶媒体を利用しないWebからのダウンロードに切り替わり、売り切りからSaaSが主流に変わっています。これらによって今後は、常に最新バージョンが使えるようになり、システム管理面でも管理の効率化が見込めます。 有用な機能の一つに、文章作成・表計算の同時編集機能があります。これは一つのファイルを複数人が同時にアクセスし作成・編集することが可能です。そのため、ファイルを順番に開いて、データを入力してもらうために発生する待ち時間が省略できます。それによって資料の完成までにかかる時間の短縮が可能です。 複数人が同時に一か所に集まって作業するには、一つのデータファイルを共有する必要があります。その手段としては、OnedriveやSharepoint、GoogleDrive、Box等のファイル共有クラウドサービスまた、オンプレミスのファイルサーバーが必要になります。外部データの取り込み機能もあるため、共有ファイル機能と併用することでBI(ビジネスインテリジェンス)を構築することが可能です。 このファイルを共有して同時に作業する機能を活用する方法を検討することが業務基盤DXの肝の一つです。 (2)AIやロボットの導入効果を全社で活用検討する際の考え方 蓄積したデータ分析にAIを活用し、現場の業務改善にロボットを導入して効率化を図ることは、皆様が日頃から思案していることだと思います。AIやロボットに共通していることは、プログラミングや電子回路に手を加えることでデータを取り出すことが基本可能なところです。(抽出できるデータの種類・難易度はシステムにより異なります。) これらの技術は、単体や限定された環境で稼働させることが多いですが、抽出したデータを活用できる箇所はないか、全社的に考えることが重要です。例えば、稼働状況を把握するために取っているデータを現場でなく、事務所のPCから見られるようにする、品質検査記録を分析して傾向・トレンドを設備メンテナンス計画に反映するといったことです。 考え方のポイントは、現状の業務で、採取したデータが、次にどこにつながって、どのように加工されて使われるかを考え、つながりと加工を業務基盤のツールを使って自動化・簡略化できないかを検討することです。その作業を自動化・簡略化することで、仕事の品質向上と業務効率化を実現することができます。 (3)業務基盤のDXで目指すゴール設定について ここで目指したい業務基盤DXのゴールは、「すべての社内情報、ツールへのアクセス起点を一か所にまとめること」です。具体的には、社内の情報ポータル(Portal:扉、入口)を作り、すべての業務の起点をそのポータルサイトに集約します。メリットは、社内の情報を一か所に集約するので、社内通知などの社内情報の共有効率化、利用者は必要な情報へのアクセス方法がわかりやすくなり利便性が向上します。 また、上記(1)(2)をあわせて活用することで、一般的なポータルサイトよりも情報・機能が充実した環境を作ることが可能です。自社で使用している業務基盤と親和性がたかいポータルを導入する、または、ゼロから業務基盤を刷新して、全社的な視点でツールを検討・選択することも選択肢です。 重要なのは、自社の業務の仕組みを理解して、どのようなアウトプット・インプットが存在するか把握し、無駄な工程を省いて効率的な業務設計になるように見直しをすることです。そのために、基盤業務ツールの最新機能を活用していただきたいです。 3.まとめ 今回のコラムでは、業務基盤DXと題して、社内の情報をすべてつなげて集約する・業務効率を改善する際の考え方について、概要を説明させていただきました。本内容を自社の業務改善、成長発展のお役に立てていただきたいです。また、上記内容は抽象的・概念的な要素が多いので、実際に実行する際は、弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■D製造業の基幹システム導入最新事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00747 ■「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ ・紙を主体とした管理体制を変えたいと感じている経営者様 ・属人的な業務を標準化したいと思っている経営者様 ・システムを活用して新人でも即戦力になれる体制を作りたいと思っている経営者様 ・デジタルデータを活用して常に最新の情報を把握したいと思っている経営者様 ・基幹システム導入を成功させたいと思っている経営者様   ■関連するセミナー開催のお知らせ 「板金加工業の為の原価改善!」 社長セミナー 材料費高騰対策!原価管理を徹底見直し!原価率削減!粗利率改善! ▼セミナーお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/090672   ■本セミナーで学べるポイント 従業員200名以下の板金加工・プレス・溶接加工業の社長が知っておくべき原価管理システムが分かる!~社長の為の生産管理・原価管理システムで「見える化」する具体的な方法が分かります~ 原価管理システムで製品別・取引先別・工程別データ化したものを経営や現場が活用できるように分析する方法がわかる!~経営や現場が活用できるようにBIを活用してデータ分析をする方法がわかります~ 職人・属人化している生産管理・個別原価管理業務を改善する為のシステムを導入する方法が分かる!~一部の熟練者・職人に依存している業務にシステムを導入・活用する方法が分かります~ 基礎知識や導入経験がない社長でも個別原価をデータ化してデータ経営する方法がわかります。~生産・購買・在庫・原価をシステムで統合的する方法が良く分からない…そんな社長の為のセミナーです~ 個別原価を可視化する事で何が儲かっているのか?儲かっていないのか?が明確になりその具体的な対策が分かる!~理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できるやり方が分かります~   ◆開催日程 全てオンライン開催となります 2022/10/12 (水) 13:00~15:00 2022/10/13 (木) 13:00~15:00 2022/10/17 (月) 13:00~15:00 2022/10/26 (水) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ https://www.funaisoken.co.jp/seminar/090672   1.はじめに 本コラムでは、中堅・中小製造業において、DX(デジタル トランスフォーメーション)を推進する中で、取組対象のひとつである「文章作成・表計算・Eメール・スケジュールといった社員共通で使用する基本ツール類」を業務基盤の一部と定義し、AIやロボットといった最先端技術を導入するにあわせて、全社で業務基盤とAI・ロボットを連携し活用する際の考え方について説明いたします。 本コラムのポイントは、以下の3つです。 (1)最新基本ツール類がもつ業務効率化に有用な機能 (2)AIやロボットの導入効果を全社で活用検討する際の考え方 (3)業務基盤のDXで目指すゴール設定について 2.業務基盤DXについて 上記で3つのポイントを上げさせていただきました。以降で、それらについて説明をさせていただきます。 (1)最新基本ツール類がもつ業務効率化に有用な機能 表的な基本ツール類としては、マイクロソフト社の「Microsoft365」があります。近年では、マイクロソフト社を含めた各メーカーが提供するツール類は、販売形態が物理的な記憶媒体を利用しないWebからのダウンロードに切り替わり、売り切りからSaaSが主流に変わっています。これらによって今後は、常に最新バージョンが使えるようになり、システム管理面でも管理の効率化が見込めます。 有用な機能の一つに、文章作成・表計算の同時編集機能があります。これは一つのファイルを複数人が同時にアクセスし作成・編集することが可能です。そのため、ファイルを順番に開いて、データを入力してもらうために発生する待ち時間が省略できます。それによって資料の完成までにかかる時間の短縮が可能です。 複数人が同時に一か所に集まって作業するには、一つのデータファイルを共有する必要があります。その手段としては、OnedriveやSharepoint、GoogleDrive、Box等のファイル共有クラウドサービスまた、オンプレミスのファイルサーバーが必要になります。外部データの取り込み機能もあるため、共有ファイル機能と併用することでBI(ビジネスインテリジェンス)を構築することが可能です。 このファイルを共有して同時に作業する機能を活用する方法を検討することが業務基盤DXの肝の一つです。 (2)AIやロボットの導入効果を全社で活用検討する際の考え方 蓄積したデータ分析にAIを活用し、現場の業務改善にロボットを導入して効率化を図ることは、皆様が日頃から思案していることだと思います。AIやロボットに共通していることは、プログラミングや電子回路に手を加えることでデータを取り出すことが基本可能なところです。(抽出できるデータの種類・難易度はシステムにより異なります。) これらの技術は、単体や限定された環境で稼働させることが多いですが、抽出したデータを活用できる箇所はないか、全社的に考えることが重要です。例えば、稼働状況を把握するために取っているデータを現場でなく、事務所のPCから見られるようにする、品質検査記録を分析して傾向・トレンドを設備メンテナンス計画に反映するといったことです。 考え方のポイントは、現状の業務で、採取したデータが、次にどこにつながって、どのように加工されて使われるかを考え、つながりと加工を業務基盤のツールを使って自動化・簡略化できないかを検討することです。その作業を自動化・簡略化することで、仕事の品質向上と業務効率化を実現することができます。 (3)業務基盤のDXで目指すゴール設定について ここで目指したい業務基盤DXのゴールは、「すべての社内情報、ツールへのアクセス起点を一か所にまとめること」です。具体的には、社内の情報ポータル(Portal:扉、入口)を作り、すべての業務の起点をそのポータルサイトに集約します。メリットは、社内の情報を一か所に集約するので、社内通知などの社内情報の共有効率化、利用者は必要な情報へのアクセス方法がわかりやすくなり利便性が向上します。 また、上記(1)(2)をあわせて活用することで、一般的なポータルサイトよりも情報・機能が充実した環境を作ることが可能です。自社で使用している業務基盤と親和性がたかいポータルを導入する、または、ゼロから業務基盤を刷新して、全社的な視点でツールを検討・選択することも選択肢です。 重要なのは、自社の業務の仕組みを理解して、どのようなアウトプット・インプットが存在するか把握し、無駄な工程を省いて効率的な業務設計になるように見直しをすることです。そのために、基盤業務ツールの最新機能を活用していただきたいです。 3.まとめ 今回のコラムでは、業務基盤DXと題して、社内の情報をすべてつなげて集約する・業務効率を改善する際の考え方について、概要を説明させていただきました。本内容を自社の業務改善、成長発展のお役に立てていただきたいです。また、上記内容は抽象的・概念的な要素が多いので、実際に実行する際は、弊社にご相談いただければ幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。   ■D製造業の基幹システム導入最新事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00747 ■「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ ・紙を主体とした管理体制を変えたいと感じている経営者様 ・属人的な業務を標準化したいと思っている経営者様 ・システムを活用して新人でも即戦力になれる体制を作りたいと思っている経営者様 ・デジタルデータを活用して常に最新の情報を把握したいと思っている経営者様 ・基幹システム導入を成功させたいと思っている経営者様   ■関連するセミナー開催のお知らせ 「板金加工業の為の原価改善!」 社長セミナー 材料費高騰対策!原価管理を徹底見直し!原価率削減!粗利率改善! 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塗装を自動化!!多品種少量生産の塗装ロボット活用方法!!

2022.05.17

▼無料ダウンロードはこちらをクリック 1.自動化が進んでいない中小製造業の塗装工程 製造業においては、さまざまな場所に塗装は存在しています。 塗装と一口に言ってもその種類や方法は様々で、防腐用下塗りから外観品の化粧塗装、塗料も樹脂塗料や静電塗料・粉体塗装など用途別に存在します。 塗装の自動化については、大手自動車メーカーが先行して導入・開発を進めており、現在はほとんどの塗装工程が自動化されていますが、中小製造業ではまだまだ自動化が進んでおらず、数十年前からずっと同じ手塗りで職人が手塗りされている現場が非常に多いですね。 その理由は、多品種少量生産であることと、塗装のロボットティーチングが非常に難易度が高いことが導入の進まない要因として挙げられます。 2.塗装ロボットのティーチング(教示)の難しさ 粉体塗装や静電塗装を除く樹脂塗料による塗装は、基本的にカップ式のスプレーガンを用いてスナッピング(スプレーガンを上下左右に振り)しながら塗料を吹き付けていきます。 これは、塗料が局部に集中して塗料が垂れない為に行っている方法ですが、この作業をロボットに教示するのが非常に難しいのです。 一つの製品の中にも、塗料が入りづらく濡れない所と塗料が付きやすくなる場所が複数存在しており、形状に合わせて塗装職人は調整をしています。 また気温や塗料の粘度・希釈の具合でも、塗り方は変わります。 ここが、塗装のロボット化が進まない大きな要因でしょう。 しかし、昨今の労働人口減少に加えて職人の不足が問題になってきている現在は、自動化を進めて労働生産性を上げることが、製造業の大きな課題です。 では塗装のロボット化するにはどうするか? 3.ベルカップ+産業用ロボットの活用 まずロボット化を進める為に有効な方法として、ベルカップの活用が挙げられます。 ベルカップとは回転噴霧器であり、塗料が均等に拡散することが出来るため、手塗りのようなスナッピング動作をさせないでも塗装することが出来ます。 ※http://www.carlisleft.co.jp/ransburg/products/bell-mighty21_bell.html ランズバーグ社HPより掲載 本来ベルカップは静電塗料向けに開発されたものであり、静電塗料を用いることで最大の効果を発揮しますが、樹脂塗料での活用が可能なベルカップが開発されています。 従来のスプレーガンに比べて塗料の塗着効率は2割から3割高いと言われており、塗料コスト削減にも効果を発揮します。 ベルカップの場合、大きなスナッピング動作が必要無い為、形状に合わせてロボットハンドが製品全面をなぞるような動作を教示するだけで、大抵のものは塗れてしまいます。 この点が非常にロボットとの相性が良い為、近年では、ロボットメーカーもベルカップとロボットをとアッセンブリーしたシステムをリリースしてきています。 4.多品種少量生産の塗装ロボット導入の注意点 多品種少量生産の塗装ロボットシステム構築する際には、専門知識のある人の協力が不可欠です。 ベルカップ自体が非常に精密かつ高価なものなので、きちんと投資対効果を算出して自動化に取り組む必要があります。 既存の業務分析 過去の工数実績 生産品種の形状や塗料の種類 ロボット設置場所 ロボット操作教育 補助金活用 ベルカップを用いた塗装テスト 等、自社の業務分析をしっかりと分析し、ロボットシステム導入後にどのような効果をを出すのかしっかりと把握しながら予算を策定し、システムインテグレータとロボットシステムの構想を綿密に計画していくことで、塗装ロボット活用を成功させていきましょう。 ▼無料ダウンロードはこちらをクリック ▼無料ダウンロードはこちらをクリック 1.自動化が進んでいない中小製造業の塗装工程 製造業においては、さまざまな場所に塗装は存在しています。 塗装と一口に言ってもその種類や方法は様々で、防腐用下塗りから外観品の化粧塗装、塗料も樹脂塗料や静電塗料・粉体塗装など用途別に存在します。 塗装の自動化については、大手自動車メーカーが先行して導入・開発を進めており、現在はほとんどの塗装工程が自動化されていますが、中小製造業ではまだまだ自動化が進んでおらず、数十年前からずっと同じ手塗りで職人が手塗りされている現場が非常に多いですね。 その理由は、多品種少量生産であることと、塗装のロボットティーチングが非常に難易度が高いことが導入の進まない要因として挙げられます。 2.塗装ロボットのティーチング(教示)の難しさ 粉体塗装や静電塗装を除く樹脂塗料による塗装は、基本的にカップ式のスプレーガンを用いてスナッピング(スプレーガンを上下左右に振り)しながら塗料を吹き付けていきます。 これは、塗料が局部に集中して塗料が垂れない為に行っている方法ですが、この作業をロボットに教示するのが非常に難しいのです。 一つの製品の中にも、塗料が入りづらく濡れない所と塗料が付きやすくなる場所が複数存在しており、形状に合わせて塗装職人は調整をしています。 また気温や塗料の粘度・希釈の具合でも、塗り方は変わります。 ここが、塗装のロボット化が進まない大きな要因でしょう。 しかし、昨今の労働人口減少に加えて職人の不足が問題になってきている現在は、自動化を進めて労働生産性を上げることが、製造業の大きな課題です。 では塗装のロボット化するにはどうするか? 3.ベルカップ+産業用ロボットの活用 まずロボット化を進める為に有効な方法として、ベルカップの活用が挙げられます。 ベルカップとは回転噴霧器であり、塗料が均等に拡散することが出来るため、手塗りのようなスナッピング動作をさせないでも塗装することが出来ます。 ※http://www.carlisleft.co.jp/ransburg/products/bell-mighty21_bell.html ランズバーグ社HPより掲載 本来ベルカップは静電塗料向けに開発されたものであり、静電塗料を用いることで最大の効果を発揮しますが、樹脂塗料での活用が可能なベルカップが開発されています。 従来のスプレーガンに比べて塗料の塗着効率は2割から3割高いと言われており、塗料コスト削減にも効果を発揮します。 ベルカップの場合、大きなスナッピング動作が必要無い為、形状に合わせてロボットハンドが製品全面をなぞるような動作を教示するだけで、大抵のものは塗れてしまいます。 この点が非常にロボットとの相性が良い為、近年では、ロボットメーカーもベルカップとロボットをとアッセンブリーしたシステムをリリースしてきています。 4.多品種少量生産の塗装ロボット導入の注意点 多品種少量生産の塗装ロボットシステム構築する際には、専門知識のある人の協力が不可欠です。 ベルカップ自体が非常に精密かつ高価なものなので、きちんと投資対効果を算出して自動化に取り組む必要があります。 既存の業務分析 過去の工数実績 生産品種の形状や塗料の種類 ロボット設置場所 ロボット操作教育 補助金活用 ベルカップを用いた塗装テスト 等、自社の業務分析をしっかりと分析し、ロボットシステム導入後にどのような効果をを出すのかしっかりと把握しながら予算を策定し、システムインテグレータとロボットシステムの構想を綿密に計画していくことで、塗装ロボット活用を成功させていきましょう。 ▼無料ダウンロードはこちらをクリック

工場の多品種少量生産を自動化するための方法

2022.04.18

▼『【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート』無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 1.多品種少量生産における自動化の課題 製造業の工場では一部の大手製造業を除き多品種少量生産を実施しています。 多品種少量生産とは同一の工場、もしくは同一の製造設備において製品を多品種かつ少量(少ロット)で生産する生産方式のことを指します。 工場の自動化において、この「多品種少量生産」は特に中小製造業の自動化の大きな壁となります。 自動化を検討する際に対象となる品種が多くなるため構想が複雑となり導入コストが大きくなるためです。 さらに、同一の自動化設備で多品種対応するためにはある程度の段取り替えも必要となります。 多品種対応できる自動化設備を構想したが、段取り替え工数が多くなり結局作業者が設備から離れられず省人効果が得られない、という事象も発生します。 では、このような多品種少量生産の自動化における課題をどのように解決するべきしょうか? 2.工場の多品種少量生産における自動化のポイント 工場の多品種少量生産における自動化の課題を整理します。 対象となる品種が多いため、 自動化構成が複雑になる 複雑な構成となるため導入コストが大きくなる 頻繁な段取り替えが必要になる 大きく上記の3つが挙げられます。 逆に言えば、上記の3つを解決できるような自動化構想をすれば工場の多品種少量生産を自動化することが可能となる、と言えるでしょう。 では、具体的な工場の多品種少量生産を自動化する方法を見ていきましょう。 3.工場の多品種少量生産を自動化する方法 工場の多品種少量生産における自動化を進める上で一番重要となるのは、自動化対象とする品種の選定です。 とある企業の例を見ていきます。 こちらの企業では大小さまざまな製品を製造しており、自動化を進めたい工程における品種数はおよそ100品種ほどありました。 この全ての品種を自動化することは非常に難しい、という印象を受けるかと思います。 自動化、というと対象工程における全ての品種を自動化対象として考えてしまうため非常に複雑でかつ大きいコストのかかる自動化設備となってしまいます。 そこでこちらの企業では対象工程における製品分析を実施して自動化の対象とすべき製品の絞り込みを実施しました。 対象とする製品を決定するための製品分析方法は以下の3つです。 ①生産実績から生産数量(工数)の多い品種を上から並べる ②類似形状の製品をピックアップして並べる ③加工方法(加工設備)で分類して並べる ①の場合、生産数量(工数)の多い順に単純に上から並べた場合、ほとんどの場合上位10品種ほどで生産実績の30%~50%を占める場合が多いです。 100品種のうち上位10品種のみを対象とするだけで30%~50%の生産をカバーできることになります。 100品種対応する自動化設備を導入するのと10品種対応する自動化設備を導入するのでは難易度も導入コストも大きな差があるのは分かるかと思います。 このようにまずは生産上位品種から自動化対象とするのはセオリーとなります。 しかし、生産上位品種を対象にすると課題が発生する場合もあります。 例を挙げた企業で言えば生産上位品種の中には人の背丈以上ある大きい製品から、手で持てる程度の製品まで様々なサイズの製品がありました。 このように例えば製品サイズの差があまりにも大きい場合は同一の自動化設備で対応するのは難しい場合があります。 このような場合には「②類似形状の製品をピックアップして並べる」製品選定を行うのが良いでしょう。 類似形状から対象製品を選定していく場合、製品サイズ、製品形状(例:円筒、板状、等)等を考慮して似たような製品をいくつかのカテゴリに分けてみましょう。 そして、その各カテゴリの生産実績から生産数量(工数)を試算します。 そうすることで、どの類似形状カテゴリの製品を対象にすればどれくらいの投資対効果があるかを見極めることが可能となります。 次に「③加工方法(加工設備)で分類して並べる」について解説します。 こちらは特に旋盤加工やマシニングセンター加工などの機械加工工程におけるワーク供給の自動化を行う際に役立ちます。 例えば溶接工程をロボットで自動化するような場合、製品を加工(溶接)するのはロボットとなるため自動化前の設備はあまり重要ではありません。 しかし、機械加工では製品を加工するのはあくまでも加工機です。 ワーク供給のハンドリングを自動化したいがために「加工」をおろそかにするのは本末転倒です。 そういった場合に「③加工方法(加工設備)で分類して並べる」製品分析が必要になります。 多品種少量生産の機械加工では何台かの加工設備を使用しているため、この加工設備ごとの生産実績を集計して加工設備ごとの生産数量(工数)を導き出します。 そうすることで、どの加工機を自動化対象にすればどれくらいの投資対効果があるか試算可能となります。 4.おわりに これからの人手不足の時代を生き残るために、中小製造業において工場の多品種少量生産における自動化は今すぐに取り組むべき重要な課題といえます。 人手不足、原材料コスト増、客先からのコストダウン要求、等様々な問題を解決するために、今からすぐに自動化を検討する必要があります。 ▼『【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート』無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! ▼『【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート』無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料! 1.多品種少量生産における自動化の課題 製造業の工場では一部の大手製造業を除き多品種少量生産を実施しています。 多品種少量生産とは同一の工場、もしくは同一の製造設備において製品を多品種かつ少量(少ロット)で生産する生産方式のことを指します。 工場の自動化において、この「多品種少量生産」は特に中小製造業の自動化の大きな壁となります。 自動化を検討する際に対象となる品種が多くなるため構想が複雑となり導入コストが大きくなるためです。 さらに、同一の自動化設備で多品種対応するためにはある程度の段取り替えも必要となります。 多品種対応できる自動化設備を構想したが、段取り替え工数が多くなり結局作業者が設備から離れられず省人効果が得られない、という事象も発生します。 では、このような多品種少量生産の自動化における課題をどのように解決するべきしょうか? 2.工場の多品種少量生産における自動化のポイント 工場の多品種少量生産における自動化の課題を整理します。 対象となる品種が多いため、 自動化構成が複雑になる 複雑な構成となるため導入コストが大きくなる 頻繁な段取り替えが必要になる 大きく上記の3つが挙げられます。 逆に言えば、上記の3つを解決できるような自動化構想をすれば工場の多品種少量生産を自動化することが可能となる、と言えるでしょう。 では、具体的な工場の多品種少量生産を自動化する方法を見ていきましょう。 3.工場の多品種少量生産を自動化する方法 工場の多品種少量生産における自動化を進める上で一番重要となるのは、自動化対象とする品種の選定です。 とある企業の例を見ていきます。 こちらの企業では大小さまざまな製品を製造しており、自動化を進めたい工程における品種数はおよそ100品種ほどありました。 この全ての品種を自動化することは非常に難しい、という印象を受けるかと思います。 自動化、というと対象工程における全ての品種を自動化対象として考えてしまうため非常に複雑でかつ大きいコストのかかる自動化設備となってしまいます。 そこでこちらの企業では対象工程における製品分析を実施して自動化の対象とすべき製品の絞り込みを実施しました。 対象とする製品を決定するための製品分析方法は以下の3つです。 ①生産実績から生産数量(工数)の多い品種を上から並べる ②類似形状の製品をピックアップして並べる ③加工方法(加工設備)で分類して並べる ①の場合、生産数量(工数)の多い順に単純に上から並べた場合、ほとんどの場合上位10品種ほどで生産実績の30%~50%を占める場合が多いです。 100品種のうち上位10品種のみを対象とするだけで30%~50%の生産をカバーできることになります。 100品種対応する自動化設備を導入するのと10品種対応する自動化設備を導入するのでは難易度も導入コストも大きな差があるのは分かるかと思います。 このようにまずは生産上位品種から自動化対象とするのはセオリーとなります。 しかし、生産上位品種を対象にすると課題が発生する場合もあります。 例を挙げた企業で言えば生産上位品種の中には人の背丈以上ある大きい製品から、手で持てる程度の製品まで様々なサイズの製品がありました。 このように例えば製品サイズの差があまりにも大きい場合は同一の自動化設備で対応するのは難しい場合があります。 このような場合には「②類似形状の製品をピックアップして並べる」製品選定を行うのが良いでしょう。 類似形状から対象製品を選定していく場合、製品サイズ、製品形状(例:円筒、板状、等)等を考慮して似たような製品をいくつかのカテゴリに分けてみましょう。 そして、その各カテゴリの生産実績から生産数量(工数)を試算します。 そうすることで、どの類似形状カテゴリの製品を対象にすればどれくらいの投資対効果があるかを見極めることが可能となります。 次に「③加工方法(加工設備)で分類して並べる」について解説します。 こちらは特に旋盤加工やマシニングセンター加工などの機械加工工程におけるワーク供給の自動化を行う際に役立ちます。 例えば溶接工程をロボットで自動化するような場合、製品を加工(溶接)するのはロボットとなるため自動化前の設備はあまり重要ではありません。 しかし、機械加工では製品を加工するのはあくまでも加工機です。 ワーク供給のハンドリングを自動化したいがために「加工」をおろそかにするのは本末転倒です。 そういった場合に「③加工方法(加工設備)で分類して並べる」製品分析が必要になります。 多品種少量生産の機械加工では何台かの加工設備を使用しているため、この加工設備ごとの生産実績を集計して加工設備ごとの生産数量(工数)を導き出します。 そうすることで、どの加工機を自動化対象にすればどれくらいの投資対効果があるか試算可能となります。 4.おわりに これからの人手不足の時代を生き残るために、中小製造業において工場の多品種少量生産における自動化は今すぐに取り組むべき重要な課題といえます。 人手不足、原材料コスト増、客先からのコストダウン要求、等様々な問題を解決するために、今からすぐに自動化を検討する必要があります。 ▼『【無料ダウンロード】多品種少量生産のロボット導入成功事例解説レポート』無料ダウンロードはこちら 今すぐビジネスレポートをダウンロードする無料!

組立工程の自動化②組立工程の自動化事例

2022.04.13

1.はじめに 前回の組立工程の自動化①作業の効率化と生産性を考えるでは、 自動化は難しい。 まずは作業の効率化と生産性の見直しをしましょう! というお話をさせていただきました。 今回は組立工程の自動化例をお話しさせていただきます。 とても高いのは当たり前で、それは“組立工程を現状作業そのまま自動化する”事を前提と考えているからです。もちろんそうでもしないと利益が出ないのは仕方がない事です。いかにして組立工程の自動化に投資を考えるべきか?今回はそのポイントを解説します。 2回にわたって書いていきますが、今回は「自動化を検討する前に、作業の効率化と生産性を見直しませんか?」ということで、組立工程の改善例をご紹介します。 2.投資対効果の調査 建築系内装部品の組み立ての事例です。 この会社様では高粘度の接着剤を使用してものを固定する組立を実施されていました。 石膏や木材ボード、金属系の金具に対応できる高粘度接着剤を使用しています。 まずは自動化のコストメリットが出るか、という検討から始まりました。 コストメリット試算のポイントは 月ごとの生産を明らかにする 合計、比率を出して生産数の上位品種を特定する 上記から上位品種を整理し下記を明らかにする。 生産時間を確認し個数と掛け合わせる 時間換算し、その製品にかかる人件費を明らかにする かかっているコストを明らかにすることで、“対応すべき品種は何か?”“いくらまでなら投資できるか?”が判断できます。 また、同時並行で行うべきは作業分析です。動画を撮影して、人手なら何分かかっているかを明らかにします。これが目指すべきシステムのタクトタイムになります。そして、作業を分析することでロボット化をしたときに人手とロボット化したときの差異が明らかになってきます。以下がその例です。 接着剤を塗布  ⇒ロボット化すると人手と比較したときに安定した量が塗布できる ケガキ、位置調整がなくなる  ⇒ロボット化することで同じ位置に安定して設置することができる 高価な投資をする必要があるので、徹底した比較、調査が必要です。面倒な作業ですが実施すべきです。 3.技術的な課題 続いてこのCASEにおける技術的課題に関してです。問題は接着剤でした。 かなりの高粘度の接着剤で、それを押し出せるディスペンサーの選定に苦労しました。ディスペンサーメーカーはいろいろあります。各会社の営業に要件などを伝えると実験してもらえます。 今回はいろいろなメーカーに声をかけ、実験をした結果兵神装備製のディスペンサーを採用しました。理由は下記となります。 高粘度の接着剤を塗布できた モーター式なのでかなりのスピードで塗布が可能  ⇒タクトタイムを短縮できる 液だれをしない 高価ではあるがすべての要件を満たす製品である 続いてハンドに関してです。今回の場合、石膏ボードのように大きくて重いもの、ブラケットのような立体的な金属部品など様々なものをハンドリングしないといけませんでした。 なのでハンドは下記のような構想となりました。 平面があるものを吸着するハンド、 金属部品をチャックするハンド オートツールチェンジャーは付けず、2つの機能を有するハンドを製作することで複数の部品をハンドリングできるようになりました。ほかにも立体形状のワークはたくさんありましたが、最初に投資対効果や自動化すべき製品をあらかじめ検討していたので、立体的なワークを自動化対象にせずとも、投資対効果が出ることが判明していたので、上記構想のハンドで対応しました。 また、大規模な供給装置を今回は取り入れておりません。人は供給を行うことを前提としています。人手の作業は以下となります。 各部品を治具にセットする 設置対象のプレートを供給する 出来上がった製品を次工程輸送用の搬送台に置く 10個ほどセットするようにしています。1つの製品ができるタクトタイムは1分半ほどなので、15分ほどは自動で動きます。その15分の間、他の作業を実施できるようになりました。 このように、組立ロボットの構想にいろいろと検討が必要です。そして技術課題を解決するためにはいろいろと調査が必要です。時間とコストをかけてでも自動化できる、自動化すべき工程はいろいろとあります。ぜひお読みいただいた皆様も今一度自動化に関して検討してみていただければと思います。 本コラムをより詳しく解説している無料のダウンロードレポートをご用意しております。 この機会にぜひダウンロードしてみてはいかがでしょうか。   ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。   1.はじめに 前回の組立工程の自動化①作業の効率化と生産性を考えるでは、 自動化は難しい。 まずは作業の効率化と生産性の見直しをしましょう! というお話をさせていただきました。 今回は組立工程の自動化例をお話しさせていただきます。 とても高いのは当たり前で、それは“組立工程を現状作業そのまま自動化する”事を前提と考えているからです。もちろんそうでもしないと利益が出ないのは仕方がない事です。いかにして組立工程の自動化に投資を考えるべきか?今回はそのポイントを解説します。 2回にわたって書いていきますが、今回は「自動化を検討する前に、作業の効率化と生産性を見直しませんか?」ということで、組立工程の改善例をご紹介します。 2.投資対効果の調査 建築系内装部品の組み立ての事例です。 この会社様では高粘度の接着剤を使用してものを固定する組立を実施されていました。 石膏や木材ボード、金属系の金具に対応できる高粘度接着剤を使用しています。 まずは自動化のコストメリットが出るか、という検討から始まりました。 コストメリット試算のポイントは 月ごとの生産を明らかにする 合計、比率を出して生産数の上位品種を特定する 上記から上位品種を整理し下記を明らかにする。 生産時間を確認し個数と掛け合わせる 時間換算し、その製品にかかる人件費を明らかにする かかっているコストを明らかにすることで、“対応すべき品種は何か?”“いくらまでなら投資できるか?”が判断できます。 また、同時並行で行うべきは作業分析です。動画を撮影して、人手なら何分かかっているかを明らかにします。これが目指すべきシステムのタクトタイムになります。そして、作業を分析することでロボット化をしたときに人手とロボット化したときの差異が明らかになってきます。以下がその例です。 接着剤を塗布  ⇒ロボット化すると人手と比較したときに安定した量が塗布できる ケガキ、位置調整がなくなる  ⇒ロボット化することで同じ位置に安定して設置することができる 高価な投資をする必要があるので、徹底した比較、調査が必要です。面倒な作業ですが実施すべきです。 3.技術的な課題 続いてこのCASEにおける技術的課題に関してです。問題は接着剤でした。 かなりの高粘度の接着剤で、それを押し出せるディスペンサーの選定に苦労しました。ディスペンサーメーカーはいろいろあります。各会社の営業に要件などを伝えると実験してもらえます。 今回はいろいろなメーカーに声をかけ、実験をした結果兵神装備製のディスペンサーを採用しました。理由は下記となります。 高粘度の接着剤を塗布できた モーター式なのでかなりのスピードで塗布が可能  ⇒タクトタイムを短縮できる 液だれをしない 高価ではあるがすべての要件を満たす製品である 続いてハンドに関してです。今回の場合、石膏ボードのように大きくて重いもの、ブラケットのような立体的な金属部品など様々なものをハンドリングしないといけませんでした。 なのでハンドは下記のような構想となりました。 平面があるものを吸着するハンド、 金属部品をチャックするハンド オートツールチェンジャーは付けず、2つの機能を有するハンドを製作することで複数の部品をハンドリングできるようになりました。ほかにも立体形状のワークはたくさんありましたが、最初に投資対効果や自動化すべき製品をあらかじめ検討していたので、立体的なワークを自動化対象にせずとも、投資対効果が出ることが判明していたので、上記構想のハンドで対応しました。 また、大規模な供給装置を今回は取り入れておりません。人は供給を行うことを前提としています。人手の作業は以下となります。 各部品を治具にセットする 設置対象のプレートを供給する 出来上がった製品を次工程輸送用の搬送台に置く 10個ほどセットするようにしています。1つの製品ができるタクトタイムは1分半ほどなので、15分ほどは自動で動きます。その15分の間、他の作業を実施できるようになりました。 このように、組立ロボットの構想にいろいろと検討が必要です。そして技術課題を解決するためにはいろいろと調査が必要です。時間とコストをかけてでも自動化できる、自動化すべき工程はいろいろとあります。ぜひお読みいただいた皆様も今一度自動化に関して検討してみていただければと思います。 本コラムをより詳しく解説している無料のダウンロードレポートをご用意しております。 この機会にぜひダウンロードしてみてはいかがでしょうか。   ■組立工程のロボット活用成功事例解説レポート 目次 1、多品種な複数部品の組み合わせによるパネル生産の自動化! 2、形状も材質も違う複数材料を一つのロボットでハンドリング! 3、部品形状に合わせた接着材を塗工し自動で貼り付け! レポートの内容 従来では特定の人員が手作業で行っていたパネルの組立作業の自動化に成功。 多品種かつ部品点数多い・更に接着材の塗布と正確な位置への部品貼り付け等、様々な難題をクリアして構築したシステム。 本レポートではこれらの一部をご紹介致します。  

誰でも簡単に使えるロボット!!【協働ロボット】を活用して製造現場のDX化を推進

2022.03.31

1.協働ロボットとは何か 協働ロボットとは、人と一緒に作業を行う事の出来る産業用ロボットです。 本来産業用ロボットというのは、非常に力持ちです。ロボットの種類や大きさによるものの 人を遥かに超える大きな力をもっている為に産業用ロボットの稼働範囲に人が入ってしまうと重篤な災害を引き起こすリスクがあります。 その為、産業用ロボットの周囲には安全柵の設置が必要であり、安全柵はロボットが停止していないと開かない様になっています。 完全にロボットのみで完結するシステムであれば問題無いのですが、あくまで人が組立作業を行うが人の作業をロボットで補助して欲しいというニーズや、普段は必要無いが生産ラインに欠員等の人員不足等があった際にロボットを使用したい、というニーズが多くあります。 2013年12月に以下のとおり規制が緩和されたことをきっかけに、労働者に危険が生じない産業用ロボットの開発が進みました。それこそが協働ロボットです。 事業者は、産業用ロボットを運転する場合(教示等のために産業用ロボットを運転する場合及び産業用ロボットの運転中に次条に規定する作業を行わなければならない場合において産業用ロボットを運転するときを除く。)において、当該産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、さく又は囲いを設ける等当該危険を防止するために必要な措置を講じなければならない。 厚生労働省『安衛則第150条の4(運転中の危険の防止)』より 産業用ロボットを使用する事業者が、労働安全衛生法第28条の2による危険性等の調査(以下 「リスクアセスメント」という。)に基づく措置を実施し、産業用ロボットに接触することにより労働者に危険の生ずるおそれが無くなったと評価できるときは、本条の「労働者に危険が生ずるおそれのあるとき」に該当しません。 『安衛則第150条の4(運転中の危険の防止)』(平成25年12月24日付基発1224第2号通達)より 協働ロボットは一般的にモーターの定格出力が80Wを超えない様になっています。そして何かに衝突したり大きな負荷がロボットに掛かった場合は即時モータ電源が遮断されるようになっています。 感覚的に言えば、道を歩いていてすれ違う人と軽く肩がぶつかった時の衝撃よりも軽い衝撃でロボットは停止する様になっており、作業者が仮にロボットに接触しても大きな災害につながるリスクは小さいのです。 2.協働ロボットの特徴 協働ロボットは安全の為に他の産業用ロボットに比べて非常に非力に作られています。 非力であるが故に大きなモノや重たいモノは持つ事も素早く動く事も出来ません。 しかし、下記の様な特長を持っています。 非常にコンパクトで軽量な為に必要に応じてロボットを移動して別の場所で使う事が出来る。 ※協働ロボットの架台にキャスターが付いているモノも多いです。 直接教示が可能なモノが多く簡単に動かす事が出来る。※直接教示はダイレクトティーチングとも呼ばれ、人の手でロボットハンドを指定したい場所に動かしてポイントを登録するだけでティーチング出来るという教示法。簡単で早い教示が可能です。 コンセント繋げれば使える。大がかりなシステムが必要無い為、導入コストを引き下げる事が出来る。 ※協働ロボット単体の単価は一般の産業用ロボットに比べて高めですが、安全対策機器に掛かる費用やシステム設計費等を抑制する事が出来るのでシステム全体としての費用は抑える事が出来ます。 ビジョンセンサ等をセンシング機器とアッセンブリで販売されているモノも多く用途に合わせて選ぶ事が出来る。 操作が簡単に誰でも出来る様にアプリケーションの開発が進んでおり、一般的な産業用ロボットに比べて遥かに使いやすい。 協働ロボットはこのような特徴をもっており、一般の産業用ロボットでは不可能な事が可能となる面をもっています。作業者のすぐそばで作業をする為に、安全性と操作性に非常に特化されており【身近なロボット】として生産現場で活躍しています。 協働ロボットは非常に非力と記述しましたが、現在の開発競争の中、可搬重量が数10KGを超える協働ロボットも出てきています。安全対策の進歩により、かなり力のある協働ロボットも世に出てきており、数年後には協働ロボットは一般産業用ロボットの可搬性能に並んでいくかも知れませんね。 3. 協働ロボットの主要メーカと商品 現在下記の様なロボットメーカーが協働ロボットを開発し販売しています。 ユニバーサルロボット(デンマーク)  「URシリーズ」 安川電機(日本)  「MOTOMAN-HC」 ファナック(日本)  「CRシリーズ」 ABB (スイス)  「YuMi®」 KUKA (ドイツ)  「LBR iiwa」 川崎重工(日本)  「duAro」 三菱電機(日本)  「MELFA ASSISTA」 住友重機械工業(日本)  「Sawyer」 デンソーウェーブ(日本)  「COBOTTA」 オムロン(日本)  「TMシリーズ」 不二越(日本)  「CZ10」 TechMan Robot(台湾)  「TMシリーズ」 Doosan Robotics(韓国)  「Mシリーズ」 KAWADA Robotics (日本) 「NEXTAGE」 ここに記載したメーカーと商品はごく一部になります。 国内海外問わず様々なメーカーが協働ロボット市場に参入しており、これまでにない協働ロボットがどんどん世に送り出されています。 世界シェアでいえばユニバーサルロボットが圧倒的なシェアを誇っていると言えますが、各社様々な特徴を持った協働ロボットをリリースしており一概にどこのロボットが一番良いと言う事は出来ません。 協働ロボットの価格については、韓国や台湾の協働ロボットは価格面において非常に優位性があります。 一般的に協働ロボットは500~600万円程するモノですが、300万円台で購入できるモノも出ています。今後更に性能の良いものがより安価に購入できる様になってくると思います。 日本においては双椀ロボットの開発も進んでおり、ロボットアームが2本ありビジョンセンサも標準装備されている事で対応可能な加工や工程が幅広く非常に汎用性に富んでいます。本来複数軸のロボットの制御やティーチングは非常に難しいのですが、これを簡単に安全に出来るようにアプリケーションを工夫しており非常に使い勝手が良いです。 4.協働ロボットの活用方法や導入事例 協働ロボットは様々な工程での活用が可能です。下記の様な工程はもちろんの事、アイデア次第では更に活用範囲は広がる事でしょう。 ピック・アンド・プレイス・・部品運搬に活用 射出成形・・射出成型機からのワークの取り出しに活用 CNC・・工作機械からのワークの着脱に活用 梱包およびパレタイジング・・・自動積み付けに活用 品質検査・・・カメラによる自動良否判定に活用 組み立て・・小物精密部品の自動組み立て 研磨・・・自動でのバフ研磨やバリ取りにも活用 ねじ止め・・・自動でのねじ止めやねじ供給に活用 接着、溶接作業・・・シーリング等の接着剤塗布作業から溶接作業にも活用 様々な工程で導入されている協働ロボットですが、やはり導入企業に共通している活用方法は、1台のロボットを色々な場所に移動して多用途に活用しているという点です。 例えば、 欠員が出た生産工程に協働ロボットを持って生産を行う。 作業負荷の高い製品の生産を行う時だけ使う。 生産タクトに遅れが出ているボトルネックの工程に持っていき人員の作業の補助をさせる等です。 各社各々補助的なモノとしていろいろな活用方法を各社アイデアと工夫で取り組んでいます。 使い方次第では人が行っていた工程に協働ロボットを導入した結果生産性が何倍にもする事も普通にあり、生産現場の頼れるパートナーとなっています。 これまで協働ロボットについて、記述してきましたが如何でしたか? 自動化は進めていきたいが、需要が不透明で大がかりな専用機の導入が難しいと考えていらっしゃる方も多いと思いますが、大がかりな専用自動機では無く、色々な工程で人間の作業を補助するロボットをいれて全体の生産性を高めていくという自動化もあります。 現在協働ロボット市場は活発に開発競争が行われており、平行して現場への活用も進んできています。 世界的に見ても欧州や中国を中心に製造現場に協働ロボットが数十台並んでいる工場も珍しくありません。一度協働ロボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 目次 ロボット導入が失敗する3つの理由 初めてのロボットはこれを使え!! 具体的活用事例 本レポートでは、ロボット導入が失敗する理由とその解決策、さらに、具体的な活用事例をご紹介しています。 食品・飲料品メーカー経営者セミナー「DX経営戦略!」 多品種小ロット&労働集約型生産における自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化! ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/   講座内容 第一講座 食品・飲料品メーカーDX取組事例講座編 「全国各地で見られる食品・飲料品メーカーでの自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化取組事例」 多品種小ロット&労働集約型の食品・飲料品メーカーが取り組んでいるDX化事例 人海戦術に依存している食品・飲料品メーカーが生産現場で取り組んでいる自動化・ロボット化事例 生産技術・生産計画・生産管理でDXを活用して熟練者依存からの脱却に取り組んでいる食品・飲料品メーカーの事例 属人的な生産現場でデジタル化・AI化・IoT化に取り組んでいる食品・飲料品メーカーの事例 経営者として経営管理全般でDX化に邁進している食品・飲料品メーカーの事例   第二講座 食品・飲料品メーカーDX戦略講座編 「食品・飲料品メーカー経営者が取り組むべきDX戦略」 食品・飲料品メーカーの経営にDXを活用する方法 ”経営者”が知っておくべき自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化の具体的な活用とは? 漠然とした理論・概論ではなく、現場で即使えて実践的なDX導入手順   全日程オンラインでの開催となります 2022/05/12 (木) 13:00~15:00 2022/05/17 (火) 13:00~15:00 2022/05/19 (木) 13:00~15:00 無料お申し込みはこちら このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 1.協働ロボットとは何か 協働ロボットとは、人と一緒に作業を行う事の出来る産業用ロボットです。 本来産業用ロボットというのは、非常に力持ちです。ロボットの種類や大きさによるものの 人を遥かに超える大きな力をもっている為に産業用ロボットの稼働範囲に人が入ってしまうと重篤な災害を引き起こすリスクがあります。 その為、産業用ロボットの周囲には安全柵の設置が必要であり、安全柵はロボットが停止していないと開かない様になっています。 完全にロボットのみで完結するシステムであれば問題無いのですが、あくまで人が組立作業を行うが人の作業をロボットで補助して欲しいというニーズや、普段は必要無いが生産ラインに欠員等の人員不足等があった際にロボットを使用したい、というニーズが多くあります。 2013年12月に以下のとおり規制が緩和されたことをきっかけに、労働者に危険が生じない産業用ロボットの開発が進みました。それこそが協働ロボットです。 事業者は、産業用ロボットを運転する場合(教示等のために産業用ロボットを運転する場合及び産業用ロボットの運転中に次条に規定する作業を行わなければならない場合において産業用ロボットを運転するときを除く。)において、当該産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、さく又は囲いを設ける等当該危険を防止するために必要な措置を講じなければならない。 厚生労働省『安衛則第150条の4(運転中の危険の防止)』より 産業用ロボットを使用する事業者が、労働安全衛生法第28条の2による危険性等の調査(以下 「リスクアセスメント」という。)に基づく措置を実施し、産業用ロボットに接触することにより労働者に危険の生ずるおそれが無くなったと評価できるときは、本条の「労働者に危険が生ずるおそれのあるとき」に該当しません。 『安衛則第150条の4(運転中の危険の防止)』(平成25年12月24日付基発1224第2号通達)より 協働ロボットは一般的にモーターの定格出力が80Wを超えない様になっています。そして何かに衝突したり大きな負荷がロボットに掛かった場合は即時モータ電源が遮断されるようになっています。 感覚的に言えば、道を歩いていてすれ違う人と軽く肩がぶつかった時の衝撃よりも軽い衝撃でロボットは停止する様になっており、作業者が仮にロボットに接触しても大きな災害につながるリスクは小さいのです。 2.協働ロボットの特徴 協働ロボットは安全の為に他の産業用ロボットに比べて非常に非力に作られています。 非力であるが故に大きなモノや重たいモノは持つ事も素早く動く事も出来ません。 しかし、下記の様な特長を持っています。 非常にコンパクトで軽量な為に必要に応じてロボットを移動して別の場所で使う事が出来る。 ※協働ロボットの架台にキャスターが付いているモノも多いです。 直接教示が可能なモノが多く簡単に動かす事が出来る。※直接教示はダイレクトティーチングとも呼ばれ、人の手でロボットハンドを指定したい場所に動かしてポイントを登録するだけでティーチング出来るという教示法。簡単で早い教示が可能です。 コンセント繋げれば使える。大がかりなシステムが必要無い為、導入コストを引き下げる事が出来る。 ※協働ロボット単体の単価は一般の産業用ロボットに比べて高めですが、安全対策機器に掛かる費用やシステム設計費等を抑制する事が出来るのでシステム全体としての費用は抑える事が出来ます。 ビジョンセンサ等をセンシング機器とアッセンブリで販売されているモノも多く用途に合わせて選ぶ事が出来る。 操作が簡単に誰でも出来る様にアプリケーションの開発が進んでおり、一般的な産業用ロボットに比べて遥かに使いやすい。 協働ロボットはこのような特徴をもっており、一般の産業用ロボットでは不可能な事が可能となる面をもっています。作業者のすぐそばで作業をする為に、安全性と操作性に非常に特化されており【身近なロボット】として生産現場で活躍しています。 協働ロボットは非常に非力と記述しましたが、現在の開発競争の中、可搬重量が数10KGを超える協働ロボットも出てきています。安全対策の進歩により、かなり力のある協働ロボットも世に出てきており、数年後には協働ロボットは一般産業用ロボットの可搬性能に並んでいくかも知れませんね。 3. 協働ロボットの主要メーカと商品 現在下記の様なロボットメーカーが協働ロボットを開発し販売しています。 ユニバーサルロボット(デンマーク)  「URシリーズ」 安川電機(日本)  「MOTOMAN-HC」 ファナック(日本)  「CRシリーズ」 ABB (スイス)  「YuMi®」 KUKA (ドイツ)  「LBR iiwa」 川崎重工(日本)  「duAro」 三菱電機(日本)  「MELFA ASSISTA」 住友重機械工業(日本)  「Sawyer」 デンソーウェーブ(日本)  「COBOTTA」 オムロン(日本)  「TMシリーズ」 不二越(日本)  「CZ10」 TechMan Robot(台湾)  「TMシリーズ」 Doosan Robotics(韓国)  「Mシリーズ」 KAWADA Robotics (日本) 「NEXTAGE」 ここに記載したメーカーと商品はごく一部になります。 国内海外問わず様々なメーカーが協働ロボット市場に参入しており、これまでにない協働ロボットがどんどん世に送り出されています。 世界シェアでいえばユニバーサルロボットが圧倒的なシェアを誇っていると言えますが、各社様々な特徴を持った協働ロボットをリリースしており一概にどこのロボットが一番良いと言う事は出来ません。 協働ロボットの価格については、韓国や台湾の協働ロボットは価格面において非常に優位性があります。 一般的に協働ロボットは500~600万円程するモノですが、300万円台で購入できるモノも出ています。今後更に性能の良いものがより安価に購入できる様になってくると思います。 日本においては双椀ロボットの開発も進んでおり、ロボットアームが2本ありビジョンセンサも標準装備されている事で対応可能な加工や工程が幅広く非常に汎用性に富んでいます。本来複数軸のロボットの制御やティーチングは非常に難しいのですが、これを簡単に安全に出来るようにアプリケーションを工夫しており非常に使い勝手が良いです。 4.協働ロボットの活用方法や導入事例 協働ロボットは様々な工程での活用が可能です。下記の様な工程はもちろんの事、アイデア次第では更に活用範囲は広がる事でしょう。 ピック・アンド・プレイス・・部品運搬に活用 射出成形・・射出成型機からのワークの取り出しに活用 CNC・・工作機械からのワークの着脱に活用 梱包およびパレタイジング・・・自動積み付けに活用 品質検査・・・カメラによる自動良否判定に活用 組み立て・・小物精密部品の自動組み立て 研磨・・・自動でのバフ研磨やバリ取りにも活用 ねじ止め・・・自動でのねじ止めやねじ供給に活用 接着、溶接作業・・・シーリング等の接着剤塗布作業から溶接作業にも活用 様々な工程で導入されている協働ロボットですが、やはり導入企業に共通している活用方法は、1台のロボットを色々な場所に移動して多用途に活用しているという点です。 例えば、 欠員が出た生産工程に協働ロボットを持って生産を行う。 作業負荷の高い製品の生産を行う時だけ使う。 生産タクトに遅れが出ているボトルネックの工程に持っていき人員の作業の補助をさせる等です。 各社各々補助的なモノとしていろいろな活用方法を各社アイデアと工夫で取り組んでいます。 使い方次第では人が行っていた工程に協働ロボットを導入した結果生産性が何倍にもする事も普通にあり、生産現場の頼れるパートナーとなっています。 これまで協働ロボットについて、記述してきましたが如何でしたか? 自動化は進めていきたいが、需要が不透明で大がかりな専用機の導入が難しいと考えていらっしゃる方も多いと思いますが、大がかりな専用自動機では無く、色々な工程で人間の作業を補助するロボットをいれて全体の生産性を高めていくという自動化もあります。 現在協働ロボット市場は活発に開発競争が行われており、平行して現場への活用も進んできています。 世界的に見ても欧州や中国を中心に製造現場に協働ロボットが数十台並んでいる工場も珍しくありません。一度協働ロボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 目次 ロボット導入が失敗する3つの理由 初めてのロボットはこれを使え!! 具体的活用事例 本レポートでは、ロボット導入が失敗する理由とその解決策、さらに、具体的な活用事例をご紹介しています。 食品・飲料品メーカー経営者セミナー「DX経営戦略!」 多品種小ロット&労働集約型生産における自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化! ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/   講座内容 第一講座 食品・飲料品メーカーDX取組事例講座編 「全国各地で見られる食品・飲料品メーカーでの自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化取組事例」 多品種小ロット&労働集約型の食品・飲料品メーカーが取り組んでいるDX化事例 人海戦術に依存している食品・飲料品メーカーが生産現場で取り組んでいる自動化・ロボット化事例 生産技術・生産計画・生産管理でDXを活用して熟練者依存からの脱却に取り組んでいる食品・飲料品メーカーの事例 属人的な生産現場でデジタル化・AI化・IoT化に取り組んでいる食品・飲料品メーカーの事例 経営者として経営管理全般でDX化に邁進している食品・飲料品メーカーの事例   第二講座 食品・飲料品メーカーDX戦略講座編 「食品・飲料品メーカー経営者が取り組むべきDX戦略」 食品・飲料品メーカーの経営にDXを活用する方法 ”経営者”が知っておくべき自動化・ロボット化&デジタル化・AI化・IoT化の具体的な活用とは? 漠然とした理論・概論ではなく、現場で即使えて実践的なDX導入手順   全日程オンラインでの開催となります 2022/05/12 (木) 13:00~15:00 2022/05/17 (火) 13:00~15:00 2022/05/19 (木) 13:00~15:00 無料お申し込みはこちら このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/

ロボットの稼働率を上げる方法~稼働監視システムを活用して生産性UP~

2022.02.03

1.はじめに 近年、人手不足や技術革新などが要因となって産業用ロボットが注目を集めています。国や地自体からはものづくり補助金や事業再構築補助金など多くの補助金が公表されており、最近ロボットを導入された企業も多いのではないでしょうか? ただ、ロボットを導入することが目的になってしまい、導入したのはいいもののうまく活用できずロボットが埃をかぶってしまっていることが多いのが実情です。 今回はロボットを効果的に活用するための方法の一つとして、稼働監視システムをご紹介いたします。 2.ロボット導入の課題 上述のようにロボットを導入したはいいが、思っていたほど稼動が上がらないというような状況をよく耳にします。その要因は様々ですが、その一つが「そもそもロボットが稼動状況を把握できていない」です。 ロボットの稼働を上げようにも、そもそも現状の稼働状況を把握できていなければ、目標や計画を立てることも対策を検討することもできません。そのためロボットの稼働を上げるための第一ステップとして稼動状況を把握することが必要不可欠になります。そこで力を発揮するのが稼働監視システムです。 3.稼働監視システムとは? ロボットなどの生産設備に、稼働監視ツールを取り付けることで、稼働状況をリアルタイムで見える化することができるシステムです。稼働状況が数値化・グラフ化されるため、過去の稼働実績も視覚的にわかりやすく確認ができます。 過去の稼働実績データが蓄積されていくため、過去の稼働状況を見てボトルネックの特定をすることで改善策の検討を行い、生産効率の改善に役立てることが可能です。 4.活用方法・導入効果 ここからは実際に稼働監視システムを導入してどのように稼働を上げていくのかについて、実際の事例に基づいた活用方法や導入効果を紹介いたします。 ①稼働監視システムの導入によって、ロボットの稼働状況がリアルタイムで把握できるようになった。また、稼働データが蓄積されるため、過去のデータを見て「何が稼動率を下げている要因なのかを把握」でき、改善策を検討することができるようになった。 ②グラフからロボットによる 溶接前の段取り替え時間が溶接時間よりも長くなっていることが判明。外段取りを行えるようなロボットシステムに変更することで、常にロボットが動ける状態に変更を行った。この結果、稼働率は17%向上させることができた。また、稼働時間が増えたことでロボットの稼働中に作業員は他の作業を取り組むことができるようになった。 ③稼動率や停止時間などの数値データを得られるため、KPI・KGIの設定ができるようになった。目標値が明確になることで「とりあえず稼動を上げよう」ではなく、「いつまでに何パーセント稼働率を上げよう。そのために現在ボトルネックとなっているこの部分の改善を行おう」と実行力のある計画が立てられるようになった。 ④グラフを確認するとロボットが長時間止まってしまっている状況が多く発生していることが判明したため、生産計画の見直しを実施。ロボットが止まっている時間の分析を行うことで、ロボットによる溶接時間が最大になるように生産スケジュールの調整を実施。 5.まとめ 稼働監視システムを活用することによって、上述したような改善活動が可能になります。 ロボットの稼働を上げる方法はハード的な改善やソフト的な改善まで様々ありますが、現状を把握と原因を分析せずに、いきなり改善をしても効果的な改善はできません。まずは本コラムでご紹介したように稼働監視システムの活用を検討されてみてはいかがでしょうか。 ダウンロードレポートでは稼働監視システムの導入事例をご紹介しております。 無料でダウンロード頂けますので是非ご活用下さい。   ■中堅・中小製造業の“ロボット稼働監視システム導入事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00587 ロボットを導入したはいいが思うように稼動が上がらない、稼働を上げたいと思っている そもそもロボットがどのくらい稼動しているのかわからない、稼働率を把握したい ロボット稼働率を把握して最適な生産計画を立てたい 自動でデータ集計して集計の手間や集計ミスを無くしたい データを通して改善策の検討を行い、生産効率を改善したい 上記のような疑問やご要望にお答えするための内容を、1冊のレポートにまとめました。   ■オンラインセミナー開催のお知らせ 多品種少量・一品特注生産 溶接加工業社長セミナー 熟練の職人不足対策!溶接工程のロボット化・自動化! ▼セミナーお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 講座内容 「3D技術・VR技術・IOT技術活用!従業員200名以下、多品種少量生産の溶接加工業のロボット化事例」 従業員数わずか14名!溶接加工会社が一品特注品のロボット化を達成! 従業員数60名の板金・プレス・溶接加工会社が職人芸の溶接をロボット化に成功! ゼロからのスタートで多品種少量生産の溶接ロボット化に成功! 従業員数10名の溶接加工会社がロボット10台をフル活用して生産性UP! 多品種少量生産の溶接工程で協働ロボットを活用! 開催日程 全てオンライン開催となります 2022/03/09 (水) 13:00~15:00 2022/03/14 (月) 13:00~15:00 2022/03/24 (木) 13:00~15:00 2022/03/30 (水) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/   1.はじめに 近年、人手不足や技術革新などが要因となって産業用ロボットが注目を集めています。国や地自体からはものづくり補助金や事業再構築補助金など多くの補助金が公表されており、最近ロボットを導入された企業も多いのではないでしょうか? ただ、ロボットを導入することが目的になってしまい、導入したのはいいもののうまく活用できずロボットが埃をかぶってしまっていることが多いのが実情です。 今回はロボットを効果的に活用するための方法の一つとして、稼働監視システムをご紹介いたします。 2.ロボット導入の課題 上述のようにロボットを導入したはいいが、思っていたほど稼動が上がらないというような状況をよく耳にします。その要因は様々ですが、その一つが「そもそもロボットが稼動状況を把握できていない」です。 ロボットの稼働を上げようにも、そもそも現状の稼働状況を把握できていなければ、目標や計画を立てることも対策を検討することもできません。そのためロボットの稼働を上げるための第一ステップとして稼動状況を把握することが必要不可欠になります。そこで力を発揮するのが稼働監視システムです。 3.稼働監視システムとは? ロボットなどの生産設備に、稼働監視ツールを取り付けることで、稼働状況をリアルタイムで見える化することができるシステムです。稼働状況が数値化・グラフ化されるため、過去の稼働実績も視覚的にわかりやすく確認ができます。 過去の稼働実績データが蓄積されていくため、過去の稼働状況を見てボトルネックの特定をすることで改善策の検討を行い、生産効率の改善に役立てることが可能です。 4.活用方法・導入効果 ここからは実際に稼働監視システムを導入してどのように稼働を上げていくのかについて、実際の事例に基づいた活用方法や導入効果を紹介いたします。 ①稼働監視システムの導入によって、ロボットの稼働状況がリアルタイムで把握できるようになった。また、稼働データが蓄積されるため、過去のデータを見て「何が稼動率を下げている要因なのかを把握」でき、改善策を検討することができるようになった。 ②グラフからロボットによる 溶接前の段取り替え時間が溶接時間よりも長くなっていることが判明。外段取りを行えるようなロボットシステムに変更することで、常にロボットが動ける状態に変更を行った。この結果、稼働率は17%向上させることができた。また、稼働時間が増えたことでロボットの稼働中に作業員は他の作業を取り組むことができるようになった。 ③稼動率や停止時間などの数値データを得られるため、KPI・KGIの設定ができるようになった。目標値が明確になることで「とりあえず稼動を上げよう」ではなく、「いつまでに何パーセント稼働率を上げよう。そのために現在ボトルネックとなっているこの部分の改善を行おう」と実行力のある計画が立てられるようになった。 ④グラフを確認するとロボットが長時間止まってしまっている状況が多く発生していることが判明したため、生産計画の見直しを実施。ロボットが止まっている時間の分析を行うことで、ロボットによる溶接時間が最大になるように生産スケジュールの調整を実施。 5.まとめ 稼働監視システムを活用することによって、上述したような改善活動が可能になります。 ロボットの稼働を上げる方法はハード的な改善やソフト的な改善まで様々ありますが、現状を把握と原因を分析せずに、いきなり改善をしても効果的な改善はできません。まずは本コラムでご紹介したように稼働監視システムの活用を検討されてみてはいかがでしょうか。 ダウンロードレポートでは稼働監視システムの導入事例をご紹介しております。 無料でダウンロード頂けますので是非ご活用下さい。   ■中堅・中小製造業の“ロボット稼働監視システム導入事例解説レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory__00587 ロボットを導入したはいいが思うように稼動が上がらない、稼働を上げたいと思っている そもそもロボットがどのくらい稼動しているのかわからない、稼働率を把握したい ロボット稼働率を把握して最適な生産計画を立てたい 自動でデータ集計して集計の手間や集計ミスを無くしたい データを通して改善策の検討を行い、生産効率を改善したい 上記のような疑問やご要望にお答えするための内容を、1冊のレポートにまとめました。   ■オンラインセミナー開催のお知らせ 多品種少量・一品特注生産 溶接加工業社長セミナー 熟練の職人不足対策!溶接工程のロボット化・自動化! ▼セミナーお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 講座内容 「3D技術・VR技術・IOT技術活用!従業員200名以下、多品種少量生産の溶接加工業のロボット化事例」 従業員数わずか14名!溶接加工会社が一品特注品のロボット化を達成! 従業員数60名の板金・プレス・溶接加工会社が職人芸の溶接をロボット化に成功! ゼロからのスタートで多品種少量生産の溶接ロボット化に成功! 従業員数10名の溶接加工会社がロボット10台をフル活用して生産性UP! 多品種少量生産の溶接工程で協働ロボットを活用! 開催日程 全てオンライン開催となります 2022/03/09 (水) 13:00~15:00 2022/03/14 (月) 13:00~15:00 2022/03/24 (木) 13:00~15:00 2022/03/30 (水) 13:00~15:00 お申し込みはこちらから⇒ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/  

組立工程の自動化①作業の効率化と生産性を考える

2022.01.26

▼無料ダウンロードはこちらをクリック 多くの企業では組立工程は人手で行われていると思います。 自動化したい!となってロボットシステムインテグレーターに相談すると、かなり高い見積もりが来て「自動化なんてとても無理!」となったことはないでしょうか? とても高いのは当たり前で、それは“組立工程を現状作業そのまま自動化する”事を前提と考えているからです。もちろんそうでもしないと利益が出ないのは仕方がない事です。いかにして組立工程の自動化に投資を考えるべきか?今回はそのポイントを解説します。 2回にわたって書いていきますが、今回は「自動化を検討する前に、作業の効率化と生産性を見直しませんか?」ということで、組立工程の改善例をご紹介します。 CASE1 精密機械組立のメーカーの例です。 この会社ではざっくりと キッティング ↓ 各部品の組立:5セルくらいで ↓ 最終組み立て を実施していらっしゃいました。 この会社でまずやったことが、“どのような工程でどれくらい時間を作っているか?”という分析です。詳しく言うと、 まず、作業員を観察しての作業時間分析をご紹介します。活用するのは動画です。撮影に関しては今の時代スマートフォンで十分です。 そして、その動画を細かく観察していきましょう。以下は組立工程の一例です。 このように見たとき、組立工程を自動化したい!となることはあまりないと思います。 組立以外のその他の工程に使う時間がかなり多いと思います。しかも、そのほかの項目は、非常に無駄な作業です。 組立は価値が非常にあります。組立は物を作る工程なので、直接的に価値を生む作業になります。 ただ、そのほかの項目に関しては前準備などをしておけばなくなる、価値を生まない作業です。 また、組立工程に関して自動化は非常に難しいケースが多いです。というのも、精密機器となるとかなり複雑形状で立体的である場合が多いです。 そうなると、自動化にはロボットを複数台用意して画像処理を用意してとかなり見積もりが高くなる要素がふんだんにあります。 組立工程を対象とすると、それなりの投資の覚悟と前提として、ワークがかなり量産品であることが前提とする必要があります。 では、そのほかの工程を自動化することは可能か?という考えになると非常に難しいです。 ただ、 工具をそろえる 工具取りやすい位置に置く 容器のふたをなくす など非常に取り組みやすい内容が多く出てきます。 次は、作業人員の見直しになります。 今、この状況では部品の準備と組立、両方とも同じ作業員がやっています。 組立は価値がありまた、マニュアルなどを頭に入れるなど熟練的な要素も非常に強いです。 なので、“組立の作業員は組立を専業化する”ことをするほうがよいでしょう。 そうすることにより、熟練度がさらに上がり生産性が上がっていきます。 キット箱を用意するキッティングはどうするか?これを非熟練工にやってもらうと細かな部品を間違えたりするなど、生産性を落とす可能性があります。 そのような対策のため、例えばプロジェクトマッピングのようなAR的な補助はあります。 ただ、高価であるのと作業効率を考えたら、間違えないようにキット箱など運用で改善を進めるほうが良いです。 キット箱を用意する キット箱に写真や見本をつける など、運用でカバーしていくほうがよいでしょう。 ちなみに、この会社ではより効率化を目指すため、“歩行のムダ”をなくすために、ロボットやAGVの導入を検討されました。 一つの例ではありますが、まとめると以下になります。 ①動画撮影を行う ②エクセルに事細かに作業員が行った動作を入れていく ③組立とその他の作業など、価値があるものと価値がないものに2分する ④組立は作業員を専任化して熟練工となってもらい、生産性を挙げてもらう ⑤工具配置の見直しやキットを用意するなど生産性の向上で補助を行う ⑥キット箱を用意するキッティング作業は作業員が間違えないよう工夫する 組立工程の自動化②組立工程の自動化事例では、実際に組立の自動化を行った例をご紹介します。 ▼無料ダウンロードはこちらをクリック 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。   ▼無料ダウンロードはこちらをクリック 多くの企業では組立工程は人手で行われていると思います。 自動化したい!となってロボットシステムインテグレーターに相談すると、かなり高い見積もりが来て「自動化なんてとても無理!」となったことはないでしょうか? とても高いのは当たり前で、それは“組立工程を現状作業そのまま自動化する”事を前提と考えているからです。もちろんそうでもしないと利益が出ないのは仕方がない事です。いかにして組立工程の自動化に投資を考えるべきか?今回はそのポイントを解説します。 2回にわたって書いていきますが、今回は「自動化を検討する前に、作業の効率化と生産性を見直しませんか?」ということで、組立工程の改善例をご紹介します。 CASE1 精密機械組立のメーカーの例です。 この会社ではざっくりと キッティング ↓ 各部品の組立:5セルくらいで ↓ 最終組み立て を実施していらっしゃいました。 この会社でまずやったことが、“どのような工程でどれくらい時間を作っているか?”という分析です。詳しく言うと、 まず、作業員を観察しての作業時間分析をご紹介します。活用するのは動画です。撮影に関しては今の時代スマートフォンで十分です。 そして、その動画を細かく観察していきましょう。以下は組立工程の一例です。 このように見たとき、組立工程を自動化したい!となることはあまりないと思います。 組立以外のその他の工程に使う時間がかなり多いと思います。しかも、そのほかの項目は、非常に無駄な作業です。 組立は価値が非常にあります。組立は物を作る工程なので、直接的に価値を生む作業になります。 ただ、そのほかの項目に関しては前準備などをしておけばなくなる、価値を生まない作業です。 また、組立工程に関して自動化は非常に難しいケースが多いです。というのも、精密機器となるとかなり複雑形状で立体的である場合が多いです。 そうなると、自動化にはロボットを複数台用意して画像処理を用意してとかなり見積もりが高くなる要素がふんだんにあります。 組立工程を対象とすると、それなりの投資の覚悟と前提として、ワークがかなり量産品であることが前提とする必要があります。 では、そのほかの工程を自動化することは可能か?という考えになると非常に難しいです。 ただ、 工具をそろえる 工具取りやすい位置に置く 容器のふたをなくす など非常に取り組みやすい内容が多く出てきます。 次は、作業人員の見直しになります。 今、この状況では部品の準備と組立、両方とも同じ作業員がやっています。 組立は価値がありまた、マニュアルなどを頭に入れるなど熟練的な要素も非常に強いです。 なので、“組立の作業員は組立を専業化する”ことをするほうがよいでしょう。 そうすることにより、熟練度がさらに上がり生産性が上がっていきます。 キット箱を用意するキッティングはどうするか?これを非熟練工にやってもらうと細かな部品を間違えたりするなど、生産性を落とす可能性があります。 そのような対策のため、例えばプロジェクトマッピングのようなAR的な補助はあります。 ただ、高価であるのと作業効率を考えたら、間違えないようにキット箱など運用で改善を進めるほうが良いです。 キット箱を用意する キット箱に写真や見本をつける など、運用でカバーしていくほうがよいでしょう。 ちなみに、この会社ではより効率化を目指すため、“歩行のムダ”をなくすために、ロボットやAGVの導入を検討されました。 一つの例ではありますが、まとめると以下になります。 ①動画撮影を行う ②エクセルに事細かに作業員が行った動作を入れていく ③組立とその他の作業など、価値があるものと価値がないものに2分する ④組立は作業員を専任化して熟練工となってもらい、生産性を挙げてもらう ⑤工具配置の見直しやキットを用意するなど生産性の向上で補助を行う ⑥キット箱を用意するキッティング作業は作業員が間違えないよう工夫する 組立工程の自動化②組立工程の自動化事例では、実際に組立の自動化を行った例をご紹介します。 ▼無料ダウンロードはこちらをクリック 中小製造業のロボット活用のトレンドと成功事例この1冊にまとめました。特に「何から始めればよいのか」と、その「具体的な方法」を例を出して解説し、さらに成功事例を掲載することでロボット活用の具体的な取り組み方が分かる資料になっております。  

2022年時流予測!!
多品種少量生産工場で「儲かるロボット」を導入するためのポイントと成功事例

2022.01.21

1.多品種少量生産対応で「儲かるロボット」を導入し最大限活用する!! 日本の中小製造業では多品種少量生産が当たり前であり、リピート品且つ大ロットの製品を受注しているケースの方が少ない為、ロボット化、自動化を検討する場合には必然的に多品種対応が求められます。 職人技術で属人的な作業 ワークセットするだけの単純作業 3K作業 これらを解消し、多品種少量生産でも「儲かるロボット」を導入する必要があります。 製造業における就業者数は年々減少傾向、作業工数はロボットに置き換えていかざるを得ない状況です。 政府統計の主な産業別就業者数を見ると、製造業の就業者数は年々減少傾向にあります。 今後、人材の争奪戦になることは必至であり、中小製造業におけるロボット活用によるリソースの確保は最重要課題と言えるでしょう。 「儲かるロボット」を導入するポイントは以下の4つです ①教示時間の短縮(オフラインティーチングソフト活用) ②リアルタイム補正によるロボット加工品質の向上 ③段取りは最小限かつ再現性の高い機構と治具を用いつつ、可能な限り段取り時間を短縮 ④品種の特長、要求品質、加工能力、加工範囲などを明確にした上で、要求を満たす能力を持ったシステムを構築   2.成功事例 CASE1:職人技術である溶接工程とグラインダー工程へのロボット活用を成功させた事例 作業工数比率を分析し工数比率の高い本溶接とグラインダー仕上工程にロボットを活用。 半自動溶接とTIG溶接はロボットMIG溶接に統一、自動倣い機能付研削装置を用いたロボットグラインダー仕上を活用し職人技術のロボット化を実現。 現状の作業を分析、ロボット活用工程を限定し低コストで多品種対応したことがポイントである。 CASE2:単調で危険なプレス工程へのワーク投入作業に協働ロボットを活用した成功事例 安全柵不要の協働ロボットを導入し必要な時だけ設置して使用できるロボットシステムを構築。 導入対象設備はIoTによるデータ蓄積から導き出したネック工程を対象とし導入効果を最大化。 自社のネック工程を理解しロボットが最大限に生きる工程へ導入したことがポイント。 CASE3:稼働監視システムによって、稼働状況の見える化・蓄積したデータを活用して生産性向上 「ロボットを導入したはいいが思うように稼動が上がらない」、「そもそもロボットがどのくらい稼動しているのかわからない」などの課題の解決方法の一つとして稼動監視システムの導入がある。 ロボットの稼働監視ツールを取り付けることで、稼働状況をリアルタイムで見える化することが可能。 また、稼働状況が数値化・グラフ化されるので、過去の稼働実績も視覚的にわかりやすく確認できる。 過去の稼働実績データが蓄積されていくため、データを通して改善策の検討を行い、生産効率の改善に役立てることが可能。 さらに詳しい内容は2022年時流予測レポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。 ■製造業向けロボット活用2022年時流予測レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/solution-lp-dl-2022jy-robot.html ■オンラインセミナー開催のお知らせ 多品種少量生産機械加工業のAI&ロボット活用!社長セミナー マシニングセンタ・NC旋盤・各種加工機等を保有している機械加工業を自動化・省力化・効率化! ▼セミナーお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 本セミナーで学べるポイント ①マシニングセンタ・NC旋盤・各種加工機等を保有する機械加工業のAI&ロボットが分かる! ~少数精鋭主義の社長の為のAI&ロボット活用術が分かります~ ②従業員100名以下の多品種少量生産で出来るAI&ロボットが分かる! ~大量生産ではなく多品種少量生産に適したAI&ロボットの導入法が分かります~ ③熟練技術・職人的な業務にAI&ロボット導入する方法が分かる! ~一部の熟練者・職人に依存している業務にAI&ロボットを活用する方法が分かります~ ④基礎知識や導入経験がない社長でも多品種少量生産AI&ロボット導入法が分かる! ~多品種少量生産対応AI&ロボットは良く分からない…そんな社長の為のセミナーです~ ⑤自社でどんな工程・業務でAI&ロボットが活用できるかが具体的に分かる!&ロボットが活用できるかが具体的に分かる! ~理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できるやり方が分かります~ お申し込みはこちらから⇒ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/   1.多品種少量生産対応で「儲かるロボット」を導入し最大限活用する!! 日本の中小製造業では多品種少量生産が当たり前であり、リピート品且つ大ロットの製品を受注しているケースの方が少ない為、ロボット化、自動化を検討する場合には必然的に多品種対応が求められます。 職人技術で属人的な作業 ワークセットするだけの単純作業 3K作業 これらを解消し、多品種少量生産でも「儲かるロボット」を導入する必要があります。 製造業における就業者数は年々減少傾向、作業工数はロボットに置き換えていかざるを得ない状況です。 政府統計の主な産業別就業者数を見ると、製造業の就業者数は年々減少傾向にあります。 今後、人材の争奪戦になることは必至であり、中小製造業におけるロボット活用によるリソースの確保は最重要課題と言えるでしょう。 「儲かるロボット」を導入するポイントは以下の4つです ①教示時間の短縮(オフラインティーチングソフト活用) ②リアルタイム補正によるロボット加工品質の向上 ③段取りは最小限かつ再現性の高い機構と治具を用いつつ、可能な限り段取り時間を短縮 ④品種の特長、要求品質、加工能力、加工範囲などを明確にした上で、要求を満たす能力を持ったシステムを構築   2.成功事例 CASE1:職人技術である溶接工程とグラインダー工程へのロボット活用を成功させた事例 作業工数比率を分析し工数比率の高い本溶接とグラインダー仕上工程にロボットを活用。 半自動溶接とTIG溶接はロボットMIG溶接に統一、自動倣い機能付研削装置を用いたロボットグラインダー仕上を活用し職人技術のロボット化を実現。 現状の作業を分析、ロボット活用工程を限定し低コストで多品種対応したことがポイントである。 CASE2:単調で危険なプレス工程へのワーク投入作業に協働ロボットを活用した成功事例 安全柵不要の協働ロボットを導入し必要な時だけ設置して使用できるロボットシステムを構築。 導入対象設備はIoTによるデータ蓄積から導き出したネック工程を対象とし導入効果を最大化。 自社のネック工程を理解しロボットが最大限に生きる工程へ導入したことがポイント。 CASE3:稼働監視システムによって、稼働状況の見える化・蓄積したデータを活用して生産性向上 「ロボットを導入したはいいが思うように稼動が上がらない」、「そもそもロボットがどのくらい稼動しているのかわからない」などの課題の解決方法の一つとして稼動監視システムの導入がある。 ロボットの稼働監視ツールを取り付けることで、稼働状況をリアルタイムで見える化することが可能。 また、稼働状況が数値化・グラフ化されるので、過去の稼働実績も視覚的にわかりやすく確認できる。 過去の稼働実績データが蓄積されていくため、データを通して改善策の検討を行い、生産効率の改善に役立てることが可能。 さらに詳しい内容は2022年時流予測レポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。 ■製造業向けロボット活用2022年時流予測レポート ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/form01/solution-lp-dl-2022jy-robot.html ■オンラインセミナー開催のお知らせ 多品種少量生産機械加工業のAI&ロボット活用!社長セミナー マシニングセンタ・NC旋盤・各種加工機等を保有している機械加工業を自動化・省力化・効率化! ▼セミナーお申し込みはこちら▼ https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/ 本セミナーで学べるポイント ①マシニングセンタ・NC旋盤・各種加工機等を保有する機械加工業のAI&ロボットが分かる! ~少数精鋭主義の社長の為のAI&ロボット活用術が分かります~ ②従業員100名以下の多品種少量生産で出来るAI&ロボットが分かる! ~大量生産ではなく多品種少量生産に適したAI&ロボットの導入法が分かります~ ③熟練技術・職人的な業務にAI&ロボット導入する方法が分かる! ~一部の熟練者・職人に依存している業務にAI&ロボットを活用する方法が分かります~ ④基礎知識や導入経験がない社長でも多品種少量生産AI&ロボット導入法が分かる! ~多品種少量生産対応AI&ロボットは良く分からない…そんな社長の為のセミナーです~ ⑤自社でどんな工程・業務でAI&ロボットが活用できるかが具体的に分かる!&ロボットが活用できるかが具体的に分かる! ~理論・理屈ではなく、自社の現場で実践できるやり方が分かります~ お申し込みはこちらから⇒ このセミナーは終了しました。最新のセミナーはこちらから。 https://smart-factory.funaisoken.co.jp/event/  

従業員6名の会社が協働ロボットを導入した事例をご紹介

2022.01.07

今回のコラムでは、従業員6名の会社が協働ロボットを導入した事例をご紹介します。 A社は従業員数6名の部品加工業で旋盤、マシニングセンターによる樹脂部品の加工をされている企業です。 A社では一人一人が加工技術者であり一人一人がプログラム作成や新規品の立ち上げ等の高付加価値業務を担っています。ですので単純なワークセット作業はその高付加価値業務に費やす時間を減らしてしまい会社全体としての生産性低下の原因となっていました。 そこでA社では加工機へのワークセット作業に協働ロボットの導入を計画しました。 A社で導入を計画した協働ロボットは標準でカメラを搭載した3D位置補正機能付きの協働ロボットです。 この協働ロボットの特徴は標準でカメラを搭載しているため、通常の産業用ロボットとカメラを組み合わせたシステムで必要となる連携機能や調整作業が不要となります。 この調整作業はキャリブレーション作業と言われ、かなり専門性の高い作業となりメーカーやSIerの専門作業者に作業を依頼する必要があります。 標準でカメラを搭載した協働ロボットではこのキャリブレーション作業が不要となり、現場作業者でも容易に扱うことができるようになっています。 さらに、最新の協働ロボットはティーチングプログラム作成も簡易化されており、多少の教育を受けるだけで直感的かつ簡単にティーチングを行えるようになっています。 実際、A社でも1日のロボット操作教育を受けただけでカメラの画像認識と組み合わせたティーチングプログラムを現場作業者自らが作成できるようになりました。 従来の産業用ロボットはこのティーチングプログラム作成が自社で行えないため導入後のメンテナンスや品種追加が自社では困難でした。 ティーチング作業を自社で行えることでメンテナンスや品種追加を内製化することが可能です。 内製化することでイニシャルコストを削減できます。 従来の産業用ロボットと異なり、標準でカメラを搭載している協働ロボットを使うことで可能となるのは以下の2点です。   ①ワーク認識が可能となるためワークピッキングの可能範囲が広がる ②3D位置補正が可能なため必要な時だけロボットを設置して使う「移動式協働ロボット」が可能となる   A社では上記の利点を活用して、多品種のワークピッキングと移動式による生産性向上を実現しました。 単純なワークセット作業を協働ロボットに代替えさせることにより、加工作業者の工数が空きプログラム作成や新規品の立ち上げに時間を使うことができるようになりました。 さらに、夜間や休日に協働ロボットが加工を行うように準備することで、常態化していた残業や休日出勤を削減することができました。 この協働ロボットを使えば、最短半年でロボット導入を成功させることが可能です。 具体的な方法はダウンロードレポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 従業員10名以下、未経験でも、半年でロボット導入を成功させる方法を解説! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 目次 ロボット導入が失敗する3つの理由 初めてのロボットはこれを使え!! 具体的活用事例 本レポートでは、ロボット導入が失敗する理由とその解決策、さらに、具体的な活用事例をご紹介しています。 ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でロボット活用について診断致します! 無料お申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html 今回のコラムでは、従業員6名の会社が協働ロボットを導入した事例をご紹介します。 A社は従業員数6名の部品加工業で旋盤、マシニングセンターによる樹脂部品の加工をされている企業です。 A社では一人一人が加工技術者であり一人一人がプログラム作成や新規品の立ち上げ等の高付加価値業務を担っています。ですので単純なワークセット作業はその高付加価値業務に費やす時間を減らしてしまい会社全体としての生産性低下の原因となっていました。 そこでA社では加工機へのワークセット作業に協働ロボットの導入を計画しました。 A社で導入を計画した協働ロボットは標準でカメラを搭載した3D位置補正機能付きの協働ロボットです。 この協働ロボットの特徴は標準でカメラを搭載しているため、通常の産業用ロボットとカメラを組み合わせたシステムで必要となる連携機能や調整作業が不要となります。 この調整作業はキャリブレーション作業と言われ、かなり専門性の高い作業となりメーカーやSIerの専門作業者に作業を依頼する必要があります。 標準でカメラを搭載した協働ロボットではこのキャリブレーション作業が不要となり、現場作業者でも容易に扱うことができるようになっています。 さらに、最新の協働ロボットはティーチングプログラム作成も簡易化されており、多少の教育を受けるだけで直感的かつ簡単にティーチングを行えるようになっています。 実際、A社でも1日のロボット操作教育を受けただけでカメラの画像認識と組み合わせたティーチングプログラムを現場作業者自らが作成できるようになりました。 従来の産業用ロボットはこのティーチングプログラム作成が自社で行えないため導入後のメンテナンスや品種追加が自社では困難でした。 ティーチング作業を自社で行えることでメンテナンスや品種追加を内製化することが可能です。 内製化することでイニシャルコストを削減できます。 従来の産業用ロボットと異なり、標準でカメラを搭載している協働ロボットを使うことで可能となるのは以下の2点です。   ①ワーク認識が可能となるためワークピッキングの可能範囲が広がる ②3D位置補正が可能なため必要な時だけロボットを設置して使う「移動式協働ロボット」が可能となる   A社では上記の利点を活用して、多品種のワークピッキングと移動式による生産性向上を実現しました。 単純なワークセット作業を協働ロボットに代替えさせることにより、加工作業者の工数が空きプログラム作成や新規品の立ち上げに時間を使うことができるようになりました。 さらに、夜間や休日に協働ロボットが加工を行うように準備することで、常態化していた残業や休日出勤を削減することができました。 この協働ロボットを使えば、最短半年でロボット導入を成功させることが可能です。 具体的な方法はダウンロードレポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 従業員10名以下、未経験でも、半年でロボット導入を成功させる方法を解説! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 目次 ロボット導入が失敗する3つの理由 初めてのロボットはこれを使え!! 具体的活用事例 本レポートでは、ロボット導入が失敗する理由とその解決策、さらに、具体的な活用事例をご紹介しています。 ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でロボット活用について診断致します! 無料お申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html

中小製造業の工場へ協働ロボットを導入して生産性を向上した事例

2021.12.23

今回のコラムでは、中小製造業の工場へ協働ロボットを導入して生産性を向上した事例をご紹介します。 K県のY社は従業員数10名の部品加工業で旋盤、マシニングセンターによる金属部品の加工をされている企業です。 Y社では多品種少量生産を行っており少ロットの加工品についてもワークセットのような単純作業を自動化することが難しく作業者によるワークセットを行っていました。 多品種少量生産では品種が変わる度に段取り替えが必要となるため、自動車部品製造業のような少品種大量生産ラインに見られる大型の自動化ラインを組むことは困難です。 なので、少ない品種のワークセットをロボット化、自動化しようとすると、その設備(旋盤、マシニングセンター)はロボットによるワークセット専用の設備となってしまい、多品種対応が困難となってしまいます。 ロボット、自動化設備が邪魔になり作業者による手作業が出来なくなるためです。 Y社では上記のような状況を解決するために協働ロボットを導入しました。 協働ロボットでは安全柵が不要となりスペースを有効活用することができます。 さらにY社では、この協働ロボットを移動式にすることにより、ロボットを使わない時は移動させて人による作業を行えるようにしています。 これにより、ロボットを使いたいときだけ使い、人による加工が必要な製品については作業者による手加工を行えるようにしました。 協働ロボット導入前は熟練作業者が単純なワークセット作業に従事している時間が多かったのですが、協働ロボット導入後は単純なワークセット作業は協働ロボットに任せ、熟練作業者は空いた工数を使い、より付加価値の高い作業(加工プログラム作成、高精度加工の段取り作業、等)を行えるようになり、会社全体として生産性が向上しました。 Y社のこのシステムは様々なカラクリ装置や工夫を施して低コストで移動式協働ロボットを実現しています。 このように、ユーザー自身が自社のニーズを的確に把握して、工夫を凝らし、ロボット導入をしていくことが重要となります。 現在では、Y社のようなカラクリや工夫が無くても低コストな標準仕様で上記を実現できる協働ロボットが発売されています。 この協働ロボットを使えば、最短半年でロボット導入を成功させることが可能です。 具体的な方法は以下のダウンロードレポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 従業員10名以下、未経験でも、半年でロボット導入を成功させる方法を解説! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でロボット活用について診断致します! 無料お申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html 今回のコラムでは、中小製造業の工場へ協働ロボットを導入して生産性を向上した事例をご紹介します。 K県のY社は従業員数10名の部品加工業で旋盤、マシニングセンターによる金属部品の加工をされている企業です。 Y社では多品種少量生産を行っており少ロットの加工品についてもワークセットのような単純作業を自動化することが難しく作業者によるワークセットを行っていました。 多品種少量生産では品種が変わる度に段取り替えが必要となるため、自動車部品製造業のような少品種大量生産ラインに見られる大型の自動化ラインを組むことは困難です。 なので、少ない品種のワークセットをロボット化、自動化しようとすると、その設備(旋盤、マシニングセンター)はロボットによるワークセット専用の設備となってしまい、多品種対応が困難となってしまいます。 ロボット、自動化設備が邪魔になり作業者による手作業が出来なくなるためです。 Y社では上記のような状況を解決するために協働ロボットを導入しました。 協働ロボットでは安全柵が不要となりスペースを有効活用することができます。 さらにY社では、この協働ロボットを移動式にすることにより、ロボットを使わない時は移動させて人による作業を行えるようにしています。 これにより、ロボットを使いたいときだけ使い、人による加工が必要な製品については作業者による手加工を行えるようにしました。 協働ロボット導入前は熟練作業者が単純なワークセット作業に従事している時間が多かったのですが、協働ロボット導入後は単純なワークセット作業は協働ロボットに任せ、熟練作業者は空いた工数を使い、より付加価値の高い作業(加工プログラム作成、高精度加工の段取り作業、等)を行えるようになり、会社全体として生産性が向上しました。 Y社のこのシステムは様々なカラクリ装置や工夫を施して低コストで移動式協働ロボットを実現しています。 このように、ユーザー自身が自社のニーズを的確に把握して、工夫を凝らし、ロボット導入をしていくことが重要となります。 現在では、Y社のようなカラクリや工夫が無くても低コストな標準仕様で上記を実現できる協働ロボットが発売されています。 この協働ロボットを使えば、最短半年でロボット導入を成功させることが可能です。 具体的な方法は以下のダウンロードレポートにてご紹介しております。 是非ご活用下さい。   ■最短半年でロボット導入を成功させる方法 従業員10名以下、未経験でも、半年でロボット導入を成功させる方法を解説! ▼事例レポート無料ダウンロードお申し込みはこちら▼ https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/smart-factory_smart-factory_00145 ■工場AI・ロボット.comでは「無料オンライン診断サービス」を行っております 専門コンサルタントが無料でロボット活用について診断致します! 無料お申し込みはこちら https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html ↓↓お申し込みはこちらから↓↓ https://lp.funaisoken.co.jp/mt/smart-factory/counsel.html